被相続人の方のために、生前に費用を立て替えていた場合、相続財産から清算することが多いです。
ただし、立替金と認めるためには、いくつか条件があります。
まず、領収書などの資料で、ある程度客観的に明らかであることが必要です。
相続人間での話し合いの段階では、資料なしで話をしても問題ありませんが、調停や訴訟などになった場合は、客観的な資料が求められます。
次に、被相続人の方のために支出されたものであることです。
同居されていたのであれば、生活のための支出は、立て替えを主張されている方の利益にもなっていたかもしれません。
そのようなときは、全額を被相続人の方のための支出として認められないこともあります。
また、被相続人の方と立て替えた方の当時の経済力によっては、親子としての扶養義務の範囲内とされることもあります。
なお、子の親に対する扶養義務は条件が厳しいので、注意が必要です。
実際にどこまで細かく計算するか、どのような形で清算されるかは、個別事情によりますので、一度弁護士にご相談されるとよろしいでしょう。
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