ネットに強い弁護士の探し方|無料相談できる窓口や依頼すべきトラブル例を紹介
インターネット上でトラブルに巻き込まれてしまった場合は、インターネットに強い弁護士に相談しましょう。
誹謗中傷被害・消費者被害・著作権侵害・課金トラブルなど、さまざまな事柄を相談できます。
インターネットに強い弁護士を見極めるには、実績や発信内容に注目するほか、実際に弁護士に会って話を聞くことも大切です。
複数の弁護士の無料相談を利用して比較し、信頼できると感じた弁護士に依頼しましょう。
今回はインターネットに強い弁護士の特徴や無料相談できる弁護士の探し方、相談すべきネットトラブルなどを解説します。
ネットに強い弁護士とは?
「ネットに強い弁護士」とは何かについては、多様な見解があり得るところですが、おおむね以下のような特徴がある弁護士は「ネットに強い」と評価してよいでしょう。
- ネット上のトラブル解決実績が豊富である
- ネットに関する法律コラムや書籍の執筆・監修をしている
ネット上のトラブル解決実績が豊富である
インターネット上におけるトラブルには、当事者が非対面かつ技術的な論点が生じやすいなど、他のトラブルとは異なる特徴があります。
ネットトラブルの解決実績を豊富に持つ弁護士は、インターネット特有の論点などを十分に踏まえたうえで、事案に応じた適切な解決を目指すためのノウハウを蓄積しているでしょう。
ネットトラブルは、このような実績豊富の弁護士に相談するのが安心です。
ネットに関する法律コラムや書籍の執筆・監修をしている
ネットトラブルに関する発信を積極的におこなっている弁護士も、インターネットに関する知識が豊富である可能性が高いと考えられます。
たとえば、以下のような発信活動をしている弁護士は、ネットトラブルの相談先として有力です。
- ネットトラブルの法律コラムを、ホームページやウェブメディアで公開している
- ネットトラブルの解決策に関して、書籍の執筆や監修を担当している
ネットに強い弁護士の探し方|無料相談できる窓口は?
ネットに強い弁護士を探すには、何人かの弁護士の無料相談を利用するのがよいでしょう。
弁護士の無料相談は、たとえば以下の窓口から申し込むことができます。
- ベンナビIT
- 法テラス
- 弁護士会
ベンナビIT|ネット問題の解決が得意な弁護士を多数掲載
「ベンナビIT」は、ネットトラブルの解決を積極的に取り扱う弁護士が多数登録しているポータルサイトです。
地域や相談内容に応じて、簡単に弁護士を検索できます。
無料相談が可能な弁護士も多数登録されており、電話やメールで直接問い合わせることが可能です。
自宅に居ながら手軽に弁護士を探せるので、相談先に心当たりがない方は「ベンナビIT」の利用をご検討ください。
法テラス|弁護士費用の立替払い制度を利用可能
法テラスは、弁護士などの法専門家と市民を繋ぐことを目的に設置された公的機関です。
収入と資産が一定水準以下であることを条件に、1案件につき3回まで、弁護士の無料法律相談を利用できます。
さらに、弁護士費用の立替払い制度も利用可能です。
法テラスの契約弁護士に相談してから、弁護士経由で法テラスの利用を申し込むこともできます。
この場合、依頼先の弁護士を自分で選べます。
【参考記事】法テラス
弁護士会|地域の弁護士に相談できる
各都道府県の弁護士会では、定期的または不定期に無料法律相談会を実施しています。
ネットトラブルについても、弁護士から対処法や見通しなどのアドバイスを受けられます。
ただし弁護士会の無料法律相談会は、いつでも開催されているわけではないので、注意書ましょう。
ネットに強い弁護士を見極めるポイント
ネットに強い弁護士を見極めるためには、以下のポイントに着目するとよいでしょう。
- 親身になって話を聞いてくれるか
- 問題解決までの流れや説明がわかりやすいか
- ネットに関する法律以外の知識が豊富か
親身になって話を聞いてくれるか
ネットに強い弁護士は、事案ごとに異なる事情を丁寧に分析し、トラブル解決への最適なアプローチを模索します。
そのためには、相談者・依頼者の話を親身になって聴き取らなければなりません。
柔軟性がない対応に終始せず、丁寧に話を聞いたうえで対応してくれるかどうかは、ネットに強い弁護士を見極めるうえで重要なポイントの一つです。
問題解決までの流れや説明がわかりやすいか
ネットに強い弁護士は、その豊富な経験や知識を基に、トラブル解決に向けた手続きや見通しをクリアにイメージすることができます。
依頼者に対しても、その内容をわかりやすく説明できることが、ネットに強い弁護士の必須条件です。
無料相談の際に、弁護士に対してさまざまな質問を投げかけて、わかりやすい回答が得られるかどうかをチェックしましょう。
ネットに関する法律以外の知識が豊富か
インターネット上には多種多様なサイト・サービスが存在しており、トラブルの内容も事案ごとに異なります。
その中で、問題解決に向けて適切なアプローチをおこなうためには、ネットに関する「勘」が備わっていることが必須の資質です。
弁護士は法律の専門家ですが、法律に限らず、ネットに関する隣接知識を豊富に備えていることが重要なポイントです。
ネットワークの仕組みや各種サービスの内容、ネットでよくおこなわれている取引の背景事情などに精通している弁護士は、ネットトラブル解決の依頼先として適任といえるでしょう。
インターネットに強い弁護士に相談すべきトラブル例
以下に挙げるのは、ネットに強い弁護士に相談すべきトラブルの一例です。
- SNS上での誹謗中傷被害
- SNSを通じた詐欺被害
- デジタルコンテンツの著作権侵害
- オンラインゲームの課金トラブル
これら以外にも、ネット上でトラブルに巻き込まれてしまった場合には、すぐに弁護士へ相談することをおすすめします。
SNS上での誹謗中傷被害
SNS上で誹謗中傷を受けた場合、投稿者に対する損害賠償請求や刑事告訴を検討しましょう。
投稿者が匿名の場合でも、プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求などをつうじて、投稿者の氏名や住所を特定できる可能性があります。
発信者情報開示請求や、その後の損害賠償請求・刑事告訴については、弁護士に依頼するとスムーズに対応してもらえます。
誹謗中傷の相談はネットの誹謗中傷に悩むあなたへ|無料相談できる窓口と弁護士に依頼するメリットをご覧ください。
SNSを通じた詐欺被害
フィッシング詐欺・FX詐欺・マッチングアプリを通じた詐欺など、SNS上ではさまざまな詐欺が横行しています。
これらの詐欺に遭った場合、返金を求めるためには迅速な対応をとることが非常に重要です。
弁護士に依頼すれば、返金請求の手続きについてサポートを受けられます。
デジタルコンテンツの著作権侵害
デジタルコンテンツ(CG・音楽・動画など)には著作権が発生するところ、他人のデジタルコンテンツを無断で転載するなどの著作権侵害事例が、インターネット上で非常に多く見受けられます。
著作権侵害に対しては、差止請求・損害賠償請求・刑事告訴などの手段で対抗しましょう。
これらの法的手段による対抗措置を講じる際には、ネットに強い弁護士に相談することをおすすめします。
オンラインゲームの課金トラブル
子どもが親に無断で課金してしまうなど、オンラインゲームの課金に関するトラブルは、近年大きな社会問題になっています。
未成年者(18歳未満)が親に無断でおこなった課金については、原則として取り消すことができます(民法5条2項)。
しかし、事業者側は返金を拒否する可能性が高いため、弁護士のサポートを受けながら理論武装して対応しましょう。
【参考記事】オンラインゲーム(各種相談の件数や傾向)_国民生活センター
インターネットに強い弁護士に依頼できる対応例
インターネット上でのトラブルについて、弁護士にはさまざまな対応を依頼できます。
以下に挙げるのは、ネットトラブルに関する弁護士のサポートの一例です。
具体的に依頼するサポートは、弁護士に詳しく事情を伝えたうえで、アドバイスを受けながら決めましょう。
- 発信者情報開示請求等|加害者の素性を特定
- 損害賠償請求等のサポート|交渉・訴訟など
- 刑事告訴のサポート
発信者情報開示請求等|加害者の素性を特定
SNS上で誹謗中傷を受けたケースで、投稿者が匿名の場合には、弁護士に発信者情報開示請求などを依頼しましょう(プロバイダ責任制限法5条など)。
サイト管理者やインターネット接続業者などから、投稿者の個人情報の開示を受けられる可能性があります。
発信者情報開示請求について詳しくは発信者情報開示請求とは|投稿者特定の手続き・注意点・弁護士費用などを解説をご覧ください。
損害賠償請求等のサポート|交渉・訴訟など
インターネット上で誹謗中傷や詐欺などの被害に遭った場合には、損害賠償や返金の請求について弁護士に相談しましょう。
弁護士には加害者との交渉や、訴訟など法的手続きへの対応を依頼できます。
刑事告訴のサポート
SNS等での誹謗中傷については「名誉毀損罪」や「侮辱罪」、フィッシング詐欺やFX詐欺については「詐欺罪」が成立します。
被害者は、これらの犯罪について加害者の処罰を求めるため、警察などに対する刑事告訴が可能です(刑事訴訟法230条)。
弁護士には、損害賠償請求等の対応と併せて、刑事告訴のサポートも依頼できます。
侮辱罪で訴える場合侮辱罪で訴えるには?訴えるための方法や、起訴に必要な準備を解説もご覧ください。
まとめ|ネットに強い弁護士を探すなら「ベンナビIT」
インターネット上でのトラブルは、ネットに強い弁護士に相談することが解決への近道です。
地域や相談内容に応じて弁護士を検索できる「ベンナビIT」などを通じて、信頼して依頼できる弁護士を探してください。