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後日逮捕とは?条件・流れ・回避するためのポイントを徹底解説

弁護士監修記事
刑事事件
2026年03月02日
後日逮捕とは?条件・流れ・回避するためのポイントを徹底解説
この記事を監修した弁護士
加藤 惇弁護士 (東日本総合法律会計事務所)
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  • 「今日は逮捕されなかったけれど、後日また警察に呼ばれると言われた」
  • 「今は帰されたが、後日逮捕されることはあるのだろうか」

このような不安を抱えていませんか?

刑事事件では、その場で逮捕されずに一度帰宅できたとしても、後日あらためて逮捕される「後日逮捕」(法律上は「通常逮捕」と言います。)というケースが存在します。

後日逮捕は、決して珍しいものではありません

捜査の進行状況や証拠の収集状況、本人の対応次第では、時間が経ってから突然逮捕に至ることもあります。

この記事では、後日逮捕とは何か、後日逮捕される主な条件や捜査の流れ、実際にどのようなタイミングで逮捕に至るのかをわかりやすく解説します。

さらに、後日逮捕を回避するために知っておくべきポイントや、やってはいけないNG行動についても整理しました。

「このまま生活していて大丈夫なのか」「今、何を優先すべきか」を冷静に判断するために、ぜひ参考にしてください。

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後日逮捕とは?逮捕状を持った警察に逮捕されること

後日逮捕とは、事件の現場で現行犯として逮捕されなかった人物に対し、あとから警察が逮捕状を取得して身柄を拘束する手続きです。

警察が捜査を通じて証拠を集め、被疑者を特定したうえで、裁判所から逮捕状の発付を受けることでおこなわれます。

なお、法律上の正式な逮捕手続きには「後日逮捕」という種類はありません

後日逮捕は、法律における「通常逮捕」の俗称であることを覚えておきましょう。

後日逮捕の基本的な条件|逮捕の理由と必要性とは?

後日逮捕は、単に犯罪行為をおこなった疑いがあるという理由だけでおこなわれるものではありません。

警察が逮捕状を請求し、裁判所がこれを認めるには、法律上の明確な条件を満たしている必要があります。

後日逮捕が認められるための具体的な要件は、以下2点です。

  • 逮捕の理由
  • 逮捕の必要性

ここでは、逮捕の判断基準となる「理由」と「必要性」の2点について詳しく解説します。

1.逮捕の理由|犯罪をした疑いがあること

逮捕が認められるためには、被疑者が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由が必要です。

この判断は、捜査機関の主観ではなく、防犯カメラの映像や目撃者の供述など、客観的な証拠に基づいておこなわれます。

単なる通報やあいまいな疑いだけでは、逮捕の要件を満たしません。

証拠を集めて被疑者を特定し、十分に嫌疑が固まったと認められた段階で逮捕状が請求されます。

根拠に基づく判断が必要とされるため、警察がむやみに逮捕することはできない仕組みとなっているのです。

2.逮捕の必要性|逃亡や証拠隠滅の恐れがあること

逮捕が認められるには、被疑者が罪を犯したと疑う理由に加えて、逃亡や証拠隠滅のおそれがあることが必要です。

逃亡のおそれとは、被疑者が定職に就いていない、身寄りがない、重い処罰が見込まれるなど、所在の確保が難しいと判断される事情があるかどうかで判断されます。

また、出頭要請に応じない場合も、身柄確保の必要性が高まります。

証拠隠滅のおそれとは、被害者に接触して供述を変えさせる可能性や、証拠物を処分できる状況にあるかどうかなどが基準です。

このように、被疑者を自由にしておくことで捜査に支障が生じると判断された場合に限り、逮捕の必要性が認められます。

後日逮捕される可能性が高くなる5つのケース

後日逮捕は全ての事件で実施されるわけではなく、被疑者の状況や事件の性質によって判断されます。

ここでは、実務上とくに後日逮捕に至ることが多い典型的な5つのパターンを紹介します。

1.重大な犯罪や組織的な犯罪などの場合

殺人、強盗、放火など、法定刑が重い犯罪に関与したとされる場合は、後日逮捕に至る可能性が高くなります。

これらの犯罪は、刑罰が長期の懲役や無期懲役に及ぶことが多く、実刑となる可能性も極めて高いため、逃亡のリスクが大きいと判断されるのです。

また、共犯者が複数いるような組織的な事件では、関係者との口裏合わせや証拠の改ざんがおこなわれるおそれもあり、証拠保全の観点から早期の身柄確保が重視されます。

2.前科がある場合や余罪が多いような場合

前科や余罪がある被疑者は、後日逮捕に踏み切られる可能性が高くなります。

前科がある場合は実刑となる可能性が高く、逃亡や証拠隠滅に及ぶおそれがあると見なされやすくなるからです。

また、前科がない場合でも、捜査中に共犯者の供述や被害届などから余罪が発覚することがあり、被疑者が複数の事件に関与していると判断された場合には、身柄の確保が検討されやすくなります。

3.容疑を否認したり、黙秘したりしている場合

被疑者が容疑を否認している場合、後日逮捕に発展する可能性が高まります。

逮捕は、罪を犯した疑いがある人の身柄を拘束して、逃亡や証拠隠滅を防ぐ目的でおこなわれるものです。

そのため、当初は在宅で捜査が進んでいたとしても、被疑者が一貫して否認していると「このままでは逃げるのではないか」「証拠を隠すのではないか」と判断され、身柄を確保する必要があると見なされることがあります。

たとえば、任意の事情聴取で「何もしていない」「身に覚えがない」と主張していた場合でも、警察が事件関与の可能性を否定できなければ、あとになって逮捕されることがあります。

否認や黙秘は法律で認められた権利ですが、捜査機関の判断次第では逮捕の要件を満たす要因として扱われるリスクがある点に注意が必要です。

4.捜査機関の呼び出しを無視し続けている場合

警察や検察からの呼び出しを無視したり、出頭を拒否したりしている場合、後日逮捕に発展するおそれがあります。

任意の呼び出しであれば、法的には応じる義務はなく、拒否すること自体は可能です。

しかし、捜査機関からの要請を繰り返し無視していると、「逃亡するのではないか」「証拠を隠すのではないか」と疑われる原因になります。

とくに、被疑者や重要参考人として関与が疑われている場合には、こうした態度が逮捕の判断材料となることがあります。

5.住所不定であったり、無職であったりする場合

住所が定まっていない、または無職である場合には、後日逮捕の可能性が高くなります。

住所不定の場合、所在の確認が難しく、今後どこに移動するかわからないことから、逃亡のおそれがあると判断されやすいのです。

また、無職の場合も同様で、職業や社会的なつながりがないことで「身軽に動ける」と見なされ、逮捕の必要性が認められやすい傾向があります。

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後日逮捕は警察官が突然家にやって来ておこなわれる

後日逮捕は現行犯とは異なり、証拠が十分に揃った段階で、ある日突然実行されることが多く、一般的には早朝に被疑者の自宅が訪問されます。

逮捕の際、警察官は逮捕状を提示し、「〇〇を△△の容疑で逮捕する」と告げて身柄を確保します。

一度逮捕されると、自由に外出や連絡を取ることはできません。

携帯電話の使用も制限され、以後の連絡は弁護士を通じておこなうことになります。

後日逮捕されてから起訴までの基本的な流れ|4ステップ

後日逮捕された場合、その後は警察や検察による取り調べを経て、最終的に起訴・不起訴の判断が下されます。

手続きは法律で厳格に定められており、原則として次の4つのステップで進みます。

  • 逮捕
  • 送致
  • 勾留
  • 起訴・不起訴

それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。

1.逮捕|警察で取り調べを受ける

後日逮捕されると、まずおこなわれるのが警察での取り調べです。

取り調べでは、事件の経緯や関与の有無などを質問され、供述調書が作成されます。

被疑者には、黙秘する権利や弁護士を呼んで助言を受ける権利があります。

すでに依頼している弁護士がいる場合は、この段階で呼んでもらい、今後の対応について相談することが重要です。

警察は、逮捕から48時間以内に被疑者の身柄と事件記録を検察へ引き渡さなければならず、これを「送致」といいます。

ただし、犯罪の事実が確認できなかった場合や軽微な事件であると判断された場合には、送致されずに釈放されたり、微罪処分となったりすることも少なくありません。

2.送致|検察で取り調べを受ける

警察から送致されると、被疑者は護送車で検察庁に連行され、検察官からの取り調べを受けます。

検察官は、取り調べのほかに警察から引き継いだ捜査資料を確認し、24時間以内に身柄拘束を続けるべきか、それとも釈放すべきかを判断しなければなりません。

取り調べの結果、引き続き身柄を拘束する必要があると考えた場合、検察官が裁判所に対して勾留請求をおこないます。

その後、裁判所が勾留を認めれば、勾留が決定します。

一方、勾留の必要がないと判断された場合には、検察官の請求は却下され、その時点で被疑者は釈放されます。

3.勾留|10日間(最長20日間)身柄を拘束される

裁判官が勾留を認めた場合、検察官の請求が許可され、被疑者の身柄拘束が続きます。

勾留期間は原則として10日間で、検察官が勾留請求をおこなった日が1日目として数えられます。

ただし、捜査に時間を要するなどのやむを得ない事情がある場合、検察官は裁判官に延長を請求できます。

裁判官がこれを認めれば、さらに10日間の延長が可能です。

そのため、勾留期間は最長で20日間となり、この間は警察や検察による取り調べが続けられます。

身柄拘束中も弁護士との面会は認められており、今後の対応方針や供述内容について助言を受けることが重要です。

4.起訴・不起訴|検察が起訴するかどうか判断する

勾留期間が終わる時点で、検察官は被疑者を起訴するか不起訴とするかを判断します。

起訴されれば被疑者は被告人となり、刑事裁判を受けることになりますが、不起訴が決定すればその時点で釈放され、事件の手続きは終了です。

なお、起訴には略式起訴と正式起訴の二つの方法があります。

略式起訴の対象となるのは、罰金または科料が100万円以下の比較的軽い事件です。

この場合、簡易な手続きで審理がおこなわれ、裁判官から罰金額などが記された略式命令を受けて釈放されます。

一方、正式起訴となった場合は公開の法廷で審理がおこなわれ、判決を受けることになります。

起訴後も保釈が認められない場合は、逃亡や証拠隠滅を防ぐほか、裁判当日に出廷させる目的で身柄拘束が続き、これを起訴後勾留といいます。

起訴後勾留の期間は2ヵ月ですが、1ヵ月ごとに更新が認められており、実質的な期限はありません。

さいごに|後日逮捕のリスクがある場合は早めに弁護士に相談しよう

後日逮捕は、ある日突然おこなわれることが多く、逮捕後は自由な行動や連絡が制限されます

状況を誤ると、勾留や起訴に発展し、長期間身柄を拘束されるおそれがあります。

そのため、少しでも心当たりがある場合や、警察から連絡を受けた場合には、早めに弁護士へ相談することが重要です。

弁護士に相談すれば、事件の内容を整理したうえで、逮捕を避けるための助言や、被害者との示談交渉などの対応を取ることができます。

もしすでに捜査が進んでいる場合でも、弁護士が介入することで、勾留の回避や早期釈放につながる可能性があります

突然の逮捕に備えるためには、早期の相談が最も効果的です。

不安を抱えたままにせず、刑事事件に注力する弁護士に相談し、適切な対応を取りましょう。

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