神奈川県で弁護士に無料相談できる窓口|相談時の流れや有効活用するポイント
神奈川県で弁護士と無料相談できる主な窓口・施設は、ベンナビ(弁護士ナビシリーズ)、法テラス、弁護士会、自治体(神奈川県・各市町村)などがあります。
これらは、利用条件や相談方法などが異なるため、それぞれの特徴をよく理解したうえで利用することが重要です。
また、無料相談のコツを知っておくと、弁護士との相談を有効活用できます。
そこでこの記事では、法律トラブルで困っている神奈川県の方に向けて、神奈川県で弁護士と相談できる窓口、相談する際の大まかな流れ、相談先を選ぶときのポイント、上手に相談するためのコツなどについて解説します。
これから弁護士に相談しようと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
神奈川県で弁護士と無料相談できる窓口4選
まずは、神奈川県で弁護士と相談できる窓口の特徴や利用する際のポイントなどについて確認しましょう。
ベンナビ(弁護士ナビシリーズ)
ベンナビ(弁護士ナビシリーズ)は、株式会社アシロが運営している弁護士事務所を検索できるポータルサイトのことです。
離婚問題、相続問題、労働問題、刑事事件、債務整理、債権回収、交通事故、IT・インターネットトラブルなど、分野別に弁護士を探すことができます。
それぞれのWebサイトで対応している、主なトラブルを確認しましょう。
ベンナビ離婚
ベンナビ離婚では、以下のようなトラブルに対応しています。
離婚前相談、離婚協議、離婚調停、財産分与、親権、養育費、DV、モラハラ、国際離婚、不倫・慰謝料請求、離婚裁判、面会交流、離婚手続き、別居、男女問題、熟年離婚、婚姻費用 |
ベンナビ離婚では、離婚問題・夫婦問題などに注力している弁護士事務所を探すことができます。
離婚手続きや慰謝料請求、離婚条件などに関する悩みがある方にとっておすすめとなっています。
ベンナビ相続
ベンナビ相続では、以下のようなトラブルに対応しています。
相続トラブル、遺産・財産の使い込み、遺留分、相続放棄、遺言書、代襲相続、成年後見、不動産の相続、相続人調査、相続財産調査、相続登記、家族信託、事業承継 |
ベンナビ相続では、相続トラブルや遺産分割手続きなどに注力している弁護士事務所を探すことができます。
遺産分割協議が進まない、遺留分を侵害されているなどの悩みがある方は、こちらのWebサイトを利用しましょう。
ベンナビ労働問題
ベンナビ労働問題では、以下のようなトラブルに対応しています。
残業代請求、不当解雇、解雇予告、内定取消、雇い止め、労働災害、労働審判、ハラスメント、退職代行、給与未払い、残業代未払い |
ベンナビ労働問題では、労働問題や労災申請などに注力している弁護士事務所を探すことができます。
未払い給料がある、不当解雇されたなどのトラブルで困っている方は、こちらのWebサイトを利用しましょう。
ベンナビ刑事事件
ベンナビ刑事事件では、以下のような犯罪に対応しています。
性犯罪、痴漢・わいせつ、買春・援助交際、盗撮・のぞき、レイプ・強姦・強制わいせつ、児童ポルノ・児童買春、暴行罪・傷害罪、正当防衛、殺人罪、恐喝罪・脅迫罪、器物損壊罪、窃盗罪・万引き、横領罪・背任罪、住居侵入罪、詐欺罪、賭博・裏カジノ・闇スロット、薬物・大麻、覚せい剤、ひき逃げ・当て逃げ、少年犯罪 |
ベンナビ刑事事件では、刑事事件に注力している弁護士事務所を探すことができます。
何かしらの犯罪行為に及んだ場合だけでなく、冤罪事件に巻き込まれた場合も、こちらのWebサイトを利用することをおすすめします。
ベンナビ債務整理
ベンナビ債務整理では、以下のようなトラブルに対応しています。
任意整理、個人再生、自己破産、過払い金請求、時効援用、闇金問題、法人(会社)倒産、カードローン・クレジット会社、借金返済相談・交渉、消費者金融・サラ金 |
ベンナビ債務整理では、借金問題や債務整理などに注力している弁護士事務所を探すことができます。
任意整理、個人再生、自己破産などの債務整理手続きを検討している方は、こちらのWebサイトを利用するとよいでしょう。
ベンナビ債権回収
ベンナビ債権回収では、以下のようなトラブルに対応しています。
売掛金、業務請負・委託代金、家賃・地代、給料・賃金・残業代、借金・貸金・出資、養育費・慰謝料、立替金、投資詐欺、差押・仮差押、遅延損害金 |
ベンナビ債権回収では、売掛金回収をはじめとする債権回収に注力している弁護士事務所を探すことができます。
法人も個人も債務者から債権を回収できずに困っている場合は、こちらのWebサイトを利用することをおすすめします。
ベンナビ交通事故
ベンナビ交通事故では、以下のようなトラブルに対応しています。
損害賠償・慰謝料請求、示談交渉、過失割合、死亡事故、後遺障害、むちうち、休業損害、自動車事故、自転車事故、バイク事故、人身事故 |
ベンナビ交通事故では、示談交渉や後遺障害認定などに注力している弁護士事務所を探すことができます。
交通事故の被害に遭った方や保険会社とトラブルになっている方などは、こちらのWebサイトを利用しましょう。
ベンナビIT
ベンナビITでは、以下のようなトラブルに対応しています。
掲示板・SNS削除、口コミ・レビュー削除、発信者情報開示請求、ネット誹謗中傷、名誉毀損、私的情報・画像流出、リベンジポルノ、著作権・商標権侵害、IT・ネット法務、逮捕・犯罪歴記事の削除 |
ベンナビITでは、インターネット上の誹謗中傷や権利侵害などに注力している弁護士事務所を探すことができます。
投稿を削除したい、投稿者を特定して損害賠償を請求したいなどがあれば、こちらのWebサイトを利用しましょう。
神奈川県の法テラス
法テラス(日本司法支援センター)では、一般的な法制度や相談機関を紹介してくれる「情報提供業務」や、弁護士による無料相談や弁護士費用の立て替えをしてくれる「民事法律扶助業務」などを実施しています。
民事法律扶助業務は経済的な理由で、弁護士などに相談できない人を対象にしたサービスであり、利用するためには資力基準などを満たしている必要があります。
近くの法テラスに問い合わせをして、利用できるかどうかを確認してみましょう。
法テラス神奈川
電話番号 | 0570-078308(IP電話の場合:050-3383-5360) |
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営業時間 | 平日9:00~17:00 |
住所・アクセス | 〒231-0023 横浜市中区山下町2 産業貿易センタービル10F ・みなとみらい線「日本大通り」駅から徒歩5分 ・JR根岸線・横浜市営地下鉄「関内」駅から徒歩15分 |
公式サイト | 法テラス神奈川 |
法テラス川崎
電話番号 | 0570-078309(IP電話の場合:050-3383-5366) |
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営業時間 | 平日9:00~17:00 |
住所・アクセス | 〒210-0007 川崎市川崎区駅前本町11-1 パシフィックマークス川崎ビル10F ・JR「川崎」駅東口から徒歩1分 ・京浜急行「川崎」駅から徒歩2分 |
公式サイト | 法テラス川崎 |
法テラス小田原
電話番号 | 0570-078311(IP電話の場合:050-3383-5370) |
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営業時間 | 平日9:00~17:00 |
住所・アクセス | 〒250-0012 小田原市本町1-4-7 朝日生命小田原ビル5F ・JR「小田原」駅から徒歩8分 |
公式サイト | 法テラス小田原 |
神奈川県弁護士会
神奈川県弁護士会の法律相談センターでは、金銭トラブル、家事トラブル、労働トラブル、契約トラブルなどについて弁護士と相談することが可能です。
一般的な総合法律相談の相談料は45分以内で5,000円ですが、借金問題、子どもの人権問題、消費者被害などは無料で対応しています。
事前に予約してから、相談しに行きましょう。
関内法律相談センター | 横浜駅西口法律相談センター |
横浜駅東口家庭の法律相談センター | 川崎法律相談センター |
横須賀法律相談センター | 海老名法律相談センター |
相模原法律相談センター | 小田原法律相談センター |
自治体の市民相談会
神奈川県では、神奈川県や各市町村で法律相談を実施しています。
県民の声・相談室(神奈川県)
神奈川県では、県民向けに弁護士による無料の法律相談会を実施しています。
この法律相談会では、弁護士が相談者内容に応じて、法律の一般的な説明やアドバイスなどをしてくれます。
また、相談は対面相談だけでなく、電話相談でも可能です。
なお、県民の声・相談室は予約制で開催しているため、事前に各相談会場に問い合わせしておきましょう。
かながわ県民センター | 川崎県民センター |
横須賀三浦地域県政総合センター | 県央地域県政総合センター |
湘南地域県政総合センター | 県西地域県政総合センター |
市町村の市民相談会
横浜市、川崎市、相模原市など神奈川県内にある市町村によっては、住民向けの市民相談会を実施しています。
対象者は地域によって異なりますが、基本的には地域内に在住の方が対象となっています。
また、相談方法は対面相談、電話相談、オンライン相談などさまざまあります。
詳しい情報は、自治体の公式Webサイトで確認しましょう。
弁護士に無料相談する際の大まかな流れ
弁護士との相談する場合、基本的に「相談窓口への問い合わせ→当日に弁護士との相談→必要に応じて委任契約の締結」という流れになります。
ここでは、このような弁護士に相談する際の大まかな流れについて確認しましょう。
相談窓口に問い合わせをする
弁護士との相談がしたい場合は、まず弁護士事務所、法テラス、神奈川県弁護士会、各自治体などの受付窓口に問い合わせをして法律相談の予約をしましょう。
予約方法は相談先によって異なりますが、一般的には電話やWebフォームで予約をおこないます。
相談先によって、受付時期や相談日程などが異なるため気をつけましょう。
当日に実際に弁護士と相談する
相談日の当日になったら、指定された場所・時間に向かいます。
基本的に相談日の服装や持ち物などに決まりはありませんが、できる限り以下のものを持参することをおすすめします。
また、当日必要なものは相談内容によって異なるため、予約をする際に窓口の担当者に「当日は何を持参すればよいですか?」と質問しておくのもよいでしょう。
- 相談内容に関係する資料・書類
- ペンやメモ用紙などの筆記用具
- 契約に備えて身分証明書や印鑑
- 現金(相談料) など
依頼する場合は委任契約を締結する
弁護士と相談し、解決を依頼しようと決めたら委任契約を締結します。
委任契約書には通常、委任内容と範囲、弁護士報酬、中止に関する規定などが書かれています。
そのため、事前の説明と契約内容に間違いがないかをしっかりと確認しましょう。
契約を締結すると、弁護士は各種手続きや示談交渉といった事件処理の対応をしてくれます。
相談先を選ぶ際に気を付けるべきポイント
相談先を選ぶ際には、無料相談の有無、弁護士の専門分野、相談先の場所や対応時間、相談方法の種類などに気を付ける必要があります。
これらを意識して相談先を選ばなければ、満足のいく結果にならない可能性があります。
ここでは、相談先を選ぶ際に気を付けるべきポイントについて解説します。
無料相談に対応しているかどうか
弁護士との法律相談には有料相談と無料相談があるため、相談料の有無について確認しておきましょう。
有料相談の場合は「○○分あたり○円」と決まっていることが多く、無料相談の場合は「○回まで無料」「30分まで無料」などのように回数・時間制限が設けられています。
無料相談を利用する際は、条件などにも注意する必要があります。
弁護士の専門分野が合っているか
それぞれの弁護士には、家事事件、刑事事件、労働問題、企業法務、インターネットトラブルなどの専門分野が存在します。
そのため、ご自身の相談内容と弁護士の専門分野が一致していることが重要です。
悩みが明確な場合や専門的な悩みの場合は、その分野に注力している弁護士を選ぶほうがよいでしょう。
時間や場所などの条件が合っているか
相談先によって営業時間や相談場所などが異なるため、できる限りご自身の都合に合う相談先を選ぶことをおすすめします。
また、中には夜間帯や土日祝日の相談を受け付けていたり、出張相談に対応していたりする場合があるため確認するとよいでしょう。
なお、土日祝日は予約が集中するため、早めに予約を申し込むのが望ましいでしょう。
自分の希望する相談方法があるかどうか
弁護士との相談方法には対面相談、オンライン相談、電話相談、メール・LINE相談などの種類があり、それぞれに以下のようなメリット・デメリットがあります。
相談先によって利用できる相談方法が異なるため、あらかじめ自分の希望する相談方法に対応しているかどうかを確認しておきましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
対面相談 | ・資料や証拠などを確認してもらえる ・リアルタイムで回答をしてもらえる ・弁護士の雰囲気を実際に確認できる |
・時間や場所などを合わせる必要がある ・弁護士と面会するのに勇気がいる |
オンライン相談 | ・家や職場などから相談できる ・リアルタイムで回答をしてもらえる ・弁護士の雰囲気を実際に確認できる |
・対応している弁護士事務所が少ない ・パソコンやスマートフォンが必要になる ・慣れていないと誤動作を起こしてしまう |
電話相談 | ・家や職場などから相談できる ・リアルタイムで回答をしてもらえる ・対面ではないため心理的負担が少ない |
・細かなニュアンスを伝えるのが難しい ・資料や書類などを確認してもらえない |
メール・LINE相談 | ・場所や時間を選ばずに相談ができる ・時間をかけて相談内容を考えられる ・対面ではないため心理的負担が少ない |
・すぐに回答がもらえない場合がある ・適切な回答が得られない場合がある |
弁護士の無料相談を活用するためのコツ
弁護士との相談は時間あたりで相談料がかかるため、事前に希望や相談内容をまとめておいたり、関係する資料を持参したりするなど、効率よく相談するのが重要です。
ここでは、弁護士へ上手に相談するためのコツについて解説します。
希望や相談内容をまとめておく
弁護士と相談する前に、希望や相談内容についてまとめておくのがおすすめです。
たとえば「できる限り早く解決したいのか」「なるべく多く慰謝料を請求したいのか」などで、選択すべき解決策や今後の方針は変わります。
自分はどうしたいのか、今何に困っているのか、何を質問したいのかなどを説明できるようにしておきましょう。
事実関係を時系列でまとめておく
あらかじめ事実関係を時系列でまとめておくと、弁護士から具体的にアドバイスをもらいやすくなります。
事実関係をまとめるときのポイントは、事実を日付順に並べるというものです。
「○月○日、××円お金を貸した」「△月△日、返済するとメールがあった」などの情報を箇条書きでメモにまとめておき、相談日当日に持参しましょう。
契約書などの資料・書類を持参する
相談したい法律トラブルに関係する資料・書類があれば、相談日当日に持参しましょう。
契約書、遺言書、解約通知書といった資料をはじめ、写真、動画、録音データ、メールのやり取りなどの証拠も相談者にとって有利になる場合があります。
なお、証拠が手元にない場合は、弁護士に必要な証拠や集め方などを相談するとよいでしょう。
不利な事実も隠さずに弁護士に伝える
弁護士と相談するときは、不利な事実も隠さずに伝えましょう。
たとえば、相談者自身にも非があるのに相手方だけ一方的に悪いと主張している場合、実際の交渉や訴訟に移行してから不利になる可能性があります。
弁護士には守秘義務があり、秘密が第三者に知られる心配はないため、トラブルに関係することは全部話すことをおすすめします。
依頼することを前提に相性も確認する
弁護士への依頼を検討している場合は、相談時に弁護士との相性も確認しておきましょう。
弁護士の人柄や雰囲気などは、実際に会ってみないとわからないものがあります。相談時に「悩みごとを丁寧に聞いてくれるか」「わかりやすく説明してくれるか」「相談しやすい雰囲気か」などを確認して、依頼するかどうかを判断するとよいでしょう。
弁護士への無料相談に関するよくある質問
最後に、弁護士への相談に関するよくある質問・疑問に回答します。
Q.弁護士との相談には相談者本人が行くべき?
弁護士との相談には、原則として相談者本人が行くのが望ましいでしょう。
本人でなければ、最終的な希望や本当の悩みなどを確認することができず、弁護士も漠然としたアドバイスしかできないことが多いです。
刑事事件で本人が勾留されている、本人が認知症で相談できないなどの事情がある場合を除けば、本人が相談に行くようにしましょう。
Q.弁護士に無料相談したら必ず契約が必要になる?
弁護士に相談したからといって、必ずしも正式な依頼が必要になるわけではありません。
相談だけで悩みが解決すればそもそも弁護士に依頼する必要はありませんし、弁護士に不安がある場合は依頼を避けたほうがよい可能性もあります。
複数の弁護士に相談したり、見積もりを取ったりして、信頼できる弁護士に依頼することをおすすめします。
Q.弁護士に無料相談するのはいつ頃がいいのか?
相談するタイミングに明確な決まりはありませんが、一般的にはできる限り早く相談するほうがおすすめです。
早い段階で相談すれば、被害が小さくて済んだり、さまざまな解決策の中から適した方法を選べたりする可能性が高まります。
法律トラブルは時間が経つほど複雑化してしまうため、できる限り早く相談することを心がけましょう。
まとめ|法律トラブルはまず弁護士の無料相談を利用しよう
神奈川県で弁護士と相談できる窓口には、ベンナビ(弁護士ナビシリーズ)、法テラス、弁護士会、自治体の法律相談会などがあります。
いずれも弁護士と相談できるため、法的トラブルを解決するのに役立つでしょう。
ただし、専門的なアドバイスを受けたい場合や依頼までしたい場合は、「ベンナビ」を利用するのがおすすめです。
ベンナビであれば特定の分野に注力している弁護士を探すことができ、その弁護士にトラブルの解決まで依頼することができます。