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残業代請求を弁護士に相談するメリットと弁護士費用の相場

弁護士監修記事
労働問題
2023年02月13日
2024年11月19日
残業代請求を弁護士に相談するメリットと弁護士費用の相場
この記事を監修した弁護士
寺垣 俊介弁護士 (弁護士法人ネクスパート法律事務所)
弁護士法人ネクストパート法律事務所は、早期釈放・前科回避を目指した迅速対応が特徴。刑事事件における示談交渉や釈放に注力しており、年間相談件数800件以上という実績と経験で、相談者をサポートします。
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労働者には残業代をもらう権利があり、未払いの残業代は請求すれば支払われることがあります。残業代請求には多くの手順と揃えるべき資料や作成書類があります。

個人で行うこともできますが、弁護士に相談することによって手間や精神的負担を軽減させることができます。

今回は、弁護士に相談するメリットや残業代請求の流れに関する内容をお伝えしていきます。

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残業代請求を弁護士に相談するメリット

残業代請求には多くの手順があり個人で行うにはかなりの労力を必要とします。

また、弁護士に相談することで資料収集や書類作成などの手間を省略できたり、企業側と直接交渉を行わなくて済む場合があります。

弁護士に相談するメリットを以下にまとめて見ました。

専門知識による請求のサポート

残業代請求では、残業代の計算、残業代支払請求書などの書面作成、労働審判申立を行う際には会社登記簿謄本の入手や、労働審判手続申立書の作成などを行う必要が出てきます。

弁護士に相談すると、これらを自分で行う手間を省くことができます。

労働審判については労働審判で未払いの残業代を取り戻す方法|手続きの流れやかかる費用を解説をご覧ください。

弁護士による代理請求が可能なので会社と直接交渉しなくて済む

残業代請求は企業側にとっても負担になります。

そのため、交渉において様々な圧をかけられることが想定されます。

弁護士に請求を依頼した場合、企業と依頼人の間に立ち請求の交渉を行います。

よって、自分で交渉をしなくて済みます

退職後の請求でも心強い味方になる

残業代の請求は退職後も行うことができます。

弁護士に相談した場合は、退職した会社の社長や総務へのやりとりも代理で行うことが可能です。

残業代請求を弁護士に依頼した場合の費用

(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」では、今まで弁護士の報酬が一定額で決められていましたが、この規定が廃止されてからは、弁護士は自由に報酬を決定して良いことになっています。

ただ、この基準を参考にしている事務所も多いので、一応の参考になると思います。

相談料

30分ごとに5,000円〜10,000円程度

弁護士事務所によっては無料相談を実施しているところもあります。

着手金

請求額が300万円以下の場合は請求額の約8%、3000万円以下の場合は請求額の約5%になります。

なお、労働審判の申立を行う場合は15〜20万円(消費税別)ほどかかります。

成功報酬

回収できた残業代の約20%〜30%(消費税別)が相場です。

残業代請求が得意な弁護士の選び方

残業代請求の取り扱い件数が多い弁護士を探すには次の3つの方法が挙げられます。

知人から紹介してもらう

残業代請求や労働問題を依頼したことのある知人がいた場合は、紹介してもらうのが一番安心かもしれません。

実際にかかる費用などを聞くことができます。

ポータルサイトの活用

ウェブブラウザで検索をすると弁護士事務所の一覧などが載っているサイトがあります。

これらは、ポータルサイトといい、一度に複数の事務所を見ることができるので比較がしやすく、選びやすいでしょう。

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ウェブサイトで検索する

Googleなどのブラウザで「残業代 弁護士」や「未払い残業代 弁護士」と検索すると残業代請求を含む労働問題が得意な弁護士を探すことができます。

残業代請求は労働者に認められている権利

企業が労働者に対して残業代を支払うということは、労働基準法で定められている義務です。

また、労働者には未払いの残業代を請求する権利があります。

また、近年では残業代請求は一般的に行われています。

このトピックスでは、残業代請求が法的に認められていること、また近年残業代請求を受けて支払った企業数と傾向を説明

残業代は請求することができる

労働基準法では、「使用者は労働者に1日8時間、週40時間を超えての労働をさせてはならない」(労働基準法32条)と定められており、これを「法定労働時間」

法定労働時間を超えた労働は残業として、企業は残業代を支払う義務があります。

企業や上司から指示された早朝、早出の出勤なども法定労働時間を超えている場合は残業代が支払われます

未払いの残業代は請求することができます。

ただし、請求できる残業代は過去2年分という期限があります。

残業代請求は近年多く行われている

厚生労働省によると、平成27年度に未払いの残業代を100万円以上支払った企業は1,348企業。

これは前年度より19企業増加しており、残業代の請求が増えていることがわかります。

表1:過去の割増賃金の是正支払状況

年度 100万円以上 支払った企業 1000万以上 支払った企業 労働者1人あたり平均支払い金額
平成27年度 1,348 138 11万円
平成26年度 1,329 196 7万円
平成25年度 1,417 201 11万円
平成24年度 1,277 178 10万円
平成23年度 1,312 117 12万円

参考:監督指導による賃金不払残業の是正結果|厚生労働省

また、平成27年度に残業代を100万円以上支払った企業の業種別内訳は以下の通りです(表2)。

引用元:【別紙1】100万円以上及び1,000万円以上の割増賃金の遡及支払状況(平成27年度分)|厚生労働省

残業代請求の流れ

残業代請求の大まかな流れは次のとおりです。

  • 労働時間(残業時間)が証明できる資料の作成
  • 残業代の計算
  • 残業代支払依頼書の作成
  • 労働基準監督署への申告
  • 労働審判申立の手続き

残業代が請求できる期間は過去2年分まで!

請求できるのは過去2年間の残業代に限ります。

労働基準法によって「賃金、災害補償、その他の請求権は2年の時効をもって消滅する」と定められているからです(労働基準法第115条)。

それより過去のものは日に日に消滅していくので残業代請求を決断したら早めに行動を起こすようにしてください。

まとめ

残業代請求を弁護士に相談すると残業代の計算、残業支払い依頼書などの書面の作成などの手間を省くことが可能です。

また、弁護士が代理人として交渉を行うため、個人で交渉を行うより精神的負担が少なく済みます。

残業代請求の相談は残業代請求の相談窓口|無料相談できる窓口や弁護士に相談するメリットを解説をご覧ください。

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編集部
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