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警察から電話がくる理由8選!最適な折り返しの対処法と無視のリスク

弁護士監修記事
刑事事件
2024年05月24日
2024年05月24日
警察から電話がくる理由8選!最適な折り返しの対処法と無視のリスク
この記事を監修した弁護士
澤田 剛司弁護士 (弁護士法人若井綜合法律事務所 新橋オフィス)
【盗撮・風俗店トラブル・痴漢・暴行・傷害・窃盗・援助交際など】幅広い刑事事件に対応してきた経験豊富な弁護士がスピーディーに対応。「どこよりも素早い対応で、どこよりも安心して任せられる」を心がけている。
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ある日、突然警察からのコンタクトがあると驚きと共に、何かまずいことをしたかと不安な気持ちにかられてしまいますよね。

しかし、警察から連絡があるのは何も悪いこととは限りません。

本記事では、なぜ警察から電話がかかってくるのか理由を紹介します。

また、詐欺も疑われるため電話がかかってきた際の対処法無視した場合のリスクについても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

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警察から電話がかかってくる理由8選

警察からコンタクトがある理由として、次に挙げる8つが挙げられます。それぞれを解説するので、ぜひ参考にしてください。

1. 何らかの事件の参考人になっている

まず、刑事事件の参考人として警察からのコンタクトがあるケースが挙げられます。

参考人は何も被疑者とは限らず、被害者・目撃者・関係者として呼ばれるケースもありえます。

重要参考人であれば刑事事件の被疑者と認識されているかもしれません。

しかし、参考人は重要参考人とは異なるため、警察署に出向いてもその場で逮捕される可能性は低いと考えることもできます。

2. 何らかの事件の被疑者になっている

何らかの事件の被疑者になっていることから、警察が電話でコンタクトを取ってくる場合もあります。

通常、被疑者を逮捕するためには裁判所に逮捕状発行の請求をしてからになりますが、逮捕状を請求するためには、その方を疑うに足る証拠集めをしなければなりません。

そこで、まだ逮捕状を発行できるだけの十分な証拠が集まっていない場合、任意で話を聞こうと連絡をしてきます。これが、いわゆる重要参考人の状態です。

重要参考人としての取り調べでも嫌疑不十分であれば、しばらくしてから引き取りを願う場合もあります。

ただし、任意の事情聴取で嫌疑が十分と判断されれば、逮捕状を裁判所に請求してそのまま逮捕という流れも考えられます。

3. 遺失物が拾得され警察に届けられた

落とし物や忘れ物があった場合、警察からコンタクトを取るため連絡してくるケースがあります。

たとえば、財布をどこかに落とした場合、運転免許証など持ち主を特定できる物が混ざっているかもしれません。

このような場合には、財布が届いている旨を伝える連絡が入ります。

仮に遺失物に関するコンタクトであれば、どこに受け取りに行けばよいか、何か必要な物はありますかなどを確認しておきましょう。

あとは、遺失物の受け取り窓口に指定された警察署や遺失物センターへ行くだけです。

4. 家族や親族が何らかの事件に巻き込まれている

家族や親族など、身内が何かしらの事故や事件に巻き込まれた際に警察がコンタクトを試みる場合もあります。

何かしらのトラブルに遭遇し当人が電話をかけられない状態のとき、代わって警察官や刑事がコンタクトしてくるわけです。

スマートフォンの機種によっては緊急連絡先を登録できる機能がついていることがあります。

通常はロックを解除してから利用できる状態になりますが、緊急連絡先であればロック解除をせずに連絡先を確認できる点が特徴です。

こちらを利用して、連絡先にあなたが登録されていれば警察から接触してくる可能性があります。

5. 家族や親族が亡くなった

家族や親族が亡くなった場合、警察からコンタクトを取ってくる場合もあります。ただし、基本的には電話はかかってこないと認識しておきましょう。

たとえば、不審死だった場合は警察からコンタクトがあるかもしれません。

また、死因が特定されない孤独死や自殺、不慮の事故、あるいは事件性が疑われる死だった場合は電話がかかってくる可能性が考えられます。

もしこのようなコンタクトがあった場合は警察署に行き、刑事から死因などに関する説明を受けます。

また、遺体と対面して該当する人物かを確認したうえで、死体検案書など必要な書類の発行手続きをおこなってください。

6. 知人や友人の身元引受人になっている

知人や友人の身元引受人になっており、その方が被疑者である場合、釈放や保釈する際に身元引受人として身柄を引き受ける必要があるため警察から連絡が入ります。

身元引受人は身柄の引き受けだけでなく、その後の監督も行わなければならない場合もあります。

通常は家族が身元引受人になりますが、家族がいない、あるいは何らかの事情で身元引受人となれない場合は、他人に依頼する事例もあります。

7. 間違い電話の可能性もある

単なる間違い電話だったという可能性もゼロではありません。

警察が間違い電話などケアレスミスをするかと疑問に感じる方がいるかもしれませんが、警察官も人間です。

そのため、電話帳を見間違えたり、番号の押し間違いをしたりすることも少なからずあります。

また、捜査の一環で押収した資料に記載されている電話番号そのものが間違っている可能性もあります。

さらに、参考人の取り調べで連絡先を聞き間違えて、間違い電話をすることも考えられるでしょう。

8. 警察を装った詐欺の可能性もある

いわゆる特殊詐欺の手法のひとつで、警察官を装った詐欺電話である可能性もあるので注意してください。

多い例としては、詐欺捜査により被害者の可能性があるため、口座情報を教えてほしいというものや、家族が加害者の被害届が出されたことから、示談のためにお金が必要といった内容です。

仮にこのようなコンタクトがあれば、詐欺の可能性が高いと理解しましょう。

いくら捜査の一環といっても、警察が口座番号などを聞き出すことはありません。怪しいと感じた際は一旦引き取り、家族に相談することをおすすめします。

警察からの電話で個人情報を聞かれたら詐欺の可能性も

警察からのコンタクトがある理由のなかに警察官を装った詐欺の可能性があり、区別する方法としては、お金関連の話が出てきたかどうかが挙げられます。

もし、金融機関・口座番号・キャッシュカードなどを聞かれた場合は、詐欺電話と疑ったほうがよいでしょう。

詐欺に遭わないためには警察に折り返しの電話をかけてみることをおすすめします。

このようなコンタクトがあったが本当かを確認すれば、詐欺の被害を未然に防げるでしょう。

また、詐欺電話に引っかからないためには一人で判断しないことが重要なので、警察に確認したり家族に相談したりするよう心がけてください。

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警察から電話がかかってきたときの対処法4つ

警察から連絡があった場合、驚きを隠せず戸惑うかもしれません。

連絡があった場合にやってはいけないこととやるべきことがいくつかあるため、それぞれ確認しておきましょう。

1. すぐには電話をかけ直さない

電話を取り損ねてしまった場合でも警察官を偽った詐欺の可能性があります。すぐに折り返しの連絡をしないほうが賢明です。

とくに覚えておくべきこととして、電話があった連絡先にかけ直さないことが挙げられます。

仮に折り返しの連絡をすると詐欺の犯人にかかってしまうので、相手の口車に乗せられて被害に遭う可能性はゼロではありません。

電話番号、所属部署、名前、内容をメモしておく

詐欺の被害に遭わないためには、よく相手を確認することが重要です。名前だけでなく、警察署名・部署名・電話番号を聞き出しましょう。

名前だけであれば相手も適当な嘘を伝えてくる可能性があります。

所属先や電話番号など詳細に聞き出そうとしてください。そうすれば、相手がしどろもどろになる可能性があります。

また、犯罪組織は基本的に自分の素性をできるだけ明かしたくないと思っています。詐欺に遭わないためには、相手の連絡先を細かく聞き出すことが対処法になります。

2. 本当に警察なのか電話番号を検索してみる

警察からコンタクトがあった場合、すぐに折り返すことは好ましくありません。そのため、一旦は連絡先が警察の者であるかを確認してください。

簡単な見極め方として、下4桁の番号をチェックする方法があります。

仮に下4桁が「0110」になっていた場合は、警察からの電話だと認識しましょう。そのほかに、大阪の場合は「1234」、大分の場合「2131」などがあります。

3. 録音の用意をしてかけ直す

警察とやり取りする際、気持ちにゆとりがあれば録音をしておきましょう。もし事件の捜査であれば、この録音データが証拠として採用されるかもしれません。

今では多くありませんが、刑事のなかには威嚇するような取り調べをしてくる可能性もあります。

また、任意にもかかわらず強引に警察署に連行されたときでも、データがあれば相手を違法捜査に問えるかもしれません。

4.警察から呼び出された場合には必ず応じる

取り調べの要請の場合、「○月○日の○時に○○警察署にお越しください」というメッセージが入ります。

これについて、最初は任意となるケースが多いため拒否することが可能です。

しかし、捜査をしている刑事も簡単に引き下がるわけではなく、仮に断った場合は相手の心証を損ねる可能性もあります。

また、指定された日に予定等がある場合には別日にして欲しいと伝えれば、配慮してくれることも多いです。したがって、正当な理由がなければ素直に呼び出しに応じることをおすすめします。

警察からの電話を無視した場合に考えられるリスク3つ

警察からコンタクトがあった場合でも、面倒なので無視しようと考える方もいるでしょう。

しかし、警察からのコンタクトを無視し続けることは得策ではありません

次に紹介するように、自分の首を絞める結果に繋がりかねないので、なるべく応対するよう心がけてください。

1. 自宅に警察がくる可能性がある

最初は個人のスマートフォンにかかってくる可能性が高いと思われます。無視し続けていると今度は自宅の固定電話へ連絡しコンタクトを図る可能性があります。

その際、家族と同居している場合は自分以外が電話に出てしまうかもしれません。

警察からのコンタクトといわれると、何か事件を起こしたのではと応対した家族は不安になるでしょう。

こうなると余計に問題がこじれる可能性が懸念されるので、スマートフォンにかかってきた際にはなるべく応対すべきです。

2. 学校や勤務先に警察がくる可能性がある

一人暮らしや自宅に固定電話がなく、スマートフォンに何度かけても応対がなければ、通学や通勤先にコンタクトされるかもしれません。

もし、学校関係者や会社の同僚、上司が電話を取った場合はよからぬ方向に話しをとられる可能性はゼロではないでしょう。

現時点では逮捕もされていない状態ですが、周りは疑念を抱くことになりかねません。

会社の場合、余計なトラブルを回避するために謹慎するよう求めてくることもありえます。

問題がより深刻化するケースが考えられるので、なるべく警察からのコンタクトには応じてください。

3. 逮捕される可能性もゼロではない

警察からの連絡を無視しただけでは可能性として薄いですが、悪質だと判断された場合は逮捕される可能性もゼロではありません。

とくに、被疑者としての呼び出しにもかかわらず再三の出頭に応じなければ、逮捕の恐れが出てきます。

呼び出しに応じない場合は証拠隠滅や逃亡の恐れを懸念され、その結果として身柄を確保するために裁判所に逮捕状を請求されるかもしれません。

警察からの電話が不安なら弁護士へ相談

警察からコンタクトがあった場合は、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。

とくに、被疑者として疑われている場合は実際に犯行をおこなった、あるいは冤罪のケースでも同様です。

弁護士に依頼をすることで、警察にどう対処すればよいか専門家の観点からアドバイスが受けられます。

また、起訴された場合でも、きちんと寄り添い弁護活動をしてくれるため心強いです。

警察からの電話でよくある質問

最後に警察からコンタクトがあった場合のよくある質問について紹介します。

Q.警察からの電話に心当たりがないのですが無視しても大丈夫?

どのような事情であっても、コンタクトに応じないことはよくありません

きちんとした理由があり連絡をしていることから、無視し続けるとマイナスの影響をもたらしかねないでしょう。

Q.警察の呼び出しに応じなくても大丈夫ですか?

大抵の場合、最初の段階は任意になることから拒否する権利はあります。

しかし、仮に被疑者の場合は身柄を拘束される可能性があるため、身に覚えのないことでも頑固に拒絶するのではなく、素直に応じたほうが刑事の心証もよいでしょう。

Q.警察に行くと逮捕される可能性はありますか?

任意出頭でも、そのあとの取り調べ次第では逮捕される可能性があります。

犯行をおこなったに足る十分な証拠が揃っていれば、そのまま逮捕状が発行され身柄が拘束されるかもしれません。

Q.警察の呼び出しに応じると家族・会社・学校にバレますか?

最初は個人の連絡先、スマートフォンなどにコンタクトがあることが多いです。

この段階で素直に取り調べに応じれば家族や会社などにバレないかもしれません。

しかし、スマートフォンへの接触に応じない場合は会社や学校、自宅の固定電話にかかってくることからバレる可能性があると認識しておきましょう。

まとめ

本記事では、なぜ警察から電話がかかってくるのか理由を紹介しました。

また、詐欺を疑われる電話がかかってきた際の対処法や、警察からの連絡を無視した場合のリスクについても解説しました。

警察からの電話はパニックにおちいるかもしれませんが、あせりからコンタクトに応じなければ徐々に自分の立場が危うくなる可能性があります。

そのため、どのような理由でも電話連絡には応じ、いわれたとおりに対応するほうが賢明です。

仮に自分ひとりでは心細いのであれば、弁護士への相談・依頼を検討してみてください。

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編集部
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