金銭トラブルを弁護士に無料相談できる窓口|選び方・弁護士費用を解説

借金などの金銭トラブルで悩んでいる場合、「弁護士に相談したいけど、どうすればよいのかわからない。」と感じている方は少なくないでしょう。
借金問題について無料相談できる窓口は複数あり、自分に合った相談先を選ぶことで効果的なアドバイスを受けられます。
そこで本記事では、金銭トラブルに関する弁護士の無料相談窓口や選び方などを解説します。
また、無料相談を受ける際の準備についても触れるため、ぜひ参考にしてみてください。
金銭トラブルを弁護士に無料相談できる窓口
金銭トラブルについて相談できる、弁護士の無料窓口は次のとおりです。
弁護士ポータルサイト
弁護士ポータルサイトには弁護士の情報がまとめられており、居住エリアや得意分野に応じた検索が可能です。
サイトによっては、弁護士や事務所の写真、周辺エリアの説明なども掲載されているので、事前に弁護士の詳しい情報を知ることができます。
さまざまな弁護士を比較できるので、自分でじっくり弁護士を選びたい方にはおすすめです。
ベンナビ債権回収
ベンナビ債権回収は、金銭トラブルの中でもお金を返してもらえないときにおすすめのポータルサイトです。
債権回収に詳しい弁護士を検索できるため、一般的な方法よりも弁護士探しの手間を省けます。
また、都道府県などの地域や、無料相談・休日相談など、さまざまな方法から弁護士を探すことができるので、あなたにぴったりの弁護士が簡単に見つかるでしょう。
ベンナビ債務整理
ベンナビ債務整理は、債務整理を得意とする弁護士を探す際におすすめのポータルサイトです。
多重債務など借金問題に困っている方であれば、状況に応じて最適な弁護士を見つけられるでしょう。
なお、ベンナビ債務整理には、一部司法書士も掲載しています。
債務整理をおこなう際は、弁護士のほかに司法書士に依頼する選択肢もあるので、弁護士と司法書士を比べながら依頼先を決めたい方は、利用してみましょう。
法テラス
法テラスは各都道府県に国によって設置された、法的トラブル解決のための総合窓口です。
一定の資産などの要件を満たすことによって無料法律相談を受けられたり、弁護士費用の立替払い制度を利用できたりします。
また、金銭トラブルに限らず法的なトラブルであれば解決に必要な情報・サービスの提供を受けられるため、どこに相談すればよいかわからず迷っている方におすすめです。
弁護士会の法律相談センター
弁護士会とは、弁護士や弁護士法人を会員として構成されている団体・組織です。
各地域に法律相談センターなどの窓口が設立されており、相談会などを実施しています。
各地域・窓口によって対応している相談内容や費用は異なるため、利用を検討する際は事前に確認しましょう。
各自治体の法律相談会
区役所や市役所など、各自治体には市民相談の一環として法律相談の窓口を設置していることが少なくありません。
基本的に、その窓口がある市区町村に在住している方が対象ですが、地域によっては在勤・在学している方も対象になっており、初回無料で相談できるケースがあります。
ただし、窓口が対応している時間は限定的な場合が多いため、事前に実施日時を確認しておきましょう。
金銭トラブルを弁護士に無料相談する際の選び方
金銭トラブルを解決したい場合、どの弁護士の無料相談を受けるかが重要です。
ここからは、金銭トラブルを弁護士に無料相談する際の選び方を紹介します。
得意分野・解決実績
法律事務所によって得意分野や解決実績などが異なることから、的確なアドバイスを受けるためにも目的に合った弁護士を選ぶ必要があります。
債権回収や債務整理を得意としている弁護士であれば、相談内容や状況に応じて最適な選択肢を提案してもらいやすいでしょう。
また、対応実績や弁護士の口コミを確認することで、信頼できるかをチェックできます。
特に、金銭トラブルを解決したい場合は借金や債権回収などの実績・口コミを確認しましょう。
ホームページなどWeb上で判断しづらい場合は、初回無料相談を活用してみてください。
実際に弁護士と話してみることで、信頼性や実力を判断できるでしょう。
説明のわかりやすさ
弁護士を選ぶ際は、説明のわかりやすさも重要なポイントです。
法律相談の時間は30分ほどと短いため、有効活用するためには弁護士と十分にコミュニケーションを取る必要があります。
その際に、専門用語などを多用するため説明がわかりにくいと、余計に時間がかかることが考えられます。
誰にでも伝わるよう難しい言葉を使わず、わかりやすく噛み砕いて相談者の目線で対応してくれる弁護士であれば、有意義な時間を過ごしやすいでしょう。
費用体系・支払い方法
解決したいトラブルの内容によっては弁護士費用が高額になることがあり、予算を超える可能性があれば依頼できないでしょう。
法律事務所によって費用体系や支払い方法は異なるため、相談前に確認しておいてください。
たとえば、正式に依頼する際に発生する着手金が少額であったり、分割払い・後払いに対応していたりする法律事務所であれば負担が少ないため利用しやすいでしょう。
ほかにも、発生する料金の内訳や支払い時期を確認することで、利用しやすいかを判断できます。
金銭トラブルを弁護士に無料相談するメリット
金銭トラブルの内容によっては自分の力だけで解決できるケースもありますが、深刻な場合は弁護士の力を借りることをおすすめします。
ここからは、金銭トラブルを弁護士に無料相談するメリットを紹介します。
状況に適した解決方法を提案してくれる
金銭トラブルを解決した実績が豊富な弁護士に相談することにより、状況に適した解決方法を提案してもらいやすいです。
実際に金銭トラブルを解決できる手段は状況に応じて複数あるものの、専門的な知識がなければ選べない事態が想定されます。
そのようなときに弁護士に相談することで、解決までの見通しや具体的な手段などのアドバイスを受けられます。
解決に至るまでに必要な手続きやかかる時間などを把握できると、不安を解消しやすいです。
時効に関するアドバイスが受けられる
借金には時効があり、その期間が経過するとお金を貸している側は債権を回収できなくなり、借りている側は返済する必要がなくなります。
なお、家族や友人にお金を貸している場合の時効は10年で、銀行や消費者金融など法人からお金を借りているケースの時効は5年です。
借金の時効が成立しそうになると金銭トラブルが余計に悪化しかねないため、適切に対処しなければなりません。
その際に、弁護士に相談することで時効の中断などに関するアドバイスを受けられます。
法的手続きの進め方を教えてくれる
深刻な金銭トラブルの場合、解決するためには法的な手続きが必要になるケースは少なくありません。
法的な手続きは専門的な知識が求められるものや、弁護士でなければ対応できないものがあります。
弁護士に金銭トラブルの解決を依頼することで、相手との交渉・訴訟、場合によっては強制執行の手続きまでを代行してもらえます。
無料相談でも法的手続きの進め方などをアドバイスしてもらえるため、安心感に繋がったり自分の負担を軽減できたりするでしょう。
金銭トラブルを弁護士に無料相談する際の準備
金銭トラブルについて弁護士に無料相談する際は、その時間がより有意義なものになるよう入念に準備しましょう。
ここからは、弁護士に無料相談する際に必要な準備について紹介します。
これまでの経緯や現状を整理しておく
まず、これまでの経緯や現状をわかりやすく整理しておきましょう。
現在の状況や悩んでいる内容、どのように解決したいのかを伝えることで、より具体的なアドバイスを受けやすくなります。
初めて弁護士の法律相談を利用する際は、緊張して上手く話せなくなる方は少なくありません。
そのような事態を防ぐため、事前に話したい内容をメモに控えておきましょう。
また、トラブルに関する内容は時系列に沿ってまとめておくことでわかりやすくなります。
相談内容に関する資料を集めておく
金銭トラブルで弁護士に相談する際は、具体的な内容がわかるように資料を集めておきましょう。
お金を借りている場合は、金額だけでなく借入先や期間などを把握できるような資料を用意します。
ほかにも、金銭トラブルで相談する際に役立つ資料には次のようなものがあります。
- 利用しているクレジットカードの種類や枚数
- トラブルのもとである借金が生まれた要因
- 現在の収支情報
- 毎月の返済額
- 取引開始と最終返済日などの期間
このような資料やデータを用意することで、弁護士もより具体的なアドバイスがしやすいです。
相談内容が複数ある場合は優先順位を決めておく
弁護士の無料相談は時間が30分ほどと短いケースや回数制限を設けていることが多いです。
そのため、相談したい内容が複数ある場合は、それぞれに優先順位を決めておきましょう。
実際に相談したい内容が多いと、時間が足りず解決したいトラブルについて効果的なアドバイスを受けられないことがあります。
複数の相談によって時間内に収まらない恐れがあるため、解決したい順に話しましょう。
金銭トラブルの解決を依頼する場合の弁護士費用
金銭トラブルの解決を依頼する際の弁護士費用について、主な内訳は次のとおりです。
- 相談料
- 着手金
- 報酬金
- 日当・実費
債権回収を依頼する場合と債務整理を依頼する場合の相場を詳しく解説します。
債権回収を依頼する場合
債権回収を弁護士に依頼する場合の主な費用相場は次のとおりです。
相談料
相談料は弁護士へ正式に依頼する前の法律相談にかかる費用です。
相場は30分5,500円ほどですが、初回は無料とする法律事務所は少なくありません。
ただし、相談料の詳細は弁護士・法律事務所によって異なるため事前によく確認しておきましょう。
- 初回市民法律相談料:5,500円~1万1,000円/30分
- 一般法律相談料:5,500円~2万7,500円/30分
着手金
着手金は正式に依頼する際に発生する費用です。
基本的に一括払いですが、分割払いや後払いに対応している法律事務所もあります。
なお、債権回収の場合は請求する金額によって変わります。
- 300万円以下:請求額の8.8%
- 300万円超3,000万円以下:請求額の5.5%+9万9,000円
- 3,000万円超3億円以下:請求額の3.3%+75万9,000円
- 3億円超:請求額の2.2%+405万9,000円
報酬金
報酬金はトラブルが解決し、依頼者が経済的な利益を得られた際に発生する費用です。
債権回収の場合は着手金と同様、回収する金額によって違いが出ます。
- 300万円以下:回収額の17.6%
- 300万円超3,000万円以下:回収額の11%+19万8,000円
- 3,000万円超3億円以下:回収額の6.6%+151万8,000円
- 3億円超:回収額の4.4%+811万8,000円
日当・実費
弁護士に依頼した場合は調査や手続きで出張したときなどの費用も負担する必要があり、たとえば債権回収の交渉のために弁護士が債務者を訪問する際などに発生します。
ほかにも、裁判に発展し弁護士が口頭弁論期日に出席した場合も日当が発生することは多いです。
債務整理を依頼する場合
債権整理を弁護士に依頼する場合の主な費用相場は次のとおりです。
相談料
債務整理の場合、基本的には債権回収と同様の相談料が発生します。
着手金
債務整理の着手金は、手続きの種類や債務の金額、債権者の数によって変動します。
- 任意整理:22万円以上(事業者は55万円以上)
- 個人再生:22万円以上
- 自己破産:22万円以上(事業者は55万円以上)
報酬金
債務整理の場合の報酬金は手続きによって免除され、減額された金額に応じて計算されるケースが多いです。
- 300万円以下:免除額の17.6%
- 300万円超3,000万円以下:免除額の11%+19万8,000円
- 3,000万円超3億円以下:免除額の6.6%+151万8,000円
- 3億円超:免除額の4.4%+811万8,000円
日当・実費
債務整理の場合は交渉や裁判所への出席などがあるため、その際に日当・実費がかかります。
さいごに|金銭トラブルで悩んでいるなら、まずは弁護士に無料相談!
本記事では、金銭トラブルに関する弁護士の無料相談窓口や選び方などを解説しました。
自分では解決できない金銭トラブルを抱えている場合、しっかりと準備をして弁護士の無料相談を利用することで効果的なアドバイスを受けられます。
実際に相談者の状況に合わせて最適な解決策を提案してくれるため、望む形での悩みの解消が期待できるでしょう。
また、法的な手続きに発展した場合でも専門知識がある弁護士が代行してくれる点もメリットです。
現在、借金などの金銭トラブルを抱えている方は、自分に合った弁護士を探し相談・依頼をしてみてください。