近くの弁護士・法律事務所を探せる検索サイト

再婚で養育費が打ち切り・減額になる場合とは?ケース別の判断基準を徹底解説

弁護士監修記事
離婚トラブル 養育費
2026年03月02日
再婚で養育費が打ち切り・減額になる場合とは?ケース別の判断基準を徹底解説
この記事を監修した弁護士
川越 悠平弁護士 (東京桜の森法律事務所)
依頼者様のお気持ちを尊重し、一人ひとりに適したサポートを提供しています。離婚自体を争う事件や財産分与などを争う事件はもちろん、親権や面会交流、養育費などお子さんの関わる事件にも注力しています。
法律事務所のプロフィールを見る
  • 「自分や元配偶者が再婚したら、養育費はどうなるのか?」
  • 「支払いを突然減額されたり、打ち切られたりしないか心配」

離婚後に養育費を支払っている、または受け取っている立場の方にとって、再婚は養育費に大きな影響を与える可能性がある出来事です。

しかし、再婚したからといって、必ず養育費が打ち切られたり、自動的に減額されたりするわけではありません。

実際には、再婚したのが「支払う側」なのか「受け取る側」なのか、子どもと再婚相手の関係、収入状況など、さまざまな事情を踏まえて判断されます。

判断を誤ると、減額が認められないばかりか、トラブルや紛争に発展してしまうおそれもあります。

そのため、ケースごとの判断基準を正しく理解しておくことが重要です。

本記事では、再婚によって養育費が打ち切り・減額されるケースとされないケースを具体例とともに整理し、実務上の判断基準をわかりやすく解説します。

「自分の場合はどうなるのか」を整理したい方は、ぜひ最後まで参考にしてください。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
離婚問題が得意な弁護士を探す
目次

再婚したら養育費が打ち切り・減額になる場合とは?ケース別で解説

養育費は、元夫婦の一方または両方が再婚しても自動的には打ち切り・減額されません。

ただし、再婚に伴って事情が変わったときは、協議や調停を経て養育費のあり方が変わることがあります。

ここからは、再婚による養育費の見直しがあり得る場面を、受給する側と支払う側の両方の立場から詳しく解説します。

養育費を受給する側が再婚をしたケース

養育費を受給する側が再婚した場合でも、直ちに養育費が打ち切り・減額されるとは限りません。

ただし、再婚後の状況が以下に当てはまる場合、養育費が見直される可能性があるため注意が必要です。

  • 再婚後に養子縁組をした場合
  • 再婚相手の収入が高いなどで多額の援助を受けている場合
  • 離婚時に比べ昇給・転職などで収入が増えた場合
  • 再婚後に子どもが経済的に自立した場合

ここからは、それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。

再婚後に養子縁組をした場合

受給する側の再婚相手と子どもが養子縁組をすると、養育費が打ち切り・減額になる可能性が高いです。

これまで支払う側が第一次的な扶養義務者だったところが、再婚相手が第一次、支払う側は第二次的な扶養義務者に変わるためです。

そのため、支払う側の負担が減る、またはゼロになる場合があります。

ただし、養親の収入が少ない・働いていないなどで子どもの生活が維持できないときは、現状のままとどまることもあります。

再婚相手の収入が高いなどで多額の援助を受けている場合

養子縁組をする・しないにかかわらず、再婚相手の収入が高く多額の資金援助を受けている場合、受給する側は元配偶者から養育費の減額請求を受ける可能性があります。

「養子縁組しない=養育費を受給し続けられる」というわけではない点に注意が必要です。

支払う側は、元配偶者が資金援助を受けているときは減額できる場合がありますが、調停や審判では再婚相手の収入を証明できる源泉徴収票や課税証明書といった資料を求められます。

源泉徴収票や課税証明書を取得するには、再婚相手本人や元配偶者の協力が必要です。

協力を得られなければ、弁護士への相談をおすすめします。

離婚時に比べ昇給・転職などで収入が増えた場合

受給する側の収入が昇給や転職によって離婚時より増えたときも、養育費の打ち切り・減額を求める理由になります。

明らかな収入増加があれば、調停や審判で支払う側の主張が通る可能性があります。

ただし、収入が増えたからといって必ずしも主張が通るとは限りません。

昇給が少額であるなど、大きな変化が見られないときは難しいでしょう。

また、離婚時に将来収入が増えることも考慮したうえで金額を決定した場合も、すでに収入の増加が見込まれていたなら養育費変更の正当な理由にならないため、打ち切り・減額の対象になりません。

離婚の際、どのような根拠で金額を定めたかを確認する必要があるでしょう。

再婚後に子どもが経済的に自立した場合

子どもが就職や結婚などで経済的に自立すると、受給する側は元配偶者に対して養育費を請求できなくなります。

養育費の目的は、子どもが自立するまでの生活費や教育費を補うことであるためです。

この場合、支払う側は子どもの自立が確認できれば支払い義務終了の申し出が可能です。

多くの場合、20歳までや大学卒業の年度末までなどを区切りにしますが、高校卒業後に就職した場合は高校卒業時点で終了することもあります。

なお、成人年齢は2022年に20歳から18歳に引き下げられましたが、実務では20歳まで養育費の支払いが必要と考えるのが一般的です。

離婚協議書や合意書で期間を定めた場合はその内容が優先されるため、必ず離婚時の合意内容を確認しておきましょう。

養育費を支払う側が再婚をしたケース

養育費を支払う側が新たな家庭を築いたときも、直ちに養育費が打ち切り・減額されるわけではありません。

ただし、以下のように支払う側の家庭状況や経済状況に大きな変更があったときは、養育費が見直されることがあります。

  • 再婚後に連れ子と養子縁組をしたか子どもが生まれた場合
  • 再婚相手が専業主婦で扶養義務が発生した場合
  • 再婚後にリストラなどで収入が減少した場合

打ち切り・減額すべきかの判断は、支払う側・受給する側の事情を踏まえたうえで決定されます。

それぞれのケースについて、詳しく見ていきましょう。

再婚後に連れ子と養子縁組をしたか子どもが生まれた場合

養育費を支払う側が連れ子と養子縁組したり、子どもが生まれたりした場合、連れ子や生まれた子どもにも扶養義務が発生します。

扶養家族が増えればその分生活費の負担が増えるため、支払う側は養育費の見直しを要求できる可能性があります。

ただし、だからといって勝手に打ち切り・減額できない点には注意しましょう。

受給する側は、相手の家庭状況に変化があっても、すぐに養育費を受け取れなくなるわけではないので安心してください。

相手の収入が十分なら、家庭状況の変化が養育費に影響しない場合もあります。

ただし、支払う側から減額請求を受けたときは、相手の収入や家計の実態を確認しましょう。

相手の収入がわからなくても、弁護士に相談すれば資料収集のサポートが受けられます。

再婚相手が専業主婦で扶養義務が発生した場合

養育費を支払う側の再婚相手が専業主婦なら、扶養義務が発生します。

そのため、生活費の負担増加を理由に、養育費の見直しを要求できる可能性があります。

ただし、再婚相手が健康に問題がなく働ける状態であれば、仮に働いていたら得られるであろう収入も計算に含まれるため、再婚相手が専業主婦だからといって必ずしも減額できるとは限りません。

また、受給する側も、相手の再婚相手が専業主婦でも、それのみを理由に要求に応じる必要はありません。

相手の収入や実際の家計負担、再婚相手が就労できるかどうかを確認し、減額請求が妥当かを慎重に判断する必要があるでしょう。

再婚後にリストラなどで収入が減少した場合

養育費を支払う側がリストラや転職、病気などで収入が減少したときは、これまで支払っていた金額を支払えなくなる可能性があります。

この場合、調停や審判を通じて養育費の減額や免除を求めることが可能です。

ただし、一時的な減少ではなく、長期的に収入が回復しない状態であることが条件です。

例えば、けがや病気で働けなくなっても、その後回復して再び働ける見込みがあるなら減額は難しいでしょう。

養育費は支払う側の都合で勝手に変更できないため、支払いが滞ったら、受給する側は調停や強制執行などの法的手続きをおこなえます。

ただし、実際に差し押さえを試みても、相手に十分な財産や収入がなければ回収に至らないことも考えられます。

減額や免除の申し出を受けたら相手の収入や生活状況を確認し、本当に支払えないのか見極めることが重要です。

相手の収入に疑問があるときは、弁護士に相談して対応を任せるのもよいでしょう。

再婚により養育費はどれくらい減額される可能性がある?計算式は?

養育費を支払う側の家庭状況・経済状況の変化が養育費にどの程度影響するかは、ケースごとに異なります。

なお、養育費の金額を決める際は裁判所が公表する養育費算定表を参考にするのが一般的ですが、算定表は再婚による扶養家族の増減を想定した作りではないため、再婚時は「算定表をベースにしつつ、標準算定方式などで調整して再計算する」形になることが多いです。

実際には、家庭裁判所で用いられる「標準算定方式」と呼ばれる計算方法や、世帯の収入や家族構成に応じて調整する方法が活用されます。

ただしこれらの計算は複雑であるため、専門知識のない個人が正確な金額を計算するのは難しいでしょう。

どれくらい減額されるか知りたいときは、弁護士に相談して正確な金額を算出してもらうのが確実です。

再婚後の養育費の計算式と減額の条件について詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】養育費を払いながら再婚した場合は?再婚後の養育費の計算式と減額の条件

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
離婚問題が得意な弁護士を探す

再婚で養育費の打ち切り(減額)を請求する流れ

自分や相手の再婚を理由に養育費を見直したいときは、以下の流れで手続きを進めるのが一般的です。

  1. まずは元配偶者と話し合う
  2. 話し合いで解決しない場合は養育費減額請求調停を申し立てる
  3. 調停でも合意できない場合は審判へ移行する

それぞれのステップで求められる対応や必要な書類、注意すべきポイントは異なります。

例えば合意できても口約束ではトラブルになりやすく、調停の際には複数の書類を揃えなければならないため、事前に流れを把握しておくことが重要です。

ここからは、ステップごとに具体的な内容と注意点を見ていきましょう。

1.まずは元配偶者と話し合う

まずは元配偶者と話し合う場を設け、養育費の打ち切り・減額の意向を直接伝えます。

ただ「減額してほしい」と要求するのではなく、再婚によって扶養家族が増えたことや収入が減ったことなど、養育費を見直してほしい理由を丁寧に説明しましょう。

ここで合意できれば、家庭裁判所での手続きは不要です。

合意後は将来的なトラブルを避けるため、新たに定めた金額や支払い方法などの合意内容を書面に残しておきましょう。

特に、離婚時に公正証書で養育費について定めたときは、以前交わした公正証書をもとに差し押さえをされないよう、今回の合意内容についてもあらためて公正証書を交わしておくのが安全です。

公正証書は「強制執行認諾文言」を付けることで、約束どおりに支払われなかった際に裁判を経ずに給与や預貯金を差し押さえが可能になるため、受給する側にとってもメリットがあります。

元配偶者との直接交渉が難しいときは、弁護士に代理交渉を依頼するのもひとつの方法です。

2.話し合いで解決しない場合は養育費減額請求調停を申し立てる

話し合いで解決しないときや、そもそも元配偶者との直接交渉が難しい場合は、相手の住所地を管轄する家庭裁判所または当事者が決めた家庭裁判所に「養育費減額請求調停」を申し立てます。

調停では、裁判所の調停委員が間に入り、それぞれの事情や以下の提出書類をもとに協議します。

  • 源泉徴収票
  • 給料明細
  • 課税証明書
  • 確定申告書の写し

また、申立て時には申立書や事情説明書、子どもの戸籍謄本などの書類も必要です。

必要書類や様式については、裁判所のホームページを参考にしてください。

調停で合意に至ったときは、その内容に基づいて養育費の金額や支払い方法が正式に決定され、調停調書が作成されます。

調停調書には裁判の判決と同様の効力があるため、約束どおり支払わなかった場合は、調停調書をもとに給与や預貯金を差し押さえられるおそれがあります。

なお、話し合い、といっても当事者は別室で待機し交互に調停委員と話すため、直接顔を合わせることはありません。

調停の申立てにかかる費用は、子ども1人につき収入印紙1,200円+郵便切手代1,000円程度です。

そのほか戸籍謄本の取得費用や裁判所への交通費、弁護士に対応を依頼するときは別途弁護士費用がかかります。

3.調停でも合意できない場合は審判へ移行する

調停で解決できず調停不成立に終わると、自動的に審判手続きに移行します。

審判では、裁判官が当事者の事情や証拠、算定表・標準算定方式といった基準をもとに養育費の打ち切りや減額が妥当かどうかを判断します。

審判の内容には法的拘束力があるため、審判書の内容に従わなければなりません。

審判後に支払いが滞れば、審判書をもとに給与や預貯金を差し押さえられるおそれがあります。

ただし決定に納得できないときは、2週間以内であれば高等裁判所への即時抗告(不服申立て)が可能です。

不服申立てをしないか退けられたときは審判が確定します。

なお、裁判所の手続きで打ち切りや減額が決定した場合、一般的には減額の請求時点から効果が発生するとされています。

ただし、相手が養子縁組や再婚の事実を意図的に隠していたり騙していたりした場合は、裁判所の判断により養子縁組時点などまでさかのぼって減額されることもあるためケースバイケースです。

いずれにしても、打ち切りや減額を求める事情が発生したら、できるだけ早く行動を起こすことをおすすめします。

再婚で養育費を打ち切らせない・減額させないことはできる?

元配偶者が再婚を理由に養育費の打ち切りや減額を求めてきたら、受給する側は「このまま勝手に打ち切られるのでは」と不安に感じるでしょう。

しかし、相手の言い分を無条件に受け入れる必要はなく、法律上守られている部分も多くあります。

ここでは、養育費の打ち切りや減額を防ぐために知っておくべきポイントを解説します。

少なくとも相手から一方的に打ち切ったり減額したりすることはできない

養育費についてすでに定めがあるなら、再婚したからといって一方的に支払いを止めたり金額を下げたりはできません。

養育費の金額を変えるには、協議による合意か家庭裁判所の判断が必要であるためです。

相手の都合だけで突然養育費が打ち切られることはないため、ひとまず安心してください。

相手が勝手に支払いを止めてしまったら、未払い分の養育費を請求できるほか、公正証書や調停調書などをもとに給与や預貯金の差し押さえも可能です。

相手から減額や免除の請求を受けたときは、早めに相手と話し合うか弁護士への相談を検討することをおすすめします。

必ずしも打ち切りや減額が認められるとは限らない

相手や自分が再婚しても、必ずしも養育費の打ち切りや減額が認められるとは限りません。

例えば、相手に十分な収入や資産があれば、これまでどおり養育費を支払うよう裁判所が判決を下す可能性があります。

また、相手の再婚相手が専業主婦で無収入でも、働く能力があると判断されれば、収入があるものとして扱われます。

このように、再婚の事実だけでは打ち切りや減額の理由にならないこともあるため、相手の主張を無条件に聞き入れる必要はありません。

相手が調停を申し立てるまで減額・打ち切りに応じないという方法もある

相手が調停を申し立てるまで、減額や打ち切りに応じないのもひとつの方法です。

養育費の金額が変更されるタイミングは、相手が養育費減額調停を申し立てた時点からとされるケースが一般的であるためです。

そのため、調停を申し立てられるまでは現在の金額を受給し続けられます。

ただし、こちらが再婚相手と子どもの養子縁組や、再婚相手から資金援助を受けていることを黙っているときは、裁判所の判断によっては養子縁組や資金援助を受け始めた時点までさかのぼって適用される可能性がある点に注意しましょう。

相手の言い分が法的に正しければ調停・審判で減額・打ち切りが認められる

相手の主張に根拠があり、実際に家庭状況や経済状況に変化があるときは、調停や審判で養育費の減額・打ち切りが決定する可能性があります。

例えば、自分の再婚相手と子どもが養子縁組をした場合や、相手に子どもが生まれて扶養すべき人数が増えた場合などは、減額が認められやすいケースです。

調停では、裁判官や調停委員を介して話し合い、双方が合意すればその内容で養育費が決まります。

調停が不調に終わった場合は審判手続きに移行し、裁判官が双方の収入や家族関係、子どもの生活状況などを総合的に判断して養育費の金額を決定します。

相手の言い分次第では減額・打ち切りに応じる必要がある

相手の言い分に正当性があり、調停や審判で養育費が見直される可能性が高いときは、話し合いの段階で合意に応じることも検討すべきでしょう。

調停や審判には多くの時間や労力がかかります。

また、最終的に減額が決定されるなら、早い段階で新しい金額に合意して書面に残しておくほうが、双方にとって負担が少なく済むこともあります。

ただし、相手の主張が本当に妥当かどうかやどの程度の減額が適切かを自分で判断するのは簡単ではありません。

相手の言い分が真実でない可能性もあります。

そのため合意する前に弁護士に相談し、専門的な判断を任せたほうがよいでしょう。

再婚後の養育費打ち切り・減額について弁護士に相談・依頼するメリット

再婚後の養育費について弁護士に相談・依頼した場合、以下のようなメリットがあります。

  • 個別の状況に応じて打ち切り・減額の要求が法的に妥当か判断してもらえる
  • 減額が妥当である場合はその金額を適正に算出してもらえる
  • 相手との交渉や調停・審判の対応を任せられる
  • より有利な条件で合意できる可能性が高まる

打ち切りや減額を求めたい方も元配偶者から請求を受けた方も、このようにさまざまなメリットを得られます。

ここでは、支払う側・受給する側に共通する弁護士に相談・依頼するメリットについて解説します。

個別の状況に応じて打ち切り・減額の要求が法的に妥当か判断してもらえる

再婚によって必ずしも養育費の打ち切りや減額が認められるとは限らないため、それぞれの事情が法的に妥当かどうかを見極める必要があります。

しかし、受給する側は相手の言い分が正当なものかを判断するのが難しく、言われるまま応じてしまうおそれがあります。

支払う側も、養育費を見直せるケースに該当するかどうかがわからず、家族構成や収入に変化があってもそのまま支払い続けてしまうこともあるでしょう。

弁護士に相談すれば、養子縁組の有無や収入の変化、家族構成の変動といった状況から、打ち切りや減額に関する主張が妥当かどうかを判断してもらえます。

また、減額が認められるケースなら、どの程度の減額が適切かについてもアドバイスしてもらえます。

弁護士への相談・依頼は、双方にとって無駄な争いを避けることにつながるでしょう。

減額が妥当である場合はその金額を適正に算出してもらえる

再婚後の養育費を計算する際は、養育費算定表をそのまま使えないため標準算定方式と呼ばれる複雑な計算方法を用いなければなりません。

自分で計算する場合、計算に時間や労力がかかるうえ、ミスなく正確な金額を算出するのは非常に困難です。

弁護士に依頼すれば、再婚相手の収入や新たに生まれた子どもの人数、養子縁組の有無などを反映させた適正な金額を算出してもらえます。

そのため、支払う側は払いすぎを回避でき、受給する側は不当に低い金額で合意してしまうことを避けられるでしょう。

相手との交渉や調停・審判の対応を任せられる

元配偶者との直接交渉は、感情的になりやすく冷静な話し合いが難しいケースも少なくありません。

弁護士に対応を依頼すれば、相手との交渉を全て代理でおこなってもらえるため、精神的な負担を大きく軽減できます。

また、調停や審判に進んだ際も、以下のように多くの手続きを任せられます。

  • 必要書類の準備
  • 家庭裁判所への申立て
  • 主張の組み立て・立証
  • 調停への代理出席
  • 調停委員や裁判官への説明

法律の専門家が代理人として対応することで、手続きの手間や労力を抑えながらスムーズに進められるでしょう。

より有利な条件で合意できる可能性が高まる

弁護士に相談・依頼することで、より有利な条件で合意できる可能性が高まります。

弁護士は法律知識はもちろん、これまでの経験やノウハウを活かして交渉を進めます。

養育費を支払う側であれば、減額の根拠を整理したうえで説得力のある主張をし、受給する側なら相手の主張の矛盾点や不当な要求を的確に指摘し、適正な金額を守ってくれるでしょう。

また、調停や審判に発展した際も、裁判所での手続きに精通した弁護士が対応することで、より有利な結果を得やすくなります。

支払う側・受給する側のどちらの立場でも、弁護士のサポートを受けて進めることで納得のいく解決を目指せるでしょう。

再婚後の養育費打ち切り・減額についてよくある質問

ここからは、再婚後の養育費打ち切り・減額についてよくある質問を紹介します。

再婚で養育費を打ち切ったら面会交流も打ち切りになる?

養育費を打ち切っても、面会交流は打ち切りにはなりません。

養育費と面会交流は法律上別問題であり、どちらか一方が守られていないからといってもう一方を拒否する理由にはならないためです。

また、面会交流は親ではなく子どもの権利です。

再婚や養育費の状況にかかわらず、子どもの成長や福祉に必要である限り面会交流は継続します。

もちろん、子どもが会うのを嫌がったり成人したりした場合など、子ども側の事情によって面会がおこなわれなくなることはありますが、親の再婚や養育費の打ち切りとは関係ありません。

相手が再婚したか調べることはできる?

相手が再婚したかどうかは、相手の戸籍謄本で確認できます。

通常は委任状がなければ他人の戸籍謄本を取得できませんが、養育費減額請求など正当な理由があるときは、元配偶者でも市区町村役場の窓口で取得できる場合があります。

ただし、対応は市区町村によって異なり、請求理由を証明する資料の提出を求められたり断られたりするケースもあるため、弁護士に任せたほうがよいでしょう。

なお、弁護士に戸籍謄本の取得を依頼するときは、例えば調停や審判の代理など、何らかの手続きを依頼する必要があります。

つまり、戸籍謄本の取得だけでは依頼できません。

離婚時に再婚の事実を通知する旨の取り決めを離婚協議書や合意書などで定めていれば、その条項に基づいて通知の義務が発生します。

再婚したことを隠して今までとおりの養育費を受け取り続けたらどうなる?

再婚したことを隠して今までどおりの養育費を受け取り続けていても、離婚時に再婚の事実を通知する義務を定めていなければ、すぐに問題になることはありません。

通知義務がなければ、わざわざ相手に再婚を知らせる義務はないためです。

また、養育費は内容を変更するまでは取り決めた内容が有効になるため、すでに受け取った養育費の返還を求められても原則として返還する必要はありません。

ただし、再婚や養子縁組を長期間意図的に隠していたときや、通知義務を定めている場合はさかのぼって減額や免除を認められることがあります。

裁判官の判断や事情に左右されますが、ケースによっては返還を求められる可能性があることを知っておきましょう。

公正証書で養育費について取り決めていた場合も打ち切り・減額は可能?

公正証書で養育費について取り決めていた場合でも、家庭の状況に大きな変更があれば打ち切り・減額できる可能性があります。

ただし、当事者で合意するか、調停や審判で再婚や養子縁組、収入の増減といった事情の変更が認められなければなりません。

また、一方的に打ち切ったり減額したりすると、給与や預貯金を差し押さえられるおそれがある点に注意しましょう。

内容を変更しなければ元の公正証書の内容が有効なままになるため、早めの対応が重要です。

さいごに|再婚後の養育費打ち切り・減額について不安があれば弁護士に相談を

再婚に伴う養育費の打ち切り・減額について、ケースごとの判断基準や手続きの流れを解説しました。

養育費は親子の扶養義務に基づくものであるため、再婚しただけでは自動的に消滅しません。

養子縁組や扶養家族の増加、収入変動など、家庭の状況が大きく変わった場合に限られており、当事者同士の合意や裁判所の決定が必要です。

一方的に支払いをやめたり減額したりすれば、給与や預貯金の差し押さえのリスクがあります。

もし相手から減額請求を受けたり減額・免除を望む場合は、トラブル防止のためにも早めに弁護士への相談を検討しましょう。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビ離婚で
離婚問題が得意な弁護士を探す

相談内容を選択してください

相談員
編集部
本記事はベンナビを運営する株式会社アシロが企画・編集をおこないました。
  • ※ベンナビに掲載されているコラムは、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。
  • ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドライン をご覧ください。
離婚トラブルに関するコラム
離婚後の共同親権制度とは?4つの基本ポイントと親権者変更の手続きについて解説
共同親権制度とは、父母両方が離婚後も親権者として子に対する権利を有する制度です。共同親権を選択することで単独親権制度では認められづらかったことに関れるようになります。本記事では、新しく始まる共同親権制度の内容や重要なポイントについて解説します。
浮気相手への慰謝料請求が認められる条件|請求の流れや注意点も解説
パートナーの浮気で傷つき、「浮気相手への慰謝料請求」を考えていませんか?本記事では、慰謝料の請求が認められる5つの条件、請求の流れ、慰謝料の相場、有効な証拠、知っておくべき注意点をわかりやすく解説しています。
不倫による離婚でも財産分与は半分ずつ?多くの財産を受け取る方法も解説
離婚時の財産分与は、原則2分の1ずつです。しかし、配偶者の不倫で離婚することになった場合はどうなるのでしょうか。この記事では、不倫による離婚の財産分与について解説します。なるべく多くの財産を受け取りたいと考えている方は、参考にしてください。
再婚で養育費が打ち切り・減額になる場合とは?ケース別の判断基準を徹底解説
再婚で養育費が打ち切り・減額になるのは、受給する側の再婚相手と子どもとの養子縁組、支払う側の連れ子との養子縁組または子どもの誕生などです。本記事では、再婚で養育費が打ち切り・減額になる判断基準や減額請求の流れを徹底解説します。
もっとみる
地域から弁護士を探す
法律相談を投稿する
離婚・不倫問題 交通事故 相続・遺産トラブル 労働問題 刑事事件 債権回収 借金減額・債務整理 ネット誹謗中傷 企業法務 その他
弁護士の方はこちら