離婚弁護士に相談する前の3つの準備!相談ノートの作り方や当日の基本的な流れも解説
少しでも離婚を有利に進めたいなら、弁護士への相談・依頼がおすすめです。
ただし、いきなり法律事務所を訪問しても効率的に相談できないおそれがある点に注意が必要です。
離婚に向けて弁護士への相談・依頼を検討しているなら、弁護士に相談する前に入念に準備をしておくことをおすすめします。
事前準備を適切に済ませた状態で弁護士に相談・依頼をすれば、万全の状態で離婚に向けて動き出せるでしょう。
この記事では、離婚について弁護士に相談する前に取り組むべき事項、弁護士との相談に持参するべきメモの内容、法律相談当日の流れなどについてわかりやすく解説します。
「弁護士との相談時間を有効活用したい」という方は、ぜひ最後まで参考にしてください。
離婚弁護士に相談する前に取り組むべき3つの準備
離婚問題について弁護士に相談する前に取り組むべき3つの事前準備について解説します。
- 法律相談に向けてメモを用意する
- できるだけ証拠を収集する
- 収入や財産に関する情報をまとめておく
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
1.法律相談メモを作成する
弁護士に相談する際は、相談内容や優先順位をまとめたメモを作成しておきましょう。
弁護士の法律相談はほとんどのケースで時間制限が設けられています。
そのため、時間内にこちらの情報を伝えたうえで、弁護士から意見をもらわなければいけません。
つまり、限られた時間で充実したやり取りをするには、いかに効率的にこちら側から弁護士に情報を与えることができるかがポイントになるということです。
何の準備もせずに法律相談に向かうと、30分の制限時間内に最低限の情報さえ伝えることができないので、離婚問題について弁護士の法律相談を受ける予定があるなら、法律相談当日に向けたメモを用意するのがおすすめです。
2.できる限り証拠を集める
離婚の原因が不倫やDVなら、弁護士に相談する前に可能な限り証拠を集めておくのがおすすめです。
法律相談の段階で不倫やDVの証拠がある程度揃っている状況なら、スムーズに慰謝料請求や離婚手続きに着手しやすくなります。
具体的には、以下のような証拠があれば集めておき、相談の際に持参するとよいでしょう。
【不倫やDVなどに関する証拠の例】
- けがや痣の写真、診断書、診療明細
- 壊された物品などの写真
- DV被害を受けているときの録音データ、映像データ
- DV被害を受けた日時や内容などを記載した日記、メモ
- 警察への通報履歴、DV専門機関への相談履歴を示す証明書
- 暴言や脅迫などが記載されたメールやLINEのやりとりの記録
- DVを目撃した家族・知人などの証言
- ホテルを出入りするときの写真、動画
- 不貞行為を示す動画、写真、メッセージの記録
- ホテルの予約確認書、領収書、クレジットカードの利用明細
- ドライブレコーダーの履歴
- 不倫相手の個人情報
- 探偵の調査報告書 など
なお、これらの証拠はできるだけあるほうが望ましいですが、証拠収集の段階で相手方にバレないように注意をしてください。
自分だけで証拠を収集するのが難しい状況なら、証拠収集の方法について弁護士に相談するのも選択肢のひとつです。
3.収入・財産の情報をまとめておく
離婚をする場合、財産分与や養育費、婚姻費用の分担など、お金に関するさまざまな離婚条件を決めていかなければいけません。
そのため、弁護士から的確なアドバイスをもらうために、法律相談を受ける前に、夫婦それぞれの収入や財産に関する情報をまとめておくとよいでしょう。
収入や財産に関する資料の具体例としては、以下のものが挙げられます。
【収入や財産に関する資料の例】
- 毎月の家計収支表
- 給与明細、源泉徴収票
- 夫婦それぞれの預貯金口座の金融機関名、支店名
- 住宅ローンに関する情報
- 不動産に関する情報
- 有価証券に関する情報 など
離婚弁護士に相談する前に作成するメモのポイント
離婚について弁護士に相談する前に、法律相談を受けるときのメモを作成するのがおすすめです。
ここでは、法律相談向けのメモを用意するときのポイントを4つ紹介します。
- 離婚を決断した理由を明確にする
- 夫婦それぞれの職業・収入・財産を記載する
- 別居の有無、子どもの有無、人数、年齢を明記する
- その他、質問や疑問点は全て記載する
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
1.離婚したい理由を書く
離婚を検討している以上、離婚の判断に至った原因やきっかけがあったはずです。
これらは相手方に離婚を求めるときの根拠になる部分なので、必ず法律相談の際に話題に挙がります。
ですから、離婚の原因、離婚を決断するまでの経緯について、事前にメモにしておくことをおすすめします。
そして、離婚原因や時系列について記載する際には、感情的な部分は排除して、事実だけを羅列するようにしてください。
たとえば、以下のような順序でメモを作成すると、弁護士にも情報を伝えやすいでしょう。
- 夫婦が出会ったきっかけ
- 結婚するまでにあった出来事
- 結婚した日
- 家族の大きな出来事(子どもができたなど)
- 夫婦関係が悪化した出来事、きっかけ、時期、理由
- 離婚を決断した日
- 現在の夫婦関係、夫婦の状況、離婚話の進捗状況 など
2.双方の職業・収入・財産を書く
弁護士の法律相談に持参するメモには、夫婦それぞれの職業・収入・財産に関する情報を記載してください。
収入・資産に関する情報は、財産分与や養育費、婚姻費用などの離婚条件について判断するときに必要になります。
また、今すぐに別居をしても生計を維持できるかどうかなど、離婚や別居に踏み出すタイミングを判断する際の材料としても活用できます。
財産目録・資産目録という形でわかりやすくメモしておけば、弁護士が状況判断しやすくなるでしょう。
3.別居の有無や子どもの有無を書く
離婚問題について弁護士に相談するときには、現在の家族状況についても弁護士に正確に伝える必要があります。
たとえば、現段階で別居をしているなら、離婚が成立するまでの婚姻費用の分担についても相手方と交渉をしなければいけません。
また、子どもがいる場合には、親権をどちらがもつのか、養育費は毎月いくらずついつまで支払うのか、面会交流の頻度や方法はどうするのかなど、さまざまな離婚条件を協議する必要があります。
離婚に際してどこまでの手続きが必要かによっても難易度は変わってくるので、別居の有無・子どもの有無・人数・年齢などは、優先的に弁護士に伝えるようにしてください。
4.そのほか質問・疑問があれば書く
その他、離婚について聞きたいことがあれば、思いついたときにメモに起こしておくとよいでしょう。
30分の限られた時間内で全て質問できるかはわかりませんが、疑問点をメモに記載するだけで、あなた自身の考えが整理されます。
たとえば、離婚問題を抱えている人からよく寄せられる質問の具体例として、以下のものが挙げられます。
- 離婚できそうか
- いつまでに離婚が成立しそうか
- どのような言い方、タイミングで離婚を切り出せばよいか
- 親権はとれそうか
- 養育費の目安額はどの程度になりそうか
- 慰謝料はいくら程度になりそうか
- 弁護士費用は総額でいくらになりそうか など
離婚弁護士に相談する当日の流れ
弁護士に相談する前に、法律相談当日の流れを理解しておきましょう。
- 法律事務所に予約をする
- 受付に法律相談に来た旨を伝える
- 弁護士と離婚問題について相談をする
- 納得できた場合に弁護士に依頼をする
それぞれのステップごとに、詳しく解説します。
1.法律事務所に予約をする
弁護士との法律相談は事前予約が必須です。
予約なしの飛び込みで法律事務所を訪問しても、そのタイミングで弁護士のスケジュールが空いている可能性は極めて低いので注意しましょう。
離婚について弁護士の法律相談を受けたい場合には、事前に法律事務所に連絡をして、法律相談の日時について予約をしてください。
予約方法は法律事務所によって異なりますが、電話やメールなどでの予約が一般的です。
また、法律相談の予約をしたタイミングで、相談日当日に持参するべきものも確認しておきましょう。
2.受付に法律相談に来た旨を伝える
予約日になったら法律事務所を訪問します。遅刻は厳禁です。
特に、初めて法律相談を受ける場合には、受付のために用紙などに記入をしなければいけないことが多いので、予約時間よりも余裕をもって訪問してください。
3.弁護士と離婚問題について相談をする
予約した法律相談の時間内で、離婚問題について弁護士に相談します。
なぜ離婚を検討しているのか、夫婦間での話し合いはどのような状況なのか、離婚原因についての証拠はあるのか、どのような離婚条件を希望しているのか、などについて弁護士から質問されるので、ひとつずつ丁寧に説明していきましょう。
用意してきたメモを見ながら回答してもよいですし、緊張などでスムーズな説明が難しいなら弁護士にメモを手渡しても差し支えありません。
弁護士は相談者・依頼者の味方なので、遠慮せずに思っている不安や法的な疑問点は何でも質問してください。
4.納得できた場合に弁護士に依頼をする
法律相談を受けた結果、弁護士の人柄やコミュニケーション能力、熱意、今後の弁護方針などについて納得できると判断できた場合には、離婚問題の解決について弁護士との間で委任契約を締結します。
弁護士に離婚問題を依頼するときには、以下のような費用面の諸条件について事前に確認しておきましょう。
- 弁護士費用の内訳(着手金、報酬金、日当など)
- 弁護士費用の総額がいくらになる見込みか、報酬金などの算定方法はどうなっているのか
- 着手金、報酬金の支払い時期はいつか、分割払いや後払いに対応してくれるのか
- 経済的な不安を抱えている場合には、法テラスの民事法律扶助制度を利用できるのか
- 協議が不成立に終わり調停・裁判に発展したときには、再び着手金の支払いが必要なのか
- 途中で解約したときの報酬金の算定方法はどうなっているのか など
少しでも離婚問題の弁護士費用を抑えたい場合には、いくつかの法律事務所から見積もりを出してもらって比較するとよいでしょう。
離婚弁護士に相談する前に知っておくべき離婚の基礎知識
弁護士に相談する前に押さえておくべき離婚の基本事項について解説します。
離婚に関する基本的な法制度やルールを理解しておけば、弁護士への相談もスムーズに進みやすくなるでしょう。
1.離婚手続きには3つの種類がある
離婚の手続きは、次の3種類に分類されます。
| 離婚の種類 | 内容・特徴 |
| 協議離婚 | ・協議離婚とは、夫婦間での話し合いによって合意に至り、離婚届を提出することで成立する離婚のこと。 ・調停離婚・裁判離婚とは異なり、協議離婚は裁判所の手続きを一切利用せずに当事者だけで完結できる。 ・未成年の子どもがいる場合には離婚時に親権者を定める必要がある。 ・養育費、面会交流、慰謝料、年金分割、財産分与、婚姻費用などの離婚条件が決まっていない状態でも、離婚について合意形成に至っている場合には、協議離婚できる |
| 調停離婚 | ・調停離婚とは、家庭裁判所の調停手続きを利用して合意成立を目指す離婚のこと。 ・家庭裁判所の調停委員が当事者双方から意見を聴取し、客観的証拠の状況を踏まえながら、離婚の成否や離婚条件についての和解成立をサポートしてくれる。 ・調停離婚は協議離婚不成立の場合に申し立てられて、将来的な離婚裁判の前段階としておこなわれることが多い。 |
| 裁判離婚 | ・裁判離婚とは、民事訴訟の判決で成否が確定する離婚のこと。 ・離婚裁判を申し立てるには、原則として先に調停が必要。 ・裁判離婚が認められるには、不貞行為・悪意の遺棄 ・3年以上の生死不明・強度の精神病 ・その他婚姻を継続しがたい重大な事由のうち、いずれかの法定離婚事由が必要。 |
離婚手続きは、原則として協議離婚→調停離婚→裁判離婚の順番に進められます。
協議段階で離婚が成立すればスムーズな解決が目指せます。
一方、調停・裁判にまで発展すると離婚が成立するまでに相当の期間を要しますし、手続き負担も強いられるでしょう。
そのため、夫婦間で離婚について話し合いをすること自体は可能な状況なら、早期に弁護士に相談・依頼をして、協議離婚を目指すのがおすすめです。
これに対して、夫婦の関係性がすでに壊れており、話し合い自体が困難な状況なら、速やかに調停の申立てについて弁護士に相談をしてください。
2.不倫やDVがあれば慰謝料を請求できる
不倫やDVが離婚の原因になっている場合には、慰謝料請求について検討してください。
たとえば、不倫をされたケースでは、配偶者と浮気相手双方への慰謝料請求が可能です。
また、配偶者からDV被害を受けていたなら、離婚手続き内で慰謝料請求をすることになります。
慰謝料請求をする際には、相手方の不法行為を立証するための証拠を用意しなければいけません。
また、あなたに対して嫌な感情を引き起こす相手方と交渉をおこなう必要があります。
本人だけで相場通りの慰謝料額を請求するのは簡単ではないので、早期に離婚問題への対応が得意な弁護士への相談・依頼が推奨されます。
3.親権や財産分与などの取り決めも必要になる
離婚をするときには、さまざまな事項について当事者間で取り決めをしなければいけません。
離婚時に決定するべき事項の具体例として、以下のものが挙げられます。
- 財産分与:夫婦が共同で築いた財産をどのようにして分けるか決める。
- 慰謝料:有責配偶者が一定の賠償責任を負担する。
- 年金分割:婚姻期間中に納付した年金保険料を分け合って将来の年金額に反映させる。
- 親権:どちらが未成年の子どもの監護・教育・財産管理をするかを決める。
- 面会交流:子どもと同居していない親がどのような頻度・方法で子どもと交流するかを決める。
- 養育費:養育費の金額、支払い方法などについて取り決めをする。
- 婚姻費用の分担:婚姻期間及び離婚成立までの別居期間中の婚姻費用の清算方法を決める。
これらの離婚条件について取り決め忘れがあると、将来的にトラブルが発生するなどして、いつまでも元配偶者とやり取りをしなければいけません。
離婚問題への対応が得意な弁護士に相談すれば、離婚手続きの段階で決めるべき事項をリストアップしてくれるでしょう。
さいごに|「よくわからない」という場合でもひとりで悩まず相談を!
離婚問題に直面したときには、速やかに弁護士に相談してください。
弁護士への相談が早いほど、離婚問題について有利な解決を得やすくなるでしょう。
また、弁護士の法律相談を受ける前に準備をしておけば、法律相談がスムーズに進むはずです。
法律相談でのやり取りが円滑に進めば、弁護士もすぐに事案の状況を把握できるので、的確なアドバイスを期待できます。
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