浮気相手への慰謝料請求が認められる条件|請求の流れや注意点も解説


- 「浮気相手への慰謝料請求は可能だろうか。可能ならどういう条件があるだろう。」
- 「浮気相手に慰謝料を請求するにはどんな証拠が必要だろうか。」
- 「浮気相手に請求できる慰謝料の相場はどのくらいだろう。」
配偶者が浮気をした場合に、多くの方が「浮気相手に慰謝料を請求したい」と考えるでしょう。
ただし慰謝料請求の経験がないと、慰謝料請求が可能となる条件や必要な証拠、慰謝料の相場などわからないことが多いのではないでしょうか。
本記事では、浮気相手への慰謝料請求が可能となる条件、浮気の慰謝料請求をするのに必要な証拠、慰謝料額の相場や慰謝料が増額・減額する主な要因、慰謝料請求の流れについて解説します。
慰謝料請求の正しい知識がないと、失敗して損をしてしまうリスクが高いです。
本記事を読めば、自分の場合にあてはめ慰謝料請求が可能かや、慰謝料請求に有効な証拠、慰謝料額の相場など必要な知識を把握できます。
慰謝料請求で失敗したり損をしたりしないためにも、ぜひ本記事を参照ください。
浮気相手への慰謝料請求が認められる主な条件
浮気相手への慰謝料請求が法的に認められるためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。
これらの条件がひとつでも欠けていると、残念ながら請求が認められない可能性が高くなってしまうのです。
ここでは浮気相手への慰謝料請求が認められる主な条件を、詳しく見ていきましょう。
パートナーと浮気相手に肉体関係があった
浮気の慰謝料請求ができるのは、原則としてパートナーと浮気相手の間に肉体関係があった場合です。
婚姻関係にある夫婦は、互いに夫婦貞操を守る義務があります。
浮気相手と肉体関係を持ちこの義務に違反した場合に、慰謝料請求が可能となるのです。
浮気相手と肉体関係をもつことを不貞行為と呼びます。
たとえば浮気相手とふたりだけで食事をしたとか、手を繋いだりキスをしたりしたというだけでは慰謝料請求をするのは難しいです(ただし、その頻度や内容により、婚姻関係を破綻させる程度の親密な交際があったと認められる場合には、慰謝料の支払義務が認められることはあります)。
肉体関係の有無やそれを証明できるかが、慰謝料請求において重要なポイントとなります。
自分とパートナーが婚姻関係または婚姻に準ずる関係にある
浮気相手に慰謝料を請求するには、まず自分とパートナーが結婚している(婚姻関係にある)か、それに準ずる関係である必要があります。
不倫慰謝料とは、不貞行為によって平和な婚姻生活が壊され精神的苦痛を受けたことに対する損害賠償にあたるためです。
仮に結婚していなくてもパートナーと内縁関係・事実婚関係にあれば、不倫慰謝料を請求できます。
また結婚前でもパートナーと婚約している状態なら、慰謝料請求を検討可能です。
一方でパートナーと恋人として交際しているだけであれば、浮気相手への慰謝料請求が認められない可能性が高まります。
浮気の証拠があり、浮気相手の氏名・住所を把握している
浮気で慰謝料を請求するには、不貞行為を客観的に証明できる証拠が必要です。
証拠が不十分だと相手に不貞行為を否定される可能性がありますし、裁判でも慰謝料請求が認められません。
なお、ほかに有効な証拠がなくても、配偶者や浮気相手が不貞行為を自ら認めた場合はそのことを証拠として慰謝料を請求できます。
あとで「そんなこと言っていない」と否定されないためにも、不貞行為を認める念書や謝罪文を書いてもらうことが推奨されます。
また浮気の慰謝料を請求するには、相手の名前や住所を把握していなくてはなりません。
裁判になった場合、訴状を相手へ送るために氏名・住所がわかっている必要があるためです。
なお浮気相手の氏名や住所がわからない場合、弁護士に依頼すれば弁護士照会という特別な方法によって調べてもらえる可能性があります。
浮気相手の氏名・住所がわからず困っている場合は、弁護士に相談することも検討するとよいでしょう。
浮気相手に故意・過失が認められる
浮気相手に慰謝料を請求するには、相手の故意・過失が認められなければなりません。
ここでいう「故意」とは、相手が既婚者と知りながら肉体関係をもつことです。
反対にパートナーが既婚者であることを隠すなどして、浮気相手が本当に知らなかった場合は慰謝料を請求できません。
次に、ここでいう「過失」とは、注意すればすぐに気付けたにもかかわらず不注意で相手が既婚者と知らずに肉体関係を持つことです。
浮気相手が故意で配偶者と肉体関係を持ったわけでなかったとしても、必ずしも慰謝料請求を免れるわけではありません。
たとえばパートナーと浮気相手が、同じ職場で一緒に仕事をよくするような同僚だったとしましょう。
その職場でパートナーが既婚者であることを隠さず話していたのなら、浮気相手に少なくとも過失が認められる可能性が高くなります。
浮気相手は、少し注意すれば相手が既婚者と気付けた筈だからです。
慰謝料請求の裁判では、故意・過失を証明できるかで激しく争われる可能性があります。
浮気によって婚姻関係が破綻した
慰謝料を請求できるのは、浮気で婚姻関係が破綻した場合です。
権利や利益が侵害された際に、相手に対して損害賠償(慰謝料請求)ができます。
このときの権利・利益とは、夫婦が穏やかに婚姻生活を続けることです。
婚姻関係が破綻し、この権利・利益が侵害された場合に、慰謝料請求ができると考えられています。
裏を返せば浮気をしていたとき、すでに婚姻関係が破綻していたのであれば、慰謝料請求が難しくなるのです。
たとえば浮気をした時点で夫婦が離婚手続を進めていたり、別居状態が長く続いていたりしたなら、慰謝料請求が難しいと考えられます。
浮気相手に慰謝料請求をするために有効な証拠の例
「浮気相手への慰謝料請求」を考えたとき、避けて通れないのが「証拠集め」です。
客観的な証拠がなければ、相手に言い逃れされたり、裁判で認めてもらえなかったりする可能性が高くなります。
では、具体的にどのようなものが「有効な証拠」となるのでしょうか?
ここでは、パートナーと浮気相手の間に「肉体関係があったこと」を推測させる、あるいは直接示す証拠の例をいくつか紹介します。
項目 | 概要 |
写真や動画 | 性交渉やそれに近い状況が映っていたり、ラブホテルなどに宿泊したことがわかったりする写真・動画 ※浮気相手の顔は、はっきり映っている写真を用意しましょう。 |
音声データ | 配偶者と浮気相手が性行為をしたことがわかる会話を録音したデータ 配偶者・浮気相手が不貞行為を認め、自白した音声の録音 |
メールやSNSのメッセージ | ホテルに泊まったり一緒に旅行したりして、肉体関係があったと推測されるメール・SNSのメッセージ ※一方で「昨日は楽しかった」などと何をしたかわからない内容であれば、慰謝料請求の証拠とするのは困難です。 |
クレジットカードの利用明細や領収書 | ラブホテルの利用明細 ふたりで旅行に行った際の宿泊費や交通費の領収書 |
手帳や日記 | パートナーや浮気相手が、肉体関係のあった日やデートの記録を具体的に記しているもの ※肉体関係があったことがわからなければ証拠として弱くなります。 |
GPSの記録 | ラブホテルや浮気相手の自宅などに長時間滞在していたことがわかる記録 ※設置方法などによってはプライバシー侵害となる可能性があるので注意が必要です。 |
探偵事務所の調査報告書 | プロの調査員が尾行や張り込みによって集めた、浮気の事実を裏付ける客観的な証拠(写真、動画、行動記録など)についてまとめた資料 ※費用はかかりますが、法的に有効な証拠を得やすい方法のひとつです |
第三者の証言 | ふたりでラブホテルに入っているところをみたなど、肉体関係があったことがわかる第三者の証言 |
ひとつでは証拠として弱くても、複数組み合わせることで有効な証拠となる場合があります。
証拠集めは精神的にも負担が大きい作業ですが、感情的にならず、冷静に、そして合法的な範囲でおこなうことが大切です。
自分で集めるのが難しい場合や、手元の証拠が有効か判断できない場合などは、弁護士に相談してアドバイスを求めるとよいでしょう。
浮気相手だけに慰謝料を請求することも可能
浮気をされた側は、浮気相手・配偶者両方に対してだけでなく、浮気相手だけに慰謝料を請求することもできます。
慰謝料の請求先を決めるにあたって、配偶者の同意を得る必要もありません。
慰謝料請求は浮気をされた側の権利なので、自分の判断でそもそも慰謝料請求をするかや請求先をどうするかを決められるのです。
実際、浮気発覚後も婚姻生活を続ける場合、浮気相手だけに慰謝料請求をするケースも多くなっています。
浮気相手に求償権を行使される可能性はある
浮気相手だけに慰謝料を請求する場合は、求償権の問題に注意しなくてはなりません。
浮気相手は自分だけが慰謝料を請求された場合、求償権を行使して支払った慰謝料の一部を負担するよう配偶者に求めることができるのです。
浮気は浮気相手とパートナーによる共同不法行為です。
そのため慰謝料を支払う責任があるのは、浮気相手とパートナー両方です。
浮気をされた側は浮気相手にだけ慰謝料の請求ができますが、浮気相手からしたら自分だけが慰謝料を支払うのは不公平とも言えます。
そこで浮気相手は自分だけが慰謝料を支払った場合、パートナーに対し相手が負うべき責任の分だけ負担を求めることができるわけです。
この権利を求償権と呼びます。
浮気をされた側からすると婚姻生活を続けるなら、求償権によって配偶者が慰謝料の一部を支払うのを避けたいと考えるでしょう。
自分と配偶者の共有財産から慰謝料が支払われれば、不倫相手にだけ慰謝料を請求した意味が失われるためです。
浮気相手に求償権を放棄してもらいたい場合、その分に応じて浮気相手に請求する慰謝料額を減らすという方法があります。
浮気相手からしても、配偶者に慰謝料の一部を支払うよう求める手間がなくなるだけメリットのある提案なのです。
ただし浮気相手に求償権の放棄を求める交渉は、必ずしも簡単ではありません。
自分だけで交渉するのが不安な場合や、交渉がこじれそうな場合はあらかじめ弁護士に相談することが推奨されます。
浮気相手から受け取れる慰謝料の相場
一般的に、浮気相手に請求できる慰謝料の相場は、浮気によって離婚した場合は100万円~300万円程度、離婚しなかった場合は50万円~150万円程度と言われます。
ただし、これはあくまで目安であり、これより高くなることもあれば、低くなることもあります。
では、具体的にどのような事情が慰謝料の金額に影響するのでしょうか?
主なものをいくつか見てみましょう。
婚姻期間の長さ | 一般的に、婚姻期間が長いほど、慰謝料は高くなる傾向があります。 長年築き上げてきた夫婦関係が壊された精神的苦痛は大きいと判断されるためです。 |
浮気の期間や頻度、態様 | 浮気の期間が長い、頻繁に会っていた、非常に悪質な方法で浮気をしていた(たとえば配偶者が一方的に別居して浮気相手と同棲を始めたなど)といった場合は、慰謝料が高くなる要因となります。 浮気相手の資力(支払い能力):浮気相手の資力が高いと慰謝料が高くなる傾向があります。 反対に相手の資力が低い場合、 相場程度の慰謝料が払えないかもしれません。 そこで慰謝料が減額されることがあります。 |
浮気相手の反省の度合い | 浮気相手が真摯に反省し、謝罪している場合は、慰謝料を減額する要素として考慮されることもあります。 逆に、反省の色が見られない、開き直った態度を取るなどの場合は、悪質と判断され、慰謝料が増額される要因になることもあります。 |
未成年の子どもの有無 | 浮気された側に未成年の子どもがいる場合、子どもへの影響も考慮され、慰謝料が高くなる傾向があります。 |
精神的苦痛の度合い | 浮気によってうつ病を発症したなど、精神的な苦痛が大きいと客観的に証明できる場合は、慰謝料が増額される可能性があります。 |
あなたのパートナーの関与の度合い | 浮気を主導したのがどちらか、という点も考慮されることがあります。 たとえば、浮気相手が積極的に誘惑した場合などは、浮気相手の責任が重いと判断される可能性があります。 |
こういった要素も考慮され、慰謝料額が決まります。
自分のケースではどれくらいの慰謝料が見込めるのか、具体的な金額を知りたい場合は、やはり弁護士に相談するのが確実です。
弁護士は過去の事例や法的な知識に基づいて、より具体的な見通しを立ててくれます。
浮気相手への慰謝料請求の進め方
浮気相手への慰謝料請求はどのような手順でおこなえばよいのでしょうか。
ここでは、一般的な慰謝料請求の進め方を4つのステップに分けて説明します。
1.浮気相手に内容証明郵便を送る
最初のステップとして、多くの場合、内容証明郵便を浮気相手に送付します。
「内容証明郵便」とは、「いつ、誰が、誰に、どんな内容の手紙を送ったか」を郵便局が証明してくれる特別な郵便です。
内容証明郵便を利用することで、あなたが「慰謝料を請求する意思を伝えた」という証拠を残すことができます。
内容証明郵便には、通常、以下の内容を記載します。
- 浮気の事実(いつ、誰と、どのような行為があったかなど、特定できる範囲で)
- それによってあなたが受けた精神的苦痛
- 慰謝料として請求する金額
- 支払い期限
- 支払われない場合の法的措置(交渉、場合によっては訴訟も辞さないこと)
- 交渉の窓口(あなた自身か、依頼した弁護士か)
内容証明郵便自体に法的な強制力はありませんが、相手に対して「本気で請求している」というプレッシャーを与える効果があります。
2.示談交渉を進める
内容証明郵便を送った後、浮気相手から何らかの反応があれば示談交渉をおこないます。
示談交渉は直接会っておこなうこともあれば、電話や書面、メールなどでおこなうこともあります。
交渉の主な内容は、慰謝料の金額、支払い方法(一括か分割か)、支払い期限などです。
3.合意内容を示談書にまとめる
示談交渉の結果、お互いが納得できる条件で合意に至ったら、必ずその内容を示談書にまとめます。
口約束だけでは、後になって「そんな約束はしていない」といわれるリスクがあります。
示談書には、主に以下の内容を明記します。
- 示談の当事者(あなたと浮気相手の氏名、住所など)
- 不貞行為の事実(いつからいつまで不貞行為があったかなど)
- 慰謝料の金額
- 支払い方法(振込先口座、分割の場合は各回の支払い額と期日など)
- 支払い期限
- 清算条項(「この示談書に定めるほか、当事者間には何らの債権債務がないことを相互に確認する」といった内容)
- 接触禁止条項(今後、浮気相手があなたやあなたのパートナーに接触しないことなどを定める場合)
- 求償権の放棄(浮気相手があなたのパートナーに対して求償権を行使しないことを定める場合)
- 示談書作成日
- 当事者双方の署名押印
分割払いにする場合などは、支払いが滞った場合に備えて強制執行認諾文言付公正証書にしておけば、もし支払いが遅れた場合に、裁判を起こさなくても相手の財産を差し押さえることができます。
公正証書とは公務員である公証人が、私人からの依頼にもとづいて作成する公文書です。
公正証書はお金の貸し借りや養育費の取り決め、遺言などさまざまなシーンで作成されます。
4.交渉がまとまらない場合は訴訟を検討する
内容証明郵便を送っても相手が無視する、示談交渉をしてもまったく折り合いがつかない、あるいは相手が浮気の事実自体を認めない、といった場合には、最終手段として訴訟を起こすことを検討します。
訴訟では、裁判官が双方の主張や提出された証拠に基づいて、法的な判断を下します。
訴訟には、時間も費用もかかりますし、精神的な負担も大きくなる可能性があります。
また、必ずしも自分の望む結果になるとは限りません。
しかし、どうしても話し合いでの解決が難しい場合には、訴訟によって法的な決着をつけるという選択肢があることも覚えておきましょう。
浮気相手に慰謝料請求をする際の注意点
浮気相手への慰謝料請求は、法的な手続きも絡むため、慎重に進める必要があります。
感情的に行動してしまうと、思わぬトラブルに発展したり、かえって不利な状況になったりすることもあります。
ここでは、慰謝料請求を進める上で特に注意しておきたい点を2つ解説します。
違法な方法で証拠収集をしない
「浮気の証拠がなければ始まらない!」という焦りから、つい無理な方法で証拠を集めようとしてしまう方もいるかもしれません。
しかし、これは非常に危険です。
たとえば、以下のような行為は、プライバシーの侵害や住居侵入罪、器物損壊罪といった犯罪にあたる可能性があります。
- 浮気相手の家に無断で侵入して証拠を探す
- 浮気相手の車に無断でGPSを取り付ける(取り付け場所や方法によっては違法性が高まります)
- 浮気相手のスマートフォンやパソコンに保存されたメールやSNSのデータを盗み見る
- 盗聴器を仕掛ける
- 相手を脅迫して無理やり浮気を認めさせる
違法な方法で証拠を集めたとしても、その証拠が裁判で採用されない可能性があるだけでなく、逆にあなたが相手から損害賠償を請求されたり、刑事罰を受けたりするリスクすらあります。
証拠集めは、あくまで合法的な範囲内でおこなうことが鉄則です。
時効が成立すると慰謝料を請求する権利は消滅する
慰謝料を請求できる権利には、時効があります。
時効が成立してしまうと、たとえ浮気の事実が明らかであっても、慰謝料を請求する権利そのものが消滅してしまいます。
浮気相手に対する慰謝料請求権の時効は、原則として以下の2つのうち、どちらか早い方となります。
- あなたが浮気の事実と浮気相手を知った時から3年間
- 浮気の行為(不貞行為)があった時から20年間
「知った時」とは誰が浮気相手で、どのような不貞行為があったかを認識したときを指します。
この3年という期間は、思っているよりも早く過ぎてしまうことがあります。
浮気の事実を知り、慰謝料請求を考えているのであれば、早めに準備を始めることが大切です。
なお、時効の進行を一時的に止める方法(時効の完成猶予)や、時効の期間をリセットする方法(時効の更新)もあります。
たとえば、先ほど説明した「内容証明郵便による催告」は、時効の完成を6ヵ月間猶予させる効果があります。
また、相手が慰謝料の支払いを認めた場合は、時効が更新されます。
浮気相手に慰謝料請求をしない方がいいケースもある
ケースによっては浮気相手への慰謝料請求はリスクが大きかったり、こちらの負担に比べメリットが小さかったりすることがあります。
相手への怒りから「せめて慰謝料を請求したい」と思うかもしれませんが、そういった場合は慎重に検討した方がよいでしょう。
以下、浮気相手に慰謝料請求をするか慎重に検討すべきケースの例をいくつか紹介します。
概要 | 詳細 |
請求できる慰謝料額が非常に低い場合 | 浮気の期間が短い、自分にも非がある(例:自分の浮気が発覚したことがある)など、慰謝料が低額になる可能性が高い場合。 慰謝料請求にかかる手間やコストに見合わないケースも少なくありません。 |
慰謝料請求の精神的・時間的負担が大きい場合 | 慰謝料請求の手続きは、交渉や訴訟など、精神的にも時間的にも大きな負担がかかります。 特に、相手が争ってきて交渉や訴訟が長引く場合は、その負担は計り知れません。 心身の健康を優先したいと考えるなら、無理に進めないという選択肢もあります。 |
夫婦関係の再構築を優先したい場合 | 慰謝料請求によって、夫婦の関係性が悪化することも考えられます。 そのため夫婦関係の再構築を優先したいときは、慰謝料請求をするかよく検討した方がよいでしょう。 |
証拠が不十分で、勝訴の見込みが低い場合 | 有効な証拠が乏しく、裁判で勝てる見込みが低い場合、無理に訴訟を進めても、時間と費用が無駄になる可能性があります。 また、敗訴した場合の精神的ダメージも大きいです。 まずは弁護士に手元にある証拠の有効性や勝訴の見込みについて相談しましょう。 |
相手が逆上して、嫌がらせなどを受けるリスクがある場合 | 慰謝料を請求された相手が逆上し、ストーカー行為や職場への嫌がらせなど、さらなるトラブルを引き起こす可能性もゼロではありません。 相手の性格や状況によっては、慎重な対応が必要です。 身の危険を感じる場合は、警察や弁護士に相談しましょう。 |
ダブル不倫の場合 | 不倫発覚後も離婚せず夫婦を続けるのであれば、配偶者と不倫相手がダブル不倫をしていた場合は慰謝料請求をするか慎重に検討すべきです。 状況次第では、不倫相手に請求した慰謝料より、不倫相手の配偶者から自身の配偶者に請求された慰謝料のほうが高額になることも考えられます。 結果として夫婦全体のお金がマイナスになってしまいます。 |
職場不倫の場合 | 不倫発覚後も夫婦生活を続けるなら、職場不倫の場合に慰謝料請求をするか慎重に検討すべきです。 慰謝料請求によって職場に不倫がバレ、懲戒処分などの対象になる可能性があります。 その結果仕事を失ってしまうことも考えられ、家族関係に不利益が生じます。 |
もちろん、これらのケースに当てはまるからといって、絶対に慰謝料請求をしてはいけない、というわけではありません。
大切なのは、慰謝料請求によって得られるものと、失う可能性のあるもの(時間、費用、精神的平穏など)を天秤にかけ、あなた自身が納得できる選択をすることです。
専門的な知識や経験がなければ、自身のケースでどのくらいの慰謝料を請求できるかイメージすることもできません。
ひとりで悩まず、まずは弁護士に相談して、あなたの状況に合わせたアドバイスをもらうのがよいでしょう。
弁護士は、法的な観点だけでなく、あなたの気持ちにも寄り添いながら、最善の解決策を一緒に考えてくれます。
さいごに|浮気相手への慰謝料請求を検討しているなら弁護士に相談を
パートナーの浮気は、心に深い傷を残す辛い出来事です。
その怒りや悲しみを、浮気相手に対する慰謝料請求という形で少しでも晴らしたい、責任を取ってほしいと考えるのは当然です。
本記事では、浮気相手への慰謝料請求が認められる条件から、請求の流れ、注意点、さらには請求を慎重に検討すべきケースまで、幅広く解説してきました。
慰謝料請求は、法的な知識や交渉力が必要となる場面が多く、ご自身だけで進めるには大きな困難や精神的な負担が伴うことも少なくありません。
また、感情的になってしまうと、かえって不利な状況を招いてしまう可能性もあります。
だからこそ、浮気相手への慰謝料請求については、まずは弁護士に相談することを強くおすすめします。
弁護士は、あなたの状況を法的な観点から正確に分析し、慰謝料請求が可能かどうか、どのような証拠が有効か、どうやって集めるか、交渉や訴訟になった場合のメリット・デメリットなどについて、的確なアドバイスをしてくれます。
また、弁護士に依頼すれば、あなたに代わって浮気相手との交渉をおこなってくれたり、必要な書類を作成してくれたりするため、あなたの精神的な負担を大きく軽減することができます。
何よりも、法律の専門家が味方についてくれるという安心感は、辛い状況にあるあなたにとって大きな支えとなるはずです。
初回の相談を無料でおこなっている法律事務所も少なくありません。
まずは勇気を出して、相談の電話をかけてみてください。
専門家のアドバイスを受けることで、きっと次の一歩が見えてくるはずです。