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慰謝料請求を弁護士なしで進める方法は?成功のポイントやリスクも徹底解説

弁護士監修記事
離婚トラブル 慰謝料
2026年02月03日
慰謝料請求を弁護士なしで進める方法は?成功のポイントやリスクも徹底解説
この記事を監修した弁護士
杉本 真樹弁護士 (杉本法律事務所)
解決への道筋は一つではありませんので、いくつか選択肢をご提案し、それぞれのメリット・デメリットをしっかりとご説明した上で、一緒に最良の選択肢を考えるように心がけております。
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夫の浮気が原因で別居し、離婚や慰謝料請求を考えているものの「弁護士に頼むと費用が高そうで不安」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

実際、慰謝料請求は弁護士に依頼せずに自分でおこなうことも可能です。

ただし、証拠の集め方や手続きの進め方を誤ると、請求が認められなかったり、想定よりも低い金額で和解してしまったりするリスクもあります。

本記事では、弁護士なしで慰謝料請求をおこなう具体的な方法をはじめ、成功させるためのポイントや注意すべきリスクをわかりやすく解説します。

また、どんなケースであれば自力での対応が可能で、どんなケースでは弁護士に依頼すべきかの判断基準も紹介します。

費用を抑えながら、納得のいく解決を目指すためにぜひ参考にしてください。

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目次

弁護士なし】不倫の慰謝料請求を自分でする方法

不倫の慰謝料請求は、必ずしも弁護士を通さなければできないわけではありません。

必要な知識と準備を整えれば、個人でも自分で請求手続きをおこなうことが可能です。

弁護士に頼らずに不倫の慰謝料請求をする場合は以下の手順にしたがって進めましょう。

  1. 慰謝料請求に必要な証拠を集める
  2. 相手と話し合って請求する
  3. 内容証明郵便で請求する
  4. 相手が任意の支払いに応じない場合は裁判を提起する

それぞれについて、各ステップでの注意点も挙げながら具体的に解説します。

1.慰謝料請求に必要な証拠を集める

不倫の慰謝料を請求するには、「不倫の事実」と「精神的苦痛を受けたこと」を証明できる証拠が必要です。

単なる噂や疑いではなく、客観的に不倫関係を裏づける資料が求められることを覚えておきましょう。

代表的な証拠としては、以下のようなものが挙げられます。

  • ラブホテルへの出入り写真
  • クレジットカードの利用明細
  • カーナビの検索履歴
  • LINEやメールのやり取り
  • 宿泊先の領収書
  • SNS投稿のスクリーンショット など

そのほか、配偶者が不倫相手と肉体関係を持っていたと認める発言(録音や書面)も有力な証拠になります。

証拠が不十分なまま請求すると、相手に否定されてしまうリスクがあるため、まずは「誰が見ても不倫と判断できる証拠」をしっかり集めてから次の段階へ進みましょう。

また、証拠は多ければ多いほど有利ですが、盗聴や相手の部屋への不法侵入など違法な手段で入手するのは避けましょう。

違法行為によって証拠を得た場合は、別途犯罪行為として罰金や懲役などの刑罰を受けるリスクがあります。

【関連記事】不貞行為の証拠とは?慰謝料請求に必要な証拠の集め方や注意点

2.相手と話し合って請求する

証拠が揃ったら、まずは不倫相手や配偶者本人との話し合いによって慰謝料の支払いを求めます。

この段階では冷静に事実を伝え、「不倫により精神的な苦痛を受けたため慰謝料を支払ってほしい」と明確に請求の意思を示すことが大切です。

感情的に責め立てるとトラブルが拡大する可能性があるため、冷静かつ論理的な対応を心がけましょう。

話し合いの際には、証拠を提示して相手に不倫の事実を認めさせることが有効です。

話し合いで慰謝料の金額や支払方法が決まった場合は、口約束ではなく必ず「示談書」や「念書」を作成しておきましょう。

これにより、相手があとで支払いを拒否した場合でも、次の対応をとりやすくなります。

3.内容証明郵便で請求する

話し合いで解決できなかった場合は、「内容証明郵便」で正式に慰謝料を請求します。

内容証明郵便とは、「誰が・いつ・どんな内容の文書を送ったか」を日本郵便が証明してくれる制度で、裁判での証拠などにも使われる通知手段です。

文面には、不倫の事実・慰謝料の請求額・支払期限・支払先などを具体的に記載します。

たとえば「あなたの不貞行為により多大な精神的苦痛を受けたため、慰謝料として○万円を○月○日までに支払ってください」といった形です。

内容証明を送ることは「法的措置も辞さない」という強いメッセージにもなるため、多くのケースではこれを受け取った時点で相手が支払いに応じることもあります。

相手に正式な請求意思が伝わり、交渉を有利に進められるでしょう。

【関連記事】【例文付き】内容証明郵便とは?効力・書き方・出し方をわかりやすく解説

4.相手が任意の支払いに応じない場合は裁判を提起する

内容証明郵便を送っても相手が慰謝料を支払わない場合、最終手段として裁判を起こすことになります。

裁判には「少額訴訟」と「通常訴訟」の2種類があり、請求額が60万円以下なら少額訴訟を利用可能です。

少額訴訟は1回の審理で結論が出るため、スピーディーに解決したい場合に適しています。

裁判を起こす際には、訴状の作成や証拠の提出が必要です。

自分で手続きをおこなう場合は、裁判所の窓口で書式を確認し、指示に従って準備を進めましょう。

裁判の結果、勝訴判決が出れば、相手の給与や銀行口座を差し押さえることによって強制的に慰謝料を回収することも可能です。

弁護士をつけずに裁判をおこなうことも仕組みとしては可能ですが、手続きが煩雑なため、法テラスや無料法律相談を活用してサポートを受けるのがおすすめです。

慰謝料を請求するための基本的な条件

不倫に対して慰謝料を請求するには、「不倫されたことがつらい」といった当事者の感情だけでは足りず、以下の3つの条件を満たす必要があります。

  1. 相手の行為によって精神的苦痛を受けたこと
  2. 精神的苦痛の原因となったのが相手の不法行為であること
  3. 慰謝料請求が可能な期間を過ぎていないこと

それぞれのポイントについて、具体例を挙げながら詳しく解説します。

相手の行為によって精神的苦痛を受けたこと

慰謝料が認められるためには、まず「相手の行為によって精神的苦痛を受けた」ことを示さなければなりません。

精神的苦痛とは、配偶者の不倫によって受けたショックや悲しみ、家庭生活の平穏が失われたことなどを指します。

たとえば、夫や妻が不倫相手と肉体関係を持ち、嘘をついて外泊を繰り返していた、家庭を放置して不倫相手と生活していたなどの場合、深刻な精神的被害が認められる可能性があります。

ただし、不倫が発覚する前からすでに夫婦関係が破綻していた場合は、「不倫によって精神的苦痛を受けた」とみなされないケースもあるため注意が必要です。

慰謝料を請求する際には、いつから不倫が始まり、どのような影響を受けたかを具体的に説明できるよう整理しておくと有利になります。

精神的苦痛の原因となったのが相手の不法行為であること

慰謝料を請求するには、精神的苦痛が「相手の不法行為によって生じた」ことを証明する必要があります。

不法行為とは、故意または過失によって他人の権利や法律上保護される利益を侵害する行為を指し、不倫の場合は「配偶者のある人と自分の意思で肉体関係を持つこと」が該当します。

つまり、単なる好意や連絡のやり取りだけでは慰謝料請求の対象にならず、実際に肉体関係があったかどうかが焦点となります。

また、不倫相手が「配偶者が既婚者であると知らなかった」場合には、不法行為の故意がないと判断され、慰謝料請求が認められないこともあります。

そのため、不倫相手が既婚者であることを知っていた、または容易に知り得た状況だったことを示す証拠(SNS・メッセージ・周囲の証言など)があるとより強い主張が可能です。

慰謝料請求が可能な期間を過ぎていないこと

不倫の慰謝料請求には「時効」があります。

民法上、不法行為に基づく損害賠償請求は、被害者が「不倫の事実と加害者を知った日から3年」、または「不法行為があった日から20年」が時効です

そのため、不倫の証拠を見つけてから3年以上経過している場合や、不倫が20年以上前の出来事である場合は、原則として慰謝料を請求できません。

ただし、「内容証明郵便による請求」や「調停・裁判の提起」をおこなえば一時的に時効を中断できます。

時効が成立してしまうと請求そのものが認められなくなるため、不倫の事実を知った時点で早めに行動することが重要です。

請求期限が迫っている場合は、速やかに内容証明を送付して時効を中断することを検討しましょう。

慰謝料請求を内容証明郵便でおこなう場合の書き方

不倫の慰謝料請求では内容証明郵便を使うのが一般的ですが、内容証明郵便の書き方には一定のルールがあり、誤りがあると受け付けてもらえない場合もあります。

また、感情的な文面ではなく、事実と請求内容を簡潔かつ正確に記載することが重要です。

ここでは、内容証明郵便を使って不倫の慰謝料を請求する際の基本ルール、記載項目、そして実際の記載例を紹介します。

内容証明郵便の書き方に関するルール

内容証明郵便は、郵便局が文書の内容を証明する制度のため、一般の手紙とは異なりいくつかの形式上のルールがあります。

主なルールは以下のとおりです。

  1. 同一内容の文書を3通作成する(相手用・自分用・郵便局保管用)
  2. 文字または記号を訂正・挿入・削除する場合は、字数及び箇所を余白に記載し、訂正印を押印する
  3. 2枚以上にわたる場合はつづり目に契印を押印する
  4. 末尾余白に差出人と相手の住所氏名を書く

また、郵便局窓口で作成する場合は、文字数についても以下のように制限があります。

縦書きの場合 1行20字以内、1枚26行以内
横書きの場合 1行20字以内、1枚26行以内
1行13文字以内、1枚40行以内
1行26文字以内、1枚20行以内

内容証明郵便は全国の一部郵便局でしか取り扱っていないため、事前に対応窓口を確認しておくと安心です。

最近では、日本郵便の「e内容証明」サービスを利用すれば、自宅からオンラインで手続きすることも可能です。

記載すべき項目

不倫の慰謝料請求の内容証明郵便には、以下の項目を明確に記載する必要があります。

  • 請求者と被請求者の氏名・住所
  • 不倫(不貞行為)の事実:不倫の期間や状況、どのように発覚したかを簡潔に記載
  • 精神的苦痛を受けた旨の説明:どのような被害を受けたのかを明確にする
  • 慰謝料の請求金額と支払期限:「〇万円を〇月〇日までに支払ってください」と明確に指定する
  • 振込先口座の情報:銀行名、支店名、口座番号など
  • 支払いに応じない場合の対応:「期限までに支払いがない場合は法的措置を検討します」と明記

これらを具体的かつ簡潔に記載することで、相手に請求の正当性と本気度を伝えられます。

なお、感情的な言葉や侮辱的な表現は避け、冷静かつ客観的なトーンでまとめることが重要です。

内容証明郵便で慰謝料請求をする場合の記載例

以下は、夫の不倫相手に対しての慰謝料請求を内容証明郵便で送る際の文面例です。実際の状況に合わせて調整してください。

令和〇年〇月〇日

通知書

〒123-4567

東京都新宿区西新宿1丁目1番1号

〇〇〇〇殿

 

私は、あなたと私の夫◎◎◎◎が、令和4年6月頃から令和5年1月頃までの間、継続的に不貞関係を持っていた事実を確認いたしました。

この関係は、あなたと夫がホテルに出入りしている写真およびLINEのやり取りによって明らかになったものです。私はこの不貞行為により、夫婦関係が修復不可能な状態に至り、深い精神的苦痛を受けました。

 

つきましては、あなたの不法行為による損害に対する慰謝料として、金100万円を請求いたします。

令和〇年〇月〇日までに、下記口座へお振込みください。

 

【振込先】

〇〇銀行 〇〇支店 普通預金 口座番号:1234567

口座名義:●●●●

 

なお、期限までにお支払いが確認できない場合には、やむを得ず法的措置を検討いたしますので、ご了承願います。

〒987-6543

東京都渋谷区恵比寿1丁目1番1号

●●●●

敬具

このように、冷静で簡潔な文面で事実と請求内容を明記することがポイントです。

感情的な表現を避け、証拠とともに送付すれば、相手に強い印象を与え、任意の支払いに応じてもらえる可能性が高まります。

慰謝料の相場はどのくらい?

不倫の慰謝料の相場は、不倫の状況や婚姻期間、精神的苦痛の大きさなどによって大きく異なります。

一般的には50万円〜300万円程度が目安とされ、ケースによってはそれ以上の金額が認められることもあります。

たとえば、単発的な不貞行為であれば50万円〜100万円前後にとどまることが多い一方で、婚姻期間が長かったり、数年以上の長期間にわたり不倫関係が続いていたケースでは200万円を超えることもあるでしょう。

また、不倫だけでなくDVなどの不法行為も伴っていた場合は、精神的苦痛が大きいと判断され、慰謝料の上限額が上がる可能性もあります。

逆に、夫婦関係がすでに破綻していた場合や、肉体関係が確認できない場合は、慰謝料請求が認められなかったり、金額が減額されることもあります。

最終的な金額は、当事者間の話し合いまたは裁判所の判断によって決まるため、相場にとらわれすぎず、自分のケースに応じた主張や証拠の提示が重要です。

弁護士に相談すれば、証拠の強さや事情を踏まえて適切な請求額を算定してもらえます。

【関連記事】浮気・不倫による離婚慰謝料の相場は?請求先や手続きのステップをパターン別に解説

慰謝料が高額化する要因は?

慰謝料の金額は一律ではなく、被害の程度や不倫の悪質性、相手の対応などによって変動します。

一般的に、次のような要因があると慰謝料が高額化する傾向にあります。

  • 不倫の期間が長い場合
  • 不倫によって離婚や別居に至った
  • 不倫相手の社会的地位や経済力が高い
  • 配偶者が複数の相手と浮気していた
  • 家族の前で不貞行為がおこなわれた
  • 不貞行為で感染症に罹患した
  • 妊娠中や出産直後の不貞行為
  • 不貞行為でうつ病など精神疾患を発症した
  • 家族の貯金を不貞行為に使った
  • 不倫相手が悪質な行動を取った など

このように、慰謝料の金額は単に「不倫の有無」だけでなく、行為の内容や結果によって大きく変わります。

相手の行動がどれだけ悪質だったか、また自分がどれほどの精神的損害を受けたかを具体的に示すことが、妥当な金額を得るためのポイントです。

弁護士なしの慰謝料請求を成功させるためのポイント

弁護士を介さずに自分で慰謝料請求をおこなう場合、法的な手続きや交渉を全て自力で進める必要があります。

相手と直接やり取りする以上、言葉の選び方や請求方法を誤ると、トラブルに発展したり、相手に法的な反論をされたりする可能性もあります。

弁護士を立てずに慰謝料請求をおこなう際には、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。

  • 慰謝料請求でどうしたいのか目的を明確にしておく
  • 感情的にならない/冷静に対応する
  • 不当な金額の慰謝料請求をしない
  • 過度の謝罪を要求しない
  • 合意した内容を書面でまとめる

それぞれについて、詳しく解説します。

慰謝料請求でどうしたいのか目的を明確にしておく

まず大切なのは、「慰謝料請求によって何を達成したいのか」を明確にしておくことです。

慰謝料請求の目的は、以下のように人によって異なります。

  • 離婚を決めており今後の生活資金を得たい
  • 配偶者に対して今後不貞行為をしないように釘をさしたい
  • 不貞行為の相手に責任をとらせたい

どのような目的を持っているかによって、取るべき対応や話し合いの進め方が変わります。

目的をはっきりさせずに行動すると、交渉が長引いたり、感情的な言い争いになりやすく、結果的に解決が遠のいてしまうこともあります。

慰謝料請求をする際は、自分の状況を冷静に見つめ直して、冷静に行動することが重要です。

感情的にならない/冷静に対応する

不倫問題は強い怒りや悲しみを伴うことも多く、つい感情的になってしまいがちです。

しかし、相手を責め立てたり感情的な言葉を投げかけると、交渉がこじれてしまうリスクがあります。

慰謝料請求はあくまで「法的な手続き」であり、冷静に事実と証拠をもとに話を進めることが大切です。

やり取りはなるべくメールや書面でおこない、感情を抑えた中立的な表現を心がけることで、トラブルを防ぎつつスムーズな解決につなげられるでしょう。

不当な金額の慰謝料請求をしない

慰謝料の請求金額は、法律上の相場や不倫の状況に照らして妥当な範囲で設定する必要があります。

明らかに高額すぎる金額を請求すると、交渉が難航し、慰謝料受け取りまで時間がかかる可能性が高まるでしょう。

一般的に、不倫の慰謝料は50〜300万円程度が相場です。

婚姻関係・不倫関係の長さや不倫による家庭への影響、子どもの有無などを踏まえて請求額を決めましょう。

自分のケースで妥当な金額がわからない場合は、弁護士の無料法律相談を参考にするのも有効です。

相手に現実的な支払能力があるかどうかも考慮し、無理のない金額設定を心がけましょう。

過度の謝罪を要求しない

慰謝料請求は、被害を受けた側が精神的な償いを求める手続きではありますが、過度な謝罪を強要するのは適切ではありません。

「土下座しろ」「誓約書を書け」など、相手を屈服させるような要求をすると、支払いに応じてもらいづらくなるうえ、逆に相手から強要罪として刑事告訴されるリスクもあります。

重要なのは、「法的責任を認め、適切な形で謝罪してもらう」ことです。

示談書の中に「不倫行為を深く反省し、今後一切連絡を取らない」などの条項を盛り込むことで、誠意ある謝罪の意思を文書で残せるでしょう。

合意した内容を書面でまとめる

話し合いや交渉の結果、慰謝料の支払いや今後の関係について合意に至った場合は、必ず示談書などの書面にまとめることが重要です。

口約束のままでは、あとから「そんな約束はしていない」と言われても反論できず、支払いが滞るリスクがあります。

慰謝料請求に関する示談書には、以下のような内容を明記しておくのがおすすめです。

  • 慰謝料の金額
  • 支払い方法と期限
  • 今後の接触禁止や再発防止に関する約束
  • 清算条項(これ以上請求しない旨)

双方が署名・押印したうえで原本をそれぞれ保管すれば、いずれかが約束を破った際に次にとるべき対応に移りやすくなります。

可能であれば、公正証書にしておくと、支払いが滞った際に財産の差し押さえをおこなえるため、より安心です。

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弁護士なしで慰謝料請求をしても問題ないケース

不倫の慰謝料請求は、必ずしも弁護士に依頼しなければならないわけではありません。

状況によっては、自分自身で請求を進めても十分に対応できるケースもあります。

ただし、自分で手続きを進める場合は、証拠の整理・書面作成・支払交渉などを全て自力でおこなう必要があり、冷静かつ法的に正しい対応が求められます。

相手が反論してきたり、支払いを拒否したりする可能性がある場合には、途中で弁護士に相談することも視野に入れておくと安心です。

ここでは、弁護士なしでも慰謝料請求を進めやすい代表的な2つのケースを紹介します。

相手が慰謝料の支払いに合意している

不倫の事実を相手が認め、すでに慰謝料の支払いに合意している場合は、弁護士を介さずに話をまとめることが可能です。

相手に争う意思がなく、誠実に支払う意向を示しているなら、冷静に金額・支払方法・支払期日を話し合い、合意内容を示談書にまとめましょう。

示談書には、慰謝料の金額、支払期日、分割払いの場合の回数や金額、そして「今後一切の請求をしない」ことを明記しておくとトラブル防止になります。

署名・押印した書面を2通作成し、双方が1通ずつ保管しておきましょう。

確実に支払ってもらうために、公正証書にしておくのも有効です。

支払いが滞った際に強制執行が可能となり、弁護士を介さずとも安全に解決できます。

慰謝料の請求額が少ない

不貞行為が一度きりで離婚にも至っていないというケースであれば、請求額は50万円以下程度の少額に収まりやすく、自分で慰謝料請求を進めやすいといえます。

この程度の金額であれば、裁判になっても「少額訴訟制度」を利用でき、1日で審理が終わることも多く、弁護士費用をかけるメリットが薄い場合があります。

また、得られる慰謝料の見込みが少ない場合は、弁護士費用の方が高くついて費用倒れになってしまうリスクもあるため、自分で進めることを検討すべきです。

ただし、金額が少なくても相手が支払いを拒否したり、事実を否定したりする場合は、自分だけでの対応が難しくなる可能性もあります。

そのようなときは、法テラスや自治体の無料相談などを利用して、方向性だけでも確認すると安心です。

弁護士なしで慰謝料請求をするときにやってはいけないこと

不倫の慰謝料を自分で請求する場合、冷静さを欠いた行動や法的に問題のある対応を取ると、かえって自分が不利な立場に立たされるおそれがあります。

相手への怒りや悲しみから感情的な行動に出てしまうと、名誉毀損や脅迫などに該当し、法的トラブルに発展するケースも少なくありません。

慰謝料請求は、あくまで「法に基づいた正当な権利行使」であり、行動ひとつでその正当性が失われることもあると理解しておきましょう。

ここでは、弁護士なしで慰謝料請求をおこなう際に避けるべき行為を5つ紹介します。

当人以外に慰謝料を請求する

慰謝料は、不倫をした本人に対してのみ請求できます。

つまり、不倫相手の家族や勤務先、友人などに請求することは法律上認められていません。

たとえば「相手の親に代わりに払わせる」「会社に請求書を送る」といった行為は、法的根拠がなく、不当な請求として逆に損害賠償を求められる可能性があります。

請求は必ず本人宛てにおこない、内容証明郵便などで正式な形を取るようにしましょう。

暴行・暴言・脅迫によって相手を威圧する

慰謝料請求の交渉で、暴言や脅し文句を使って相手を追い詰めるのは絶対に避けるべきです。

「払わないなら職場に言う」「家族にばらす」などの発言は、恐喝罪や脅迫罪、強要罪に問われる可能性があります。

怒りに任せて暴力を振るうなどの行為も当然ながら犯罪行為です。

正当な慰謝料請求であっても、これらの行動を取ってしまえば自分の立場が一気に不利になります。

あくまで内容証明郵便や裁判といった法的な手続きを通して冷静に対応することが大切です。

相手の職場や家庭へ怒鳴り込む

不倫された怒りから、直接相手の職場や自宅へ行って抗議したくなる気持ちはもっともですが、絶対にやってはいけません。

相手の職場や家庭に押しかけたり、近隣で騒ぎ立てたりすると、「業務妨害」「住居侵入」「迷惑防止条例違反」などに該当して逆に加害者扱いされるおそれがあります。

職場での行為は相手の社会的信用を損なうため、名誉毀損や損害賠償請求をされるリスクもあります。

どんなに感情的になっても、直接的な接触や抗議は避け、法的に認められた手段で対応するようにしましょう。

SNSに書き込んだり第三者に知らせたりする

慰謝料請求の際に、「SNSで暴露する」「友人や同僚に話す」といった行為も危険です。

不倫の事実を他人に伝えることは、相手のプライバシーや名誉を侵害する行為にあたります。

特にSNS投稿は拡散力が高く、一度公開すると削除しても完全には消えません。

その結果、名誉毀損で訴えられたり、逆に慰謝料を請求されるケースもあります。

不倫の慰謝料請求は、あくまで個人間の問題です。

第三者を巻き込むと感情的な対立が深まり、法的リスクも増します。

トラブルを避けるためにも、やり取りは必ず当事者間だけで完結させましょう。

不当な慰謝料額を請求する

慰謝料請求では、実際の被害に見合わない高額な金額を要求することも避けるべきです。

たとえば、「1,000万円払え」といった過大な請求は、現実的に支払いが困難であるだけでなく、脅迫的と見なされるおそれもあります。

裁判所の判断基準では、不倫の慰謝料相場はおおむね50万円〜300万円程度です。

請求額を決める際には、不倫の期間、婚姻関係への影響、精神的苦痛の大きさなどを考慮して、現実的かつ妥当な範囲で設定することが重要です。

適正な金額を提示すれば、相手の支払い意欲を引き出しやすくなり、スムーズな解決につながるでしょう。

弁護士なしで慰謝料請求をするリスク|あてはまるときは弁護士への相談を推奨!

配偶者が不貞行為をしたときに、不倫相手や配偶者に対して慰謝料を請求するのは正当な権利に基づいた行為です。

しかし、慰謝料請求は法的な根拠をもとに進める必要があるため、法律の知識を持たない素人が自力で進めることは以下のようなリスクを伴うと理解しておきましょう。

  • 相手が弁護士をつけた場合、相手のペースで交渉が進む
  • 慰謝料請求に必要な証拠を集められない
  • 適正な慰謝料額を請求できない
  • 不備のある書類を作ってしまう可能性がある
  • 相手が交渉に応じない
  • 相手と直接交渉するのが不安/精神的な負担が大きい

以上のいずれかにあてはまりそうな場合は、自分で手続きを進めると失敗するリスクが高いため、弁護士への相談を検討すべきです。

相手が弁護士をつけた場合、相手のペースで交渉が進む

相手が弁護士を代理人に立てた場合、交渉が相手側のペースで進みやすくなります。

弁護士同士のやり取りになると法的知識に基づいた主張や証拠の突合せが厳格になり、感情論では通用しなくなります。

一方で、相手は弁護士を立てているにもかかわらずこちらは素人が一人で対応していると、十分な反論や妥当な条件提示ができずに不利な和解を迫られる可能性が高まってしまうのです。

弁護士を相手にする場合は、こちらも専門家を立てて対応するか、少なくとも一度は弁護士に相談して交渉戦略や示談の妥当性を確認しておくことが重要です。

慰謝料請求に必要な証拠を集められない

慰謝料を勝ち取るためには、不倫の事実とそれによる精神的被害を裏付ける明確な証拠が必要です。

しかし、法的知識や訴訟の経験がない素人ではどのような証拠が慰謝料請求において有利になるか判断が難しいのが実情です。

結果として、提出できる証拠が不足して裁判で敗訴したり、交渉段階で相手に事実を否定されたりするリスクが高まります。

その点、弁護士に相談すれば、合法的かつ効果的な証拠収集の方法を提案してくれるでしょう。証拠に不安がある場合は弁護士に相談してから行動するのが安全です。

適正な慰謝料額を請求できない

不倫慰謝料の金額はケースバイケースのため、単に感情に任せて高額を請求しても説得力がなければ相手に拒否されるか、裁判で大幅に減額されることがあります。

逆に根拠に自信がなく過小な請求をしてしまうと、交渉で得られる金額を自ら狭めてしまうでしょう。

適正額を算出するには、不倫関係の期間、子どもや生活への影響、相手の支払能力、過去の裁判例などさまざまな要素を考慮する必要があります。

個人ではこれらを総合的に評価しきれないことが多く、相手の反論に対する法的根拠を示せずに交渉が不利に進む可能性があります。

弁護士に相談すれば、類似事例や判例を踏まえた妥当な請求額を算出し、交渉や訴訟で説得力のある主張を組み立ててもらえます。

不備のある書類を作ってしまう可能性がある

慰謝料請求においては、請求の意思・金額・期限・支払方法などを法的に有効な形で文書に残すことが大切です。

しかし、示談書のなかに文言の曖昧さや事実誤認があると、せっかくの請求が無効になってしまったり、相手から支払いを拒否されたりするおそれがあります。

弁護士に依頼すれば、将来起こりうるトラブルを未然に防げる示談書を作成してもらえるはずです。

相手が交渉に応じない 

慰謝料請求は、基本的に相手との交渉によって進めますが、個人での交渉では相手が交渉に応じてくれない可能性があります。

最初から事実を全面否認したり、連絡自体を断ったりされた場合、当事者一人の力ではどうにもならないこともあるでしょう。

交渉がこじれそうなときは、早めに弁護士の介入を検討するのがおすすめです。

相手と直接交渉するのが不安/精神的な負担が大きい

不倫の慰謝料請求は、自分に精神的苦痛を与えた加害者に対しておこなうため、相手と直接やり取りを続けること自体が大きな精神的負担になります。

本来であれば顔も合わせたくないような相手との交渉によってストレスが続き、日常生活や仕事に支障をきたすこともあるでしょう。

加えて、相手とのやりとりで感情的になってしまうと、冷静な交渉ができなくなり、相手に付け入られる隙を与えかねません。

こうした不安や負担を感じる場合は、弁護士に代理交渉を依頼することで心理的な距離を置くことを検討するべきです。

弁護士に慰謝料請求を相談・依頼するメリット

弁護士に慰謝料請求を相談・依頼すると、以下のようなメリットが得られます。

  • 法的に有効な証拠の収集・整理ができる
  • 妥当な慰謝料額を算定してもらえる
  • 相手との交渉を任せられる
  • 示談書や内容証明などの書面を正確に作成できる
  • 裁判になってもスムーズに対応できる

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

慰謝料請求にかかる弁護士費用の相場

不倫の慰謝料請求を弁護士に依頼する際の費用相場は、法律事務所や事例によって変わりますが、大まかな相場は以下のとおりです。

内訳 金額
相談料 0円〜5,000円/30分
着手金 20万円〜30万円
報酬金 獲得金額の10%〜20%
実費 弁護士の交通費など
日当 1万円〜2万円

 

仮に、獲得した慰謝料が200万円だった場合は、以下のような費用がかかる見込みとなります。

  • 着手金:20万円〜30万円
  • 報酬金:20万円〜40万円
  • 合計:40万円〜70万円

また、近年では「完全成功報酬型」や「相談無料」「着手金0円」といった料金体系を採用している事務所も増えており、費用面のハードルは下がりつつあります。

もし費用についての不安があれば、初回相談の段階で、どの範囲までサポートを依頼するのか、費用がどのように発生するのかを確認しておきましょう。

特に費用と回収額のバランスを事前に理解しておくことで、安心して依頼できるでしょう。

一般的には無料相談時に費用倒れの可能性についても説明してくれる

多くの法律事務所では、初回の法律相談を無料でおこなっています。

その際に、慰謝料の見込み額や相手の支払能力を踏まえ、「費用倒れになる可能性」についても丁寧に説明してくれるのが一般的です。

たとえば、請求額が50万円以下の場合や、相手が支払い能力に乏しい場合には、弁護士費用が回収額を上回るおそれがあるため、相談時点で「自分で手続きしたほうがよい」などの現実的なアドバイスをもらえることもあります。

このように、弁護士に相談すると「依頼すべきかどうか」を冷静に判断できる点も大きなメリットです。

相談時には、遠慮なく費用の内訳や支払方法について質問しておきましょう。

さいごに|弁護士なしで慰謝料請求をするリスクを把握しておこう

本記事では、弁護士に頼らず不倫慰謝料を請求する方法や、注意点などについて詳しく解説しました。

不倫の慰謝料請求は、弁護士を介さず自分でおこなうことも可能ですが、法的知識や交渉力が求められるため、慎重に進める必要があります。

証拠の集め方や交渉の進め方を誤ると、請求が認められなかったり、逆に名誉毀損や脅迫とみなされるリスクもあります。

特に、相手が弁護士を立てている場合や支払いを拒否している場合には、個人での対応が難しく、不利な結果になる可能性が高まります。

一方で、弁護士に相談すれば、法的に有効な証拠の整理、妥当な慰謝料額の算定、相手との交渉・書面作成までを一貫して任せられるため、精神的な負担を大幅に軽減できるでしょう。

費用倒れの心配がある場合でも、無料相談でリスクを確認できることが多いため、まずは一度弁護士に相談してから行動するのがおすすめです。

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