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法定相続分とは?計算例・計算ツールや遺留分との違いまで図解でわかりやすく解説

弁護士監修記事
遺産相続
2026年04月08日
法定相続分とは?計算例・計算ツールや遺留分との違いまで図解でわかりやすく解説
この記事を監修した弁護士
吉田 朋師弁護士 (修善寺法律事務所)
『修善寺法律事務所』は、静岡県密着型の法律事務所で、その中でも相続トラブルに注力しております。 生前対策~相続発生後まで幅広くご対応いただけますので、是非ご連絡してください。
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  • 「法定相続分とはなに?」
  • 「自分はどのくらい遺産を相続する権利があるの?」

遺産相続が開始されたとき、「自分がどのくらい相続する権利があるか」は誰もが気になるところでしょう。法定相続分は、その答えとなる民法上のルールです。

本記事では法定相続分とは何かや、法定相続分の割合や金額を計算する方法と計算ツール・計算例などについて図解でわかりやすく解説しています。

遺産相続をする際は、まず相続人が持つ権利について把握しておくことが必要です。本記事の内容を理解すれば、遺産相続に必要な最低限の知識を把握し、適切に必要な手続きをはじめられるようになります。

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目次

法定相続分とは | 民法が定める相続財産の分配割合

法定相続分とは、相続財産をどのような割合で分けるのかについて、民法で定められている基準のことです。

相続の前提として「誰が相続する権利を持つのか」「その人たちがどの程度の割合を取得するのか」が法律であらかじめ決められています。

まず法定相続人の範囲から整理し、そのうえで分配割合の仕組みや、実際にどのような場面で法定相続分が使われるのかを順に解説します。

民法では財産を相続する権利がある人(=法定相続人)を定めている

相続が発生した場合、被相続人の財産を誰でも自由に相続できるわけではありません。

民法では、相続する権利を持つ人を「法定相続人」として明確に定めており、この範囲に含まれない人は、原則として相続権を持ちません。

法定相続人と相続順位
法定相続人 順位
被相続人の配偶者 常に相続人となる
被相続人の子ども
(子どもが亡くなっている場合は孫)
第1順位
被相続人の父母
(父母が亡くなっている場合は祖父母)
第2順位
被相続人の兄弟姉妹
(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥姪)
第3順位

上記のように法定相続人には順位があり、常に相続人となる配偶者に加えて、第一順位は子ども、第二順位は直系尊属(父母や祖父母)、第三順位は兄弟姉妹とされています。配偶者のほか、法定相続人になれるのはもっとも高い相続順位の方だけです。

たとえば子どもがいる場合は、親や兄弟姉妹は相続人にならず、子どもがいない場合に初めて次の順位が相続人となります。

法定相続人ごとに相続財産の分配割合(=法定相続分)が決められている

法定相続人が確定したら、次に問題となるのが、各相続人がどの程度の割合で相続財産を取得するかです。この分配割合が「法定相続分」であり、相続人の組み合わせごとに民法で以下のように具体的に定められています。

法定相続分

たとえば、配偶者と子どもが相続人となる場合は、配偶者が1/2、子ども全員で1/2を取得し、子どもが複数いる場合はその分を均等に分けます。

法定相続分は主に相続人同士の協議(=遺産分割協議)で目安として参考にされる

遺産相続では、必ずしも法定相続分通りに財産を分割しなければならないわけではありません。

実際の相続手続きでは、相続人全員の話し合い(「遺産分割協議」)によって、財産の分け方を自由に決めることも可能です。遺産分割協議では、法定相続分が遺産分割の目安として参考にされます。

遺産分割協議によって決定した分配の割合を「具体的相続分」、遺言書によって指定された相続割合を「指定相続分」とも呼びます。

財産の分配割合 概要
法定相続分 民法で定められた法定相続人が有する相続割合
具体的相続分 遺産分割協議によって法定相続人が合意した相続割合
指定相続分 遺言書によって指定された相続割合

法定相続分が認められない(法定相続人でない)人の代表例

法定相続分が認められない(法定相続人でない)人の代表例

家族のように暮らしていたり、実際の親族だったりしても、法定相続分が認められない(法定相続人でない)場合もあります。誤解していると、遺産相続でトラブルになる可能性があるので注意しましょう。

具体的には、以下の6つのケースいずれかにあてはまる人は、法定相続分が認められません。

該当する人 法定相続分が認められない理由
内縁の妻・夫 内縁関係にある配偶者は、実態として夫婦同然の生活を送っていた場合でも、法律上の婚姻関係が成立していないため法定相続人には該当しません。
離婚した元配偶者 離婚が成立すると、元配偶者との婚姻関係は解消されるため、相続権も失われます。
再婚相手の連れ子 再婚相手の連れ子は、養子縁組をしていない限り、法律上の親子関係が成立していないため法定相続人にはなりません。
「相続欠格」とされた人 被相続人を故意に殺害した場合や、遺言書の偽造・隠匿・破棄など重大な不正行為を行った場合、「相続欠格」とされ相続権を失います。
「相続廃除」をされた人 被相続人に対して虐待や著しい非行、重大な侮辱行為などをおこなった場合、家庭裁判所の手続きを経て「相続廃除」が認められ相続権を失うことがあります。
孫・甥姪 孫や甥姪は、原則として法定相続人には該当しません。相続順位は子、直系尊属、兄弟姉妹の順で定められており、孫や甥姪はその次の立場となります。
※子どもや兄弟姉妹が相続開始前に亡くなっている場合には、代襲相続が発生し孫・甥姪が相続権を得る可能性があります。

法定相続人ごとの法定相続分と計算例をパターン別に紹介

法定相続分は、相続人の組み合わせによって割合が異なります。ここでは、相続の現場でもよく見られる5つのケースについて、法定相続分の考え方と簡単な計算例を紹介します。

【パターン1】配偶者+子ども3人が法定相続人の場合

【パターン1】配偶者+子ども3人が法定相続人の場合

配偶者と子どもが相続人となる場合、配偶者は常に相続人となり、法定相続分は配偶者が1/2、子ども全体で1/2と定められています。

子どもが複数いる場合は、その持分を人数で均等に分けるのが原則です。

たとえば相続財産が3,000万円の場合、配偶者が3,000×1/2=1,500万円を取得します。残りの1/2を子ども3人で分けることになるので、子どもひとりあたりの相続分は1/2×1/3=1/6です。そのため子どもひとり当たりが取得するのは3,000万円×1/6=500万円となります。

【パターン2】子ども3人が法定相続人の場合

【パターン2】子ども3人が法定相続人の場合

配偶者が死亡していて子どもだけが相続人となるケースでは、子どもが第一順位の相続人となり、相続財産の全てを子どもが相続します。

この場合、子どもの法定相続分が100%になり、人数で均等に分割されます。子どもが3人いるのであれば、それぞれの法定相続分は1/3ずつです。

たとえば相続財産が2,400万円であれば、子ども3人がそれぞれ2,400万円×1/3=800万円ずつ相続する計算です。

【パターン3】配偶者+父母が法定相続人の場合

【パターン3】配偶者+父母が法定相続人の場合

配偶者と父母が法定相続人となるパターンを考えてみましょう。

子どもがいない場合、次に相続人となるのが直系尊属である父母です。

この場合の法定相続分は、配偶者が2/3、父母ふたりで1/3となります。父母がともに存命であれば、1/3を2人で等分するので、それぞれの法定相続分は1/3×1/2=1/6ずつです。

たとえば相続財産が3,000万円の場合、配偶者が3,000万円×2/3=2,000万円を受け継ぎます。一方、父母はそれぞれ3,000万円×1/6=500万円ずつ受け継ぐことになるのです。

【パターン4】父母のみが法定相続人の場合

【パターン4】父母のみが法定相続人の場合

配偶者も子どももいない場合には、直系尊属である父母が相続人となります。

このケースでは、父母が相続財産の全てを相続し、それぞれ1/2ずつ取得することになります。

相続財産が1,800万円の場合、父母がそれぞれ1,800万円×1/2=900万円ずつ相続することになります。

父母のどちらかがすでに亡くなっている場合には、存命の親が全額を相続します。

【パターン5】配偶者+兄弟2人が法定相続人の場合

【パターン5】配偶者+兄弟2人が法定相続人の場合

子どもや父母がいない場合、配偶者と兄弟姉妹が相続人となります。

この場合の法定相続分は、配偶者が3/4、兄弟姉妹全体で1/4です。兄弟姉妹が複数いる場合は、その持分を均等に分けます。上図のように存命の兄弟姉妹が2人なら、それぞれの法定相続分は1/4×1/2=1/8ずつです。

相続財産が4,000万円の場合、配偶者が4,000万円×3/4=3,000万円、兄弟姉妹2人がひとりあたり4,000万円×1/8=500万円ずつ相続することになります。

計算ツールを使えば法定相続分が簡単に算出できる

法定相続分の計算ツール

計算ツールを使えば、それぞれのケースに合わせた法定相続分を簡単に算出できます。

法定相続分は、相続人の構成や人数によって割合が細かく変わるため、自力で計算すると思わぬ勘違いや計算ミスが生じることがあります。特に、相続人が複数いる場合や、代襲相続が関係する場合では、ひとりひとりの相続割合を正確に把握するのが難しくなりがちです。

そのような場合に役立つのが、法定相続分の計算ツールです。相続人の続柄や人数など、必要な項目を選択・入力するだけで、民法に基づいた法定相続分を自動で算出できるため、専門知識がなくても直感的に結果を確認できます。

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遺産相続では法定相続分とあわせ遺留分にも注意が必要となる

遺産相続では、法定相続分だけでなく遺留分にも気を付けなくてはなりません。遺留分は法定相続分と混同されがちですが、それぞれ異なるルールです。遺留分のことを想定せず相続を進めてしまうと、あとで相続人の一部が不満を持ちトラブルとなる可能性があります。

ここでは、法定相続分とよく混同される遺留分について詳しく解説しています。

遺留分は一定の法定相続人が最低限相続する権利が認められた遺産の割合

遺留分とは、被相続人が遺言や生前贈与などで自由に財産を分配した場合であっても、一定の法定相続人に対して最低限保障される相続分を指します。

特定の相続人に全ての財産を相続させる内容の遺言があった場合でも、遺留分を持つ相続人は、自分の最低限の取り分について請求することが可能です。この制度は、被相続人の意思を尊重しつつも、近しい家族の生活や公平性を一定程度守ることを目的としているといえます。

法定相続分と遺留分の違い

法定相続分と遺留分は、いずれも相続割合に関する制度ですが、その性質と役割は以下表にある通り大きく異なります。

法定相続分と遺留分の違い
  法定相続分 遺留分
概要 法定相続人に対して民法で認められた相続財産の分配割合 一定の法定相続人が最低限相続する権利が認められた遺産の割合
範囲 ・被相続人の配偶者と子どもなど直系卑属
・親などの直系尊属
・兄弟姉妹と甥姪
・被相続人の配偶者と子どもなど直系卑属
・親などの直系尊属
※兄弟姉妹/甥姪には認められない
用いられる ケース 遺産分割 不公平な遺贈や贈与があったとき
強制力 ない ある

法定相続分は、遺言書がない場合や遺産分割協議の目安として用いられる、民法上の標準的な分配割合です。

一方、遺留分は、遺言や生前贈与などによって相続分が著しく偏った場合に、一定の相続人を保護するための最低限の権利といえます。

法定相続分は話し合いによって変更できますが、遺留分は侵害できません。また法定相続分と遺留分とでは、対象となる範囲が異なるので注意しましょう。

遺留分の割合と計算例

遺留分の割合

遺留分の割合は上図のように、法定相続人の組み合わせによってかわります。遺留分の「総額」は法定相続人の構成によって決まっており、その後、各相続人個別の遺留分が算出されます。

ここでは3つのケースについて、具体的な金額を用いて遺留分の計算例を確認します。

【ケース① 法定相続人:配偶者+子ども1人、相続財産:1億円】

配偶者と子どもが相続人となる場合、遺留分の総額は相続財産の1/2です。相続財産が1億円のため、遺留分の総額は1億円×1/2=5,000万円となります。

次に、この5,000万円を法定相続分に応じて分けます。配偶者と子ども1人の法定相続分はそれぞれ1/2ずつであるため、

  • 配偶者の遺留分:5,000万円×1/2=2,500万円
  • 子どもの遺留分:5,000万円×1/2=2,500万円

となります。

【ケース② 法定相続人:配偶者+子ども2人、相続財産:1億円】

このケースでも、配偶者と子どもが相続人となるため、遺留分の総額は相続財産の1/2です。相続財産1億円 × 1/2 = 5,000万円 が遺留分の総額となります。

次に、法定相続分を確認します。配偶者が1/2、子ども全体で1/2となり、子ども2人はこれを等分することになるので、それぞれの遺留分は1/2×1/2=1/4ずつです。これを遺留分総額に当てはめると、

  • 配偶者の遺留分:5,000万円×1/2=2,500万円
  • 子ども1人あたりの遺留分:5,000万円×1/2×1/2=1,250万円

【ケース③ 父母(両方とも存命)、相続財産:3,000万円】

相続人が直系尊属のみである場合、遺留分の総額は相続財産の1/3と定められています。相続財産が3,000万円なので、3,000万円 × 1/3 = 1,000万円が遺留分の総額となります。

父母がともに存命の場合、法定相続分はそれぞれ1/2ずつであるため、遺留分も均等に分けられます。

  • 父の遺留分:1,000万円×1/2=500万円
  • 母の遺留分:1,000万円×1/2=500万円

遺留分を請求する方法【遺留分侵害額請求の方法】

遺留分侵害額請求の方法

遺留分は、以下にあげる方法で請求する必要があります。何もしなければ、遺留分を取得できません。

順番 方法 概要
1 内容証明郵便で意思表示 遺留分侵害額請求は、まず相手方に対して意思表示をおこなうことから始まります。内容証明郵便を利用すると、「いつ・誰が・どのような内容で請求したか」を郵便局が証明してくれるため、後のトラブル防止や証拠保全の観点で有効です。
話し合いによる解決を目指す場合でも、最初の正式なステップとして用いられることが多い方法です。意思表示をしたあと話し合いで、多くの遺産を受け継いだ相続人に対し遺留分にあたる金額の支払いを請求します。(不動産などの「モノ」でなくお金で解決します。)相手が請求に応じれば、手続きは完了です。
2 調停で請求 当事者間の話し合いで解決しない場合には、家庭裁判所に遺留分侵害額請求調停を申し立てることができます。調停では、裁判官と調停委員が間に入り、双方の主張を整理しながら合意を目指します。訴訟と比べて手続きが簡単で、感情的な対立を抑えやすい点が特徴です。
ただし、必ず合意に至るとは限らず、話し合いが成立しなければ次の段階として訴訟を検討することになります。
3 訴訟を起こす 調停でも解決しない場合には、最終手段として遺留分侵害額請求訴訟を提起します。
訴訟では、遺留分の有無や金額、生前贈与の評価などを裁判所が法的に判断します。強制力のある判決が得られる一方で、時間や費用の負担が大きく、親族関係が悪化する可能性もあります。
そのため、訴訟はほかの方法で解決できない場合に選択されることが一般的です。

法定相続分とあわせ遺産相続で知っておきたいその他の基礎知識

遺産相続では、法定相続分を基準として話し合いが進められることが多いものの、実際の分配においてはそれだけで判断できないケースも少なくありません。

特定の相続人が生前に多額の援助を受けていた場合や、被相続人の財産形成に特別な貢献をしていた場合など、事情を考慮しなければ不公平が生じることもあります。こうした調整のために用いられるのが「特別受益」「寄与分」「特別寄与料」といった制度です。

これらは相続トラブルを防ぐうえで重要な考え方であり、法定相続分とあわせて理解しておく必要があります。

特別受益 | 特定の相続人が特別に与えられた遺産相続上の利益

特別受益とは、相続人のうち特定の人が、被相続人の生前に婚姻費用や住宅購入資金、事業資金などとして受けた遺産相続上の利益です。特別利益は「相続分の前渡し」とみなして相続分を調整します。

特別受益を考慮せずに法定相続分どおり遺産を分けてしまうと、実質的に一部の相続人だけが多くの財産を取得する結果となり、不公平が生じるおそれがあります。

そのため、特別受益がある場合は、実際に残っている相続財産に特別受益分を加えた金額(みなし相続財産)を算出し、公平になるように相続分を計算しなおします。

遺産分割の対象となる「みなし相続財産」の計算式
「相続開始時の相続財産」+「特別受益額」=「みなし相続財産」
特別受益を考慮した相続額の計算式
特別受益者である相続人の相続額:「みなし相続財産」 ×「 法定相続分」 − 「すでに受け取った特別受益額」
特別受益者ではない相続人の相続額:「みなし相続財産」 × 「法定相続分」

具体的な計算例をみていきましょう。

【計算例(特別受益があるケース)】

  • 相続開始時の相続財産:3,000万円
  • 法定相続人:子ども2人
  • 特別受益:長男が生前に住宅資金として1,000万円を受領
① みなし相続財産を算出
3,000万円(相続財産)+ 1,000万円(特別受益額)= 4,000万円
② 法定相続分で分割
子ども2人のため、法定相続分は各1/2
4,000万円 × 1/2 = 2,000万円
③ 実際の取得額を調整
長男:2,000万円 − 1,000万円(特別受益)= 1,000万円
次男:2,000万円(特別受益なし)= 2,000万円

このように、特別受益を考慮することで、生前に多くの援助を受けた相続人と、そうでない相続人との不公平を調整することができます。ただし、どこまでが特別受益に該当するかについては判断が分かれやすく、争点になりやすい部分です。

実務上は、贈与の内容や金額、時期などを具体的に整理したうえで、弁護士などの専門家に相談するのが確実です。

寄与分 | 被相続人の財産維持・増加に特別な貢献をした相続人に認められる

寄与分とは、相続人の中で被相続人の財産の維持や増加に特別な貢献をした人がいる場合に、その貢献度を相続分に反映させる制度です。

長年にわたって家業を無償で手伝い事業を支えてきた子どもや、被相続人の財産管理を担っていた相続人などが該当します。

寄与分が認められると、相続財産の中から一定額が先に寄与者に配分され、残りを法定相続分に基づいて分ける形になります。

ただし、日常的な家事や一般的な扶養の範囲では寄与分の請求は認められにくい点には注意が必要です。

特別寄与料 | 被相続人の介護などをおこなった相続人以外の親族向け

特別寄与料とは、民法改正により2019年7月1日から導入された制度です。

相続人ではない親族が、被相続人の療養看護や介護などを無償でおこない、財産の維持や増加に特別な貢献をした場合は、特別寄与料を請求できる可能性があります。たとえば長男の配偶者が、被相続人の介護を長期間担っていたようなケースが該当します。

従来、相続人でない親族の貢献は相続に反映されにくい状況でしたが、この制度により一定の金銭的評価を求めることが可能になりました。特別寄与料は相続人に対して請求するかたちとなり、相続開始後に主張しなければなりません。

認められる範囲や金額は個別事情によるため、専門家の助言が重要となります。

遺産相続について弁護士に相談・依頼すべき理由

遺産相続は法定相続分が定められているものの、実際にはそのとおりに進むとは限りません。遺言書や生前贈与、特別受益・寄与分、遺留分侵害などが関係すると、相続人同士の利害が対立し、話し合いが難航しやすくなります。身内同士であるがゆえに感情的な対立が生じやすい点も、相続トラブルの特徴です。

弁護士に相談・依頼する最大のメリットは、自分の法的な立場や相続分を正確に整理できることです。専門家の視点から、法定相続分や遺留分、調整が必要な要素を踏まえた見通しを示してもらえるため、不利な合意を避けやすくなります。

相続人間の交渉を代理してもらえる点も重要です。弁護士が間に入ることで、感情に左右されず、法的根拠に基づいた冷静な話し合いが可能になるでしょう。さらに、調停や訴訟に発展した場合でも、一貫して対応を任せられるため、手続きの負担を大きく軽減できます。

相続はトラブルが起こりやすい分野だからこそ、早めに弁護士へ相談することが、円満かつ納得のいく解決につながる合理的な選択といえるでしょう。

遺産相続を弁護士に相談する詳しいメリットや費用相場、弁護士を選ぶ判断基準については、以下記事で詳しく解説しています。興味があれば、あわせて参照ください。

【関連記事】遺産相続を弁護士に相談するメリットは?費用相場や弁護士を選ぶときの判断基準を解説

さいごに | 遺産相続をする際は法定相続分について把握しておこう!

本記事では、法定相続分の基本や計算例、遺留分との違い、特別受益・寄与分といった相続実務で重要となるポイントを整理して解説してきました。

遺産相続を円滑に進めるためには、まず法定相続分を正しく理解し、自分にどのような権利があるかを把握しておくことが重要です。法律上の基準を知っておくことで、遺産相続で自分の権利を知らず損をしたり、権利以上の要求をして揉めたりするのを避けられます。

もっとも、実際の相続では、遺言書や生前贈与、相続人同士の関係性などが影響し、判断が複雑になることも少なくありません。そうした場合には、相続に詳しい弁護士へ早めに相談することが有効です。

相続問題に強い全国の弁護士が登録された「ベンナビ相続」を活用すれば、希望にあう弁護士を簡単に探せます。ベンナビ相続では、無料相談が可能な弁護士の検索も簡単です。

相続が開始される前であっても、事前に専門家の意見を確認しておくことで、将来の不安を軽減できます。相続に関して少しでも不安や疑問があれば、ベンナビ相続を利用し、後悔のない遺産相続に向けて準備を整えてください。

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