法テラスのメール無料相談でどこまで聞ける?利用方法や注意点を解説
法テラスの無料メール相談は、法律トラブルを抱えている人が「どの制度を利用すればよいか」「どこに相談すればよいか」を確認できる相談窓口です。
弁護士による個別のアドバイスは受けられませんが、離婚・相続・労働・借金などの分野ごとに、利用できる法制度や支援制度の紹介、適切な相談先の案内を受けることができます。
この記事では、法テラスの無料メール相談で「どこまで聞けるのか」や利用時の注意点、より具体的なアドバイスを得るための相談方法までをわかりやすく解説します。
法律トラブルの相談先で悩んでいる方は、ぜひ最後まで参考にしてください。
法テラスの無料メール相談窓口とは?
法テラスの無料メール相談窓口とは、「日本司法支援センター(法テラス)」が運営するメール相談窓口です。
法テラスのホームページから誰でも無料で利用でき、以下のようなことについて相談することができます。
- お困りの内容に関する法律や制度のご紹介
- お客様に適切な相談窓口のご案内
問い合わせ内容を入力して送信すると、法テラス職員が内容を確認し、関連する制度や適切な相談先を案内してくれます。
そのため、「どの制度を使えばいいかわからない」「どの機関に相談すればよいか知りたい」といった、法律トラブルの入り口段階で活用できるのが特徴です。
ただし、メール相談では弁護士による具体的な法律アドバイスは受けられません。
あくまでも「困っているけれど、どこに相談すればよいかわからない人」や「法律手続きをしているけれど、やり方がわからない人」のための窓口と理解しておきましょう。
【参考】メールでのお問合せ|法テラス
法テラスの無料メール相談で対応してもらえること
法テラスのメール相談では、個別の法律判断や解決策の提示はおこなっていません。
その代わりに、以下のような制度や相談窓口の紹介を中心に対応しています。
| 対応 | 相談できる内容の例 | 回答内容 |
|---|---|---|
| 法律・制度の紹介 | 離婚、相続、労働、借金、消費者トラブルなどに関する法制度の概要を知りたい | 関連する法制度や支援制度の説明 |
| 相談窓口の案内 | 「どの弁護士や機関に相談すればよいかわからない」 | 適切な公的・民間窓口を案内 |
| 利用できる支援制度 | 弁護士費用の立替や無料相談の対象になるか知りたい | 民事法律扶助制度の案内 |
たとえば「離婚問題で弁護士に相談したいが、費用を払えない」という場合には、民事法律扶助制度を紹介してもらえることがあります。
このように、法テラスのメール窓口は、具体的な助言というよりも「どこで、どの制度を使えばよいか」を教えてくれる案内係のような存在と考えるとよいでしょう。
法テラスのメール無料相談を利用する際の注意点
法テラスのメール相談は、気軽に問い合わせができる便利な窓口ですが、利用前に知っておきたい注意点もあります。
ここでは、法テラスの無料メール相談利用する際の注意点として、以下2つを見ていきましょう。
- 個別の案件に関する具体的なアドバイスをもらえるわけではない
- 回答に数日かかる
それぞれの注意点について、詳しく解説します。
個別の案件に関する具体的なアドバイスをもらえるわけではない
法テラスの無料メール相談では、個別の案件に関する具体的なアドバイスや判断は受けられません。
メール窓口の役割は、あくまで「困りごとに関する制度紹介」や「相談先の案内」にとどまります。
そのため、「相手に損害賠償を請求できるか」「契約を解除しても問題ないか」といった法的判断を求めても、直接の回答は得られません。
たとえば、離婚・労働・借金などのトラブルに関しても、メールでは「関連する法律」や「無料相談を利用できる制度」の紹介が中心となることを覚えておきましょう。
「法的にどうすべきか具体的な方針を知りたい」ときは、「法テラスの無料法律相談」の利用を検討するのがおすすめです。
回答に数日かかる
法テラスのメール無料相談では、回答までに数日かかることがあります。
内容確認や担当部署の対応に時間を要するため、すぐに返答をもらうことは難しいのが実情です。
特に、週末や祝日・年末年始をはさむ場合は、返信が遅れるケースも少なくありません。
そのため、「早く相談したい」「すでにトラブルが進行している」といった緊急性の高い場合は、サポートダイヤルの利用がおすすめです。
サポートダイヤルでは、担当オペレーターが直接対応し、状況に応じた窓口や制度を案内してくれます。
| サポートダイヤル電話番号 | 0570-078374 |
|---|---|
| 受付時間 | 平日9:00~21:00/土曜9:00~17:00 |
なお、メール送信から4営業日が経過しても返信がない場合、システムエラーによってメールが届いていない可能性があります。
その場合は、再度メールを送信するかサポートダイヤルへ電話して確認してみましょう。
法テラスの無料法律相談であれば個別の案件に関するアドバイスがもらえる
法テラスでは、メール相談とは別に、弁護士による無料法律相談を実施しています。
メール相談では制度や窓口の紹介にとどまりますが、無料法律相談では弁護士が直接相談内容を聞き、解決策を提示してくれる点が大きな違いです。
無料法律相談サービスを利用すれば、1案件につき3回まで、実際のトラブル内容をもとに個別具体的なアドバイスを受けられるので、問題解決に向けて見通しを立てられるでしょう。
ただし、無料法律相談は、原則として経済的に困難な方を対象としています。
そのため、利用には一定の収入・資産要件を満たさなければなりません。
また、法テラスの無料法律相談では、離婚や相続、借金、労働トラブルなど幅広い分野に対応していますが、刑事事件の加害者については相談できない点に注意が必要です。
法テラスの無料法律相談の利用条件とは
法テラスの無料法律相談を利用するには、収入要件と資産要件を満たしていることが求められます。
それぞれの具体的な要件は、以下のとおりです。
| 同居家族の人数 | 手取り月収額(賞与含む)の基準 | 申込者および配偶者が家賃または住宅ローンを負担している場合に加算できる限度額 | ||
|---|---|---|---|---|
| 東京都特別区・大阪市などの一級地 | その他の地域の場合 | 東京都特別区・大阪市などの一級地 | そのほかの地域の場合 | |
| 単身者 | 200,200円以下 | 182,000円以下 | 53,000円以下 | 41,000円以下 |
| 2人 | 276,100円以下 | 251,000円以下 | 68,000円以下 | 53,000円以下 |
| 3人 | 299,200円以下 | 272,000円以下 | 85,000円以下 | 66,000円以下 |
| 4人 | 328,900円以下 | 299,000円以下 | 92,000円以下 | 71,000円以下 |
| 4人目以降の同居者が1名増加するごとの加算額 | +3万3,000円 | +3万円 | - | |
| 同居家族の人数 | 収入基準 | 資産基準 |
|---|---|---|
| 1人 | 182,000円 | 180万円以下 |
| 2人 | 251,000円 | 250万円以下 |
| 3人 | 272,000円 | 270万円以下 |
| 4人 | 299,000円 | 300万円以下 |
また、上記の要件に加えて無料法律相談を利用するには「民事法律扶助の趣旨に適していること」も必要です。
たとえば、相手への嫌がらせを目的とした法律相談やまったく勝訴の見込みがない案件については、趣旨に適さないとして無料法律相談を利用できないケースがあることを覚えておきましょう。
法テラス以外に無料の法律相談が可能な窓口7選
法テラスは無料で法律相談ができる代表的な公的支援機関ですが、そのほかにも無料法律相談ができる窓口は存在します。
ここでは、法テラス以外で無料相談が可能な代表的な窓口として、以下7つを紹介します。
- ベンナビ
- 弁護士会
- 市役所・区役所の法律相談
- 日弁連交通事故相談センター
- フリーランス・トラブル110番
- 日本労働弁護団ホットライン
- 医療問題弁護団
どれも利用しやすい機関ばかりなので、自分が利用しやすい窓口を見つけてみてください。
【おすすめ】ベンナビ|メールの無料相談が可能な弁護士も簡単に探せる
「できるだけ手間をかけずに弁護士へ相談したい」という方には、弁護士ポータルサイト「ベンナビ」の利用がおすすめです。
ベンナビでは、分野別・地域別に弁護士を検索できるほか、メールでの無料相談に対応している事務所を簡単に見つけられます。
また、それぞれの弁護士ページでは、得意分野や相談方法、初回無料相談の可否も確認可能です。
さらに、法律事務所や弁護士の雰囲気、口コミなどを参考にしながら、自分に合った弁護士を選べるのもうれしいポイントです。
初回相談を無料で受け付けている事務所が多いほか、同じ相談内容を複数の弁護士へ一斉送信することもできるので、「まずはメールで簡単に相談してみたい」という方にとって、最も利用しやすいサービスといえるでしょう。
弁護士会の法律相談センター|相談内容などによっては無料で法律相談が可能
全国の弁護士が所属する「弁護士会」でも、無料または有料で法律相談を受けられる制度があります。
各地の弁護士会が運営する「法律相談センター」では、一般市民向けに弁護士が直接相談に応じており、分野によっては無料相談の枠を設けている地域もあります。
たとえば、東京都弁護士会では「15分間の電話相談(無料)」を実施しており、離婚・相続・労働・消費者トラブルなど幅広い分野に対応可能です。
また、交通事故や借金、犯罪被害者支援など、テーマを限定した無料相談会を定期開催している弁護士会もあります。
ただし、無料相談の実施状況や予約方法は地域によって異なるため、「〇〇県 弁護士会 無料相談」と検索して、各弁護士会のホームページを確認するのがおすすめです。
【参考】弁護士会の法律相談センター
市役所・区役所の法律相談|在住・在勤の方であれば利用可能
多くの市区町村では、住民を対象にした無料法律相談会を定期的に実施しています。
相談できる内容は、離婚・相続・近隣トラブル・労働問題・金銭トラブルなど多岐にわたり、市役所や区役所内に専用の相談室を設けて弁護士が直接対応する形式が一般的です。
「離婚の手続きの流れを知りたい」「遺産分割で話が進まない」といった相談にも対応しているので、身近な弁護士に相談したい方は利用してみるとよいでしょう。
ただし、予約制のケースが多く、1回あたり30分前後の相談時間が設定されています。
また、利用回数に制限がある場合もあり、相談は1人あたり年度内に1~2回までと定めている自治体も少なくありません。
利用希望者が多いとすぐに相談枠が埋まってしまうため、早めの予約を心がけましょう。
日弁連交通事故相談センター|交通事故に関する無料法律相談が可能
交通事故に関するトラブルで悩んでいる場合は、「日弁連交通事故相談センター」を利用するのがおすすめです。
日弁連交通事故相談センターは日本弁護士連合会が運営しており、交通事故に詳しい弁護士が無料で相談に対応してくれます。
具体的には、以下のような相談が可能です。
- 示談交渉の進め方や損害賠償請求の方法
- 保険会社から提示された示談金額が妥当か知りたい
- 過失割合や後遺障害の認定に関する疑問
全国各地に相談所があり、加害者・被害者いずれの立場でも対面または電話での相談が可能です。
さらに、必要に応じて専門家が書類作成をサポートするほか、弁護士による示談あっせんをおこなうこともあります。
これらのサービスは完全無料で利用できるので、交通事故トラブルで困ったときの非常に有用な窓口といえるでしょう。
【参考】日弁連交通事故相談センター
フリーランス・トラブル110番|フリーランス向けの法律相談窓口
業務委託契約や報酬未払いなど、フリーランス特有の法律トラブルに悩んでいる場合は、第二東京弁護士会が運営する「フリーランス・トラブル110番」の利用がおすすめです。
フリーランス・トラブル110番では、具体的に以下のような内容について弁護士に相談できます。
- 業務委託先から報酬が支払われない
- 契約内容と異なる業務を強要された
- 契約書を交わしておらず、トラブルが起きた
- 一方的に契約を打ち切られた
相談はメールフォームまたは電話で受け付けており、フリーランスや個人事業主であれば誰でも原則無料で利用可能です。
また、相談内容によっては和解あっせんまで無料で対応してもらえる場合もあります。
報酬未払いなどの早期解決に役立つため、個人で契約を結ぶ機会が多い方には特に心強い窓口といえるでしょう。
【参考】フリーランス・トラブル110番
日本労働弁護団ホットライン|労働問題に特化した法律相談窓口
職場でのトラブルに悩んでいる場合は、日本労働弁護団ホットラインの利用を検討してみましょう。
日本労働弁護団ホットラインは、労働問題に詳しい弁護士が集まって運営している無料相談窓口で、パワハラ・残業代未払い・不当解雇など、労働者側の立場に立ったサポートをおこなっています。
相談できる主な内容は以下のとおりです。
- 長時間労働・残業代の未払い
- 不当な解雇・雇い止め・契約打ち切り
- パワハラ・セクハラなどの職場トラブル
- 労働契約や就業規則に関する相談
無料相談は電話が中心で全国各地から相談できるホットラインが用意されています。
また、公式サイトでは地域ごとの連絡先も確認できるため、近くの相談窓口に直接問い合わせることも可能です。
労働組合に加入していない人でも利用できる点が大きな特徴で、「誰にも相談できずに困っている」という労働者にとって、初めの一歩となる信頼できる窓口といえるでしょう。
【参考】日本労働弁護団ホットライン
医療問題弁護団|医療問題に特化した法律相談窓口
医療事故や治療ミスなど、医療に関するトラブルで悩んでいる方には「医療問題弁護団」の利用がおすすめです。
医療問題弁護団は、医療訴訟や医療過誤に詳しい弁護士で構成されており、患者やその家族からの法律相談を初回無料で受け付けています。
相談できる内容は、主に以下のとおりです。
- 手術や治療で重大な後遺症が残った
- 医療ミスが疑われるが、証拠があるかわからない
- 医師や病院への説明責任を求めたい
- 医療過誤訴訟を起こすべきか判断に迷っている
相談は電話またはメール・郵送で予約可能で、弁護士と直接顔を合わせて話を聞いてもらうことができます。
また、必要に応じて事故調査や説明会開催の申し入れなど、法的手続きに向けた支援を受けられるのも特徴です。
医療問題は専門性が高く、一般的な弁護士では対応が難しい場合もあるため、医療問題弁護団のような専門組織に相談することで、より的確なアドバイスを得やすくなるでしょう。
【参考】医療問題弁護団
さいごに|自分にあった窓口で法律相談をしよう
法テラスのメール無料相談は、「どこに相談すればよいかわからない」という人にとっての最初の一歩として非常に便利な窓口です。
ただし、メール相談では個別のアドバイスや法的判断は受けられないため、問題の内容に応じて無料法律相談(対面・電話)や、専門機関への相談を併用するのがおすすめです。
経済的に余裕がない方は、法テラスの無料法律相談を活用すれば、弁護士から具体的な助言を受けることができます。
一方で、労働・医療・交通事故などの分野に特化した窓口を利用すれば、より専門的な対応を受けることも可能です。
まずは、あなたの悩みに合った相談先を見つけ、早めに行動を起こすことが大切です。
法律トラブルは放置すると解決が難しくなることも多いため、不安を感じた段階で相談することが、解決への最短ルートといえるでしょう。









