不正受給をした場合は弁護士に相談を!無料相談が可能な窓口を紹介
新型コロナウイルスが蔓延し日本は混乱におちいり、以前とは生活が変わったという方は少なくないですよね。
そして、ウイルスが蔓延したことが国からは緊急事態宣言が発令され、これにより多くの事業者は金銭面で大打撃を受けました。
そのような事態を救うために政府は給付金が用意し支給しましたが、これを逆手にとり不正受給が多く判明し逮捕者も出ています。
では、不正受給をするとどういった罪に問われるのでしょうか。
本記事では、不正受給のおもなケースをピックアップのうえ、バレた場合に弁護士へ無料相談可能な窓口を紹介します。
また、弁護士に無料相談をするメリットについても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
不正受給とは?
国や地方公共団体から給付金を受け取るにあたり、規定の条件を満たしている必要があります。
その定められている条件に該当しないにもかかわらず、給付金を受け取ると不正受給となるのです。
また、働いたことを申告しない、虚偽申告をする、不正行為で基本手当などを受けようとするといった行為は不正受給になります。
特に、近年では新型コロナウイルスの蔓延により緊急事態宣言が発令され、営業停止を余儀なくされた飲食業界は国からの給付金で生活を立て直したといえます。
しかし、条件を満たしていない飲食店が給付金の支給を受けていたケースは少なくありません。
もちろん、飲食業界に限らず、さまざまな業界にて不正受給は発生し問題化しています。
新型コロナウイルスの給付金により発覚はしたものの、それ以外でも国からの給付金を不正受給している例はみられるのです。
次の例では就職ではないと認識されているものでも雇用保険では就職もしくは就労と判断されることがあります。
- 就職するために研修もしくは教育を受けた期間がある場合
- 給与は受け取っていないが実際に就労した場合
- 名義だけでも役員に就任した場合
- 収入はないものの自営業を開始した場合
これらは不正受給の処分を受ける恐れがあることから、決して自分では判断しないよう注意しなければいけません。
不正受給のおもなケース
では、不正受給にはどういったものがあるのでしょうか。
厚生労働省大阪労働局では、不正受給のおもな事例として次が挙げられています。
1.就職や就労をしたことを申告しなかった場合。(パート、アルバイト、日雇い、試用期間、研修期間を含む)≪収入がない場合であっても申告が必要です。≫ 2.就職日や求職活動の実績を偽って申請した場合。 3.内職や手伝いをしたこと。または、その収入があったことを申告しなかった場合。 4.自営(保険代理店を含む)を始めたこと、または、その準備をしたことを申告しなかった場合。≪収入がない場合であっても申告が必要です。≫ 5.会社の役員(名義だけの役員を含む)や非常勤嘱託、顧問などに就任したことを申告しなかった場合。 6.健康保険による傷病手当金や労災保険による休業補償給付などの支給を受けたこと、または、受けようとすることを申告しなかった場合。≪雇用保険と重複して給付は受けることができません。≫ 7.その他、就職ができる状態でなくなったことを申告しなかった場合。≪失業の状態ではありません≫
1.本人であるかのように偽って、他の人に失業の認定を受けさせた場合。 2.医師の証明書や求人者の証明書等を偽造したり不正に発行を受けて提出した場合。 3.離職理由を偽り、基本手当等を受けた場合。 4.その他、本来受給できない者が偽りの申告をしたり、申告しなかったこと等により基本手当等を受けた場合又は受けようとした場合。
不正受給がバレた場合に起こりえること3つ
不正受給は必ず発見されると理解しておきましょう。
発見方法としては次が挙げられます。
- コンピューターによる発見
- 安定所の事業所調査、家庭訪問など
- 関係官庁との連携
- 投書や電話などの通報
では、不正受給がバレた場合はどのように事態におちいってしまうのでしょうか。
おもに次の事態が考えられるので、ぜひ把握しておいてください。
1. 詐欺罪で捕まる可能性がある
給付金の不正受給は詐欺罪に該当し逮捕される可能性があります。
たとえば、給付金の申請書類を捏造し不正受給を受けた場合は、詐欺罪が成立しかねません。
詐欺座は刑法によって、次のように定められています。
第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
引用元:民法 | e-Gov 法令検索
詐欺罪には罰金刑が予定されておらず、懲役が科せられる重い刑といえます。
軽い気持ちで不正受給をすると、人生を大きく狂わせかねない問題へと発展してしまうのです。
実際に、厚生労働省によると不正受給が発覚し詐欺罪で懲役1年6ヵ月の判決を受けた例があると紹介されています。
2. 延滞金や加算金をプラスして全額返済する必要がある
給付金の不正受給がバレた場合、延滞金が科せられる、加算金をプラスのうえ全額返済をする必要があります。
仮に給付金が支給されたあとに発覚した場合は、各種給付金の全額に不正受給日の翌日から返還日まで年3%の割合で算定した延滞金、そしてこれら合計額の2割に相当する金額を請求されるため返済しなければいけません。
持続化給付金、家賃支援給付金、一時支援金、月次支援金または事業復活支援金などの給付金を誤って受け取ってしまった場合は、自主返還を受け付けています。
自主返還の相談については各種給付金コールセンターにて受け付けているので、不明点がある場合は問い合わせてみましょう。
3. 事業者名や不正受給の事実が公表される
給付金の不正受給がバレると、企業名や個人名などが公表されます。これは持続化給付金給付規程第10条第2項第2号の規定に基づくものです。
中小企業庁から督促を受けるまでの間に、不正受給をした金額に加えて20%の加算金、および年率3%の延滞金の全額を納付しなかった不正受給認定者のみ、不正受給認定者名と所在地が公表されています。
また、この事実は5年間にわたって掲載されます。ただし、不正受給による返還金を完納指定ない場合は掲載期間が延長されることも把握しておきましょう。
不正受給がバレた場合は弁護士に相談!無料相談窓口4つ
給付金の不正受給がバレた場合は、刑法により罰せられる、返還を求められるなど厳しい処分を受けなければいけません。
仮に不正受給をしてバレた場合は誰に相談すべきなのでしょうか。万が一の事態に備えて、知っておきたいところです。
このような問題に直面した際、相談先として弁護士をおすすめします。
そして、弁護士へ相談するにあたり、次に挙げる4つの無料相談窓口があるため活用しましょう。
1. 法テラス|経済的に余裕がない方向け
法テラスは法的トラブルを解決へ導くようサポートしてくれる公的機関で、一定の要件を満たしている場合に利用できます。
無料で利用できる点からも、経済的に余裕がない方向けの相談先といえるでしょう。
相談についてはひとつにつき3回まで、時間はおよそ30分程度で最寄り法テラスもしくは法律事務所などで話しを聞いてもらえます。
また、弁護士へ依頼するとなった際の費用についても立て替えが可能です。
法テラスへの問い合わせは電話もしくはメールのいずれかで、電話の場合は平日の9時から21時、土曜日は9時から17時(祝日・年末年始を除く)まで受け付けています。
メールの場合は受付フォームから連絡し、後日に回答が届くまで待っていてください。
急ぎの場合は法テラス・サポートダイヤルへの電話相談がおすすめです。
2. 居住地域の弁護士会|ただし弁護士会によっては有料になる場合も
不正受給については、居住地域の弁護士会へ相談するという方法もあります。
弁護士会には地域を管轄するために事務所を抱えている弁護士が在籍し、問題解決へ向けて適切な相談先を紹介してくれるのです。
弁護士会へ相談する際は無料ではないケースがある点に注意しなければいけません。
相談料がかかる場合は思わぬ出費となってしまうため、事前に各弁護士会のホームページで情報収集をしておきましょう。
3. 役所の法律無料相談|平日のみ実施で回数制限がある
各地域の役所では法律に関する問題への無料相談を受け付けています。
近場で相談できるため、居住地域に法律事務所がない方にとってはメリットとなるでしょう。
ただし、役所ということもあり平日のみ相談を受け付けています。また、時間や回数に制限を設けている点には注意してください。
法律問題に関しては一般的なものにしか対応していないため、より踏み入った内容や個別の相談は難しい可能性があります。
4.ベンナビ刑事事件|居住地の無料相談が可能な弁護士を探せる
無料相談を受けるにあたって、ベンナビ刑事事件の活用もおすすめです。
ベンナビ刑事事件は弁護士を検索できるポータルサイトで、居住地域・相談したい内容で絞り込みをして適切な相談先を見つけられます。
たとえば、給付金の不正受給は詐欺罪にあたるということから、相談したい内容のなかから詐欺罪を選択し検索します。
すると、2024年5月12日時点で35件の詐欺罪を得意とする弁護士がヒットします。
ベンナビ刑事事件は累計相談数が18万件以上、累計サイト訪問数は4,777万人以上を誇るため、実績豊富な弁護士が揃っているといえるでしょう。
また、適切な弁護士を簡単に検索できることに加えて、刑事事件の解決事例や対処法、さらには弁護士費用相場やコラムなども掲載されています。
問題解決へ向けて多くの情報を収集できるため、ぜひ活用してみてください。
不正受給したことを弁護士に無料相談するメリット4つ
不正受給について弁護士に相談すべき理由として、いくつかのメリットが挙げられます。
法に関する知識が乏しい方による個人での対応は思わぬトラブルを生む可能性がゼロではありません。
きちんとした対応のもと解決へ向かうためにも、ぜひ弁護士への無料相談を検討してみてください。
1.その後どう対応したらいいのかアドバイスがもらえる
不正受給をしてしまった場合、弁護士に相談することで今後の対応について適切なアドバイスが受けられます。
不正受給により詐欺罪が疑われたとすると、法律問題に詳しくなければどのように対応すべきかわからなくなるでしょう。
仮に誤った方法で解決へ向かおうとすると、かえって問題は悪化する恐れもゼロではありません。
そういった事態を避けるためにも、法律問題に関する知識が豊富な弁護士への相談は必須といえます。
何か必要な書類を用意しなければいけない場合でも、書き方をアドバイスしてくれたり訂正案を提案してくれたりと、問題解決へ向けてサポートを受けられるため心強いです。
2. 自首する場合に同行をお願いできる
不正受給により自首する場合、弁護士に同行を依頼できる点もメリットのひとつです。
弁護士に同行してもらうことで、取り調べが円滑に進められる、かつ身柄の拘束期間を短くできる可能性があります。
こういったメリットに繋がる要素として、弁護士が同行することで警察の態度が穏やかになり、威圧的な取り調べを受けないといったケースが考えられるのです。
取り調べにおいて厳しい言葉を受けたり態度を示されたりすると、メンタル的なストレスは計り知れません。
そして、自首をした際に逮捕にはならずとも、家族もしくは職場の上司などが身元引受人となる必要があり、その際に不正受給がバレる恐れがあります。
その点についても、弁護士に同行してもらうことで身元引受人になれるため、周囲に不正受給がバレる心配が軽減されるのです。
ただし、自首に同行してもらう場合は費用がかかる点には注意しましょう。事件の内容によって異なりますが、数十万円はかかる可能性があります。
3. 勾留を回避できる
弁護士に無料相談をすることで、不正受給による勾留を回避できる可能性があります。
仮に不正受給により逮捕されると身柄は最大で23日間拘束され、その間は家族はおろか知人や職場の人間など、外部との連絡は一切遮断され外にできることすらできません。
今までの日常とは一変してしまうため、精神的なストレスは計り知れないものとなるでしょう。
その点、弁護士に無料相談をすると勾留を回避するためにサポートしてくれます。
おもなサポートには、検察官に対し勾留請求の棄却を求めて意見書を提出する、裁判所に勾留決定をしないようやり取りしてくれるなどです。
これら献身的なサポートにより勾留を回避できれば、社会復帰は早まるため人生設計への影響も抑えられるでしょう。
4.詐欺による逮捕を回避できる可能性が高まる
不正受給は詐欺罪に該当し逮捕されることになりかねません。しかし、弁護士に無料相談をすると回避できる可能性が高まります。
警察が逮捕をする目的のひとつに、証拠隠滅や逃亡といった点を懸念することが挙げられます。
弁護士がつくとこれらの懸念がないと主張してくれるため、逮捕を避けられるケースがあるのです。
また、無罪を主張するために材料を集めてくれたり、取り調べでの発言についてアドバイスをくれたりと、献身的にサポートしてくれます。
不正受給の対応が得意な弁護士の見分け方
不正受給の問題を弁護士へ相談するにあたり、何を基準に選べばよいかは迷ってしまうでしょう。
相談・依頼先を判断する際は、おもに次のポイントを押さえておきましょう。
1.不正受給に関する対応経験が豊富である
相談・依頼先を決めるにあたって、不正受給に関連する問題を数多く扱っており経験豊富な弁護士を選びましょう。
弁護士によりどのようなジャンルの問題を得意としているかは異なります。
不正受給について相談をしたくても、得意なジャンルが違えば有益なアドバイスを受けられない可能性が懸念されるのです。
各法律事務所では得意なジャンルをホームページに掲載していることが多いので、事前にリサーチしておきましょう。
詐欺罪を得意としている場合は、豊富な知識をもとに自主返還についてのアドバイスを受けられるでしょう。
2.連絡が取りやすく返事が早い
弁護士選びにおいて、いかに知識が豊富かという点は大切です。
レスポンスが遅いと解決までに時間を要してしまいます。また、アドバイスが遅いと問題が悪化してしまう可能性がゼロではありません。
不安な気持ちが膨らんでしまわないためには、連絡に対して返信が早いという点は必須といっても過言ではないでしょう。
3.居住地から近い
自分の行動範囲内、もしくはその近辺に法律事務所を構えている弁護士への相談をおすすめします。
仮に相談する弁護士が在籍する法律事務所が自宅もしくは勤務先から遠い場合、通うことが難しくなる恐れが懸念されます。
弁護士に無料相談をして実際に依頼するとなると事務所へ複数回にわたり足を運ぶ可能性が高いため、遠いと煩わしさを感じてしまいかねません。
また、交通費により出費がかさむという点もデメリットとなってしまうでしょう。
その点、アクセスしやすい法律事務所を選ぶことで相談がしやすく、問題解決がスムーズに進む期待がもてます。
4. わかりやすく話をしてくれる
不正受給にかかわらず、法律問題を相談するにあたってわかりやすく話しをしてくれるか否かは極めて重要です。
いくら知識や経験が豊富でも、依頼者に対する説明がわかりづらければ問題解決がスムーズに進まない可能性が懸念されます。
専門用語を多用されると内容の理解に苦しみ、適切な行動を起こせないことも考えられるのです。
また、相談するにあたりコミュニケーションが取りづらければ、重要な事実が伝わらない、嘘をついてしまうなどが発生し、適切なサポートを受けられる恐れがあります。
きちんと親身になって話しを聞いてくれるか、法律の知識が乏しい場合でも噛み砕きわかりやすく説明してくれるかなどを相談先選びの判断材料にしましょう。
まとめ
本記事では、不正受給のおもなケースをピックアップし、弁護士への無料相談が可能な窓口の紹介、さらには無料相談をするメリットについても解説しました。
代表例としては、新型コロナウイルス蔓延による給付金の不正受給が挙げられます。
ニュースでも大きく取り上げられる話題ですが、仮に自分がこのような問題に直面した場合は弁護士の無料相談をおすすめします。
弁護士に無料相談ができる窓口には法テラスや居住地域の弁護士会、あるいは役所の法律無料相談などがあります。
それぞれに回数や時間制限があるものの費用をかけずに相談可能です。
適切な弁護士を検索する際はポータルサイトのベンナビ刑事事件も活用しましょう。
弁護士に相談すると豊富な知識を活かした適切なアドバイスのもと、自首への同行や勾留・逮捕の回避などのサポートを受けられる点がメリットです。