ブラックリストに登録されても携帯契約はできる?今すぐ契約するためのポイントも解説


「過去に携帯料金を滞納してしまったけれど、新しくスマートフォンを契約できるの?」と不安に感じていませんか。
ブラックリストに登録されているかもしれないと思うと、審査に通らないのではと心配になるのも当然です。
結論からいうと、ブラックリストに登録されると携帯電話の新規契約や機種変更は難しくなってしまいます。
ただ、携帯を契約できる可能性はあるので、審査の仕組みなどしっかりと理解したうえで、最適な方法で申し込むことが重要です。
本記事では、ブラックリストに登録されているかもしれない人が携帯を契約する方法、ブラックリスト登録の確認手段などについて詳しく解説します。
ブラックリストに登録されると新規の携帯契約や乗り換えは難しくなる!
ブラックリストなど、信用情報に問題があると携帯電話の新規契約や乗り換えが難しくなることがあります。
新規契約や乗り換えの申し込みを受けた際、携帯電話会社は、審査のために申込者のさまざまな情報を確認します。
この際、過去の支払い滞納履歴などの事故情報が発覚すると、リスクを避けるために、契約を断る可能性が高いのです。
携帯契約に影響するブラックリストは3種類ある
携帯契約に影響するブラックリストは、大きく以下の3種類に分けられます。
- 携帯会社が独自に定めるブラックリスト(社内ブラック)
- 携帯会社が加入しているブラックリスト(携帯ブラック)
- 信販会社などが加入しているブラックリスト(金融ブラック)
リストの性質や登録原因はそれぞれ異なるので、以下で詳しく解説します。
1.携帯会社が独自に定めるブラックリスト(社内ブラック)
社内ブラックとは、携帯電話会社が独自に管理する、過去の料金滞納や強制解約情報、虚偽申告などによる不正契約の履歴をいいます。
例えば、以下のような行為をおこなうと社内ブラックに登録される可能性が高いです。
【社内ブラックになる主な原因】
- 携帯料金を滞納している
- 短期間での解約を繰り返している
- 虚偽申告をした、または書類を偽造して不正契約をした
社内ブラックの状態で同じ携帯会社での機種変更を申し込むと、契約を断られるケースがほとんどです。
ただし、料金滞納や短期解約が原因で社内ブラックに登録された場合には、預託金を支払うことで契約が可能になることがあります。
預託金には、利用料金の未払いに備えるための保証金としての役割があります。
たとえば、ドコモでは10万円程度、auでは5万円〜10万円程度に設定されています。
契約後、一定期間にわたり滞納がなければ、預託金は返還されます。
このように、社内ブラックに登録されていても携帯契約ができる場合があるので、必要であれば携帯会社に相談してみましょう。
2.携帯会社が加入しているブラックリスト(携帯ブラック)
携帯ブラックとは、ドコモやauなどの携帯電話の主要キャリア間で共有されるリストを指します。
携帯ブラックに登録される主な原因は、以下のとおりです。
【携帯ブラックになる主な原因】
- 携帯料金を滞納している
- 携帯料金の未納が理由で、強制解約されたことがある
なお、携帯ブラックは、以下の2つの協会が保有しています。
- TCA(一般社団法人電気通信事業者協会)
- TELESA(一般社団法人テレコムサービス協会)
主要キャリアはこれらの協会に加盟しており、携帯ブラックを確認できます。
そのため、携帯ブラックに登録されると、他のキャリアでの新規契約や乗り換えも難しくなるのです。
ただし、携帯ブラックについても、未納料金を支払えばリストから削除されることが多いです。
滞納を続けると利息が発生する可能性もあるため、未納料金はできるだけ早く支払いましょう。
3.信販会社などが加入しているブラックリスト(金融ブラック)
金融ブラックとは、クレジットカードの支払いや各種ローンの返済が滞ったり、借入金の延滞や債務整理をおこなったりした場合に、信用情報機関に事故情報が登録されることをいいます。
金融ブラックに登録される主な原因は、以下のとおりです。
【金融ブラックになる主な原因】
- 携帯電話の分割払いの支払いを遅延・滞納している
- クレジットカード、ローン、キャッシングなどの支払いを遅延・滞納している
- 任意整理や自己破産の経験がある
なお、金融ブラックは以下3社の信用情報機関が管理しています。
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
- 株式会社 日本信用情報機構(JICC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
携帯電話端末の分割購入の申し込みがあった場合、携帯会社は信用情報機関に信用情報の照会をします。
その際、金融ブラックに登録されていることが発覚すれば、端末の分割購入は難しいでしょう。
なお、「金融ブラックが理由で携帯電話やスマートフォンの契約ができない」と誤解されることがありますが、実際には携帯契約には影響を及ぼしません。
金融ブラックに登録されることで影響を受けるのは、「スマートフォンなどの分割購入(割賦契約)」のみです。
ブラックリストに登録されているかを確認する方法
ブラックリストに登録されているか気になる場合は、自分で確認してみましょう。
「社内ブラック・携帯ブラック」と「金融ブラック」とでは確認方法が異なるので、以下で詳しく解説します。
1.社内ブラック・携帯ブラック|各社に問い合わせる
社内ブラックに登録されているかどうかは、携帯会社の相談窓口に直接問い合わせれば確認できます。
携帯ブラックも同様に、携帯会社の相談窓口に問い合わせて確認可能です。
なお、携帯ブラックを共有しているTCAとTELESAのいずれの公式ホームページにも「(事業者と)交換する情報については、お客様が以前ご契約をされていた事業者のご相談窓口にお申し出を頂ければ、ご本人であることを確認のうえ、開示いたします。」との記載があります。
2.金融ブラック|信用情報機関に情報開示請求をする
金融ブラックリストに登録されているかどうかは、各信用情報機関に情報開示手続きをすれば確認できます。
開示手続きは、機関ごとに若干異なります。
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株式会社シー・アイ・シー(CIC):CICの公式ホームページ内の「信用情報とは」ページにアクセスし、情報開示手続きをおこないます。
開示方法は、インターネット申し込みまたは郵送申し込みの2種類から選べます。 -
株式会社日本信用情報機構(JICC):ICCの公式ホームページ内の「開示を申し込む」ページにアクセスし、情報開示手続きをおこないます。
本人が開示請求する場合、開示方法はスマホ申し込みまたは郵送申し込みの2種類から選べます。
本人以外が手続きを行う場合は、郵送のみの対応となります。 -
全国銀行個人信用情報センター(KSC):KSCの公式ホームページ内の「本人開示の手続き」ページにアクセスし、情報開示手続きをおこないます。
開示方法は、インターネット申し込みまたは郵送申し込みの2種類から選べます。
ブラックリストの状態でも今すぐ携帯契約をするための3つのポイント
ここでは、ブラックリストの際に携帯を契約する際のポイントを紹介します。
1.ブラックリストでも契約可能な会社に申し込む
審査がほとんどない格安SIMの場合、ブラックリストの状態でも契約できる可能性があります。
とくに、信用情報機関に加盟しておらず、不払いに関する情報を共有していない格安SIMであれば、可能性は高いでしょう。
たとえば、格安SIMサービスを提供する「誰でもスマホ」では、公式ホームページ上で「ブラックリストでも最安値で契約できる格安スマホ」と謳っています。
また、「独自の契約基準を設けているため、他社で契約できなかった方でも99%が契約できています」との記載もあります。
このような独自の審査基準を採用している格安SIMから、優先的に申し込んでみましょう。
2.プリペイド式スマートフォンを活用する
プリペイド式スマートフォンとは、あらかじめ料金を支払うことで利用できるスマートフォンをいいます。
前払い方式で、審査の必要がないのが特徴です。
ただし、通常の契約プランと比較すると料金がやや割高になるため、長期間の利用にはあまり適していません。
次に契約する携帯会社が決まるまでの、一時的な措置として利用するのが望ましいでしょう。
3.レンタルスマートフォンを利用する
レンタルスマートフォンとは、スマートフォンの貸し出しサービスを提供する企業が、ドコモなどの通信事業者と法人契約を結び、その契約に基づいて端末を利用者に貸し出すサービスのことです。
レンタルスマートフォンであれば、利用者の審査は無い場合がほとんどで、最短で申込日から利用できます。
利用した分だけ料金を支払うので、プリペイド式スマートフォンよりも料金を抑えられる点が特徴です。
また、利用したい期間だけ契約できるので、短期的な利用にも長期的な利用にも適しています。
携帯契約をするためにはブラックの状態を解消することも重要!
ブラックリストに登録されていても携帯契約を締結できる場合もありますが、キャリアを自由に選べるようにするためには、ブラックリストから削除されることを目指しましょう。
以下では、ブラックリストから削除されるためのポイントを解説します。
1.携帯料金などの滞納があるなら支払う
まず、携帯料金などの滞納があれば、未払い分を早急に支払うようにしましょう。
料金を完済すれば、「携帯ブラック」からすぐに削除されるので、再契約ができる可能性が高いです。
ただし、未払い分を完済しても、「社内ブラック」に関する情報は必ずしも削除されるわけではありません。
また「金融ブラック」に一度登録されると、5年程度情報が消えない点にも注意しましょう。
携帯端末の分割契約を希望する場合は、金融ブラックから情報が削除されるのを待つしかありません。
2.支払いが難しいなら債務整理を検討する
未払い分の返済が難しい場合は債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、借金の負担を軽減または免除し、借金問題を解決するための法的な手続きです。
ただし、債務整理をおこなうと、現在利用している携帯電話の契約は強制的に解約されることになります。
また、債務整理をすることで金融ブラックに登録されるので、5年間は携帯電話の分割購入は難しくなります。
債務整理をおこなうべきかは、弁護士に相談のうえで慎重に判断しましょう。
さいごに|債務整理後の携帯契約のことが不安なら弁護士に相談しよう
ブラックリストにはさまざまな種類がありますが、とくに社内ブラックや携帯ブラックに登録されると、新規契約や機種変更が難しくなります。
ブラック状態を解消するためにも、まずは滞納料金を完済することを目指してください。
また、滞納している料金の完済が難しい場合は、債務整理を検討すべきです。
債務整理には任意整理・自己破産・個人再生の3種類があり、状況に応じて適切な手続きを選ぶ必要があります。
また、手続きも複雑なので、ひとりで対応するのは難しく、手続きを誤ると思わぬ不利益を被るかもしれません。
そんなときは、債務整理を得意とする弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に相談すれば、あなたの状況に最適な債務整理の方法を提案してもらえるだけでなく、手続きの代行も依頼できます。
ひとりで悩まずに、気軽に弁護士に相談してみましょう。
なお、「ベンナビ債務整理」を利用すれば、債務整理を得意とする弁護士を簡単に探せます。
また、たとえば「初回の面談相談無料」などの条件に合致する弁護士をソートできるので、費用面が不安な方でも安心です。
身近に相談できる弁護士がいない場合は、ぜひご活用ください。