親権問題を弁護士に無料相談!弁護士の見極め方や依頼するメリット
親権を獲得したい方にとって、どのように対応すれば親権を得られるか疑問に感じますよね。
本記事では、親権獲得を弁護士に相談するメリットや注意点、相談先の見極め方などについて解説します。
また、無料で相談できる機関やコストを抑えるコツについても触れていくので、コストが気になって相談をためらっている方もぜひチェックしてください。
最後には、親権獲得について弁護士に相談する前に準備すべきこともまとめています。
親権獲得について弁護士に無料で相談できる窓口4選
最初に、無料相談可能な窓口を4つ紹介します。それぞれ特徴が異なるので、ニーズにあったものを検討してください。
1. 無料相談に対応した弁護士事務所
法律事務所を利用する際はさまざまなコストが発生しますが、初回相談において一定時間は無料で受け付けているところもあります。
初回相談30分無料とホームページに記載しているケースが多いので、事前にチェックしておきましょう。
なお、無料時間を過ぎると本来の料金を支払わなければいけないので、時間が膨張しないよう事前に準備しておくことが大切です。
2.ベンナビ離婚|親権問題を得意とする弁護士に無料相談できる
ベンナビ離婚は離婚や親権問題を得意とする弁護士を見つけられるポータルサイトです。
相談内容に応じた、住んでいるエリアを選ぶだけで、問題解決に適した相談先を見つけられます。
全ての弁護士が無料というわけではありませんが、なかには初回相談無料の事務所もあるのでニーズにあったところをチェックしてください。
また、初回相談無料のほかにもメールで24時間相談可能という弁護士もいるので、忙しい方でも利用しやすいでしょう。
3.法テラス|一定以下の収入・資産なら、弁護士に無料相談できる
法テラスは法務省が運営している機関で、国民の法的支援を目的としており資産が少ない方でもコストを気にせず相談できる点がメリットです。
法テラスへの相談は1回30分以内であれば、最大3回までコストがかかりません。
ただし、法テラスを利用する際のコストは資産状況に応じて変わります。
無料相談の対象となるかは、住んでいるエリアの近くにある法テラスへ事前に電話をして確認しましょう。
4.弁護士会|各地域の弁護士に親権について相談できる
弁護士会とは各エリアで住民を対象に、無料で弁護士へ相談ができる自治体のことです。
法テラスのように無料相談をするうえで資産状況の判定がなく、誰でも無料で相談できます。
なお、無料で相談ができる時間はエリアによって異なりますが、目安は対面相談で1回あたり30分から60分程度です。
また、相談できる内容は親権以外にも離婚や相続、遺言など多岐にわたるので、家庭における悩み事については弁護士会を利用してみてください。
利用方法や相談できる内容は、各弁護士会のホームページをチェックしましょう。
親権獲得について無料相談できるおすすめ窓口|弁護士以外に相談したい方
弁護士以外で親権獲得について無料相談したい人に、おすすめとなる機関を2つ紹介します。
1.区役所や市役所の生活相談窓口
住んでいるエリアの区役所や市役所の生活相談窓口には親権について無料で相談できる自治体が複数あり、対応可能か否かはインターネットなどで簡単にチェックできます。
生活相談窓口では親権獲得後の生活や子育て支援の紹介なども相談できるので、親権獲得後について知りたいことがある場合は活用しましょう。
なお、区役所や市役所に無料法律相談窓口を設置しているケースは少なくないですが、法律事務所と比べるとクオリティが高いとはいえません。
そのため、親権問題に精通している相手に相談したい、より的確なアドバイスが欲しい場合などは法律事務所への相談をおすすめします。
2.NPO法人|ボランティア活動を目的とした法人団体
NPO法人とはボランティア活動を目的とした法人団体です。
NPO法人のなかには親権や離婚など家庭問題を取り扱った団体もあり、無料で親権獲得について相談できます。
親権獲得について相談できるNPO法人の例として、以下の団体が挙げられます。
結婚生活カウンセリング協会 |
結婚や離婚についての相談を取り扱っており、最大10分間電話による無料相談が可能。 |
NPO法人よつば |
カウンセラーが離婚問題によるメンタルケアをしてから、相談者の救済を目的とした団体です。電話もしくはホームページから無料相談が可能です。 |
司法過疎サポートネットワーク |
東京の諸島を中心に定期的な法律相談会をおこなう団体です。個人の無料相談も受け付けており、電話またはフォームから予約可能です。 |
親権獲得を弁護士に相談・依頼するメリット5つ
親権獲得について弁護士に相談・依頼するうえで5つのメリットがあります。
1.親権獲得のためのアドバイスがもらえる
親権獲得のためには、子どもと関わりがあるという客観的証拠などが必要です。
弁護士は客観的な証拠として何を用意すればいいか、今ある証拠で十分かなどをアドバイスしてくれるので、親権を獲得できる確率アップが期待できます。
2.法的手続を代理でおこなってもらえる
弁護士へ依頼した際の業務の一環として、法的手続きの代理や裁判所への代理出廷などがあります。
各種書類の作成や郵送、裁判所への出廷などを自分でおこなうことは簡単ではありません。
弁護士へ依頼をすると法的手続きを代理で一任できるので、親権獲得の時間や労力をカットできる点はメリットといえるでしょう。
3.交渉が有利に進められる
調整委員を味方につける、親権者としての適格性をアピールするには、自力では経験や知識が足りない可能性が高いです。
そのため、親権獲得の交渉を有利に進めるには弁護士の力を借りることが効果的といえます。
弁護士は親権獲得のために何をすれば有利になるかを把握しているので、効果的な対策についてアドバイスしてくれるでしょう。
仮に相手が威圧的でも、弁護士は法律的な目線で冷静に対応してくれるため心強いです。
4.親権獲得後のトラブル防止になる
親権を獲得できても、そのあとに相手とトラブルに発展する可能性はゼロではありません。
たとえば、面会交流の拒否や子どもの連れ去りなどは、個人間での対応は困難を極めます。その点、弁護士に依頼をすると調停や裁判後も、問題なく過ごせる点はメリットです。
5.親権が獲得できなくても監護権や面会交流が獲得できる
離婚後に子どもと会うためには、親権以外にも監護権や面会交流の権利が有効です。
弁護士に相談すれば面会交流などの取り決めを任せられ、仮に親権が獲得できなくても相手ともめることなく子どもと会いやすくなります。
親権獲得を弁護士に相談する前の注意点2つ
親権獲得について弁護士に相談する際は、事前に2つの注意点を把握しておきましょう。
1. 質問したいことや聞きたいことを整理しておく
質問したいことや望む結果が曖昧だと、弁護士も具体的なアドバイスを出すことが難しくなります。
適切なアドバイスやサポートを受けるためにも、事前に質問内容はまとめておきましょう。
事前に疑問や不安な点などをまとめておくことで、無料相談が可能な時間を有効活用できます。
2.不利な事情があっても嘘はつかず正直に話す
自分に疾患や子どもへの虐待歴、依存症など親権獲得に不利な事情があった場合でも、決して嘘はつかず正直に弁護士に話しましょう。
相談時に不利な事情も合わせて伝えておくことで、弁護士が適切な対策を考えてくれます。
【依頼を検討中の方向け】相談時チェックしたい親権に強い弁護士の見極め方
親権獲得について弁護士へ相談することは、さまざまなメリットがあります。
しかし、どの弁護士に相談しても同じわけではないため、選び方は把握しておくべきです。
ここでは、弁護士への依頼を検討している方が相談時にチェックすべき、親権を得意とする弁護士を見極める3つの方法を紹介します。
1. 親権や離婚に関する問題の説明がわかりやすい
親権や離婚に関する問題への知識は、当然ながら相談者よりも弁護士のほうが豊富です。
専門知識や用語を前提に説明されると相談者は理解が追いつかず、解決のための適切な方法がわかなくなります。
親権問題に対してベストな解決策を得たい場合は、説明がわかりにくい弁護士は避けたほうが無難といえます。
また、説明がわかりやすい弁護士は自分の話を親身に聞いてくれる傾向にあります。
裁判を含む長期戦になるほど弁護士へ相談する機会は増えるので、自分のことを丁寧に扱ってくれる弁護士を選びましょう。
2. 親権や離婚に注力している分野を扱っている
弁護士と一言でいっても取り扱っている分野はさまざまで、親権問題が得意でなければ適切なアドバイスを受けられない可能性があります。
親権獲得の確率をアップさせたいならば、それらの分野に注力している法律事務所を選びましょう。
なお、親権や離婚問題を得意分野としているか否かは、各弁護士のホームページで確認してください。
3. 親権や離婚問題の経験と実績が豊富
親権や離婚を得意分野としているか見極めるポイントとして、関連問題の経験や実績が挙げられます。
過去に取り扱った事例をそのまま載せている場合もありますが、口コミの内容から実績を読み取れる場合もあるため確認は欠かせません。
また、口コミは経験や実績だけでなく弁護士の態度や対応なども詳細に書かれている可能性もあるので、細かく確認することをおすすめします。
親権問題を弁護士に相談・依頼したときにかかる費用|調停・裁判になった場合
弁護士への相談にはメリットがある一方、それなりのコストがかかります。
たとえば、調停になった場合の相場は40万円から70万円、裁判に発展すると70万円から110万円が相場です。
ここでは、親権問題を弁護士に相談・依頼したときにかかる費用を項目ごとに解説します。
相談料|相場は1時間あたり5,000〜10,000円
相談料とは弁護士に相談する際に発生するコストで、1時間あたり5,000円から10,000円くらいが相場です。
あくまでも相談の段階なので、正式な依頼が確定しなければ支払い損で終わるリスクがあります。
着手金|相場は20万〜30万円
着手金とは正式な依頼が決まった際に支払うコストで、法律事務所によって異なりますが、20万から30万円が相場です。
親権獲得が実際にできるかどうかにかかわらず支払う必要があり、原則として返金対応はありません。
成功報酬|相場は20万〜30万円
成功報酬とは依頼した問題が実際に解決できた際に支払う費用で、事務所や結果によって変動しますが相場は20万円から30万円です。
親権問題でいえば、自分が親権を獲得できた際に支払うコストとなります。
同じ親権問題でも、何をもって成功とみなすかは法律事務所によって異なるため、事前に確認しましょう。
法律事務所によっては親権獲得に至らない場合でも成功とみなされ、成功報酬を請求される可能性があります。
日当・実費|相場は3万〜10万円
日当は弁護士が事務所以外で業務をする際に別途支払うコストで、相場は3万円から10万円です。
たとえば、遠方の裁判所に出廷する場合や1日中親権を争う相手の家で話し合う場合などが挙げられ、原則弁護士が半日から1日以上拘束された場合に発生します。
また、実費は調停や裁判に必要な書類作成や交通費など、業務においてかかった費用と同額のコストです。
書類作成や郵送費などは数千円程度で済みますが、弁護士が裁判で遠方に出張する際は交通費や宿泊費として数万円かかる可能性もあります。
実費は実際の活動が終わらなければ算出できませんが、どの範囲が支払い対象となるかは事前に確認しておきましょう。
親権問題の弁護士費用を安く抑える方法5つ
親権問題を弁護士に依頼する費用は決して安くありませんが、工夫次第で極力抑えることができます。
ここでは、親権問題の弁護士費用を安く抑える5つの方法について解説します。
1. 無料相談を利用
高額な費用がかかる法律事務所でも、初回相談であれば一定時間内に限り無料で受け付けているケースは少なくありません。
弁護士への相談料は60分で5,000円から10,000円が相場なので、相談料を抑えるだけでも数万円程度の出費を避けられます。
また、無料相談をうまく活用すればコストをかけずに複数の弁護士への相談が可能なので、時間内で不明点をクリアにできるよう質問は事前に整理しておきましょう。
2. 法テラスを利用
法テラスは一定基準を下回る経済状況の場合、相談料無料だけでなく弁護士費用の立替えもおこなっています。
弁護士費用の立替えを代理援助と呼び、代理援助を利用すれば現時点で手元にお金が無くても弁護士への相談が可能です。
法テラスは法律事務所と比較し着手金などが安い傾向にあるため、総額も抑えられます。
3. 着手金無料の法律事務所を探す
相談料ほど数は多くありませんが、着手金無料の法律事務所もあります。
着手金は20万円から30万円が相場なので、抑えられると大きな節約に繋がるでしょう。
ただし、親権問題の着手金を無料にしている法律事務所は決して多くなく、着手金無料の代わりに成功報酬が割高になる可能性もある点には注意してください。
4. 支払いについて弁護士と相談
成功報酬や実費などは、事務所や結果に応じて変動します。
実際に実務が完了しなければ正確なコストは割り出せませんが、事前に支払い相場について弁護士と相談すれば費用を交渉できるかもしれません。
また、事務所によっては費用の分割払いに対応しているので、現時点の経済状況と総支出を照らし合わせて依頼を検討しましょう。
5. 複数の弁護士を見積もりで比較
弁護士費用は事務所によってバラつきがあるため、同じ依頼内容や結果でもコストがまったく異なる可能性は十分にあります。
そのため、複数の法律事務所の見積もりを比較したうえで最も安いところを選ぶと、1社しかチェックしていない場合に比べコストを抑えやすいです。
なお、複数の弁護士に相談する際は無料相談を活用してください。
親権問題は相談前から準備が必要|事前にすべき5つのこと
最後に、親権問題を弁護士へ依頼する前にすべき5つのことについて解説します。
1.相手が親権者として不適格である証拠を残していく
相手が親権者として不適格であることを証明できれば、必然的に自分が親権を獲得できます。
親権者として不適切な例として、子どもへの虐待や重度の精神病などが挙げられます。
ただし、あくまでも裁判では相手の不適格を口頭ではなく立証しなければならないので、子どもの診断書やカルテなどを証拠として残しておきましょう。
2.子育てしている証拠を残しておく
実際にどれだけ積極的に子育てをしていても、口頭だと裁判では伝わらないリスクがあります。
裁判で客観的に子育てをしているとみなされるためにも、第三者でも判断できる証拠を残しておきましょう。
客観的な子育ての証拠としては、母子健康手帳や育児日記などの詳細な記録が挙げられます。また、SNSやブログで監護実績を残しておくことも有効です。
3.子どもと友好なコミュニケーションを築いておく
親権は子どもとよりコミュニケーションを築いている親が有利になる傾向にあります。
そのため、子どもとコミュニケーションを築けるよう過ごす時間や会話を増やしておきましょう。
4.監護補助者の協力を得られるようにする
監護補助者とは子育てをサポートしてくれる方のことです。
たとえば、自分が正社員やフルタイム勤務でなかなか子育ての時間を確保できず、親や兄弟などが面倒を見るケースが挙げられます。
子どもを自分で育てられる環境にないと親権獲得が難しくなる傾向にありますが、監護補助者の協力があれば親権を獲得しやすくなります。
なお、監護補助できる体制づくりとして、両親との同居などが有効です。
5.子育ての経験を積んでおく
親権の裁判では監護能力が考慮されることから、能力を示すために具体的な取り組みを主張しなければなりません。
たとえば、子どもの食事の用意や学校行事への参加などを積極的にしていると、子育ての経験が豊富で監護能力が高いとみなされやすいです。
つまり、親権獲得のためには日頃から子育ての経験を積む必要があります。
まとめ
本記事では、親権の獲得を弁護士に相談するメリットや注意点、相談先の見極め方などについて解説しました。
効果的なアドバイスやサポートを受けられる点は、弁護士へ依頼をすることで得られるメリットです。
親権を獲得できる可能性をアップさせたい、トラブルは避けたい方などは弁護士への相談を検討しましょう。
また、弁護士へ依頼する場合は適切なアドバイスを受けられるよう事前に相談内容をまとめておくことをおすすめします。
相談・依頼先はどこでもいいわけではなく、親権獲得の実績が豊富で説明がわかりやすい法律事務所を選びましょう。
なお、無料相談や複数社の見積もりなどを利用すれば、コストを抑えて弁護士へ依頼できます。