面会交流の無料相談が可能な弁護士の探し方!依頼のメリットを解説
面会交流とは親権者と生活している子どもに直接会う、もしくはメールや手紙といった方法でやり取りすることです。
面会交流は夫婦間でルールを決め、ほとんどの場合は実施されます。しかし、なかには面会交流を拒否されるケースもあるのです。
ここで気になるのは、なぜ面会交流を拒否されるのか、そのような場合は何か対処法はないのかという点ですよね。
このまま泣き寝入りをしないためにも、きちんとした対策として弁護士への相談を検討しましょう。
本記事では、面会交流について弁護士に無料で相談できる窓口4選を紹介しています。
また、弁護士の選び方のポイントや無料相談・依頼するメリットなども解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
弁護士に面会交流の無料相談ができる窓口4選
面会交流のため事前に決めていたルールに従わない、あるいは拒否されるといった事態に陥った際は、弁護士に相談してみましょう。
弁護士に無料で相談できる窓口としては次の4つが挙げられます。それぞれの特徴を把握し、自分の希望に沿った先へ相談してください。
1.法テラス|弁護士費用を抑えたい方向け
法テラスは国によって設立された、法的トラブルを解決するための総合案内所です。
問題解決へ向けた法制度手続き、適切な相談窓口を無料で案内してくれます。
必要に応じて弁護士費用の立て替えも実施しているため、経済的に余裕がなくコストを抑えたい方におすすめです。
立て替え制度は弁護士・司法書士費用などの支払いにおいて、経済的に困っている方を対象にしています。
利用するには収入や資産が一定基準以下であるなどの条件が設けられており、審査をクリアしなければいけません。
立て替えた費用は分割での支払いとなり利息はないためリスクなく借りられます。弁護士費用の立て替え条件は次のとおりです。
- ●収入や資産が一定基準以下であること
- ●勝訴の見込みがないとはいえないこと
- ●民事法律扶助の趣旨に適すること
収入や資産が一定基準以下については賞与を含んだ手取りの平均月収や、資産が一定基準以下であれば対象となり、居住地域や住宅ローン・家賃負担の有無により基準は異なります。
たとえば、東京都特別区と大阪市などに住んでいる方の基準は次のとおりです。
家族人数 |
収入基準 |
資産基準 |
一人 |
200,200円 |
180万円以下 |
二人 |
276,100円 |
250万円以下 |
三人 |
299,200円 |
270万円以下 |
四人 |
328,900円 |
300万円以下 |
そして、東京都特別区と大阪市など以外に住んでいる方の基準は次のとおりです。
家族人数 |
収入基準 |
資産基準 |
一人 |
182,200円 |
180万円以下 |
二人 |
251,000円 |
250万円以下 |
三人 |
272,000円 |
270万円以下 |
四人 |
299,000円 |
300万円以下 |
立て替え制度を利用する際は、まず弁護士に相談をして審査に必要な書類を準備します。
提出した書類をもとに審査が完了し、無事に通過できれば弁護士が問題解決へ向けて動いてくれるという流れです。
2.日本弁護士連合会の法律相談センター|弁護士を紹介してほしい方向け
日本弁護士連合会は各都道府県にて相談を受け付けており、抱えている問題を解決するうえで適切な弁護士を紹介してくれます。
弁護士への相談は基本的に有料となりますが、地域によっては無料で受け付けているため一度問い合わせてみてください。
また、日本弁護士連合会の法律相談センターでは子どもからの問い合わせも受け付けており、通話料はかかるものの相談料は無料です。
面会交流は大人ではなく、子どもが会いたがらないケースも少なくありません。
そのため、悩み相談ができる窓口として子どもにも教えてあげることをおすすめします。
3. インターネットで弁護士を探す|居住地域に近い弁護士を探したい方向け
今ではインターネットで検索すると、簡単で手軽に求める情報を収集できる時代です。
居住地域に近い弁護士を検索したい方は、ぜひインターネットを活用してみてください。
インターネット検索で探す
面会交流について無料相談を受け付けている弁護士は、インターネットで検索できます。
「面会交流 弁護士 無料相談」といった形で、必要なキーワードを入力し検索しましょう。
パソコンやスマートフォンなどを活用し、日常生活のなかで空いた時間を有効活用し気軽に希望に沿った弁護士を探せる点はメリットです。
条件に該当する弁護士を見つけたら無料相談を申し込み、面談・電話・オンラインなどから利用しやすい方法を選択しましょう。
ポータルサイトのベンナビ離婚で探す
面会交流について無料相談可能な弁護士を探す場合は、ポータルサイトのベンナビ離婚がおすすめです。
ベンナビ離婚は離婚問題に注力している弁護士を見つけられるため、面会交流についての相談に向いています。
弁護士選びをするうえで重要なポイントは、信頼できるか、デメリットやリスクについて説明してくれるかです。
ベンナビ離婚ではこれらの条件を満たした、よい弁護士を気軽に検索できます。
累計相談数は31万件、累計サイト訪問者数は5,420万人超となっており、利用者が多い点は信頼できる証といっても過言ではありません。
4.市役所・区役所の法律相談|気軽に相談したい方向け
市役所や区役所では、無料で法律相談を受け付けています。
地域により異なる可能性はありますが、相談方法は対面・電話・オンラインから選択可能です。
また、事前に予約が必要なケースも考えられるため、一度問い合わせることをおすすめします。
面会交流について弁護士に無料相談・依頼するメリット4つ
面会交流について弁護士に無料相談・依頼をすると、次に挙げるメリットがあります。
相談すべき理由にも繋がる要素となるため、ぜひ把握しておいてください。
1. 元配偶者と冷静な話し合いができる
面会交流についての話し合いをする際、当事者同士でやり取りをすると冷静さを欠いてしまう可能性は否めません。
その結果、感情任せの話し合いとなり問題は深刻化することが懸念されます。
その点において、弁護士が介入することで代理人として交渉可能なため、冷静に話し合いができるでしょう。
元配偶者と顔を合わせることなく済む点は、弁護士に無料相談・依頼をするメリットです。
2. 自分に不利な条件を回避できる
事前に話し合った面会交流の取り決めに従っていない、あるいは拒否されている状況の場合、相手とやり取りをしても不利な条件を突きつけられる可能性はゼロではありません。
もちろん相手からの無理難題を受け入れる必要はありませんが、断り切れるかはわからないでしょう。
その際、弁護士が介入することで豊富な知識をもとに対応してくれるため、自分にとって不利な条件の回避に繋がります。
相手も弁護士が入ることで発言に制限がかかると想定されることから、無理な条件提示はしづらくなるでしょう。
3. 調停や訴訟などのトラブルに発展しても対応できる
面会交流の取り決めについて双方が納得できず合意に至らない場合は、裁判に発展する可能性があります。
仮に面会交流調停を申し立てた場合は、調停内で調停委員が仲介のもと、相手と話し合いをしなければいけません。
個人で動くとなると不安にかられますが、弁護士に無料相談・依頼をすると裁判所での手続きや必要な書面の提出などをサポートしてくれます。
トラブルに発展した際も法的な観点から対応してくれるため安心です。
4.公正証書作成することで将来のトラブル回避ができる
面会交流について双方が話し合いのうえ同意した場合に、弁護士に無料相談・依頼をしておくと公正証書の作成により後々のトラブル回避に繋がります。
合意書を作成するようアドバイスする弁護士も少なくありませんが、できれば公的な書類となる公正証書がおすすめです。
弁護士に面会交流について無料相談する前に知っておきたいこと5つ
弁護士の無料相談は時間や回数に制限を設けている場合が少なくありません。
そのため、相談時間を有益なものにするうえで、次のことが重要となります。
1. 質問したいことや聞きたいことの優先順位を決めておく
大抵の場合、弁護士の無料相談は時間制限を設けています。
30分程度に設定されていることが少なくないため、その限られた時間を有益なものにするには事前に質問内容や聞きたいことの優先順位を決めておきましょう。
自分が必要とする質問を優先的に聞くことで、望んだ解決へと向かいやすいです。
2. どのような解決が希望なのか決めておく
自分はどういった解決を希望するかは明確に決めておきましょう。
弁護士は相談者の希望を叶えるべく、持ち得る知識を存分に活かし問題解決へ進んでくれます。
その際に、どういった解決を希望するかが明確でなければ、サポートの仕方に迷いが生じ望んだ結果にならない可能性は否めません。
そうした状況を避けるためには、どういった解決を希望するのか弁護士に伝える必要があります。
3. 自分に不利になりそうでも嘘はいわない
弁護士は相談者の証言をもとに立ち回ってくれます。
つまり、相談者の話しは弁護士にとって、どのようにサポートすべきかを決める道標といっても過言ではないのです。
そのため、仮に自分が不利になりそうな要素を隠してしまうと、弁護士は適切なサポートができなくなります。
いくら不安要素を抱えていたとしても、隠さず嘘はつかず正直に伝えてください。
弁護士はそれらをトータル的に踏まえ、法的観点から相談者が納得できる結果になるようアドバイスしてくれます。
4. 無料相談だけでは解決しないことを理解しておく
弁護士に無料相談をすることはコスト削減に繋がりますが、解決までは望めないと理解しておきましょう。
本来であれば、弁護士に相談・依頼をすると結構な費用がかかります。
それだけの費用を支払うため弁護士は専門的な調査を実施したり、相談に乗ってくれたりするのです。
一方、無料相談は時間が数十分と限られており、受け付けている内容も制限を設けているケースがほとんどです。
そのため、問題解決へ向かうことは不可能といっても過言ではありません。
5. 自力で解決が困難な場合は依頼することも視野に入れる
弁護士へ無料相談をすると、解決へ向けて必要なことをアドバイスしてくれます。
しかし、無料相談はあくまで限定的な範囲での指示を受けるに過ぎないため、根本的な問題解決にはいたりません。
そのため、面会交流に対する問題をクリアにしたい場合は、正式な依頼を検討してください。
依頼する弁護士を決める際に費用面は気になるところです。弁護士費用は高額になることが珍しくないので、事前に見積もりを依頼しておきましょう。
その際には、各法律事務所で実施している無料相談を活用し、複数を比較のうえ依頼先を決めることをおすすめします。
面会交流について弁護士に依頼する場合の相場
面会交流について弁護士へ依頼する場合、どれくらいの費用がかかるかは気になるところです。
なるべくコストは抑えたいと考える方は少なくないため、各法律事務所の費用は比較することをおすすめします。
その際に知っておきたい部分が弁護士費用の相場です。
ここからは、面会交流について弁護士に依頼する場合の費用相場を解説します。
着手金|相場は22万円〜
着手金とは弁護士へ正式に依頼をする際に支払う費用で、基本的には一括での支払いが求められます。
着手金の相場については、調停・交渉で22〜55万円、訴訟で33〜66万円です。
着手金は弁護士費用のなかでも高額な部類となるため、各法律事務所が提示する金額は慎重に比較しなければいけません。
原則として一括払いを要求されますが、弁護士に相談することで分割払いに応じてくれる可能性があります。
報酬金|相場は経済的利益の額の17.6%
報酬金は弁護士に依頼をした案件の処理が完了した際に支払うもので、面会交流の場合は合意が成立したタイミングとなります。
報酬金の相場は、調停・交渉で22万円から55万円、訴訟・審判で33万円から66万円となり着手金と同じです。
経済的利益額が300万円以下の場合、その額の17.6%が相場となります。
日当|相場は5万5,000円以上
日当は面会交流について弁護士に依頼し、案件を処理するため出張した際に発生する費用です。
面会交流では調停・審判期日などに弁護士が出席する場合に発生します。
日当の相場は半日で3万3,000円以上〜5万5,000円以下、1日になると5万5,000円〜11万円以下です。
多くは1日がかりになると考えられることから、5万5,000円以上を想定しておいたほうがよいでしょう。
実費|交通費・郵送費・調停・訴訟費用など
実費とは弁護士が面会交流について処理する過程のなかで、支出した費用を指します。
これは依頼者が負担するもので、おもに次のものが実費に該当するため把握しておいてください。
- ●郵送費
- ●印刷費
- ●公的書類取得費
- ●弁護士の交通費
- ●離婚公正証書作成にかかる公証人手数料
- ●調停申立費用
- ●訴訟費用
面会交流の対応が得意な弁護士の選び方のポイント
面会交流について無料相談あるいは依頼をする弁護士を選ぶ場合は、次のポイントを押さえておきましょう。
1. 面会交流や離婚問題に関する実績が豊富
依頼する弁護士を選ぶにあたって、自分が抱えている問題を得意とするか否かは極めて重要です。
そのため、面会交流について無料相談・依頼をする場合は、離婚問題を含め過去に扱った実績が豊富かを基準にしてみましょう。
今までに対応した件数が多いほど、知見が蓄積されているといっても過言ではありません。
実績が多いと解決へ向かうためのノウハウも豊富に有していると考えられます。
各法律事務所のホームページには、得意とするジャンルやこれまでの依頼件数などを掲載している場合があるため、事前にリサーチしましょう。
2. 質問に対する回答が早く話がわかりやすい
面会交流の問題を抱えている方は、一早く解決しストレスから逃れたいと考えているでしょう。
そのため、質問に対する回答が早いか否かは相談・依頼先を決めるうえで重要な判断材料です。
回答が早ければ次の行動に移りやすく、つまりは問題解決までスムーズに進むことが期待できます。
また、法律に関する話しは専門用語が多く、知識が乏しい方は混乱しかねません。
その点において、わかりやすく説明してくれる弁護士か否かもチェックしておきましょう。
3. 事務的ではなく親身になって話を聞いてくれる
依頼者は不安な気持ちを抱えていることが想定されるため、そのほとんどは親身な対応を求めています。
弁護士に無料相談・依頼をした際に事務的な態度をとられると、より不安は増し精神的ストレスを抱えてしまいかねません。
また、相談がしづらい状態にも陥りかねないため、親身になって話しを聞いてくれる弁護士への無料相談・依頼をおすすめします。
4. 不利になりそうなことも正直に話してくれる
無料相談・依頼をする弁護士を選ぶにあたって、正直に話しをしてくれるという点も忘れてはいけません。
面会交流について問題解決へ向かう場合に限らず、法律問題は自分が不利な状況におちいる可能性は大いにありえます。
そのため、このまま話しを進めても有利になる見込みが薄い、最悪のケースも想定し相談を受けてくれるなど、信頼できる相手を選ぶという点が重要です。
もちろん、弁護士からすると依頼を受けると報酬に関係します。
そのため、問題解決へ向けて請け負いたいところですが、なかには依頼者ファーストで考えて意見を発してくれる弁護士は少なくありません。
不利な内容もきちんと伝えたうえで、依頼するか否かを判断するよう導いてくれる弁護士のほうが、明らかに信頼できます。
まとめ
本記事では、面会交流について弁護士に無料で相談できる窓口4選を紹介しました。
また、弁護士の選び方のポイントや無料相談・依頼するメリットなどを解説しています。
弁護士へ無料相談ができる窓口として、法テラス・日本弁護士連合会の法律相談センター・ネットによる検索・市役所・区役所の法律相談が挙げられます。
これらのなかから、面会交流の実績が豊富か、質問への回答は早く話しがわかりやすいか、親身になってくれるか、不利なことも正直に伝えてくれるかなどのポイントを押さえたうえで、無料相談・依頼先を選びましょう。
ポータルサイトのベンナビ離婚は条件の絞り込みで適切な弁護士を簡単に検索できるため、ぜひ活用してみてください。