近くの弁護士・法律事務所を探せる検索サイト

遺留分の請求に強い弁護士の探し方を解説!手続きの流れや費用も紹介

弁護士監修記事
遺産相続
2023年07月04日
2024年11月20日
遺留分の請求に強い弁護士の探し方を解説!手続きの流れや費用も紹介
この記事を監修した弁護士
中原昌孝弁護士 (赤坂国際法律事務所)
弁護士歴14年以上のキャリアを持ち、遺言書作成、遺産分割協議・調停・審判事件、遺留分減殺請求・調停事件、遺言無効確認調停・訴訟事件など、相続トラブルついて幅広く対応している。

遺言書で不当に取り分が少なくされていた場合でも、遺留分が認められればほかの相続人に対して財産を相続する権利を主張できます。

遺留分とは、特定の法定相続人に認められる最低限度の相続割合のことで、非常に強い権利です。

一方で手続きや交渉が複雑で、自分で解決するにはかなりハードルが高いのが実情です。

遺留分をより確実に確保したいなら、遺留分に強い弁護士に依頼するのがよいでしょう。

そこでこの記事では、遺留分に強い弁護士の見極め方や、遺留分の請求をする際の流れや注意点をわかりやすく解説します。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ相続で
遺産相続に強い弁護士を探す

遺留分に強い弁護士とは?

遺留分を得意としている弁護士とは、どのような弁護士なのでしょうか。

ここでは、遺留分に注力している弁護士の特徴や見分け方を紹介します。

相続トラブルの実績が豊富

まずひとつめの特徴は、相続トラブルの解決実績が豊富なことです。

相続に関する実績が豊富であれば、依頼内容が近い遺留分にも注力している可能性が高まります。

法律事務所のホームページで、相続に関する実績がどれくらいあるかを確認しましょう。

遺留分に関する本や記事を執筆している

遺留分に関する情報をネットで調べると、弁護士が記事を監修していたり、弁護士が執筆した書籍が表示されたりした経験がある人も多いでしょう。

こういった弁護士は遺留分や相続全般に非常に詳しいと考えられます。

相続は求められる知識の範囲が広く非常に複雑なため、記事の監修や執筆ができる弁護士は知見が深くその分野に注力している可能性が高いでしょう。

そのため、遺留分のトラブルをできるだけ有利に進めたいなら、ネットや本の執筆実績がある弁護士から探すのがおすすめといえます。

不動産の評価や相続税に関する知見が深い

相続する財産は現金や有価証券だけでなく、土地や建物といった不動産も含まれます。

不動産は現金のようにきっちり等分することが難しく、価値の算出方法も複雑なため、弁護士には不動産に関する高い知識が求められます。

また、税金に関する知識も非常に重要です。

遺留分を相続すると、場合によっては相続税がかかるケースがあります。

そのため、納税する税金を考慮した財産配分ができたり、納税までを一気通貫してサポートしてくれたりする弁護士が望ましいでしょう。

遺留分に関する相談は弁護士にすべき理由

遺留分の請求をする場合、専門的な知識が必要なため個人で交渉して勝ち取るのは非常に難易度が高いといえるでしょう。

それでは、具体的にどのような点が難しいのでしょうか。より具体的に説明します。

遺留分の請求は非常に複雑

遺留分の侵害は、相続した時期・額・家族構成や自身の相続割合など、非常に多くの要因が絡むためとても複雑です。

ネットで調べた知識で進めてしまうと「考慮すべき財産に漏れがあった」「請求金額の妥当性が確認できない」など、さまざまな不備やトラブルを生んでしまいます。

相手に自分の正当な取り分を主張するためにも、専門家である弁護士に依頼するのがおすすめです。

ほかの専門家では依頼が受けられない業務が含まれている

遺留分の請求をする際は、相続の内容に納得できていないケースから発生することが多く、高確率で交渉や争いに発展してしまいます。

その際、ご自身で交渉を進めて思ったとおりの結果を得られる可能性はとても低いでしょう。

そのため、交渉やそれにまつわる調整業務は専門家に依頼するのが無難です。

相続に関する相談は、司法書士や行政書士などほかの専門家でも請負うことが可能ですが、交渉を代理できるのが弁護士だけです。

依頼できる業務も非常に幅広く、有利にトラブルを解決したいのであれば、弁護士に依頼するのがよいでしょう。

交渉を依頼できる安心感を得られる

納得して問題解決に向かいやすいだけでなく、手続きをお任せできる安心感を得られる点も、弁護士に依頼する大きなメリットのひとつです。

遺留分の請求は大抵の場合争う相手が身内のため、肉体的にも精神的にも疲弊してしまいます。

弁護士であれば、交渉から書類作成のサポートまで幅広くサポートしてもらえるため、安心して問題解決に集中できるようになります。

税金の申告や裁判に関する知識など、求められる業務範囲が広い

財産を相続した場合、額や状況によっては相続税の申告が必要です。

また、すんなりと問題が解決しなかった場合は裁判に発展するケースもあります。

そのため、税金の申告や納税のサポートをしてくれたり、裁判がスムーズに進むようサポートしてくれたりと、弁護士の存在は非常に重要といえるでしょう。

遺留分に強い弁護士の探し方

弁護士の数が多すぎてどのように探せばよいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、遺留分に強い弁護士の探し方を紹介します。

ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を利用する

遺留分が得意な弁護士を手っ取り早く探したいなら、「ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)」がおすすめです。

ベンナビ相続は弁護士検索サービスのことで、相続分野に注力している弁護士をピンポイントで探すことができます。

また、遺留分や遺産分割協議など案件まで詳細に絞り込んで検索できるので、遺留分に注力している弁護士を簡単に一括比較できます。

初回相談が無料やオンライン面談可能など、さまざまな条件で検索することもできるため、ご自身の要望にマッチした弁護士と出会える可能性が高いでしょう。

料金は無料なので、まずは候補をざっくりと絞りたいという方はぜひ活用してみてください。

ネットで「最寄り駅 弁護士事務所」を検索する

エリアをより限定して弁護士を探すなら、「最寄り駅 弁護士事務所」で探すとよいでしょう。

もしたくさん表示されてしまう場合は「相続」「遺留分」など、より条件を詳細に設定して検索するのもおすすめです。

その際、単に上位に表示されているかどうかだけで判断しないよう注意しましょう。

弁護士事務所のホームページ上に記載されている相続案件の実績有無や、得意としている分野を確認したうえで依頼先を決めましょう。

遺留分を請求する流れ

遺留分を請求する際は、以下のような流れで進みます。

  1. 相続人・相続財産の調査
  2. 請求する遺留分を確定し、遺留分侵害額請求の通知をおこなう
  3. 当事者同士で話し合い、まとまらない場合は家庭裁判所に調停を求める
  4. それでもまとまらない場合は遺留分侵害額請求訴訟を起こす

まずは相談人や相続する財産の調査をし、遺留分がどれくらいあるかを判断します。

その後、遺留分を侵害している相手に対して遺留分侵害額の請求をおこないます。

その際、まずは当事者同士で話し合い、合意が取れないか確認しましょう。

進め方が不安であれば弁護士にサポートしてもらうのもおすすめです。

ここで合意が取れない場合は、家庭裁判所に調停を求めます。

調停では、裁判官など中立的な立場にある調停委員を交えて、再度話し合いがおこなわれます。

この際も、弁護士がいれば自分が意図していることや法的に有効な交渉をサポートしてもらうことが可能です。

調停でも決着がつかなかった場合は、裁判を提起して裁判所に判断を委ねる必要があります。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ相続で
遺産相続に強い弁護士を探す

遺留分請求にかかる弁護士費用

弁護士に遺留分の請求を依頼する際にかかる費用は、主に次のとおりです。

相談料|30分あたり5,000円

弁護士の相談料は、30分あたり5,000円が相場です。

中には初回の相談料を無料にしている弁護士も多いため、少しでも費用を節約したい場合はこういった弁護士を利用するのがおすすめです。

着手金|経済的利益の2~8%プラスα

着手金とは、弁護士に仕事を依頼する際に払う契約金のようなものです。

依頼時に一括で支払うことが一般的です。

着手金は、経済的利益といってその問題解決を通じて得られるであろう利益に対して一定の割合を掛けて算出されます。

弁護士事務所によって設定が異なるため、依頼する前にどのように料金設定をしているのか確認しましょう。

成功報酬|経済的利益の4~16%プラスα

成功報酬は、問題解決の結果によって支払いの有無が決まります。

仮に争いに負けてしまい何も得られなかった場合は、支払う必要がありません。

着手金と同じく、経済的利益によって額が変動します。

実費|1日5万~10万円

実費とは弁護士の移動費や裁判所に収める印紙代など、問題解決をする際にかかる費用の総称を指します。

案件の内容によって前後するため一概にはいえませんが、1日あたりおおむね5万~10万円かかるものと考えておくとよいでしょう。

弁護士費用を安く抑える方法

弁護士費用は高めなため、中には依頼をちゅうちょしてしまう方も多いでしょう。

ここでは、弁護士費用を節約する方法を4つ紹介します。

初回の相談料が無料の事務所を利用する

弁護士費用を少しでも抑えたいなら、初回の相談料が無料の弁護士を利用しましょう。

現在は初回に限り相談料を無料としている弁護士が増えてきているため、気軽に相談しやすくなってきています。

ただし、相談できる時間は30分と短めなことが多いため、財産の状況がわかるような財産目録や、相続人状況がわかる家系図などを持っていくと、スムーズに相談できるでしょう。

なるべく近くにある弁護士事務所に依頼する

なるべく自宅や職場の近くで依頼できる弁護士に依頼しましょう。

弁護士費用である実費には弁護士の移動費や出張費が含まれているため、なるべく移動にお金がかからないようにすることが重要です。

また、案件の内容によっては複数回面談が必要になるため、金銭的な節約だけでなく時間の節約という意味でも、近場で依頼できる弁護士がおすすめといえます。

法テラスの無料相談を利用する

経済的な余裕がない場合は、法テラスに相談するのがよいでしょう。

法テラスとは国が設置した法律の相談窓口のことで、条件を満たせば法律の相談を無料でしてもらうことができます。

また、収入・資産や訴訟の目的、勝訴の見込みなど一定の条件をクリアすれば、弁護士費用の立て替えにも対応してくれます。

弁護士に相談するお金をすぐに用意できないという方は、法テラスを利用するとよいでしょう。

地方自治体の無料相談を活用する

地方自治体が設置している法律の相談窓口を利用してみるのもよいでしょう。

地域によっては役所に法律の相談窓口を設置しているケースがあり、事前に予約すれば無料で相談に乗ってもらうことも可能です。

ただし、相談できる時間帯や回数に限りがあるため、事前に相談できる条件をよく確認しましょう。

遺留分の請求には時効があるので早めに手続きしよう

遺留分の請求は、遺留分を把握した日から1年を過ぎると時効が成立してしまい、請求ができなくなってしまいます。

また、相続が発生してから10年が経過してしまったときも同様に時効が成立してしまい、遺留分の請求ができなくなってしまうため注意しましょう。

遺留分の時効について詳しくは遺留分の時効はいつまで?時効が迫っているときの対処法を解説をご覧ください。

まとめ

遺留分の請求は争う相手が身内であるケースが多いため、精神的に疲弊してしまう傾向にあります。

適正に対処しなければ本来得られたであろう利益を失ってしまうことがあるため、遺留分を得意としている弁護士に相談しながら手続きを進めるのがおすすめです。

現在は無料で弁護士に相談する方法も増えてきており、以前に比べ気軽に相談しやすくなってきています。

一人で抱え込まず、まずは相談することから始めてみるのはいかがでしょうか。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ相続で
遺産相続に強い弁護士を探す
編集部
本記事はベンナビを運営する株式会社アシロが企画・編集をおこないました。
  • ※ベンナビに掲載されているコラムは、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。
  • ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
遺産相続に関するコラム
連帯保証人が死亡した場合の相続はどうなる?知らなかったときの対処法や調べ方も解説
亡くなった方が連帯保証人になっている場合、相続を受けると債務も引き受けることとなります。相続を全て放棄する「相続放棄」をおこなうと債務を引き受ける必要がなくなります。この記事では、連帯保証人が死亡した場合はどうすればいいのかの内容について詳しく解説します。
遺産相続の無料相談先はどこがいい?相談先ごとの違いを解説
遺産相続にはさまざまな問題がつきものです。遺産相続について悩んだ場合は無料で相談できるサービスを使って、専門家に相談するのがおすすめです。本記事では遺産相続について無料で相談する方法や、弁護士や司法書士など専門家の選び方も紹介しています。
時効取得とはどんな手続?|要件と方法について詳しく解説
時効取得とは、一定期間が経過した場合に権利を取得できる制度のことです。自動的に取得できるわけではなく、時効取得の要件を満たすことやその立証が必要となります。本記事では、時効取得の概要や要件、手続について詳しく見ていきます。
不当利得返還請求とは|認められるケースや流れ、時効をわかりやすく解説
自分が受け取れるはずだった利益や資産を誰かに不当に使われてしまった場合、不当利得返還請求をおこなえば返還を請求することができます。ただし、不当利得返還請求には使い込みを立証する必要があります。この記事では、不当利得返還請求について詳しく解説します。
もっとみる
地域から弁護士を探す
法律相談を投稿する
離婚・不倫問題 交通事故 相続・遺産トラブル 労働問題 刑事事件 債権回収 借金減額・債務整理 ネット誹謗中傷 企業法務 その他
弁護士の方はこちら