訴訟期日の先送り，および（民法３条の２）意思能力に関して

残念ながら、前回は固有名詞（原告社名）が含まれていたため，ご回答を頂くことが出来ませんでした。不適切表現の有無をチェックして校正，校閲したものを再投稿いたします。

なお，この内容は，身体上の事由により（本人の承認を得て）相談者の友人が代筆いたします。

（時系列別,イベント別の背景）
【3月】自転車操業が行き詰まり、14社で総額2,200万円の未払債務を抱えたままデフォルト状態となる。
【4月】督促ラッシュが始まり，ついに病気に。
【6月】1社目「R社」より貸金等請求事件を提訴され，東京簡裁から訴状が送達。同月，本訴請求に関する事実関係を追って調査する旨，答弁書を送付し，第１回口頭弁論は擬制陳述とした。8月，続行期日呼出状が送達され，病気のため診断書を添えて期日変更の申請をした。10月，再度呼出状が送達され，これには事務連絡（民訴法277条に基づく続行期日における陳述擬制の要請する旨の内容）も同封されていた。
【8月】2社目「S社」より請求事件を提訴され，東京簡裁から訴状が送達。本訴請求に関する事実関係を追って調査する旨，答弁書を送付し擬制陳述とした。9月，続行期日呼出状が送達されるが，上記同様の対応をとる。
【9月】3社目「O社」より請求事件を提訴され，千葉簡裁から訴状が送達。

（ステータス，原告略称，訴訟物価額＊印紙代等を除く）
訴訟継続中 R社 102.8 万円
訴訟継続中 S社 249.0 万円
訴訟継続中 O社 202.7 万円
であり,（14社中）残余の11社は訴訟を留保されている。

（医師の所見）
病名：（精神疾患）
所見：精神疾患発症後，本来の認知，現実検討能力を欠き，幻覚，譫妄，妄想に苛まれ， 弁護士とも齟齬なく意思の疎通が図れないなど，重い抑うつ症状が継続している。やむを得ない本人訴訟を遂行していく上で，看過できない心理的ストレスを伴う予見可能性が高く，さらなる病勢の憎悪が懸念される。

では優先度順に問題を整理し、ご質問致します。

（質問の要旨）
1. 医師診断により治療と安静が必要とされる期間は，訴訟期日を先送りしたいが，この期日変更申請の認否を裁判所が判断する上において，先述した医師所見は有力な事由になり得るのか。
2. 簡裁は続行期日の陳述擬制が準用できる｡（民訴法第277条） しかし， 医学的評価では，法律行為の前提となる有効な意思能力を喪失している。したがって，当該行為は無効であると考えるが,いかがなものか。(民法第3条2）
3. 訴訟留保中の債権者（11社）は，費用対回収効果が得られないとの見解なのか，あるいは不良債権を抱えるより税務上のメリットなどを優先し，私の破産宣告を待つというスタンスでいるのか，すでに訴訟を提起した３社との差異はどこにあるのか。

被告側の主張は次のとおりです。

（主張）
1. 答弁書には,本訴請求に関する事実関係を追って調査する旨を回答したが，債務というワードを想起するだけでセロトニン（英: serotonin）が欠乏するため，精神的に放置せざるを得ない。
2. まずは緊急性に鑑みて，精神科主治医の指示のもと，治療専念と安静療養が喫緊かつ不可欠であるから，今後の訴訟手続が社会的障壁，すなわち実施に伴う過重な負担とならないよう，裁判所には合理的配慮をお願いする｡（令和３年法律第56号）

どうぞよろしくお願い致します。