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逮捕されたらどうなる?逮捕後の手続きの流れや家族への影響とは

弁護士監修記事
刑事事件
2023年02月13日
2023年02月13日
逮捕されたらどうなる?逮捕後の手続きの流れや家族への影響とは
この記事を監修した弁護士
梅澤 康二弁護士 (弁護士法人プラム綜合法律事務所)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

逮捕されれば警察署に連れて行かれることは知っているけれども、その後どうなるのかは分からないという方は少なくないでしょう。

逮捕にも現行犯逮捕、緊急逮捕(法定刑が長期3年を超える被疑事実について緊急で行われる逮捕)、通常逮捕などがありますが逮捕された後の刑事手続の流れは基本的に変わりません。

今回は、逮捕された場合の刑事手続の流れについて簡単にご紹介していきたいと思います。

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逮捕直後後の面会

逮捕直後に被疑者が面会できるのは弁護人又は弁護人となろうとする者(要するに弁護士)のみであり、たとえ家族でも面会はできません。

被疑者が家族と面会できるのは基本的に逮捕後の勾留からです。

家族による面会方法

家族が被疑者と面会する場合は留置先施設の管理規則に従う必要があります。

基本的には以下のようなルールで共通ですが留置施設により細かい部分が異なる可能性がありますので必ず収容先の警察署に確認してください。

  • 平日午前9時から11時・午後1時から4時までの間の15分~20分間程度
  • 土日祝日および12月29日~1月3日は面会不可
  • 1回の面会につき3人までしか同席できない
  • 被疑者1人につき1日1回しか面会できない(家族であっても複数回面会することはNG)

面会手続きの流れ

面会の手続きとしては、被疑者が留置されている警察署の窓口(または拘置所)で所定の申請書を出す必要があります。

この用紙は被疑者と面会者の関係や面会者の住所氏名などの情報を記載するもので、差し入れなどを持参する際はその旨も記入しなければなりません。

また、被疑者1人につき1日1回しか外部の人と面会できませんから、面会に行く前に当日外部者の面会予定がないかは確認した方が良いかもしれません。

接見禁止の場合は面会不可

被疑者の勾留後も弁護士以外との面会が制限される場合もあります。

事件の性質上罪証隠滅の恐れや証人威迫のおそれがあると裁判所が認める場合、接見禁止という外部との面会を禁止する処分が勾留決定に付されることがあります。

接見禁止の場合、被疑者は弁護人等以外の者と面会することはできませんし、弁護人以外から手紙や写真等証拠隠滅に繋がるおそれのある物品の差入れが禁止されます。

(この場合でも現金や衣類等の差し入れは認められる場合が多いようです)。

ただ、接見禁止処分によっても、被疑者と弁護人の接見は一切制限されませんので、もしも被疑者勾留に接見禁止がついてしまったという場合には、弁護人に相談してその後の対応を協議しましょう。

逮捕後の「起訴」

逮捕されても、起訴されて有罪判決を受けなければ前科はつきません(ただ、この場合でも前歴はつきます。)

他方、起訴されなければ刑事裁判が行われず実質不処分となりますので、前科がつくことも有りません。

被疑者に対する刑事弁護は身柄解放や不起訴に向けられた活動が中心となることが多いです。

なお、日本の司法は統計上起訴されれば99%以上が有罪判決を受けるといわれています。そのため、被疑者が無罪を主張しても起訴された場合に無罪となる可能性は基本的に低いといえます。

前科と前歴の違いですが、『前科=起訴されて有罪判決を受けた記録』『前歴=刑事事件の被疑者として捜査対象となった記録』と考えて差し支えありません。

逮捕された時点で前歴がつき、その後起訴されて有罪判決を受けると前科がつくという流れになります。不起訴や処分保留による釈放となれば前科はつきませんが、前歴は残ります。

また、どのような事件でも刑事裁判で有罪となれば前科として記録されますので、例えばスピード違反などの交通違反で罰金刑を受けたという場合でも前科にはなります。

前科や前歴のリスク

前科や前歴は、基本的に警察・検察において記録が残り続けます。この記録は外部に公開されない記録なので、日常生活で支障となることはほとんどありません。もっとも、再犯に至った場合に前科・前歴があることで刑事処分が重くなることはあり得ます。

 被疑者としての対応

被疑事実を認める場合は示談交渉を進める

被害者のいる刑事事件では被害者との間で示談が成立しているかどうかは被疑者の刑事処分に影響し得る重要な事柄です。

例えば名誉毀損罪や侮辱罪、過失傷害罪、器物損壊罪などの親告罪では、被害者との間で示談が成立して告訴が取り下げられれば、基本的に不起訴となります。

また、窃盗罪、詐欺罪、恐喝罪等の非親告罪であっても被害者との間で示談が成立して民事的には解決に至っている場合、検察において敢えて刑事処分を科す必要がないと判断する可能性があります。

したがって、被疑事実に間違いないのであれば、被害者に然るべき被害弁償をして示談することを積極的に検討するべきでしょう。

示談交渉をスムーズにすすめるなら弁護士に相談

示談交渉は被害者と直接交渉して行う必要がありますが、被疑者が身体拘束されている場合は直接の接触は物理的にできません。

仮に被疑者関係者が被害者と会えたとしても、被害者は被疑者側の人間との直接接触を嫌がり示談交渉どころではないというケースが多いです。

そのため、被害者と示談交渉するのであれば、弁護人を通じて示談交渉をすすめるのがセオリーです。

家族が逮捕されたらどんな影響が出る?

自身の家族が逮捕されてしまえば、自身の日常生活にも大なり小なり影響が生じるのが通常でしょう。例えば、世帯主が逮捕され身柄拘束が長期となって失職してしまえば今後の生活維持が困難になります。

また、家族が逮捕された事実が報道等を通じて社会的に知れ渡れば、家族も硬みの狭い思いをすることが容易に想定されます。このように、家族が刑事事件の被疑者となることで、家族の日常生活もめちゃくちゃになってしまうこともあり得るのです。

逮捕された本人の人生はどうなる?よくある4つの質問

また「逮捕された」当の本人の人生についても大きく変わってしまうかもしれません。

Q1.逮捕されたら名前や顔を報道されてしまう?

すべての刑事事件がマスメディアにより報道されるわけでは有りません。あまり社会の関心が高くない刑事事件はほとんど報道されないと考えて問題有りません。

しかし、社会的ステータスの高い人間による犯罪行為や社会的な関心の高い犯罪行為については、小さな事件であっても報道される可能性があります。

どの事件が報道され、どの事件が報道されないかはわかりません。また報道を事前に止めることも基本的にできません。

Q2.逮捕されたら仕事を解雇される?

逮捕を理由にした解雇が正当なものと認められるかはケースバイケースです。

逮捕後勾留されて労務提供が長期間できなくなったような場合や犯罪事実が会社の信用を傷つけるような場合には解雇される可能性も十分あります。ただ、すべてのケースで会社による解雇が正当と認められるわけではありません。この点は一度弁護士(弁護人)に相談してみるべきでしょう。

Q3.逮捕されたら内定取り消しされる?

すでに就職の内定をもらっている状態で逮捕されてしまうと「取り消しになるのでは?」と不安になるでしょう。

警察や検察が逮捕事実を内定先に通知することはありませんし、就労開始前までに身柄拘束処分が解かれれば内定先が刑事事件について知ることは基本的にありません(報道されれば別です。)。そのため、刑事事件が早期に解決すれば、内定先に刑事事件が知られることはなく、内定が取り消される可能性も低いと言えます。他方、内定先が刑事事件で逮捕された事実を何らかの方法で知るに至った場合には、労働者としての適格性がないとして内定を取り消される可能性はあります。この場合に内定取消しの有効性を争う余地はないではないですが、実際に取消が無効となるかはケース・バイ・ケースです。

Q4.逮捕されたら離婚になる?

逮捕されたことが直ちに法律上の離婚事由となるわけでは有りません。しかし、相手配偶者が逮捕をきっかけに離婚したいと考える可能性はありますし、被疑事実によっては夫婦間の信頼関係を破壊するものとして離婚事由になることも有りえます。この点はケース・バイ・ケースです。

被疑者の刑事弁護

弁護士のサポートによるメリット

刑事事件の被疑者として逮捕された場合、外部との連絡手段が著しく制限され、自身はもちろん家族の生活にも多大な支障が生じる可能性があります。また、このような身柄拘束が長引けば長引くほど、被疑者やその家族のダメージはより深刻となっていく可能性があります。そんな中、弁護人は被疑者と制限なく面会(接見といいます)することができ、弁護人を通じて外部と必要な連絡を確保することもできます。この点は大きなメリットです。

また、身柄事件の被疑者に対する刑事弁護活動は基本的に早期釈放に向けた弁護活動が中心となります。的確な刑事弁護活動により被疑者の身柄拘束期間が短縮されれば、被疑者やその家族のダメージを少しでも抑制することができます。この意味でも弁護人のサポートは有意義といえるでしょう。

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刑事事件で弁護士に依頼するタイミングは?

刑事事件で弁護士に依頼する一番のタイミングはできる限り早いタイミングが望ましいとされています。

その理由の一つは、被疑者に対する刑事弁護活動が迅速に実施されれば、その分身柄拘束期間が短くなる可能性があるということがいえます(例えば、痴漢事件のような比較的軽微な事件の場合には、早期に弁護人を選任し、被害者との示談協議を手早くまとめれば、勾留期間の満期を待たずに釈放されるということもあり得ます。

また、被疑者が犯罪事実を否認している場合には、捜査機関による厳しい取調に晒されることになります。このような厳し取調の結果、意図せず犯罪事実を認めるかのような自白をしてしまう可能性もゼロでは有りません。このような冤罪リスクを抑制するためには、できるだけ早いタイミングで刑事弁護人によるサポートが開始されるべきといえます。

このような理由から、刑事弁護人への依頼のタイミングは上記のようなことがいえるのでしょう。

まとめ

刑事事件の対応はスピードが勝負です。

ご自身や身内の方が逮捕されてしまった場合、速やかに弁護士のサポートを受けることで被疑者やその家族の不利益を相当程度緩和することができるかもしれません。

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編集部
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  • ※ベンナビに掲載されているコラムは、必ずしも弁護士が執筆したものではありません。
  • ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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