相続問題は弁護士に電話で無料相談できる!電話相談すべきケースをわかりやすく解説
相続問題を早く解決したいとき、いざ相談するとなると、以下のような疑問も生じてくるのではないでしょうか。
- 電話でも無料法律相談できるの?
- どこで無料相談できる?
- 相続問題の相談ができる弁護士はどうやって探す?
- 弁護士以外にどんな専門家がいる?
- トラブルの解決を先送りにするとどうなる?
相続問題は長期化するケースが多く、時間が経つほど解決が難しくなるので、できるだけ早めに対処しなければなりません。
ここでは、電話で無料相談できる専門家の探し方や、将来起きた場合の紛争解決を弁護士に依頼するメリットをわかりやすく解説しています。
相続問題を弁護士に電話で無料相談できる窓口
相続問題は弁護士が無料相談に応じてくれるので、自己解決できない問題を抱えている方は以下の電話相談窓口を利用してください。
ベンナビ相続|電話で無料相談できる弁護士がすぐ見つかる
ベンナビ相続で弁護士検索すると、電話で無料相談できる弁護士がすぐに見つかります。
相続問題に詳しい弁護士のみ登録されており、以下の情報もわかりやすく表示されるので、効率的に弁護士を探したい方はベンナビ相続を活用してみましょう。
- 相談方法:電話相談や直接面談、オンライン面談やLINE・メール相談
- 無料相談可能な時間
- 営業時間や定休日
- 土日や祝日、夜間の対応
- 弁護士の経験年数
- 弁護士費用
法テラス|経済的な余裕がない方
法テラスは法務省管轄の法律相談窓口になっており、スタッフ弁護士が電話の無料相談に応じてくれます。
以下の要件を満たすと民事法律扶助制度を利用できるので、経済的な余裕がない方は法テラスに相談してみましょう。
- 月収が一定額以下:3人家族の場合は27万2,000円以下
- 保有資産が一定額以下:3人家族の場合は270万円以下
- 勝訴の見込みがないとはいえないこと:示談や調停成立などの見込みがあること
- 民事法律扶助の趣旨に適すること:権利濫用や報復目的の相談は不可
民事法律扶助制度を利用すると、弁護士の法律相談料が3回まで無料となり、弁護士費用の立替払いにも応じてもらえます。
ただし、無料相談を利用する場合は収入要件などの審査もあるため、相談を急ぐ方や、自分で弁護士を選びたい方には向いていないでしょう。
電話番号 |
0570-078374 |
受付時間 |
平日:9:00-21:00 土曜日:9:00-17:00(日曜・祝日は除く) |
公式ホームページ |
|
利用条件について |
また法テラスの無料相談に関する記事もあり、詳しくは法テラスで無料相談できる内容はどこまで?利用するための条件や注意点も解説をご覧ください。
日弁連の法律相談センター|弁護士を紹介してほしい方
日本弁護士連合会の法律相談センターは全国約300個所に設置されており、民事や刑事の法律相談を受け付けてくれます。
ただし、電話の無料相談は東京都内からの連絡のみ受け付け、または一部地域で高齢者の電話相談のみ無料にしています。
都内の電話無料相談は15分までとなっており、平日の10時~16時しか利用できないので、十分な法律相談はできないでしょう。
また、相談者には弁護士を紹介してくれますが、「相続問題に詳しい弁護士と話したい」といった具体的なリクエストには応じてもらえません。
直接面談を無料にしている地域も限られるので、各弁護士会のホームページをよく確認してください。
電話番号 |
0570-200-500*都内からのみ |
受付時間 |
10:00-16:00(月~金曜日) |
公式ホームページ |
弁護士会の法律相談センター |
市区町村の無料法律相談|相続全般について相談したい方
各市区町村では無料の法律相談を定期的に実施しており、弁護士や司法書士などの専門家が相続の相談に乗ってくれます。
なお、電話で無料相談できる自治体は都市部に限られており、弁護士と直接話したい方は事前予約が必要です。
市役所など自治体での相続相談は、相続手続き全般について質問したい、相続に関する制度について教えてほしいなど、とりあえずいろいろなことを聞きたい方に向いています。
一方で、相続トラブルの解決方法や、相続放棄すべきかどうか、特別受益を主張されて困っているなど、より具体的な回答がほしいときには向かない場合もあります。
なぜなら、市役所・区役所などでの法律相談では、必ずしも相続に詳しい弁護士に相談できるとは限らないからです。
市区町村の相続相談では、あくまでも一般的な質問に対する回答しか得られないので、より具体的な回答がほしい場合は弁護士へ直接相談するのがよいでしょう。
相続問題を弁護士に無料相談するべきケース
相続関係の問題は、以下のようなケースでは早めに対処しましょう。
遺言書の作成を急ぎたいとき
遺言書の作成を急ぎたいときは、電話でも構わないので弁護士の無料相談を活用してください。
弁護士は遺言書の作成を代行してくれるので、以下の状況になっている方は早めに相談しておきましょう。
- 遺言内容が決まらず、遺言書の作成が先延ばしになっている
- 遺言者の判断能力が低下している
- 健康上の理由で遺言書を自書できない
認知症になった方の遺言書は無効になる可能性があるため、判断力がしっかりしているうちに作成しなければなりません。
また、けがや病気、体力の衰えで遺言書を自書できない方でも、弁護士のサポートがあれば公正証書遺言を作成できます。
遺留分の侵害が発生したとき
遺言書によって遺留分の侵害が発生したときは、電話で弁護士に無料相談してください。
遺留分は最低保障となる相続財産の取得割合ですが、以下のように時効があるので注意しましょう。
- 相続開始および遺留分の侵害を知ったときから1年
- 相続開始から除斥期間となる10年を経過したとき
- 遺留分侵害額請求の行使から金銭請求をせずに5年が経過したとき
相続放棄や限定承認を選択したいとき
相続放棄や限定承認を選択する場合、相続開始から3ヵ月以内に家庭裁判所へ申し立てをおこなう必要があります。
相続放棄すると相続権がなくなり、限定承認は預貯金などのプラス財産の範囲内で借金を返済するので、どちらも借金の返済義務を引き継ぐ必要がありません。
ただし、3ヵ月以内に相続財産の全容を把握しなければならないため、時間に余裕がない方はすぐに弁護士へ相談されることをおすすめします。
電話の無料相談を活用すると、早ければ翌日にでも財産調査を弁護士に依頼できるでしょう。
相続人や相続財産の調査が進まないとき
相続人や相続財産の確定は遺産分割協議や相続手続きの前提になるため、調査が進まないときは弁護士の無料相談を活用してください。
遺産分割協議は相続人全員の参加が必要となり、協議を進めるためには相続財産もすべて把握しておかなければなりません。
相続人や相続財産の調査に時間がかかると、以下の相続手続きに間に合わない可能性が高くなります。
- 相続放棄や相続の限定承認:相続開始から3ヵ月以内
- 相続税申告と納税:相続開始を知った日の翌日から10ヵ月以内
相続手続きの期限は原則として延長がないので、相続人や相続財産の調査に困っている方は、まず弁護士に電話で相談してみましょう。
遺産分割協議がまとまらないとき
遺産分割協議がまとまらないときは弁護士に解決を依頼できるので、電話の無料相談を受けるようにしてください。
以下のような状況は相続人同士がもめやすく、遺産分割協議がなかなか成立しないので注意が必要です。
- 相続人同士の仲が悪い
- 主な相続財産が不動産のみ
- 評価額がわからない財産がある
- 寄与分や特別受益がある
- 想定外の相続人が判明した
公平な遺産分割が難しいときは代償分割や換価分割、共有分割などを検討すべきですが、正確な財産評価が前提となり、相続人全員の同意がなければ実現しません。
寄与分や特別受益は明確な線引きが難しく、亡くなった方に隠し子や前妻の子供がいると、ほかの相続人との対立関係が生じてしまいます。
いずれも遺産分割協議が長期化する原因になってしまうので、相続問題に詳しい弁護士の意見を参考にするべきでしょう。
また遺産分割における弁護士への相談は遺産分割について弁護士に無料相談する方法|弁護士に依頼するメリットも解説をご覧ください。
相続トラブルが発生したとき
相続トラブルの解決は弁護士の業務範囲になっているので、争いが起きたときは電話の無料相談を利用してください。
相続トラブルは当事者間の解決が難しく、遺産分割調停や訴訟によって解決する事例も少なくありません。
ただし、調停や訴訟は時間と労力がかかり、相続人同士の関係も破たんしやすいので、まず弁護士に相談して和解案を考えてもらいましょう。
相続トラブルは時間が経つほど解決が難しくなり、最悪の場合は子供の世代に引き継がれてしまうので、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
相続問題を弁護士に電話で無料相談する際の注意点
弁護士に電話で無料相談するときは、以下の点に注意してください。
電話の無料相談には時間制限があるので、要点をまとめて正確な情報を伝えなければなりません。
法定相続人や遺産をできる限りまとめておく
電話のやりとりは相続人や遺産の情報が伝わりにくいので、家系図や財産目録を弁護士あてにFAXやメールで送信してください。
たとえば、子供のいる夫婦が自分の配偶者を「お父さん」や「お母さん」と呼んだり、姓名が同じ読み方の親族がいたりするケースは珍しくありません。
相談者は明確に使い分けているつもりでも、電話口の弁護士は誰を指しているかわからなくなるので、同じ家系図を見ながら相談したほうが確実です。
不動産や預貯金口座が複数あるときも、財産目録を送信しておけば話がスムーズに伝わるでしょう。
なお、行き違いの防止が目的なので、手書きの家系図や大まかな財産目録で構いません。
相談したいことの優先度や順番を決めておく
無料相談には時間制限があるので、相談したいことが複数あるときは、優先度を決めてから弁護士に電話してください。
仮に遺産分割協議を早く成立させたい場合でも、相続人の中に未成年者がいるときは特別代理人の選任を優先しなければなりません。
また、遺留分の侵害があるときは侵害額を正確に算出しなければなりませんが、時効が迫っている場合は内容証明郵便などを使った催告が優先されます。
実現したい目的や解消すべき問題点、相続手続きの期限を整理しておけば、相談する順番を決めやすいでしょう。
自分にとって不利なことも正直に話す
電話の無料相談を利用するときは、自分にとって不利なことでも弁護士に伝えてください。
たとえば、自筆証書遺言を家庭裁判所の検認前に開封した場合、ほかの相続人が裁判所へ「ルール違反なので科料にしてください」と主張する可能性があります。
しかし、弁護士に依頼するとルールを知らなかったことや悪意がないことを証明してくれるので、ほかの相続人ともめてしまうリスクを回避できるでしょう。
遺産分割の前に相続財産を使い込んだときも、正直に弁護士へ伝えてください。
自分の希望を明確にしておく
弁護士は依頼者の意向に従って活動するので、電話で無料相談するときは自分の希望を明確にしておきましょう。
何を実現したいか明確になっていない場合、弁護士も何を提案してよいか判断できないため、無料相談した意味がなくなってしまいます。
現金が欲しいので預貯金は必ず相続したい、または亡くなった家族の介護に貢献したので財産を多めにもらいたいなど、希望を明確にして相談するとよいでしょう。
相続問題はどんな弁護士に無料電話相談するべき?
相続問題の解決について相談するときは、以下の基準で弁護士を選んでください。
相続放棄や遺留分の解決など、相続問題の解決にはタイムリミットがあるので、専門性の高い弁護士や、柔軟に対応してくれる弁護士を選ぶ必要があります。
土日や祝日、夜間でも相談できる弁護士
相続問題の発生に曜日や時間帯は関係ないので、解決を依頼するときは土日や祝日、夜間でも相談できる弁護士を探してください。
また、相続争いによって遺産分割協議がまとまらなかった場合、再協議が数ヵ月後になる可能性が高いため、連休中でも相談できる弁護士が理想的です。
電話以外の無料相談もできる弁護士
法律事務所まで出向かずに相談したい場合、電話以外の無料相談にはオンライン面談やLINE相談、メール相談を利用できます。
オンライン面談は画面越しに弁護士と顔を突き合わせるので、相性が合うかどうかを判断しやすいでしょう。
LINEやメール相談は「ひとまず受付け」という形になりますが、休日・夜間でも送信できるので、トラブルの内容だけでも先に伝えておきたい方には有効な手段です。
勤め先の勤務時間帯が変則的な方や、近くに法律事務所がない方は、電話以外の無料相談もできる弁護士を探しておきましょう。
相続問題の解決実績が豊富な弁護士
相続問題の解決実績は法律事務所のホームページやベンナビ相続に掲載されているので、以下のポイントを確認してください。
- 解決実績が過去累計または年間実績のどちらになっているか
- 何人の弁護士で相続問題を解決しているか
同じ実績数でも、開業時からの累計と前年実績では大きな違いになります。
また、少ない人数でより多くの相続問題を解決している法律事務所であれば、知識・経験ともに豊富な弁護士集団とみて間違いないでしょう。
専門書の監修に携わっている弁護士
相続問題は法解釈が争点になるケースが多いので、弁護士に相談するときは専門書の監修に携わっているかどうかも確認してみましょう。
書籍監修に携わっている弁護士には高度な専門知識があり、理論構成にも長けているので、訴訟で争うときには頼もしい味方になってくれます。
専門家向けの実務書を監修している弁護士であれば、複雑な相続問題にも柔軟に対応してくれるでしょう。
各士業と連携している弁護士
相続問題は段階的に発生することがあるため、弁護士に相談するときは各士業と連携しているかどうか確認してください。
たとえば、高額な不動産の取り合いになっている場合、まず紛争解決を優先しなければなりません。
次に相続税申告や相続登記が発生するので、弁護士・税理士・司法書士の連携が必要になってきます。
弁護士だけで対応できるケースもありますが、各士業の協力があればスピーディに相続問題を解決できます。
相続問題の解決を依頼したときの弁護士費用
弁護士費用は自由設定になっており、特に決まった相場はありませんが、一般的には以下のような費用体系になっています。
法律相談料
弁護士の法律相談料は30分5,500円、1時間1万1,000円程度が一般的な相場です。
初回のみ無料相談にしている弁護士が多いので、制限時間を有効活用しましょう。
着手金
着手金は依頼者が獲得できる経済的利益がベースになっており、問題解決の成否を問わず発生します。
- 依頼者の経済的利益が300万円以下:経済的利益の8.8%
- 300万円超~3,000万円以下:経済的利益の5.5%+9万9,000円
- 3,000万円超~3億円以下:経済的利益の3.3%+75万円9,000円
- 3億円超:経済的利益の額の2.2%+405万9,000円
経済的利益には遺留分や代償金の獲得、亡くなった方との任意後見契約や遺言書の有効性の証明などがあります。
着手金の最低額は11万円ですが、依頼内容によっては100~200万円程度になる場合もあるので、無料相談の際によく確認してください。
なお、弁護士によっては分割払いに応じてくれるので、経済的に苦しいときは相談してみましょう。
報酬金
報酬金も依頼者が獲得する経済的利益がベースになっており、以下の割合を参考にしている弁護士が多いようです。
- 依頼者の経済的利益が300万円以下:経済的利益の17.6%
- 300万円超~3,000万円以下:経済的利益の11%+19万8,000円
- 3,000万円超~3億円以下:経済的利益の6.6%+151万円8,000円
- 3億円超:経済的利益の4.4%+811万8,000円
報酬金は依頼内容に対する成功報酬になるため、目的達成に至らなかったときは発生しません。
ただし、「何をもって成功とするか」が重要になるので、行き違いがないように弁護士とよく擦り合わせをしておきましょう。
実費と日当
弁護士に相続問題の解決を依頼した場合、以下のように実費や日当が発生します。
【実費の例】
- 交通費や通信費、宿泊費など
- 裁判所に支払う収入印紙代:遺産分割調停の申し立てや訴訟を起こした場合
- 遺言書や遺産分割協議書などの作成手数料
【日当の例】
日当は弁護士が事務所以外で業務をおこなう際に発生します。
1時間1万円程度のタイムチャージにしている弁護士が多いので、以下の金額が目安になります。
- 半日分の日当:3~5万円程度
- 1日分の日当:5~10万円程度
依頼者の自宅、または亡くなった方の自宅に近い弁護士に依頼すると、交通費と日当を節約できるでしょう。
まとめ|相続を弁護士に無料電話相談するなら「ベンナビ相続」
相続について弁護士に無料電話相談する方法には、市役所や弁護士会、法テラスなどさまざまなものがあります。
しかし、どれも受付時間や相談内容、収入などの制限があるため、ハードルが高く感じてしまうこともあるでしょう。
ベンナビ相続なら、電話で無料相談ができる弁護士がすぐに見つかります。
もちろん、一度相談したからといって、依頼をしなければいけないわけではありません。
本当に弁護士に依頼すべきかも含めて、一度相談してみるとよいでしょう。