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【被疑者向け】お金を取られた証拠がないのに逮捕?3つのケースと取るべき対応

弁護士監修記事
刑事事件 窃盗(強盗)事件
2026年03月02日
【被疑者向け】お金を取られた証拠がないのに逮捕?3つのケースと取るべき対応
この記事を監修した弁護士
加藤 惇弁護士 (東日本総合法律会計事務所)
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お金を取ってしまったものの、「証明できる証拠がないから逮捕されないだろう」と考えていませんか?

明確な証拠が確認できない場面でも、捜査機関は客観的な証拠を丁寧に集めながら捜査を進めます。

そのため、自分では痕跡が残っていないつもりでも、証拠がそろって疑いが深まり、あとから逮捕される可能性は否定できません

不安を抱えている状況であれば、早い段階で適切な対応を進めることが重要です。

本記事では、他人のお金を取った場合に成立する犯罪の種類や逮捕されるケース、主な証拠について解説します。

今後が不安な場合に取るべき対処法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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他人のお金を取った場合に成立する犯罪の種類

他人が管理しているお金を無断で取った場合、状況に応じてさまざまな犯罪が成立します。

代表的な犯罪は、「窃盗罪」と「横領罪」です。

【他人のお金を取った場合に成立する犯罪の例】
犯罪 概要
窃盗罪 他人の物を窃取する行為
横領罪 自己の占有する他人の物を不法に領得する行為

たとえば、友人の家へ遊びに行った際にテーブルの上に置かれていた友人の財布を黙って持ち帰った場合、他人の占有物を奪ったと評価されるので、「窃盗罪」が成立します。

一方、友人から預かった財布にあったお金を許可なく使った場合、自分の占有下にあったものを不法に領得したといえるので、「横領罪」が成立します。

【関連記事】
窃盗罪に該当する行為と罰則|窃盗事件で弁護士に相談すべき4つの理由
横領罪とは|構成要件・罰則・時効・弁償や示談交渉について解説

お金を取られた証拠がない場合でも逮捕されるケース

お金を取った瞬間が記録されていなければ、「逮捕される場面にはならない」と考えてしまうかもしれません。

ただし、決定的な証拠が残されていなくても、状況によっては逮捕される可能性はあります。

とくに以下のようなケースでは、逮捕される可能性が高いです。

  • 現行犯逮捕である場合
  • 近接所持の法理に当てはまる場合
  • 呼び出し後の事情聴取で嫌疑が固まった場合

ここからは、それぞれのケースについて解説します。

1.現行犯逮捕である場合

「現行犯逮捕」とは、犯罪がおこなわれている状況または犯行直後で罪を犯したことが明らかな状況の際、逮捕状なしで認められる逮捕です。

たとえば、店内での万引きが発覚したケースでは、現行犯逮捕が認められます。

現行犯は被害者や周囲の人に直接目撃されているので、誤った逮捕となるおそれが低いと考えられています。

そのため、警察官だけでなく、被害者や目撃者が取り押さえる形でも現行犯逮捕が可能です。

【関連記事】現行犯逮捕とは|逮捕できる条件と流れ・捕まった場合の対策を解説

2.近接所持の法理に当てはまる場合

「近接所持の法理」とは、窃盗が発生した時刻や場所に近い状況で盗品を所持していた人物であれば、その盗品の入手経路について合理的な説明ができない限りは犯人と推定できる考え方です。

たとえば、被害者の近くにいた人が盗まれた財布と特徴が似たものを持っていた場合には、近接所持の法理が働きます。

この場合、入手経路について合理的な説明ができなければ嫌疑が強まり、逮捕されるおそれもあるのです。

決定的な映像や証言がなくても、「犯行に関わった可能性が高い」と判断されます。

3.呼び出し後の事情聴取で嫌疑が固まった場合

警察からの呼び出しに応じたあと、事情聴取の内容によって逮捕に進むケースもまれにあります。

事情聴取では、当日の行動などが詳細に確認されます。

受け答えの内容や態度によって犯罪の嫌疑が強まると、逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがあると評価され、逮捕される場合があるのです。

「お金を取られた証拠がない」と思っていても実は証拠はある

警察の捜査では、複数の資料を組み合わせて事実を確認します。

そのため、「現場を見られていない」「明確な証拠がない」と思っていても、周辺状況がそろえば嫌疑が強まるケースは少なくありません。

窃盗または横領のケースで主な証拠となるのは、以下の3つです。

  • 財布などの盗品
  • 監視カメラの映像や目撃者の証言
  • 犯行現場に残された指紋やDNA

これらの証拠は、性質によって以下の2種類に分類されます。

種類 内容
直接証拠 犯行そのものを示す証拠
間接証拠 周辺状況から犯行が推測できる証拠

直接証拠と間接証拠はそれぞれ性質が異なりますが、証拠としての価値に違いはありません

間接証拠であっても、適切に評価されれば重要な証拠として扱われます。

ここから、それぞれの証拠の性質について詳しく見ていきましょう。

1.財布などの盗品

財布などの盗品の所持は、間接証拠にあたります。

財布やバッグなどの被害品を所持していれば、犯行を裏付ける強い材料として扱われます。

とくに以下のような事情があれば、推認力が高く評価されるでしょう。

  1. 盗難直後に、現場近くで被害品を所持していた
  2. 被害品を持っている理由を説明できない
  3. 特定の金種(例:1,000円札)だけが不自然に大量に見つかる

2.監視カメラの映像や目撃者の証言

監視カメラの映像は現場の状況を記録しているため、捜査で重視されます。

映像が多少不鮮明でも、前後の行動が確認できれば、ほかの資料と組み合わせて活用されます。

また、目撃者の証言も重要な証拠です。

記憶違いの可能性はあるものの、複数の証言が一致すれば信頼性が高まります。

監視カメラ映像と目撃証言は、状況によって以下のように分類されます。

内容 証拠の種類
盗む瞬間が映っている映像 直接証拠
出入りだけが映っている映像 間接証拠
犯行そのものを見た証言 直接証拠
逃走する姿など周辺状況の証言 間接証拠

同じ映像や証言でも、内容によって扱われ方が変わるのです。

3.犯行現場に残された指紋やDNA

指紋やDNAは、犯行そのものを示す直接証拠ではありませんが、人物の特定につながるため間接証拠として強い意味を持ちます

たとえば、普段立ち寄らない場所や、限られた人しか触れない場所から指紋が検出された場合は、犯行との関連を認める要素といえるでしょう。

そのほか、金庫の内部や引き出しの内側などで見つかった場合には、推認力はさらに高まります。

一方、多くの人が出入りする場所の痕跡は推認力が弱いため、現場の状況とあわせて慎重に評価されます。

他人のお金を取ってしまい不安な場合に取るべき3つの対応

他人のお金を取ってしまった場合でも、すぐに逮捕や起訴につながるとは限りません。

それでも、他人の生活に影響を与える重大な行為である点に変わりはなく、発覚すれば大きな問題になります。

防犯カメラの映像や現場の痕跡があとから見つかるケースも珍しくありません。

「まだ気付かれていない」と感じていても、以下のように適切に対応することが重要です。

  • 被害者と交渉し示談成立を目指す
  • 事件が発覚する前なら自首をする
  • 刑事事件が得意な弁護士にサポートしてもらう

ここからは、それぞれの対応について詳しく解説します。

1.被害者と交渉し示談成立を目指す

謝罪と返金は、関係の修復だけでなく、刑事処分の軽減にもつながります。

身近な人物のお金を取った場合、時間が経つほど状況の説明が難しくなり、感情的な対立も深まるものです。

早い段階で反省の姿勢を示し、返金を申し出れば、許してもらえる可能性が高まります。

被害額が大きい場合は、分割での返金を提案する形でも問題ありません。

誠意を示すことができれば、被害届の提出を控えてもらえる場合もあります。

すでに届け出が出ているケースでは、取り下げてくれるかもしれません。

謝罪や返金が済んでいるかどうかは、検察官が処分を決める場面で大きな意味を持ちます。

示談がまとまっていれば、被害者の処罰感情が弱まっていると判断され、不起訴となりやすいです。

2.事件が発覚する前なら自首をする

事件がまだ捜査機関に知られていない段階で出頭すれば、刑法上の「自首」として扱われます

自首すれば、捜査へ協力する姿勢が評価されるため、処分が軽くなりやすくなります。

逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと評価されやすいので、逮捕を回避しやすくなる点もメリットです。

とくに、被害者との示談が成立している状況で出頭した場合は、処分の軽減がより期待できます。

自首をしても必ず不起訴になるわけではありません

しかし、自ら向き合う姿勢は捜査機関に伝わり、その後の処分にも良い形で反映されやすいでしょう。

3.刑事事件が得意な弁護士にサポートしてもらう

今後の展開に不安を抱えている場合は、刑事事件が得意な弁護士へ早めに相談することが重要です。

弁護士は被害者との示談交渉を担当でき、やり取りをスムーズに進めます。

謝罪が受け入れられない場面でも、弁護士が仲介することで話が前に進むケースも多いです。

また、弁護士は捜査の流れや取り調べの注意点を理解しているため、逮捕の可能性や答え方のポイントについて具体的に助言してくれます。

誤解を招く発言を避けやすくなり、精神的な負担も軽くなるでしょう。

万が一逮捕された場合でも、弁護士は被疑者に逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを捜査機関に説明し、早期の釈放に向けて働きかけます。

逮捕されると、スマートフォンやパソコンを没収される可能性もあります。

相談する弁護士は決めておきましょう。

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さいごに|お金を取るのは犯罪!逃げ切ろうと思わず示談などの対応を

本記事では、お金を取られた場合の逮捕の可能性についてわかりやすく解説しました。

他人のお金を取る行為は、窃盗罪または横領罪として扱われます。

たとえ証拠が残っていないと思っていても、後から証拠が集まり、犯罪の嫌疑が固まった結果逮捕される展開も考えられます。

早い段階で適切な対応を取れれば、逮捕を避けたり、不起訴処分を目指せたりします。

とはいえ、示談の準備や自首の判断は迷いやすく、ひとりで進めるのは負担が大きいです。

だからこそ、刑事事件に詳しい弁護士への相談が欠かせません。

弁護士に相談すれば、示談交渉の代行、事情聴取への準備、逮捕回避に向けたアドバイスなど、状況に合わせた対応が受けられます。

刑事事件に詳しい弁護士を探す際は、「ベンナビ刑事事件」の利用が便利です。

地域と相談内容を入力するだけで、窃盗などの刑事事件を扱う弁護士をすぐに探せます。

不安を抱えたまま過ごさず、早めに動き出すことが重要です。

まずはベンナビ刑事事件を活用して、自身の状況に合う弁護士を見つけてください

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