10対0の交通事故の示談金相場はいくら?慰謝料の計算方法やむちうちの相場を解説
10対0の事故で被害者になった場合、通常は加害者側の保険会社から示談金の提示を受けます。
しかし、その金額が本当に適正かどうかを判断できる方は多くありません。
実際、保険会社が提示する金額は社内基準に基づいており、増額の余地が残されています。
少しでも多く示談金を受け取りたいのであれば、弁護士に依頼し、算出し直してもらうことが重要です。
本記事では、10対0事故の示談金相場や示談金を適切に受け取るためのポイント、示談交渉の注意点などを解説します。
むちうちの示談金相場もケース別に紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
- 10対0の事故における示談金相場に関して知っておきたい基礎知識
- 【ケース別】10対0の事故における示談金の内訳・相場
- 【シミュレーション】10対0の事故でむちうちになった場合の示談金相場
- 10対0の事故で怪我なしの場合の示談金の内訳・相場
- 10対0事故の示談金を適切に受け取るための3つのポイント
- 10対0の事故における示談交渉の注意点
- 10対0の事故における示談交渉の流れ
- 10対0の事故の示談交渉は弁護士に任せるべき3つの理由
- 交通事故トラブルが得意な弁護士はベンナビ交通事故ですぐに見つかる
- 10対0の事故の示談金相場に関してよくある質問
- 10対0事故の示談で損をしたくないなら弁護士に相談を!
10対0の事故における示談金相場に関して知っておきたい基礎知識
10対0の事故における示談金相場は、けがの有無と算出基準によって大きく変わります。
適切な示談金を受け取るためにも、正しい知識を身に付けておきましょう。
けがの有無で示談金の内訳・相場は大きく異なる
交通事故全般では、けががあるかどうかで示談金の内訳・相場が異なります。
なぜなら、精神的苦痛に対する慰謝料を請求できるのは、原則として人身事故だけだからです。
慰謝料は示談金の大部分を占めるケースが多く、人身事故と物損事故では最終的な受取額に大きな開きが生じます。
物損事故の場合、示談金として請求できるのは、車両の修理費や代車費用などの実費分に限られます。
大切なペットが亡くなった場合などのよほどの事情がなければ、慰謝料請求は認められません。
示談金の算出基準は3種類ある
示談金の算出基準は以下の3種類あり、どれを用いるかによって示談金額は大きく変わります。
| 基準 | 概要 | 金額水準 |
|---|---|---|
| 自賠責基準 | 人的損害の最低限の補償を目的とした算出基準 | 低い |
| 任意保険基準 | 保険会社が独自に設定している算出基準 | やや低い |
| 弁護士基準(裁判基準) | 過去の裁判例をもとに適正額を求める算出基準 | 最も高い |
保険会社が最初に提示してくる金額は、任意保険基準によるものがほとんどです。
弁護士基準で示談金を算出し、交渉に介入すれば大幅な増額が期待できます。
大きなけがをした場合などは、弁護士基準で算出し直すことで、示談金が100万円以上増額するケースも珍しくありません。
【ケース別】10対0の事故における示談金の内訳・相場
10対0の事故で請求できる費目は、けがの状況や治療経過によって異なります。
それぞれの相場を把握しておくことが、保険会社との交渉で適正額を判断する第一歩です。
入通院慰謝料|けがで入院・通院した場合
入通院慰謝料は、事故によるけがで入院・通院した際の精神的苦痛に対して支払われます。
まず、自賠責基準の計算式は「4,300円 × 対象日数 = 入通院慰謝料」です。
「対象日数」は次の2つのうち、少ないほうの日数を使います。
- 実通院日数の2倍:実際に病院へ行った日数 × 2
- 治療日数
一方、弁護士基準は「赤い本(民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準)」に掲載された算定表をもとに計算されます。
入通院慰謝料は、通院期間や通院日数をもとに計算されるため、痛みを我慢して通院しなかった期間は原則として考慮されません。
治療を途中で打ち切ると、その分だけ慰謝料が低く算定されてしまいます。
後遺障害慰謝料|後遺症が残った場合
治療を続けても症状が残り、後遺障害等級に認定された場合は、入通院慰謝料とは別枠で後遺障害慰謝料を請求できます。
自賠責基準と弁護士基準による後遺障害慰謝料の相場は以下のとおりです。
| 後遺障害等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 1,150万円 | 2,800万円 | 約1,650万円 |
| 2級 | 998万円 | 2,370万円 | 約1,372万円 |
| 3級 | 861万円 | 1,990万円 | 約1,129万円 |
| 4級 | 737万円 | 1,670万円 | 約933万円 |
| 5級 | 618万円 | 1,400万円 | 約782万円 |
| 6級 | 512万円 | 1,180万円 | 約668万円 |
| 7級 | 419万円 | 1,000万円 | 約581万円 |
| 8級 | 331万円 | 830万円 | 約499万円 |
| 9級 | 249万円 | 690万円 | 約441万円 |
| 10級 | 190万円 | 550万円 | 約360万円 |
| 11級 | 136万円 | 420万円 | 約284万円 |
| 12級 | 94万円 | 290万円 | 約196万円 |
| 13級 | 57万円 | 180万円 | 約123万円 |
| 14級 | 32万円 | 110万円 | 約78万円 |
最も軽い14級でも自賠責基準と弁護士基準の差は約78万円、重篤な1級では差額が1,650万円にのぼります。
後遺障害が残った場合は、可能な限り弁護士を通じて示談交渉を進めましょう。
死亡慰謝料|被害者が死亡した場合
死亡慰謝料は、被害者本人への慰謝料と遺族への慰謝料の2つで構成されます。
まず、自賠責基準では、被害者本人に対する400万円に、遺族の人数に応じた慰謝料を加算します。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 被害者本人分 | 400万円(固定) |
| 遺族1人の場合 | 550万円(本人分に加算) |
| 遺族2人の場合 | 650万円(本人分に加算) |
| 遺族3人以上の場合 | 750万円(本人分に加算) |
| 被害者に被扶養者がいる場合 | 200万円(上記金額に加算) |
一方、弁護士基準では本人分と遺族分を合算した総額として設定されています。
| 被害者の立場 | 金額 |
|---|---|
| 一家の支柱(主たる生計維持者) | 2,800万円 |
| 母親・配偶者(家事従事者) | 2,500万円 |
| 独身者・未就労の子ども・高齢者など | 2,000万円〜2,500万円 |
「一家の支柱」に該当するかどうかは、収入や家族への扶養状況などを踏まえて判断されます。
休業損害|治療・療養で仕事を休んだ場合
事故のけがが原因で働けなかった期間に生じた収入の減少分は、休業損害として補償されます。
会社員の場合は直近3ヶ月の給与平均をもとに日額を計算し、休業日数を掛けて算出するのが基本です。
有給休暇を使用した日数も請求対象に含まれます。
| 職業 | 計算方法(目安) |
|---|---|
| 会社員 | 直近3ヶ月の給与合計 ÷ 90日 × 休業日数 |
| 自営業 | 確定申告の所得額 ÷ 365日 × 休業日数 |
| 専業主婦・主夫 | 賃金センサスの女性全年齢平均(日額約1万円)× 休業日数 |
ポイントは、専業主婦(主夫)でも休業損害を請求できることです。
家事労働ができなくなった分の損失を示談金の中で補償してもらえます。
逸失利益|事故によって将来の収入が減った場合
後遺障害が残り、労働能力が永続的に低下した場合には逸失利益も請求できます。
将来にわたる収入減少を現在価値に換算して補償するため、金額が数百万〜数千万円規模になることも珍しくありません。
逸失利益の計算式は以下のとおりです。
- 基礎収入 × 労働能力喪失率 × ライプニッツ係数 = 逸失利益
労働能力喪失率は後遺障害等級によって定められており、ライプニッツ係数は症状固定時の年齢と就労可能年数から算出します。
計算構造が複雑なうえ、金額の規模が大きいため、弁護士のサポートは必要不可欠です。
逸失利益の計算方法については、以下の記事でも解説しているので参考にしてください。
【関連記事】逸失利益の計算方法|正当な損害賠償を請求するための基礎知識
【シミュレーション】10対0の事故でむちうちになった場合の示談金相場
むちうちは骨折などと異なり、外見上の損傷がないため、保険会社から低い金額を提示されやすいです。
あらかじめ通院期間ごとの具体的な相場を確認しておきましょう。
むちうちで通院1ヵ月の場合
むちうちで1ヵ月通院(週2日ペース・実通院日数8日)した場合の慰謝料相場は以下のとおりです。
| 基準 | 入通院慰謝料の目安 |
|---|---|
| 自賠責基準 | 約6万8,800円 |
| 弁護士基準 | 約19万円 |
自賠責基準では、「4,300円 × 対象日数(実通院日数8日 × 2 = 16日)」で慰謝料を計算します。
弁護士基準では、赤い本の表(軽傷用)にある「通院1月・入院0月」の交差部分が慰謝料相場です。
通院1ヵ月という短期の案件でも、弁護士基準と自賠責基準では、慰謝料の金額に大きな開きがあります。
むちうちで通院3ヵ月の場合
むちうちで通院3ヵ月(週2日ペース・実通院日数24日)の場合の慰謝料相場は以下のとおりです。
| 基準 | 入通院慰謝料の目安 |
|---|---|
| 自賠責基準 | 約20万6,400円 |
| 弁護士基準 | 約53万円 |
通院3ヵ月前後は、保険会社から「そろそろ治療を終了してほしい」と打診されやすい時期です。
しかし、保険会社の打診に従って治療を打ち切ると、受け取れる慰謝料がその時点で確定してしまいます。
まだ痛みや痺れが残っている場合は、医師に相談したうえで治療を継続してください。
むちうちで通院6ヵ月の場合
通院6ヵ月(週2日ペース・実通院日数48日)の場合の慰謝料相場は以下のとおりです。
| 基準 | 入通院慰謝料の目安 |
|---|---|
| 自賠責基準 | 約41万2,800円 |
| 弁護士基準 | 約89万円 |
むちうちの治療期間が6ヵ月に及んだ場合は、その分、入通院慰謝料も高額になり、弁護士基準では自賠責基準の2倍を超えます。
なお、6ヵ月通院しても症状が改善しない場合は、医師から症状固定の診断が出るかもしれません。
症状固定後の通院は、入通院慰謝料の算定対象外です。
後述するように、後遺障害慰謝料や逸失利益の請求を検討していく必要があります。
むちうちで後遺症が残った場合
むちうちで後遺症が残った場合は入通院慰謝料に加えて、後遺障害慰謝料と逸失利益を請求できます。
むちうちで認定されやすい後遺障害等級14級9号を想定し、後遺障害慰謝料と逸失利益の相場を以下にまとめました。
| 後遺障害慰謝料 | 逸失利益 |
|---|---|
| 110万円 | 年収300万円:68万6,955円 |
| 年収400万円:91万5,800円 | |
| 年収500万円:114万4,925円 | |
| 年収600万円:137万3,910円 | |
| 年収700万円:160万2,895円 | |
| 年収800万円:183万1,880円 | |
| 年収900万円:206万865円 | |
| 年収1,000万円:228万9,850円 |
なお、むちうちの症状が重い場合には、12級13号に認定されることもあります。
その場合の後遺障害慰謝料は290万円が相場です。
【関連記事】むち打ち事故の慰謝料相場と計算方法|完治・後遺症で変わる金額と請求する際のコツ
10対0の事故で怪我なしの場合の示談金の内訳・相場
けがのない物損事故の場合、示談金は財産的損害の実費のみで構成されます。
慰謝料は原則として認められず、修理費や代車費用などの合算額を請求するケースが一般的です。
| 費目 | 概要 | 備考 |
|---|---|---|
| 修理費 | 損傷箇所の適正な修理価格 | 時価額が上限 |
| 評価損(格落ち) | 修理後も残る車両価値の低下分 | 修理費の10%〜30%程度 |
| 代車費用 | 修理期間中のレンタカー代 | 2週間〜1ヵ月分以内が上限 |
| 買い替え差額 | 経済的全損時の時価額と購入費の差 | 時価額が上限 |
評価損や修理費査定額の妥当性については、交渉の余地があります。
提示された金額に疑問がある場合は、弁護士に確認してみてください。
10対0事故の示談金を適切に受け取るための3つのポイント
示談金の金額は、事故後の対応次第で大きく変わります。
受け取れる金額を最大化するために、押さえておくべきポイントを3つ解説します。
できるだけ早く病院を受診する
事故後はできるだけ早く、整形外科を受診してください。
受診が遅れると、事故とけがとの因果関係がないと判断され、治療費や慰謝料の支払いを拒否されるリスクがあります。
目安として、事故から2週間以上が経過すると因果関係の証明が難しくなるため、できれば当日〜翌日中の受診が望ましいといえます。
受診先は整骨院ではなく、整形外科が原則です。
慰謝料の算定に必要な診断書を発行できるのは医師だけであるため、まず整形外科で診断を受けてください。
整骨院に通いたい場合は、整形外科の医師から同意を得たうえで、保険会社にも事前に連絡しておきましょう。
けがをしたときは人身事故で届け出る
けががある場合は、必ず人身事故として警察に届け出てください。
物損事故扱いのままでは、慰謝料を請求できません。
また、物損事故では実況見分調書が作成されないため、過失割合で争う際に不利になる可能性があります。
すでに物損事故として届け出てしまった場合でも、人身事故に切り替えることは可能です。
整形外科で発行された診断書を警察署に持参し、変更手続きをおこないましょう。
明確な切替期限はありませんが、時間が経つにつれて切り替えが認められにくくなるため、早めに手続きを進めてください。
【関連記事】人身にしないと保険はおりないの?人身事故扱いでないと治療費も受け取れない?
医師が完治・症状固定と判断するまで治療を続ける
保険会社から治療費の打ち切りを告げられても、安易に受け入れてはいけません。
痛みが残っているのに通院をやめてしまうと、その時点で慰謝料の計算期間も終わります。
そもそも、治療をいつ終えるかを判断できるのは医師だけです。
保険会社の打ち切り通知は、補償を終わらせたいという意向の表明であり、医学的な判断ではありません。
打ち切りを避けられない場合は、健康保険に切り替え、自己負担で通院を継続するのも選択肢のひとつです。
あとから弁護士が交渉して治療費を回収できるケースもあるため、症状があるうちは主治医と相談しながら治療を続けてください。
【関連記事】症状固定とは?医師から診断されるまでの流れと目安、よくあるトラブル・対処法を解説
10対0の事故における示談交渉の注意点
示談交渉では、適切なタイミングまでサインせず、提示額を精査することが重要です。
ここでは、交渉で損をしないための注意点を解説します。
相手方の提示額を鵜呑みにしない
保険会社が最初に提示してくる金額は、鵜呑みにしないようにしましょう。
あくまでも保険会社側にとっての希望額であり、被害者が受け取るべき適正額ではないからです。
実際、保険会社の提示額は任意保険基準に基づいているケースが多く、弁護士基準よりも低く見積もられています。
そのため、弁護士に依頼し、弁護士基準で算定し直してもらうことが重要です。
焦って示談書にサインしない
示談を進める中で、示談書へのサインを求められても、すぐに応じてはいけません。
示談書にサインした時点で、その後の変更は認められなくなります。
例えば、あとから後遺症が発覚しても、一度サインしてしまった以上、新たな慰謝料を請求することはできません。
示談書にサインするのは、内容を完全に理解し、納得できたときです。
自分で判断できない場合は、必ず弁護士に相談してください。
任意保険の示談代行サービスは利用できない
10対0事故の被害者になった場合、任意保険の示談代行サービスは利用できません。
そのため、被害者自身が加害者側の保険会社と直接交渉する必要があります。
保険会社の担当者は豊富な知識・経験を有しているため、対等に交渉を進めるのは困難です。
示談金も相場より低い金額を提示され、言いくるめられるおそれがあります。
保険会社との交渉で少しでも納得できない点があれば、弁護士に相談してください。
自分の代わりに弁護士が交渉を担ってくれます。
10対0の事故における示談交渉の流れ
示談金を受け取るまでには、いくつかのステップがあります。
全体の流れを把握しておけば、各段階で適切な対応が取りやすくなります。
| ステップ | 内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| ①治療開始 | 病院を受診し、けがの治療を始める | 事故直後 |
| ②完治または症状固定 | けがが完治するまで、または医師が「これ以上治療しても改善しない」と判断するまで治療を続ける | むちうちなら1ヵ月~6ヵ月前後 |
| ③後遺障害等級認定の申請 | 後遺障害が残った場合は後遺障害等級認定を受けるための申請手続きをおこなう | 自賠責保険への請求は症状固定の翌日から5年以内 |
| ④示談交渉 | 損害額が確定した段階で保険会社との交渉を始める | 数週間〜数ヵ月 |
| ⑤示談成立・入金 | 双方が合意したあと、指定口座に示談金が振り込まれる | 合意から2週間程度 |
重要なのは、損害額が確定してから示談交渉を始めることです。
治療が終わる前に示談書へサインすると、あとから変更できなくなるので注意してください。
10対0の事故の示談交渉は弁護士に任せるべき3つの理由
10対0事故では保険会社に示談交渉を任せられないため、弁護士に依頼することをおすすめします。
ここでは、示談交渉を弁護士に依頼する3つの理由を解説します。
示談金の増額が期待できる
弁護士に依頼すれば、示談金の増額が期待できます。
示談金の算定にあたっては、保険会社が用いる任意保険基準よりも、弁護士が用いる弁護士基準のほうが高額になるケースがほとんどだからです。
また、弁護士が交渉に入ると保険会社側の対応が変わることも多く、示談金の増額に応じてもらいやすくなります。
さらに、後遺障害が残った場合は、弁護士が後遺障害等級認定のサポートもおこなってくれます。
適切な等級認定を受けられれば、示談金が大幅に増額することもあるでしょう。
相手方との交渉を一任できる
相手方との交渉を一任できることも、弁護士に依頼するメリットのひとつです。
まず、弁護士に依頼すると、保険会社からの連絡は全て弁護士が受けてくれます。
仕事中に保険会社から電話がかかってくる、高圧的な言い方をされてストレスがたまるといった状況から解放されます。
また、交通事故トラブルが得意な弁護士であれば、保険会社の担当者とも対等に話し合うことが可能です。
その結果、適切な示談金を受け取れる可能性が高くなります。
請求漏れを防げる
示談交渉を弁護士に依頼すれば、請求漏れを防ぐことができます。
交通事故の被害者が相手方に請求できる項目は多岐にわたるため、個人で対応すると請求漏れが生じるケースも少なくありません。
その点、弁護士は過去の事例なども参考にしながら、個々の状況に合わせた請求項目を漏れなくピックアップできます。
慰謝料の増額だけに目が向きがちですが、請求漏れをなくすことも示談金の総額を左右する重要な要素です。
個別の費目ごとの金額は小さくても、合算すると数十万円単位の差になるケースもあります。
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10対0の事故の示談金相場に関してよくある質問
最後に、10対0の事故の示談金相場に関してよくある質問を紹介します。
示談金はいつもらえる?
通常は、示談書にサインしてから2週間〜1ヵ月程度で指定口座に振り込まれます。
振り込みを早めたい場合は、相手方に直接その旨を伝えてみるのもよいでしょう。
また、以下のような制度を利用すれば、示談成立前に一定額を先払いしてもらえる可能性もあります。
| 制度 | 請求の相手方 | 上限額 |
|---|---|---|
| 仮渡金制度 | 自賠責保険 | 死亡で290万円、傷害で40万円 |
| 内払い制度 | 任意保険会社 | 保険会社の規程による |
物損事故で慰謝料はもらえない?
けがのない物損事故では、原則として慰謝料はもらえません。
財産的損害については、精神的苦痛がないものとして扱われるためです。
ただし、墓石や仏壇の損壊、ペットの死亡・負傷などが生じた場合は、財産的価値を超えた精神的苦痛が認められ、慰謝料を請求できることもあります。
相手が無保険の場合はどうなる?
相手が任意保険に未加入の場合、保険会社ではなく相手本人に直接請求することになります。
相手に支払い能力がなく、示談金を回収できない場合は、自身が加入している人身傷害保険・無保険車傷害保険などを頼ることになるでしょう。
なお、相手が自賠責保険にも未加入の場合は、政府保障事業の活用が選択肢に入ってきます。
自賠責保険を取り扱う損害保険会社などに請求手続きをおこなえば、政府が加害者に代わって、自賠責保険と同等の金額を補償してくれます。
| 傷害 | 120万円 |
|---|---|
| 死亡 | 3,000万円 |
| 後遺障害 | 4,000万円 |
【関連記事】自転車事故の加害者が保険未加入!よくあるトラブルと解決策
主婦(主夫)でも休業損害はもらえる?
専業主婦・専業主夫でも、休業損害を請求できます。
収入がなくても、家事労働には経済的価値があると考えられているためです。
弁護士基準では、賃金センサス(女性全年齢平均賃金)に基づき、日額1万円超が相場とされています。
保険会社は6,000円程度で計算するケースが多く、弁護士基準との差が生じやすい費目のひとつです。
パートや派遣などで実収入がある場合は、賃金センサスと実収入を比較して高いほうを採用できるため、実態に即した金額を請求しましょう。
骨折した場合の示談金相場は?
骨折した場合の示談金相場(弁護士基準)は以下のとおりです。
| 具体例 | 示談金相場 |
|---|---|
| 通院3ヵ月・後遺障害なし | 入通院慰謝料73万円 |
| 入院1ヵ月+通院2ヵ月・後遺障害14級 | 入通院慰謝料98万円程度 後遺障害慰謝料110万円程度 |
骨折は後遺障害が残るリスクが高く、症状固定後の後遺障害申請が示談金の総額を大きく左右します。
治療の段階から弁護士に関与してもらい、申請に向けた準備を進めることが重要です。
10対0事故の示談で損をしたくないなら弁護士に相談を!
10対0事故における示談金相場は、けがの有無や算出基準によって大きく変動します。
請求項目も多岐にわたるため、漏れなく積算することが重要です。
また、被害者自身が相手方と直接示談交渉しなければなりません。
提示される金額は任意保険基準によるものがほとんどで、そのまま受け入れると損をする可能性があります。
適正な示談金を受け取るために、弁護士のサポートが必要不可欠です。
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