不倫した側も弁護士に依頼すべき?7つのケースと6つのメリット・費用相場を解説
不倫が発覚し、相手方や弁護士から高額な慰謝料を請求されてパニックになっていませんか。
不倫した側であっても、「自分が悪いのだから言い値で払うしかない」と諦める必要はありません。
たとえ不倫をした側であっても、弁護士に依頼すれば法外な請求を退け、適正な金額への減額や精神的な負担の軽減が可能です。
本記事では、不倫した側が弁護士をつけるべき理由やメリット、注意点、費用相場を分かりやすく解説します。
不貞行為をした側も弁護士をつけるべき理由
不倫をした側でも、弁護士に依頼すれば法的にも精神的にも有利な状況で問題を解決できます。
不倫問題は法的知識が求められる複雑なトラブルなので、弁護士が間に入ればスムーズな問題解決が期待できます。
弁護士の力を借りれば、法外な慰謝料請求の減額交渉や相手方との直接のやり取りも全て任せられます。
弁護士にサポートしてもらえば、精神的ストレスが大幅に軽くなるのも大きなメリットです。
さらに、弁護士には相談者の情報を一切外部に漏らさない守秘義務があるので、第三者に発覚するリスクも抑えたうえで問題解決を進められます。
もちろん弁護士費用は発生しますが、最終的な支払総額や得られる利益がコストを上回るケースが大半です。
減額交渉が成功すれば、自力で対応して言い値で支払うよりも支出を大きく抑えられます。
目先の費用以上に、弁護士に依頼して得られるメリットは非常に大きいといえます。
不貞行為をした側の状況は3パターンある
ひと口に「不倫した側」と言っても、その立場は大きく3つに分かれます。
自分がどのパターンに当てはまるかで、請求される相手や取るべき対応が変わってきます。
まずは自分の状況を正しく把握することが、適切な解決への第一歩です。
代表的な3つのパターンを整理します。
不貞行為の相手の場合
既婚者と性的な関係を持った第三者は、不貞相手の配偶者から慰謝料を請求される立場に置かれます。
不倫は他者の平穏な婚姻関係を侵害する不法行為にあたり、損害を賠償する法的な義務が生じます。
たとえば、相手が既婚者だと知りながら関係を持った場合は、慰謝料の支払いを命じられるリスクがあるので注意が必要です。
一方で、相手が独身だと偽っていたなど、既婚だと知り得なかった事情があれば、責任を問われない可能性もあります。
請求されるのは、不倫によって生じた被害者の精神的な苦痛を償うための金銭的な補償です。
請求を受けたら自己判断で支払いに合意せず、まずは早めに法的な防衛策を講じることが大切です。
不貞行為をした配偶者の場合
配偶者以外の相手と性的な関係を持った当事者は、離婚や慰謝料を一方的に請求されやすく、不安定な立場に置かれます。
離婚をする場合には、婚姻関係の継続を困難にした有責配偶者とみなされ、法的に不利な条件を突きつけられやすいのが特徴です。
離婚に至るケースだけでなく、夫婦関係を続けたまま、慰謝料の支払いだけを求められることもあります。
相手の出方次第で、慰謝料の請求・離婚・親権争いなど、複数の不利益が同時に生じる可能性もあります。
どのような結末を迎えるかは、相手である配偶者がどう動くかに委ねられる部分が大きいといえるでしょう。
だからこそ、相手への誠実な対応と感情に流されない慎重な交渉の両方が求められます。
【関連記事】離婚の話し合いで決めておくべき7つのリスト|相手が話し合いに応じない際の対処法|ベンナビ離婚
双方が既婚者でダブル不倫の場合
双方に家庭がある場合は、請求関係が一気に複雑になります。
互いの配偶者が慰謝料請求権を持つため、家計のあいだで金銭が入り乱れ、解決の糸口が見えにくくなりがちです。
自分の配偶者と、不倫相手の配偶者の双方から訴えられる、二重の訴訟リスクを負う可能性もあります。
誰が誰にいくら払うのかが複雑に絡み合い、当事者だけで全体像を整理するのは簡単ではありません。
感情の対立が四方に広がり、互いを責め合って泥沼化しやすいのもダブル不倫の特徴です。
全体を俯瞰できる専門家に一任することが、早期の問題解決へ近づくための近道です。
【関連記事】ダブル不倫の慰謝料|請求方法・相場・増額されやすいケースなどを解説
不倫した側が弁護士に依頼した方が良いケース7つ
不倫した側であっても、弁護士への依頼が特に有効な場面があります。
自分のケースは依頼すべきなのかと迷っている方は、次のパターンに当てはまるか確認してみてください。
どれかひとつでも該当する場合は、早めの相談がおすすめです。
①相手(被害者)が弁護士をつけている場合
相手方に弁護士がついたなら、こちらも早めに弁護士を立てて、防御の体制を固めておくのがおすすめです。
交渉に慣れたプロを相手に一人で立ち向かうと、心理的な圧迫から、本来飲む必要のない不利な条件を受け入れてしまうおそれがあるので注意が必要です。
弁護士同士の協議に切り替えれば、不当な要求を退けつつ、法的に適切な着地点を冷静に探れます。
交渉の窓口を全て任せられるため、相手と直接連絡を取り合うストレスからも解放されます。
交渉力の差を埋めることが、自分の権利を守り、納得のいく合意につなげるための条件です。
相手が弁護士を立てた直後に動けるかどうかで、その後の流れや着地点は大きく変わってくるでしょう。
②相手から法外な慰謝料を請求されている場合
相場を大きく超える慰謝料を請求されたときは、弁護士を介して、その金額が妥当かどうかを見極めることが重要です。
過去の裁判例にもとづいた客観的な交渉ができるため、相手の言いなりに高額を払う事態を避けられます。
感情に任せた高額請求に対しても、論理的に適正額を示せば、裁判を避けつつ相手の納得を得やすくなります。
ひとりでは反論しづらい金額でも、根拠となる資料をそろえれば、堂々と交渉の席に臨めるでしょう。
専門家による減額交渉は、経済的な損失を抑えながら、納得感のある形で事態を収束させるための有効な手段といえます。
提示された額をうのみにせず、まずは本当に妥当な水準なのかを確かめることが大切です。
③相手が感情的になっており話し合えない場合
相手が激昂していて話し合いにならない場合は、直接の接触を断ち、弁護士を全ての窓口にするのが安全です。
無理に向き合おうとするとトラブルがさらに悪化し、職場や家族への暴露といった深刻な事態につながるおそれがあるので注意が必要です。
弁護士が窓口の一本化を通知すれば、本人への直接連絡を止め、日常生活の平穏を確保しやすくなります。
冷静な第三者が間に入れば、感情的なやり取りは避けて建設的な話し合いに移行できます。
物理的にも精神的にも相手と距離を置けば、二次被害を防ぎながら落ち着いて解決へ進めることが可能です。
当事者だけで抱え込むより、専門家を間に挟むほうが、冷静に対応しやすくなります。
④将来的なトラブルが発生するのを防ぎたい場合
示談後の蒸し返しや情報の拡散を防ぎたいなら、弁護士による示談書の作成が欠かせません。
清算条項や口外禁止条項を法的に有効な形で盛り込むことで、将来のトラブルのリスクを抑えやすくなります。
万が一あとで約束を破られたときも、専門家が作成した書面があれば、迅速に対抗措置を取ることが可能です。
口頭の約束は、いざというときに効力を主張しづらく、争いが蒸し返されるリスクがあるので避けましょう。
解決後に不安を残さないためにも、法的拘束力のある書面でしっかり区切りをつけるのがおすすめです。
後のトラブルを見越した一文があるかどうかが、その後の安心感を大きく左右します。
⑤相手方の弁護士から内容証明郵便が届いた場合
相手側に弁護士がついたことを示す内容証明郵便が届いたら、こちらもできるだけ早めに弁護士へ相談しましょう。
知識や経験で勝るプロにひとりで挑むと、不利な条件を押し付けられ、相手のペースに飲まれかねないので注意が必要です。
弁護士同士の対等な立場に持ち込めば、不当な圧力を跳ね返し、公平な条件のもとで自分の主張を通しやすくなります。
書面への返答も、期限や言い回しを誤らないよう、内容まで含めて適切に対応してもらえます。
プロにはプロで対抗することが、交渉力の差を埋めるための基本です。
届いた書面を放置したり感情的に返したりすると一気に不利になりやすいため、早めの行動が肝心です。
【関連記事】不倫の内容証明が送られてきたらどうする?対応方法や慰謝料を減額できるケースを解説
⑥裁判所から訴状が届いた場合
裁判所から訴状が届いて訴訟の手続きが始まったら、一刻も早く弁護士に依頼して法的な対応を始めてください。
期限内に答弁書を出さずに裁判を欠席すると、相手の言い分を全て認めたとみなされ、相手の言い分を前提とした判決がされるので注意が必要です。
証拠の提出や書面の作成を法律のプロである弁護士に任せれば、自分の主張を裁判所へ正しく伝えてくれます。
手続きの一つひとつに期限があるため、自己流で進めると取り返しがつかなくなりかねません。
裁判という公的な場での争いには、専門的な法的知識と十分な経験が不可欠です。
できるだけ早めに依頼することが、取り返しのつかない不利益を防ぐことにつながります。
⑦慰謝料の減額交渉をおこないたい場合
提示された慰謝料の額を減らしたいなら、相場観や法的な仕組みに詳しい弁護士へ交渉を任せましょう。
相手が離婚しない場合の求償権の放棄など、専門的な交渉材料を示せば、減額を引き出しやすくなります。
弁護士は、不貞期間の短さやすでに社会的な制裁を受けている事情など、減額に有利な材料を法的に組み立てて伝えることが可能です。
自分で主張しても響きにくい事情も、法的観点に立って論理的に示してくれるので説得力が増します。
当事者同士では切り出しにくい譲歩も、弁護士を介せば双方が納得できる着地点を見つけやすくなるのが大きなメリットです。
感情的な対立を避けながら、現実的な金額へと近づけられるでしょう。
不倫した側が弁護士に依頼する6つのメリット
不倫した側が弁護士に依頼すると、お金の面だけでなく精神的にも大きな支えを得られます。
ここでは、不倫した側が弁護士に依頼する6つのメリットを紹介します。
①不倫トラブルの早期解決が期待できる
不倫した側が弁護士に依頼すれば、不倫トラブルの早期解決が期待できます。
弁護士が効率的に交渉を進めれば、泥沼化しやすい不倫問題をスピーディーに終わらせられます。
弁護士は争点を素早く整理し、無駄なやり取りを省いて現実的な落としどころをすぐに提案することが可能です。
平行線になりがちな当事者間の対立にも区切りをつけ、裁判などが必要な場面でも迅速に対応してくれるのも大きなメリットです。
不倫トラブルは、長引けば長引くほど精神的・時間的な負担が増えてしまいます。
弁護士の介入による迅速な問題解決は、大きな安心につながるでしょう。
②慰謝料を減額できる可能性がある
弁護士の力を借りれば、慰謝料を減額できる可能性が高まります。
特に請求額が相場よりも高い場合、弁護士に交渉を任せれば適正な金額まで減額できる可能性があります。
不倫問題に詳しい弁護士は、あなたの状況を精査し、法的な根拠にもとづいて相手方および相手方の弁護士へ主張することが可能です。
本人同士では難航しがちな減額交渉も、過去の判例を引き合いに出して論理的に相手の譲歩を引き出してくれます。
慰謝料の交渉を有利に進めるのは、法的知識がないままでは困難です。
言い値で支払って損をしないためにも、専門家の客観的な評価と交渉力を活用するのを強くおすすめします。
③相手との交渉を代行してくれる
弁護士に依頼すれば、相手との交渉を全て代行してくれるのもメリットのひとつです。
弁護士が全ての窓口となるので、相手方と直接会ったり話したりする必要が一切なくなります。
弁護士があなたの代理人になれば、相手方との感情的な対立を物理的に遮断でき、冷静かつ建設的な話し合いの場を確保できます。
相手の攻撃的な言動に怯える心配もなくなるので、動揺して不利な誓約書にサインしてしまうといった事態も防ぐことが可能です。
不倫問題は、相手方との感情的なぶつかり合いが特に起こりやすいトラブルのひとつです。
精神的な安全を保ちながら交渉を委ねることは、日常の平穏を取り戻すための近道といえます。
④調停・裁判の事務手続きを代行してくれる
弁護士の力を借りれば、裁判所へ提出する専門的な書類の作成や複雑な事務手続きを全て任せられます。
法律知識を要する資料作りは負担が重く、書き方ひとつで有利にも不利にもなるため、法律のプロである専門家のサポートが不可欠です。
特に不倫問題に強い弁護士なら、仕事や家事をこなしながら不慣れな手続きを調べる手間を丸ごと省けます。
さらに、過去の判例をもとに自分に有利な主張を論理的かつ的確に組み立ててもらえるのも大きなメリットです。
煩雑な実務や裁判所とのやり取りから完全に解放されれば、精神的ストレスを最小限に抑えたうえで、実利を守りながら手続きを進められます。
⑤離婚に向けた交渉も代わりに進めてくれる
弁護士の力を借りれば、慰謝料問題だけでなく財産分与や親権、養育費といった離婚にまつわる取り決めを法的に有利な立場で進められます。
弁護士が介入すれば、感情論を排除して双方が納得できる現実的な着地点を探ることが可能です。
また、不倫をした側として不利になりがちな立場でも、弁護士がいれば法的な妥当性を踏まえた主張を展開し、相手方からの不当な条件提示を回避できます。
離婚問題は、非常に多くの論点を整理しなければならないトラブルのひとつです。
弁護士にサポートしてもらえば、不倫問題のスムーズな解決を目指せるだけでなく、離婚後の生活環境を整えるための的確なアドバイスも受けられます。
⑥不貞行為をした側同士のトラブルもフォローしてくれる
不貞行為をした側同士のトラブルもフォローしてくれるのも、弁護士に依頼するメリットのひとつです。
不倫の慰謝料問題は、配偶者だけでなく不倫相手との間で新たな泥沼トラブルに発展するケースが非常に多く、弁護士によるフォローが不可欠です。
具体的には、別れ話のもつれから会社にバラすと脅されるといった深刻な事態も、弁護士がいれば冷静に介入して関係を安全に断ち切ってくれます。
また、当事者間では感情論になりがちな慰謝料の負担割合を巡る金銭交渉も、法的な根拠をもとに代行してもらえます。
弁護士を介して、今後一切接触しない・お互いに口外しないといった示談書を交わせば、相手からの報復や将来の蒸し返しを防ぐことが可能です。
【関連記事】不貞行為をした側が弁護士に相談すべき10のケース|相談しないリスクも解説
不倫した側が弁護士に依頼した場合の注意点6つ
続いて、不倫した側が弁護士に依頼した場合の注意点を6つ解説します。
トラブルを避けるためにも、しっかりと頭に入れておきましょう。
①弁護士には全て正直に打ち明ける
弁護士に対しては、他人に知られたくない不都合な事実も含めて全て正直に話す必要があります。
事実を隠してしまうと、弁護士が状況を正しく把握できず、最善の解決へ導くための戦略を立てられなくなります。
例えば、過去のやり取りや過去の言動をあえて伏せると、交渉の途中で相手から指摘され、立場が不利になるおそれがあるので注意が必要です。
弁護士には守秘義務があるため、打ち明けた内容が家族や相手方に外部へもれる心配はありません。
最適な解決策を組み立ててもらうためにも、最初から良いことも悪いことも包み隠さず伝えることが大切です。
都合の悪い事実こそ、早めに共有しておくほど、弁護士が打てる手の選択肢は増えていきます。
②相手に嘘をつかずに誠実に対応する
早期かつ穏便な解決を目指すなら、相手方に対しても嘘をついたり事実をごまかしたりするべきではありません。
後から嘘が発覚すると、裁判で不利に評価されて慰謝料が増えたり、争いが長期化したりするリスクがあるからです。
相手が証拠を持っていないように見えても、実は温存していたり、後から新たに掴んだりするケースは少なくありません。
一度でも嘘が露見すると、ほかの正当な主張まで信用されにくくなり、立場が一気に悪くなるおそれがあります。
リスクの増大を防いで事態をスムーズに収束させるには、誠実かつ迅速な対応が不可欠です。
言いにくいことは、弁護士と相談しながら伝え方やタイミングを工夫するのがおすすめです。
③消滅時効を主張できる可能性がある
不貞行為や離婚の成立から長い時間が経っている場合は、請求されても安易に支払いを認めてはいけません。
一度でも支払い義務を認めると、本来主張できたはずの消滅時効を、後から主張できなくなってしまうためです。
慰謝料請求の時効は、不貞行為と相手(加害者)を知った時から3年(又は不貞行為の時から10年)です。
すでに時効が完成しているかどうかを自分で正確に見極めるのは難しく、判断を誤ると本来払う必要のない金額を負うリスクがあるので注意が必要です。
時間が経過してからの請求には、その場で応じたり支払いを約束したりせず、まずは持ち帰りましょう。
時効を主張できる可能性もあるため、速やかに弁護士へ相談するのをおすすめします。
【関連記事】不倫の時効は何年?慰謝料を逃さないため把握しておくべき知識まとめ
④相手に不倫の証拠があるか確認する
弁護士に相談する前の段階で、可能な範囲で相手方が不倫の証拠を掴んでいるかを確認しておきましょう。
証拠を握られているかどうかで、否認すべきか早期和解を狙うかなど、今後の対処法や交渉の進め方が大きく変わるからです。
ただし、探っていることが相手に伝わると、証拠を隠されたり警戒を強めて態度を硬化させたりするおそれがあります。
発言や行動には細心の注意を払い、不自然に詮索していると思われないよう気をつけてください。
証拠の有無は、今後の交渉を大きく左右する重要なポイントです。
自分で確認するのが難しい場合は無理をせず、弁護士に相談しながら今後の方針を立てるのが安全です。
⑤うかつに示談書にサインしない
相手方が用意した示談書には、求められても、その場でサインをすることは避けましょう。
一度サインをすると示談が成立し、後から不利な点や見落としに気づいても、原則としてやり直しはできなくなるからです。
示談書には、慰謝料の額や支払い方法だけでなく、口外禁止や追加請求の放棄といった重要な条件が盛り込まれている場合もあります。
提示されたときは即答せず、「内容を確認します」と伝えて、一旦持ち帰るのが適切な対応です。
自分を守るためにも、サインをする前には必ず弁護士へ示談書の内容を確認してもらいましょう。
一文ごとの意味や不利な条項の有無まで、専門家の目でチェックしてもらうのをおすすめします。
⑥焦って相手に慰謝料を支払わない
相手方から支払いを求められても、焦って言われるがままの金額を払ってしまうのは避けましょう。
相手が提示している金額はあくまで希望額であり、必ずしも法的に妥当な適正額とは限りません。
「悪いことをした」という罪の意識から、つい焦って応じてしまいがちですが、まずは冷静になることが大切です。
一度支払ってしまうと、後から「払いすぎだった」と気づいても、お金を取り戻すのは簡単ではないので注意が必要です。
請求された金額が本当に妥当なのか、支払う前に一度弁護士へ確認してもらうことをおすすめします。
相場や個別の事情に照らして交渉すれば、負担を適正な範囲に抑えられる可能性があります。
不倫した側が弁護士を選ぶときに見るべきポイント5つ
不倫した側が弁護士を選ぶときは、不倫問題に強くて信頼できる相手を選ぶことが大切です。
後悔しないために、弁護士を選ぶときに確認すべき5つのポイントを紹介します。
ポイント①:不倫問題の豊富な解決実績があるか
弁護士の中でも不倫問題を専門的に扱い、多くの解決事例を持つ弁護士を選びましょう。
不倫分野は特有の交渉術や感情面への配慮が求められるため、経験豊富なほど的確な見通しを立てられます。
具体的には、事務所のサイトで注力分野や解決件数を確認し、自分と似たケースの実績があるかをチェックしてください。
相談の場で「同じような事例をどう解決したか」を直接質問すれば、弁護士の対応力を見極めやすいです。
実績のある弁護士は、慰謝料の相場観や交渉の落としどころを熟知しており、無駄に争いを長引かせません。
あなたの事情を丁寧に聞き取り、状況に合った戦略で納得できる結果へ導いてくれる法律事務所を選ぶことが重要です。
ポイント②:無理なく相談できる環境が整っているか
無理なく相談できる環境が整っているかも、依頼する弁護士を選ぶときの重要なポイントです。
プライベートな悩みを安心して話せるかどうかは、個室の相談室があるか・オンラインに対応しているかで特に見極められます。
緊張やためらいを感じる環境では、重要な事実を正確に伝えられず、適切な方針を立てにくくなります。
仕事帰りに立ち寄れる立地かといった点も重要なポイントです。
また、土日や夜間に対応しているか・電話やメールでも気軽に連絡できるかも継続して相談するうえで確認しておきたい点です。
信頼関係を築くには、何でも話せるような環境が不可欠といえます。
自分にとって負担の少ない相談体制が整っているかを、初回相談のときに確かめておきましょう。
ポイント③:デメリット・リスクも説明してくれるか
良い結果ばかりを強調せず、考えられる不利益や厳しい見通しも正直に話してくれる弁護士を選びましょう。
リスクを知らされないまま進むと、あとで予期せぬ不利益が生じたときに、取り返しのつかない後悔につながります。
「100%勝てる」と断定せず、現実的な見通しや不利になり得る点を根拠とともに説明できるかが見極めの鍵です。
過去の裁判例や慰謝料の相場をふまえ、最悪のケースまで想定した戦略を示せる弁護士は信頼できるでしょう。
メリットと同じ重さでリスクも話してくれる姿勢は、依頼者を軽視しない誠実さの表れといえます。
正確な情報を示してくれるパートナーを選ぶことが、冷静な判断と納得のいく解決につながります。
ポイント④:料金体系は明確で見積もりを提示してくれるか
着手金・報酬金・実費などの費用の内訳がわかりやすく、依頼前に見積もりを出してくれる事務所を選びましょう。
費用体系が曖昧なまま依頼すると、解決後に想定外の追加費用で揉めるなど、新たなトラブルにつながるおそれがあります。
相談時には料金表を確認し、不明な点はその場で質問して、依頼前に総額の目安を把握しておいてください。
回収できた慰謝料から支払う成功報酬の割合や、追加費用が発生する条件まで聞いておくと、後の認識違いを防げます。
金銭面での透明性は、弁護士の誠実さの表れです。
納得して任せるためにも、見積もりを書面で渡してくれるだけでなく、質問に丁寧に答えてくれる法律事務所を選ぶと安心です。
ポイント⑤:親身に対応してくれて相性がよいと感じるか
弁護士が親身に対応してくれて、相性がよいと感じられるかどうかも、重視すべきポイントのひとつです。
解決まで長い付き合いになるため、価値観が合わなかったり話しにくかったりすると大きなストレスになります。
自分の意向を尊重し、専門用語を避けて丁寧にわかりやすく説明してくれる弁護士を選びましょう。
無料相談の場で、高圧的ではなくこちらの話を遮らず聞いてくれるかといった人間性を見極めるのがポイントです。
連絡へのレスポンスの速さや、依頼後に担当の弁護士が変わらないかも、確認しておくと安心です。
実績や知識が豊富かどうかだけでなく、「この人と解決したい」と思える直感も、後悔のない依頼につながります。
不倫した側が弁護士に依頼した場合の費用相場は30万~60万円程度
依頼内容や解決までの期間によって変わりますが、不倫した側が弁護士に依頼した場合の費用相場は30万円~60万円程度です。
弁護士費用は、最初に払う着手金と解決後に払う報酬金の合計で決まります。
示談・調停・裁判のどの段階まで進むかで業務量が変わるため、料金も段階ごとに設定している法律事務所が多いです。
不倫相手として慰謝料請求された場合の相場は|30万円~60万円
相手方との減額交渉を依頼する場合の費用相場は、30万円~60万円程度です。
示談交渉の着手金に加えて、最終的にいくら減額できたかに応じた報酬金が発生します。
たとえば報酬が16%で、200万円の請求を100万円に減額できた場合、減額分100万円の16%が報酬金として加算されます。
多くの事務所が参考にする旧弁護士報酬基準では、経済的利益の16%を報酬金の目安としています。
法律のプロである弁護士に交渉を頼めば、弁護士費用を差し引いてもトータルの支払額を抑えられるケースが多くあります。
※報酬金の割合は、(旧)日本弁護士連合会報酬等基準(2004年廃止)を参考にした目安です。
現在は各事務所が金額を自由に設定しています。
【参考記事】(旧)日本弁護士連合会報酬等基準|日本弁護士連合会
裁判(訴訟)に発展した場合:50万円~80万円程度
裁判(訴訟)に発展した場合の費用相場は、50万円~80万円程度です。
裁判対応は業務が複雑になるため、示談交渉より着手金が高めに設定されています。
示談から裁判へ移行する場合、多くの事務所では差額分の着手金を払えばそのまま依頼を続けられます。
ただし、裁判所への出廷や高度な書面作成が必要であるため、中には解決まで1年近くかかるケースもあります。
不倫した配偶者が離婚を伴う場合|60万円~100万円以上
不倫した配偶者が離婚を伴う場合の費用相場は、60万円~100万円以上です。
離婚交渉まで絡む場合は、慰謝料だけでなく財産分与や親権、養育費の調整も必要になるため、弁護士費用も高額になります。
離婚成立による固定報酬に加え、養育費の減額分(2年分など)の数%が報酬金に加算されるケースもあります。
また、有責配偶者からの離婚請求は難易度が高く、追加の報酬が設定されるケースもあるので注意が必要です。
不倫した側のトラブルにも強い弁護士を探したい方はベンナビ離婚を
不倫トラブルに強い弁護士を効率よく探したい方には、「ベンナビ離婚」がおすすめです。
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不倫した側が弁護士に相談して成功した3つの事例
弁護士への依頼で、実際にどれだけ状況が変わるのか気になる方も多いはずです。
ここでは、ベンナビ離婚に掲載された解決事例から、不倫した側の慰謝料が大きく減額された3つのケースを紹介します。
慰謝料を300万円以上減額したケース
まず紹介するのは、高額な不貞慰謝料を請求されて弁護士に相談したおかげで慰謝料を300万円も減額できたケースです。
相談者は、相手方から高額な慰謝料を求められている状況でした。
弁護士は、請求額が相場より高すぎる点に加え、不貞の期間や頻度といった事情を丁寧に主張しました。
交渉の結果、当初の請求額から300万円以上の減額を実現。
請求の妥当性をひとつずつ精査することが、大きな減額につながったのがわかる事例です。
【参考記事】不貞慰謝料を300万円以上減額した事例|ベンナビ離婚
500万円の慰謝料を大幅に減額できたケース
次に紹介するのは、会社や夫にバラすと迫られて500万円の示談書にサインしてしまった女性のケースです。
相手方にも弁護士がついており、勤務先への使用者責任の追及まで主張されるという非常に厳しい状況でした。
弁護士は、脅しによる強迫や錯誤を理由に、示談の効力を争う方針を取りました。
相手方と早期に面談の機会を設けたことも功を奏し、最終的に慰謝料は60万円まで減額。
相手方に弁護士がついている場合でも、慰謝料を440万円も減額できた事例です。
【参考記事】慰謝料500万円を取り消したい|ベンナビ離婚
示談書を交わしていたが400万円の減額に成功したケース
最後に紹介するのは、相手の妻と探偵に待ち伏せされ、その場で500万円の慰謝料を支払う示談書にサインさせられた女性のケースです。
持ち帰って検討することも許されず、半ば強引に署名させられた状況でした。
弁護士はまず、相手の妻へ内容証明を送り、示談書の効力は認められないと通知しました。
電話交渉を重ねた結果、示談をやり直し、最終的に100万円で和解が成立。
弁護士のサポートを受けることで、500万円の慰謝料を400万円まで減額できた事例です。
【参考記事】示談書を交わしていたが400万円の減額に成功した事例|ベンナビ離婚
不倫した側が不倫トラブルに遭ったときによくある質問
最後に、不倫トラブルを抱えた方からよく寄せられる疑問をまとめました。
不倫は犯罪なのか・会社にバレてクビになるのかなど、不安に感じやすいポイントについて取り挙げていきます。
正しい知識を持つことが、冷静な対応への第一歩です。
Q1.浮気・不貞行為は犯罪なの?
不倫そのものは、犯罪には該当しません。
拘禁刑や罰金といった刑罰が科されることはないため、その点は安心してください。
性の自由や婚姻関係の維持は、刑事罰ではなく個人間の賠償問題(民事)として扱われます。
ただし、無理やり関係を強いた場合や住居侵入を伴う場合は、刑事責任を問われる可能性があるので注意が必要です。
Q2.探偵費用は支払わなければならないの?
慰謝料を請求される際に、調査にかかった探偵費用も請求されることがあります。
しかし、調査費用は必ず支払わなければならないものではありません。
裁判例では、不貞の当事者が相当巧妙な隠ぺい工作をしていたために、探偵に調査を依頼しなければ不貞の証拠が得られなかった場合にのみ探偵費用を請求できるとする傾向にあります。
探偵費用を請求されている場合には、支払う必要があるか、弁護士と慎重に検討するのがお勧めです。
Q3.不貞行為で会社をクビになったりするの?
不倫はあくまで私生活上の問題であり、それを直接の理由に会社が社員を解雇することはできません。
ただし、社内不倫で職場環境を著しく悪化させたり業務に支障が出たりした場合は、降格や配置転換の対象になるおそれがあるので注意が必要です。
私生活の不倫を理由とした解雇は原則認められませんが、職場への影響次第では懲戒処分の対象となり得ます。
Q4.不倫した側が慰謝料請求されたらどうすべき?
届いた内容証明を無視せずに、かつその場で「支払います」と即答したりサインしたりしないでください。
無視すれば裁判に発展しやすく、逆に不用意な回答は法外な金額を認めた証拠として不利に働くおそれがあります。
もし相手が感情的になって自宅や職場に来ても、その場での約束は避けて「弁護士と相談して回答します」と伝えるのが安全です。
まずは、書面に記載された不貞の期間や事実関係に誤りがないか、冷静に精査する時間を設けましょう。
まとめ|不倫した側こそ弁護士を味方につけて不倫問題をいち早く解決させよう
不倫した側であっても、弁護士に依頼すれば法外な請求を退け、有利な条件で問題を解決できます。
相手方との交渉や事務手続きを任せられるため、精神的な負担も大きく軽くなります。
弁護士費用は発生しますが、減額幅が弁護士費用を上回る場合も多く、トータルで見れば支払いを抑えられるケースも珍しくありません。
一度の過ちで、その後の人生まで失う必要はありません。
高額な請求や脅迫的な連絡に悩んでいるなら、一人で抱え込まずに早めに不倫問題に強い弁護士へ相談するのがおすすめです。
ベンナビ離婚には、不倫問題に強い法律事務所が多数掲載されています。
まずは初回無料相談を活用して、弁護士に問題解決の糸口を探してもらいましょう。
