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後遺障害認定を受けるまでの流れ|必要書類・認定時のポイントを解説

弁護士監修記事
交通事故
2024年11月18日
後遺障害認定を受けるまでの流れ|必要書類・認定時のポイントを解説
この記事を監修した弁護士
梅澤 康二弁護士 (弁護士法人プラム綜合法律事務所)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

事故後にケガや病気などの後遺症が残る場合は、後遺障害認定を受けるために申請手続きを検討するべきでしょう。

認定結果によって、その後の後遺障害補償の請求がスムーズとなるか否かが決まりますので、申請処理は慎重に行いたいところです。

適切な等級を獲得するためにも、この記事で手続きの流れやポイントなどを知っておきましょう。

この記事では、後遺障害認定を受けるまでの流れ・ポイント・損害賠償額の目安・弁護士に相談するメリットなどを解説します。

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後遺障害認定を受けるまでの流れ

後遺障害認定を受けるためには、主に以下の流れで手続きを進めます。

ここでは、事故発生から後遺障害が認定されるまでの流れについて解説します。

  1. 交通事故の発生
  2. 治療開始
  3. 症状固定
  4. 後遺障害申請
  5. 後遺障害等級の認定

①交通事故の発生

交通事故が発生した際にまず行うべきは警察への連絡と負傷者の救護(救急車の手配等)です。

警察に連絡しないことは違法ですし、事故証明書が発行されないなど深刻な不利益を受ける可能性がありますので、必ず励行してください。

なお、到着した警察官は、事故当事者から状況や連絡先を聞き取りますので、無理に相手から連絡先を聞き出す必要はありません。

②治療開始

事故後は、速やかに病院での治療を開始しましょう。

事故後になんともないと思って速やかに通院しないと、後々何らか症状が出ても事故と無関係であるとして補償されない場合があります。

治療を開始したら、治療を終了するまでは治療に専念するべきです。

③症状固定

十分な治療を行なっても症状が軽快しないという場合、医師の判断で「これ以上の症状改善は見込めない」状態(症状固定)となります。

具体的な時期についてはケガの状況に応じて異なるため、基本的には医師と相談して決めることになるでしょう。

なお、後遺障害認定のための申請手続きを行う際は、医師が作成する「後遺障害診断書」という書類が必要となりますが、この症状固定の診断を受けた後から作成を依頼することができます。

④後遺障害申請

医師から後遺障害診断を受けた後は、後遺障害認定のための申請手続きを行うことになります。

申請にあたっては、加害者側保険会社に対して必要書類を提出して処理してもらう事前認定と、被害者自らが自賠責保険会社に必要書類を提出する被害者請求の2種類の申請方法があります。

事前認定の場合

事前認定とは、相手方の保険会社に必要最低限の書類を渡して申請手続きを行ってもらうという方法です。

こちらが用意する書類としては後遺障害診断書のみであるため、手間をかけずに済ませられるという点は大きなメリットです。

ただし、相手方の申請内容を細かく確認することができないというデメリットもあります。

場合によっては、審査のために必要十分な情報が伝わらず、適切な認定結果を得られない、という可能性もあるため注意しましょう。

被害者請求の場合

被害者請求とは、自分で必要書類や説明を補充する書類を準備して自賠責保険会社へ申請するという方法です。

申請にあたっては、以下のような書類を準備・提出しますが、特に限定はありません(必要最低限提出を要する書類はあります)。

  • 後遺障害診断書
  • 交通事故証明書
  • 診療報酬明細書
  • 事故発生状況報告書
  • 医師の意見書・本人の陳述書
  • 保険金(共済金)・損害賠償額・仮渡金支払請求書
  • 印鑑証明書
  • レントゲン写真等 など

事前認定の場合と比べて、さまざまな書類を準備しなければならないため、手間・時間がかかるという点は大きなデメリットです。

ただし、等級認定のために必要だと思う資料を自分で準備・提出できるというメリットもあります。

⑤後遺障害等級の認定

申請書類は自賠責保険を通じて損害保険料率算出機構に送られ、同機構において申請内容について調査・審査が行われます。

その後、結果が自賠責保険会社に通知され、それが申請者に対して通知されるという流れです。

ちなみに、申請を行ってから認定までにかかる期間はケース・バイ・ケースですが、例えばむちうち程度であれば1~2ヶ月というケースが多いようです。

また、客観的資料から後遺障害が明らかである場合も認定までは早いです。

申請内容から後遺障害に該当すると認められれば、第1級~第14級のうちいずれかの等級が認定されます。

他方、後遺障害と認めるに足りないと判断されれば、申請が認められずに非該当と通知されることになります。

後遺障害認定を受ける際の3つのポイント

申請手続きにあたっては、認定条件や申請時効など、いくつか知っておくべきポイントがあります。

ここでは、後遺障害認定を受ける際のポイントについて解説します。

認定を受けるには認定条件を満たす必要がある

後遺障害申請を行って認定を受けるためには、以下のような条件を満たしている必要があります。

  • 交通事故により生じた後遺症と認められる
  • 労働能力の喪失または低下などを及ぼすものである
  • 医学的に存在が証明・説明できる
  • 自賠法施行令にある各等級のいずれかに該当する

「診断書の記載から後遺症と認め難い」「軽微な事故であり後遺症が生じるとは考えにくい」「レントゲンやMRIでは異常所見がない」というケースなどは、申請手続きを行っても非該当となる可能性が高いと言えます。

認定結果に納得がいかなければ異議申立てができる

事前認定・被害者請求いずれの場合についても、認定結果に納得がいかなければ異議申立てという形で再申請することができます。

異議申立ては何度でも行うことができ、その際は「後遺障害認定を受けるまでの流れ」で解説した書類にあわせて、以下の異議申立書も準備・提出する必要があります。

ただし「2017年度自動車保険の概況|損害保険料率算出機構」によると、再審査を行ったうちの90%以上が「認定結果に変更なし」との判断が下されています。

望むような認定結果を得るためには、その根拠を十分に説明できる資料を新たに準備しなければなりません。

自力での対応に限界を感じるような場合は、交通事故に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

後遺障害の申請には時効がある

後遺障害申請について、申請が行える回数には制限がありませんが、申請が行える期間には時効が定められています。

後遺障害申請の場合、症状固定の診断を受けてから3年が経過すると申請できなくなるため注意しましょう。

なお、申請を行ってから認定までにかかる期間としては1~2ヶ月というケースがほとんどであるため、殊更長期間放置していたような場合でなければ時効が成立するということは考えにくいかもしれません。

しかし、異議申立てを行って手続きが長引いている場合などは、時効を迎えてしまう可能性もゼロではないため、念のため頭に入れておくべきでしょう。

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後遺障害認定で請求できる損害賠償

後遺障害認定を受けることで請求できる損害賠償としては、慰謝料や逸失利益などがあります。

ここでは、それぞれの相場や計算例などを解説します。

後遺障害慰謝料

後遺障害を負った場合は、それを理由に慰謝料を請求することができます。

慰謝料額については等級ごとに異なる上、計算基準も3種類あります。

具体的には自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準があります。

  • 自賠責基準…自賠責の定める最低限度の基準
  • 任意保険基準…任意保険会社内部の補償基準
  • 弁護士基準…裁判所の先例に基づく補償基準

それぞれの慰謝料相場についてまとめると、以下の通りです。

等級

自賠責基準

任意保険基準(目安)

弁護士基準

1級

1,100万円

1,300万円

2,800万円

2級

958万円

1,120万円

2,400万円

3級

829万円

950万円

2,000万円

4級

712万円

800万円

1,700万円

5級

599万円

700万円

1,440万円

6級

498万円

600万円

1,220万円

7級

409万円

500万円

1,030万円

8級

324万円

400万円

830万円

9級

255万円

300万円

670万円

10級

187万円

200万円

530万円

11級

135万円

150万円

400万円

12級

93万円

100万円

290万円

13級

57万円

60万円

180万円

14級

32万円

40万円

110万円

後遺障害逸失利益

慰謝料のほかにも、後遺障害を負ったことにより労働能力が低下したことを理由に、「後遺障害を負わなければ得られていたはずの収入分」について逸失利益という形で損害賠償を請求できます。

請求する際は、以下のような計算式で求めます。

後遺障害逸失利益=基礎年収 ×労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

なお、喪失率や係数などについては仕組みが複雑であるため、各詳細については「後遺障害等級認定で獲得できる慰謝料|相場と計算方法まとめ」をご確認ください。

ここでは、被害状況ごとの計算例を3つほどピックアップしてご紹介します。

被害状況

後遺障害逸失利益

年収500万円60歳男性が8級の後遺障害を負った場合

約1,302万円

年収450万円35歳男性が10級の後遺障害を負った場合

約1,920万円

年収750万円55歳男性が5級の後遺障害を負った場合

約5,251万円

後遺障害認定について弁護士に相談する3つのメリット

後遺障害認定について弁護士に相談することで、主に以下のメリットが望めます。

ここでは、それぞれのメリットについて解説します。

  • 被害状況に合った等級認定が受けられる
  • 高い確率で慰謝料の増額が望める
  • 事故後の対応をすべて任せられる

被害状況に合った等級認定が受けられる

ケースごとに適切な等級認定を受けるためには、申請内容に抜けや漏れがあってはいけません。

「診断書の記載内容に誤りがある」というような場合はもちろん、「ケガの状況に関する医学的根拠が不十分」などの場合についても、思うような結果とならない可能性があります。

交通事故に詳しい弁護士であれば、必要書類の収集や診断書のチェックなどが任せられるほか、医師への症状の説明方法や受けておくべき検査など、根拠付けのためのアドバイスも望めます。「等級認定に関する知識に自信がない」という方は、弁護士への相談がおすすめです。

高い確率で慰謝料の増額が望める

「後遺障害認定で請求できる損害賠償」でも解説した通り、慰謝料については自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準など3つの計算基準がありますが、保険会社は弁護士が介入していない段階では弁護士基準での計算を渋る傾向にあるようです。

弁護士に依頼すれば、相手保険会社もスムーズに「弁護士基準」で算定した金額を提示してくれることが期待できます。

弁護士基準は計算基準の中でも最も高額であるため、用いる基準が異なることで相当額の増額となることもあります。

事故後の対応をすべて任せられる

交通事故にあった場合は、病院での治療や後遺障害の申請などのほか、相手方との示談交渉などの対応も必要となります。

特に「初めて交通事故に遭い、ケガも残っている」というような状態では、精神的負担だけでなく肉体的負担も大きくかかり、予想以上に時間がかかってしまうこともあるでしょう。

弁護士であれば、後遺障害認定のための申請手続きや認定結果への異議申立て、さらに相手方との示談交渉まで依頼することができます。

「事故対応は弁護士に任せて、自分は治療に集中したい」という方にとっても大きなメリットが見込めます。

まとめ

後遺障害認定を受けるためには、医師による診断を受けたのち、後遺障害診断書などの必要書類を準備・提出するなどの申請手続きを行う必要があります。

もちろん自力で行うことも可能ですが、その際は診断書内容のチェックや証拠資料の準備など、漏れがないよう自分で確認しなければなりません。

トラブルなく速やかに手続きを済ませるためにも、対応にあたっては弁護士の手を借りるのが適切でしょう。

弁護士であれば、提出書類のチェックや交渉対応など幅広いサポートが受けられるほか、場合によっては慰謝料が大幅に増額することもあります。

ただし、「一から弁護士を探すのは大変」と感じる方も多いでしょう。

そのような方は、当サイト『あなたの弁護士』がおすすめです。

交通事故に力を入れている弁護士を都道府県別に絞り込める上、気になる弁護士にはサイト上から連絡を取ることもできます。

検索から相談に至るまでの流れも非常にスムーズで、まずは一度利用してみましょう。

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