無料の離婚相談所7選!相談可能な内容や選び方なども徹底解説


「離婚について相談できる人がいない…」「誰かに話して、状況が悪くなったらどうしよう」などの思いから、一人で悩む方は少なくありません。
相談相手に責められたり、相談したのに打開策が浮かばなかったりといった状況をイメージして、打ち明けられない方もいるでしょう。
そんな方のため本記事では、無料の離婚相談所7選を紹介します。
また、離婚相談所で相談できる内容や相談先の選び方のほか、相談時の準備なども解説するため、ぜひ参考にしてください。
離婚相談所ではどんなことを相談できる?
離婚に関する悩みを相談できる離婚相談所は、さまざまな運営者が異なる名称で窓口を構え、サービスを提供しています。
そのため、どの離婚相談所を選ぶかによって相談できる内容が異なります。
この点をふまえ、次の項目から、離婚相談所で一般的に相談可能な内容を解説していきます。
離婚慰謝料に関する相談
離婚するにあたって、慰謝料は多くの方が抱える問題です。
離婚の原因が相手にあり、適切な慰謝料を請求する場合、法的知識や経験は欠かせません。
法的知識・経験のないまま当事者間のみで慰謝料のやり取りをすると、スムーズに納得のいく金額で解決できない可能性があるため、状況に応じたアドバイスを得るため、離婚相談所への相談を検討するとよいでしょう。
離婚相談所では慰謝料の相場や財産分与など、お金に関する相談が可能なため、あなたの状況をふまえてアドバイスをしてくれます。
子どもの親権・養育費に関する相談
子どものいる夫婦が離婚する場合、親権や養育費に関する適切な対応をすることも大切です。
専門的な知識をもとに離婚手続きを進め、あなたの権利を主張したい場合、離婚相談所への相談するのもひとつの手です。
離婚相談所に、親権を獲得する方法や養育費を払ってもらう方法などを相談すれば、よりよい条件で離婚できる可能性があります。
モラハラやDVに関する相談
離婚相談所ではモラハラやDV(ドメスティックバイオレンス)についても、適切な対策を講じるための相談が可能です。
精神的なダメージはもちろん、身体的な問題も生じる恐れがあるため、モラハラ・DVを放置することは避けましょう。
専門的な意見や第三者からの助言によって、モラハラやDVの状況を改善できるかもしれません。
仮にモラハラやDVなどが激しい場合は、一時的に保護してもらうなどの選択肢を検討することも必要です。
離婚相談所へ相談すると、あなたの状況をふまえ、適切な対処法を考えてくれるでしょう。
離婚後の生活や仕事に関する相談
専業主婦の方が離婚を考える場合、収入面での不安があり、適切な判断ができないケースもあるでしょう。
そんなとき、離婚相談所に相談すれば、よりよい決断をするためのアドバイスをくれるかもしれません。
離婚相談所では、離婚する際の就職方法など、仕事についての相談も受け付けています。
生活できるという見通しを立てることで、あなたや子どもにとってよい決断ができる可能性があるため、生活面で不安がある場合には離婚相談所に連絡してみるとよいでしょう。
不倫やその他不貞行為に関する相談
離婚の原因が不倫や不貞行為の場合、相手方と調停・審判・裁判など法的な手続きが必要になることがあります。
その際、法的な知識が乏しいと適切に解決することは難しいでしょう。
そんなとき、離婚相談所に相談すると、法律問題を得意とする弁護士が対応してくれる場合があるため、裁判をはじめ法的手続きを進めるにあたって適切なアドバイスをしてもらえることがあります。
離婚手続きや書類作成に関する相談
離婚相談所では離婚届の書き方についてもアドバイスを受けられことがあるため、書き方や、その他の提出書類などがわからない場合には相談を検討しましょう。
離婚協議書など、離婚に関する手続きは進め方を間違えるとスムーズに進められません。
滞りなく離婚を成立させるためにも、きちんと必要書類を用意したうえで提出できるよう、離婚相談所に相談するのもひとつの手です。
離婚すべきかどうかの相談やメンタルケア
メンタルケアをしてくれる離婚相談所があるため、必要に応じて相談するとよいでしょう。
離婚の手続きを進める際、精神的な負担を感じる方は少なくありません。
離婚協議を進める過程で精神的に追い詰められてしまった場合などには、離婚相談所への相談を検討してみましょう。
離婚相談所7選|無料相談・女性におすすめの窓口も
なかには「無料で相談できる」「女性向け」などさまざまな離婚相談所があります。
ここからは、あなたに合う窓口を見つけられるよう、離婚相談所7選を紹介していきます。
女性センター
女性センターは、男女共同参画社会の実現に向けた活動拠点としての機能がある施設のことで、配偶者・恋人からの暴力や家庭の問題のほか、働き方・人間関係・生き方など、さまざまな内容を相談できます。
女性センターは男女共同参画に関する情報や女性グループ・団体の自主的な活動場所の提供もしているので、離婚以外の情報収集や活動などにも役立つ可能性があります。
女性センターに相談できる内容や、相談時間などは各施設によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
対応時間 |
施設により異なる |
電話番号 |
施設により異なる |
相談できること |
暴力、家庭内のもめごと、ストーカー被害 |
公式サイト |
男女共同参画センター
男女共同参画センターは男女共同参画のための総合的な施設で、地域の課題に対応する実践的活動を実施しています。
なお、男女共同参画センターは都道府県や市町村が条例などを制定のうえ設置しており、名称や相談内容はそれぞれで異なります。
たとえば、横浜市男女共同参画センター相談室では、離婚や別居などのほか、子育て・働き方・人間関係など、さまざまな相談を受け付けています。
男女共同参画センターに相談できる内容や相談可能時間などは、各施設によって異なるためご注意ください。
対応時間 |
施設により異なる |
電話番号 |
施設により異なる |
相談できること |
DV、法律相談 |
公式サイト |
自治体の無料法律相談
各自治体では無料の法律相談を実施しており、離婚をはじめ、遺言・相続・交通事故・労働問題・借金・債務整理・消費者被害(詐欺・悪徳商法)など、さまざまな相談ができます。
ただし相談できる内容や相談できる日時などは、各自治体によって異なり、基本的に平日の昼間しか相談できない点には注意が必要です。
なかには夜間や平日以外に無料相談できるケースもあるので、相談希望の自治体の情報を確認してみるとよいでしょう。
無料で弁護士に相談できるケースも珍しくないため、「離婚に関する法的な悩みがあるけど、相談費用がない…」などの場合には、自治体での相談がおすすめです。
対応時間 |
基本的に平日の昼間 |
電話番号 |
施設により異なる |
相談できること |
離婚、遺言・相続、交通事故、労働(労働者側)、借金・債務整理、消費者被害(詐欺・悪徳商法) |
公式サイト |
各自治体による |
自治体の無料法律相談についてもう少し詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
DV相談+
DV相談+は配偶者やパートナーから受けているDVについて相談できる窓口です。
専門の相談員が対応してくれるため、安心して悩みを打ち明けられます。
相談方法は電話・メール・チャットの3種類で、電話・メールは24時間、受け付けているため、好きな時間に相談できます。
DV相談+への相談をして、必要と判断された場合、面接、あるいは同行支援などの直接支援、安全な居場所の提供などをしてくれます。
「パートナーの言動がDVに該当するのかわからない」「今すぐ逃げて離婚したい」などの状況なら、ひとりで抱え込まずにDV相談+への相談を検討しましょう。
対応時間 |
電話、メール:24時間受付 チャット:12時00分~22時00分 |
電話番号 |
0120-279-889 |
相談できること |
DV |
公式サイト |
弁護士の無料相談
なかには離婚に関する無料相談を受け付けている法律事務所があるため、豊富な知識・経験を有する弁護士からアドバイスをもらいたい方などにおすすめです。
弁護士へ相談するメリットは、あなたの状況・希望などをふまえて、寄り添った対応をしてくれるところです。
男女共同参画センターや自治体などの公共機関に相談した場合、離婚手続きやパートナーとの話し合いの代行を依頼することは難しいですが、弁護士を頼ればあなたの代わりにさまざまな対応を任せることができ、解決までの道のりを二人三脚で歩めます。
弁護士へ無料相談をする場合、時間制限を設けているケースが多いため、事前に聞きたい内容をまとめておくことをおすすめします。
対応時間 |
法律事務所により異なる(基本的に平日対応が多い) |
電話番号 |
法律事務所により異なる |
相談できること |
離婚協議・調停・裁判、親権、養育費、不倫、DV、モラハラ、国際離婚など、金銭トラブル(個人間)・債権回収、借地・借家、消費者相談(悪徳商法・インターネット被害・投資・金融被害)など |
公式サイト |
法律事務所により異なる |
弁護士への無料相談をする場合には、以下の記事もあわせて確認しておきましょう。
離婚カウンセラー・夫婦カウンセラー
離婚や夫婦間の問題などに関するカウンセリングを提供する離婚カウンセラー・夫婦カウンセラーも、離婚相談所のひとつといえます。
特定非営利活動法人日本家族問題相談連盟が認定する離婚カウンセラーの資格や、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定する夫婦カウンセラーなどをもっているカウンセラーは、所定の試験を通過するための知識を有している点から、専門知識が少ない知人などに比べて、より問題を解決するための的確なアドバイスをくれると期待できます。
離婚問題の解決にあたり、一人でさまざまな問題に向き合うと精神的に疲弊して、適切に離婚手続きを進められなくなるかもしれません。
そういった際、離婚カウンセラーや夫婦カウンセラーに相談すると気持ちを整理できるケースもあるでしょう。
対応時間 |
施設により異なる |
料金相場 |
1時間あたり5,000円~10,000円 |
相談できること |
離婚、カウンセリング |
公式サイト |
施設により異なる |
離婚カウンセラー・夫婦カウンセラーへの相談を検討する際は、以下の記事を見て、さらに詳しい情報を確認しましょう。
民間の離婚相談所
民間の離婚相談所では浮気・不倫・修復など、さまざまな問題への対応を受け付けています。
各相談所によって対応可能時間やシステムは異なりますが、費用を抑えて相談できる点はメリットといえるでしょう。
また相談方法については、電話やメールをはじめ、チャット・SNSなども可能な離婚相談所もあります。
あなたのライフスタイルに合わせた相談方法を選べる離婚相談所を探し、連絡してみましょう。
名称 |
よつば |
離婚問題相談窓口 |
あなたのいばしょ |
東京メンタルヘルス・スクエア |
対応時間 |
9時00分~20時00分 |
24時間365日 |
24時間365日 |
平日10時00分~17時00分 |
電話番号 |
050-1868-8962 |
050-3358-2333 |
記載無し |
03-5944-8455 |
相談できること |
浮気・不倫、離婚・修復、金銭トラブルなど |
離婚、浮気、不貞行為、DV被害、モラルハラスメントなど |
DV・虐待など |
精神的な悩み全般 |
無料相談の方法 |
電話、メール |
電話、メール |
チャット |
電話・SNS |
公式サイト |
離婚相談はどこにすべき?相談所の選び方
ここからは、あなたに合う離婚相談所を見つけるための選び方について解説します。
離婚を決意している場合は弁護士がおすすめ
離婚すると決意している場合は、法律の知識や問題解決の経験が豊富な弁護士へ相談しましょう。
弁護士に離婚相談をすれば、相手と直接会わずに離婚成立を目指せます。
弁護士には離婚手続きや交渉を任せられるため、時間や心身の負担を軽減できるでしょう。
また、有利な条件で離婚できるよう、サポートしてもらえる点も、弁護士への相談をおすすめする理由です。
たとえば、調停の準備をしてくれたり、弁護士が代わりに出頭して有利な条件になるよう話を進めてくれたりするため、メリットを感じられるでしょう。
調停委員とのやりとりは、法律に関する難しい用語でやり取りをするため、意味を理解しないまま返事をすると状況が悪化するかもしれませんが、弁護士に任せれば安心できるはずです。
ほかにも弁護士に依頼すると、離婚後のトラブルを防止する効果も期待できます。
財産分与や親権、慰謝料など、離婚後にさまざまな問題が生じることは珍しくありません。
このようにトラブル防止の点からも、離婚を決意している場合には、弁護士への相談をおすすめします。
手続きに関する相談は自治体や法テラスに
離婚に関する戸籍の変更や、公的支援の手続きなどについては、自治体に相談することをおすすめします。
自治体に提出する書類の書き方や申請方法などは、ほかの離婚相談所に相談するより、早く的確な回答が得られると考えられるからです。
ひとり親世帯への経済支援・就業支援など、独自の公的支援制度がある市区町村があるため、離婚を考えるにあたり、どのような制度があるのかを教えてもらえる可能性があります。
また「作成した離婚協議書のチェックや裁判関連の手続きなどの相談をしたいけど、費用がない…」という場合、法テラスがおすすめです。
法テラスとは国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所のことです。
法テラスには、所定の条件を満たすと、無料の法律相談や費用の立替制度を利用できるケースがあるため、経済的な理由で法律関連の支援を受けられない方はチェックしてみましょう。
気持ちや悩みを聞いてほしい方はカウンセラーや民間の離婚相談所
離婚について考えていると、気付かないうちに精神的な負担が増していることがあり、心身の調子を崩してしまう恐れがあります。
気持ちや悩みを聞いてほしいと思った場合、カウンセラー、あるいは民間の離婚相談所がおすすめです。
たとえば、「まだ離婚しようかと考えはじめたところだから、弁護士に相談するのは早いかもしれない」「まずは夫婦関係を修復したい」という場合、カウンセラーや民間の離婚相談所に相談すると、気持ちの整理ができたり、新しい気付きを得られたりすることがあります。
カウンセリングの技術を身につけたプロや、たくさんの悩みを聞いてきた離婚相談所の方に話を打ち明ければ、離婚をするかどうかに関わらず、冷静に現状を見つめながら、よりよい選択をするための手助けをしてくれるでしょう。
離婚相談所に行く前に|準備しておくとよいこと
離婚に関する問題をスムーズに解決するため、ここからは離婚相談所を利用するにあたって、どのようなことを準備しておくとよいのかについて解説していきます。
相談したいことを整理しておく
離婚相談所に相談する際は事前に、どういったことを相談したいかを整理しておきましょう。
悩んでいることをまとめておかなければ、相談されている側は何が言いたいのか、何を求めているかがわからない可能性があります。
また、弁護士の無料相談を利用する場合、30分や1時間などの時間制限を設けられているケースが少なくないため、時間を有効活用するためにも、事前に相談内容を整理しておきましょう。
離婚を決意しているなら、経緯や理由をまとめておく
離婚の決意を固めている場合、これまでの経緯や離婚理由をまとめておきましょう。
たとえば、慰謝料を請求するにあたって離婚に至るまでの経緯を伝えることで、請求額が変わる可能性があります。
具体的には、不倫やDVなどで離婚を決意した場合、どのような出来事があり、どれくらい傷ついたのかなどを記録して伝えることで、適切な慰謝料を請求しやすくなります。
このような点から、離婚すると心に決めている場合は、これまでの経緯や離婚理由をまとめておきましょう。
離婚時の希望を明確にしておくことも大切
離婚までの経緯や新しい生活をイメージして、「慰謝料をどれくらい請求したい」「親権を獲得したい」など、離婚するにあたって、自身の希望を明確にしておきましょう。
弁護士をはじめ、寄り添った支援をしてくれる方ほど、あなたの希望を叶えるための対応をしてくれます。
そのため、あなたの希望が明確でない場合、相談された側は、どのような対応をすればよいのか、わからない状況になりかねません。
相談・依頼をするうえで目指すべきゴールを明確にしておくと、あなた自身はもちろん、周りの方にとっても対応しやすくなります。
不倫が原因で離婚するなら証拠も持参する
離婚の原因が不倫の場合、証拠を用意しましょう。
決定的な証拠を提示すれば、慰謝料の請求や親権獲得など、離婚手続を有利に進めやすいからです。
具体的には、パートナーが不倫していたことがわかる写真や動画、不倫相手と行動を共にしたであろうことがわかる領収書やクレジットカード利用履歴、電話やLINEなどでやりとりした記録などが有力な証拠とみなされやすいです。
さいごに | 離婚相談所を有効活用しよう
本記事では、無料の離婚相談所7選を紹介したうえで、相談できる内容や相談先の選び方、相談する際に準備すべきことなどを解説しました。
なかには無料で相談できる離婚相談所があるため、コストを抑えて解決を目指したい方は要チェックです。
離婚相談所によって対応範囲や相談方法は異なるため、事前に把握しておきましょう。
相談先を選ぶ際は、希望を明確にし、相談内容に応じた適切な離婚相談所へ問い合わせることが重要です。
なお、離婚理由や離婚するまでの経緯をまとめ、有力な証拠を集めるなど、スムーズに問題を解決できるよう、事前にできることがないかどうかも把握しておきましょう。
「手厚くサポートしてくれる弁護士に、離婚の相談をしたい」と思った場合は、ベンナビ離婚を活用すると、効率よく手続きを進められます。
ベンナビ離婚なら24時間365日、あなたに合う弁護士を探せるうえ、地域・相談内容などの条件を設定して検索できるので、早く希望に合う弁護士を見つけたい方は、ぜひご活用ください。