債権回収を弁護士に無料相談できる窓口|探し方・メリット・流れを解説
債権回収ができず、早くお金を返してほしいという方は、弁護士に無料相談して解決できるか疑問に感じますよね。
本記事では、債権回収を弁護士に無料相談できる窓口や相談の流れ・準備などについて解説します。
弁護士に相談するとベストな回収をしやすいなどのメリットがありますが、相談の流れや準備を把握しておかなければ、効果的に弁護士の力を借りられないかもしれません。
最後には自分に合った弁護士の選び方も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
債権回収を弁護士に無料相談できる窓口4つ
まず債権回収を弁護士に無料相談できる窓口について4つ紹介します。
1. ベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)
多くの弁護士のなかから自分に合う弁護士を探したい方などには、ベンナビ債権回収がおすすめです。
ベンナビ債権回収は弁護士や弁護士事務所を紹介するサービスなので、幅広い内容を相談できる点がメリットです。
電話では9時から18時まで受け付けていてメールは24時間対応しているので、忙しい方でも利用しやすいでしょう。
料金や相談できる内容は紹介先の弁護士によって異なるため、あくまでも仲介役としてベンナビ債権回収を活用してください。
2. 法テラス
法テラスは法律に関する公的機関で誰でも利用できます。
無料相談は1件につき3回まで無料で、電話相談のみ受け付けています。
法律情報を教えてくれたり、ベストな借金の回収方法についてアドバイスをしてくれたりするため、相談内容の幅が広いという点もメリットの一つといえるでしょう。
また、一定の収入上限を下回る場合には弁護士費用の立替えもおこなっています。
費用面が不安で相談できない方はぜひ活用してください。
受付時間は平日9時から21時、土日祝は9時から17時です。
3. 弁護士会の法律相談センター
弁護士会の法律相談センターとは、各地域の弁護士が運営する相談窓口です。
無料相談は電話での相談かつ15分ほどという時間制限があるので、法律について少しだけ相談したい方にメリットがあるでしょう。
たとえば借金額が少額でも裁判は可能か、回収方法は適切かなどが挙げられます。
また、無料相談を介して弁護士を紹介してくれるので、直接弁護士と話したい人にもおすすめです。
15分を過ぎると料金が発生するケースがあるため、相談内容が多く時間がかかりそうな場合はコストがかかるリスクも考えたほうがいいでしょう。
弁護士の法律相談センターは原則として平日10時から16時までの受付です。
ただエリアによって異なるので、事前に自分のエリアの法律相談センターホームページをチェックしてください。
4. 市区町村役場の無料法律相談
市区町村役場には、無料の法律相談窓口があります。
誰でも気軽に利用できるので、借金を自分で回収する方法など、ちょっとした相談をするのにぴったりです。
ただし、市区町村役場の無料法律相談が直接弁護士を紹介したり、回収のために動いたりするわけではありません。
相談を検討した場合は、あらためて自分で別の弁護士を探す必要がある点に注意してください。
相談予約の方法などは、各市区町村役場のホームページからチェックできます。
債権回収を弁護士に無料相談するメリット3つ
債権回収を弁護士に無料相談するメリットとして、次の3つが挙げられます。
3つのメリットに当てはまる場合は、債権回収を弁護士に無料相談すべきといえるでしょう。
1. 状況に適した回収方法を提案してくれる
借金の回収といっても、方法はさまざまです。
方法によっては回収までの時間がかかったり、最悪の場合回収できなかったりするリスクもゼロではありません。
債権回収の方法として、次のようなものが挙げられます。
- 電話やメール、訪問などによる直接交渉
- 内容証明郵便送付
- 民事訴訟
- 通常訴訟
- 強制執行
電話やメール、訪問などによる直接交渉は自分と相手という個人間でもできますが、相手が返済を渋ってなかなか応じない可能性もあります。
しかし、裁判や強制執行は借金を回収できる可能性が高い一方で、時間や労力がかかるというデメリットもあります。
コストや時間、労力に加え、借金が返ってきやすい方法は自分で把握しづらいでしょう。
弁護士に相談することで、ベストな借金の回収方法を提案してくれます。
法的手続きの進め方をアドバイスしてくれる
債権回収は個人間の交渉が進まなければ、原則として法的な手段が必要となります。
自分で法的手続きをすべておこなうのは簡単ではありません。
弁護士に依頼すれば、法的手続きの進め方をアドバイスしてくれるので、できる限り時間や労力をカットできます。
また、法的手続きを弁護士に一任する場合、仮に裁判になっても代理で出廷してくれます。
自分が裁判に出廷する時間や手間を省ける点も、弁護士へ依頼する大きなメリットの一つといえるでしょう。
時効に関するアドバイスが受けられる
借金の回収ではその方法だけでなく時効についても押さえなければなりません。
借金の回収には時効が決まっており、返済を求めるなど何もアクションを起こさなければ時効を迎えてしまい、回収ができなくなります。
個人間の借金の場合、時効は5年または10年です。
2020年4月の法改定によって時効が異なり、法改定前は10年、改定後は5年です。
時効は最後の返済日からのカウントとなるため、数え間違えて時効切れにならないように注意してください。
ただし、5年・10年という時効が成立する前に一定条件を満たせば時効の更新となり、成立までのカウントがゼロからやり直しとなります。
たとえば、債務者が債権者に返済したタイミングや、債権者が裁判を起こしたタイミングなどで時効は更新されます。
弁護士に依頼すれば時効を踏まえて借金回収のアドバイスをくれるため、時効切れの心配がありません。
債権回収を弁護士に無料相談する際の流れ
債権回収を弁護士に無料相談する際の流れは、大きく分けて次の4段階です。
事前に相談後の流れを把握しておきましょう。
- 弁護士事務所を探して相談予約をする
- 弁護士に法律相談をする
- 債権回収を依頼する場合は弁護士費用を支払う
- 弁護士が債権回収を代行する
①弁護士事務所を探して相談予約をする
まずは、口コミやインターネットなどで弁護士事務所を探して相談予約をします。
弁護士を相談予約する際は、各事務所の受付時間を事前にチェックしておきましょう。
また、ホームページなどを見て、相談しやすそうかどうかもあわせて確認してください。
②弁護士に法律相談をする
予約した弁護士事務所に行って、弁護士と対面して相談します。
初回相談は無料という場合でも、制限時間が設定されていることがほとんどです。
時間をオーバーすると別途相談費用がかかる可能性があるので、時間内に聴きたいことをすべて聴けるように準備しておきましょう。
③債権回収を依頼する場合は弁護士費用を支払う
初回相談を通じてその弁護士に依頼することを決めたら、弁護士費用を払います。
弁護士費用は最初に払うものから後払いのものまでさまざまなので、初期費用として必要な最低限の金額をあらかじめ確認しておきましょう。
主な弁護士費用は、次の5つになります。
- 相談料
- 着手金
- 成功報酬
- 実費
- 日当
相談料はその名の通り弁護士に相談する際に発生する費用です。
初回無料の法律事務所もあります。
無料時間を過ぎると30分5,000円ほどの相談料がかかるケースが多く、コストを抑えるためには相談時間をできる限り短縮させましょう。
着手金は10万円から30万円が相場で、着手金の支払いによって依頼成立とみなされます。
着手金は借金の回収の成功・失敗にかかわらず返金されない点に注意してください。
成功報酬は一定条件を満たしたら、別途弁護士に支払う費用で、借金の回収額の10~20%ほどが相場です。
成功報酬を支払う条件は事務所によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
実費は弁護士が業務で立て替えたお金のことで、郵送費や書類の印刷代という数百円のものから、訴訟・強制執行代行という数万円のものまで幅広いです。
日当は弁護士が活動した日の費用として支払うお金なので、事務所や活動内容によって異なります。
④弁護士が債権回収を代行する
相談した結果、依頼内容に納得してお金を払ったら、弁護士が債権回収の代行をします。
回収方法は相談者の状況に応じたものを選んでくれるため、自分で回収するよりも成功率が格段にアップするでしょう。
借金の回収に成功したら、必要な弁護士費用を支払い、依頼は完了となります。
債権回収を弁護士に無料相談する際の準備
ここでは、債権回収を弁護士に無料相談する際の準備について解説します。
事前に準備しておくことで、弁護士への無料相談を効果的に活用できるでしょう。
債権回収を弁護士に無料相談する際の準備として、次の3つが挙げられます。
1. これまでの経緯をまとめておく
多くの場合、無料相談には時間制限が設定されています。
せっかくの無料時間を有効に活用するためにも、これまでの経緯をまとめて時間内に相談できるようにしておきましょう。
また、普段から話す機会がない弁護士を相手にして、緊張して何を話せばいいかわからなくなる可能性もあります。
落ち着いて必要なことを伝えるためにも、経緯をまとめたメモを用意することがおすすめです。
2. 相談内容を整理して優先順位をつけておく
債権回収について聴きたいことが複数ある場合、優先順位を決めておきましょう。
無料相談には時間制限があるため、相談内容をすべて伝えることは難しいです。
質問したい・解決したいことを無料時間内に質問できないのはもったいないので、優先順位を決めておくことは非常に大切です。
また、どのような結果にしたいかも決めておきましょう。
一部でも借金を回収できればいいか、赤字覚悟でも裁判を起こしたいかなどによって弁護士の動きや費用は大きく変わります。
3. 相談内容に関する資料や証拠を集めておく
無料相談の結果、弁護士に借金回収を依頼することになっても、資料や証拠不足で借金を回収できない可能性もあります。
弁護士の力を借りて借金の回収に繋げるためにも、借用書やお金の貸し借りの履歴など、証拠になりそうなものはできる限り集めておきましょう。
債権回収を弁護士に無料相談する際の選び方
最後に、債権回収を弁護士に無料相談する際の選び方について3つ紹介します。
次の特徴に当てはまるかどうかで、自分に合った弁護士を選びましょう。
1. 債権回収を得意としているか
一言で弁護士といっても、得意分野は事務所によって同じではありません。
借金の回収は時効がある点やお金を借りた側が返済に応じる必要がある点など、デリケートな問題です。
債権回収を得意としていない弁護士を選んでしまうと、求めていた結果にならないリスクも十分あります。
各弁護士の得意分野や実績をホームページでチェックしてから、無料相談する弁護士を選びましょう。
2. 費用体系が分かりやすいか
弁護士費用は項目が複数あるうえに、事務所によって料金が発生するタイミングが異なります。
費用体系がわかりにくい弁護士を選ぶと、せっかく借金を回収しても思わぬ費用が発生してしまい、結果としてマイナスになってしまうというリスクもあります。
借金の回収までの費用を正確に把握するためにも、費用体系がわかりやすい弁護士を選びましょう。
3. 自分との相性が良いか
担当する弁護士は、借金の相談から解決までの付き合いとなります。
特に裁判や強制執行となった場合、こまめな相談が必要となります。
そのため、事務所だけでなく担当者も慎重に選ぶべきといえるでしょう。
初回無料相談の際、自分の話を親身になって聞いてくれるか、専門用語を使わずわかりやすく説明してくれるかなどの観点から、担当弁護士との相性をチェックしてください。
さいごに|債権回収で悩んでいるなら、まずは弁護士に無料相談!
本記事では、債権回収を弁護士に無料相談できる窓口や相談の流れ・準備などについて解説しました。
債権回収を無料相談できる弁護士は複数あり、それぞれ受付時間や相談できる内容が異なるので、自分のニーズにあっているものを選んで検討しましょう。
また、弁護士にはそれぞれ得意分野があるので、債権回収を得意とする事務所を選ぶことをおすすめします。