自己破産を弁護士に相談できる窓口5選!費用相場と依頼する弁護士の選び方も解説
自己破産を検討していても、「どこへ相談すればよい?」「弁護士費用を払えるか不安」と悩み、行動に移せない方もいるでしょう。
弁護士へ依頼すると、受任通知によって貸金業者からの督促が止まり、申立書の作成や裁判所とのやり取りも任せられます。費用をすぐに用意できない場合でも、法テラスの立替制度や法律事務所の分割払いを利用できる可能性があります。
本記事では、自己破産を弁護士に相談できる5つの窓口を比較し、弁護士費用の相場や払えないときの対処法、依頼する弁護士の選び方を解説します。相談から申立てまでの流れや事前に準備するものも紹介するので、借金問題を解決するための参考にしてください。
自己破産について弁護士に相談できる窓口5選
自己破産について相談できる主な窓口は、以下の5つです。
| 相談窓口 | 相談料 | 弁護士を選べるか | そのまま依頼できるか | 主な受付時間 |
| 法律事務所 | 初回無料の事務所が多い | 選べる | 可能 | ・事務所により異なる ・夜間・休日も可能な場合がある |
| 法テラス | 同一問題につき3回まで無料*条件あり | 選べない(持込方式では選択可能) | 可能 | 平日日中が中心 |
| 弁護士会の法律相談センター | 無料の地域もある | 選べない | センターや弁護士によっては可能 | 平日日中が中心 |
| 市区町村の無料法律相談 | 原則無料 | 選べない | 原則不可 | 平日日中が中心 |
| 自治体の多重債務相談窓口 | 原則無料 | 選べない | 原則不可 | 自治体により異なる |
それぞれの窓口の特徴について詳しく解説します。
法律事務所|自己破産の申立てから免責決定まで代理で任せられる
相談先を自分で比較し、相談後すぐに自己破産の手続きを進めたい方には、法律事務所が適しています。自治体の無料法律相談や多重債務相談は担当者を選べず、相談時間や利用回数が限られるケースも少なくありません。一方、法律事務所なら、自己破産の実績・費用・所在地・相談方法などを比較したうえで、希望に合う弁護士を選べます。
初回相談を担当した弁護士に、そのまま自己破産の申立てを依頼できる点もメリットです。公的窓口では相談後に依頼先を別途探す必要がある場合もありますが、法律事務所なら同じ弁護士に継続して対応してもらえるため、事情を最初から説明し直す手間がかかりません。
また、初回相談無料・費用の分割払い・夜間や土日相談・オンライン相談などに対応する事務所もあります。複数の法律事務所から費用総額や支払条件の見積もりを取り、自分の生活状況に合う相談先を選べるのも魅力です。
ベンナビ債務整理|自己破産について24時間相談可能な弁護士が見つかる
ベンナビ債務整理では、地域や相談内容から、自己破産に対応する弁護士を無料で探せます。メールやLINEによる問い合わせを24時間受け付けている事務所も掲載されているため、日中に電話する時間がない方にも利用しやすいでしょう。
また、「初回相談無料」「分割払い対応」「土日祝対応」などの条件から相談先を絞り込めます。東京だけでなく、大阪、神戸、名古屋、福岡など、都道府県や市区町村単位で探すことも可能です。
各事務所のページでは、自己破産の料金表、対応時間、注力している分野、解決事例などを比較できます。なお、「24時間対応」は、メールなどの問い合わせ受付を意味することが多く、24時間いつでも弁護士と面談できるとは限りません。実際の相談可能時間は事務所ごとに確認してください。
法テラス|収入・資産要件を満たした方は3回まで無料相談できる
法テラスの民事法律扶助を利用すれば、収入・資産が一定基準以下の方は、同一の問題について1回30分、3回まで無料で相談できます。審査を通過すれば、弁護士費用の立替制度も利用可能です。
2026年8月時点の主な資力基準は、次のとおりです。
| 家族人数 | 東京23区・大阪市などの収入基準 | その他の地域の収入基準 | 資産基準 |
| 1人 | 月20万200円以下 | 月18万2,000円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 月27万6,100円以下 | 月25万1,000円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 月29万9,200円以下 | 月27万2,000円以下 | 270万円以下 |
| 4人 | 月32万8,900円以下 | 月29万9,000円以下 | 300万円以下 |
ただし、法テラスを利用する際は、基本的に担当弁護士を自由に選べない点に注意が必要です。
自己破産に詳しい弁護士を自分で選びたい場合は、法テラスと契約している弁護士へ先に相談し、その弁護士から立替制度を申し込む「持込方式」を検討しましょう。
【参考】法テラス
弁護士会の法律相談センター|地域の弁護士に対面で相談したい方向け
各地の弁護士会が運営する法律相談センターでは、地域の弁護士に対面で相談できます。債務整理相談を無料としているセンターも多く、法テラスの収入・資産要件を満たさない方でも利用できる場合があります。
たとえば、東京弁護士会の新宿総合法律相談センターでは債務整理相談を無料で実施しています。また、愛知県弁護士会の豊橋法律相談センターでは、一般法律相談は30分5,500円ですが、多重債務に関する相談は初回のみ無料で対応してもらえます。
ただし、多くのセンターは事前予約制です。相談後、その弁護士へ自己破産を依頼できることもありますが、相談担当者の指名や継続相談ができるかはセンターによって異なります。
市区町村の無料法律相談|担当弁護士に30分無料で相談したい方向け
市区町村では、自治体が委嘱した弁護士による無料法律相談を実施していることがあります。自己破産を選ぶべきか、任意整理や個人再生の余地があるかなど、方針を決める前の一次相談に向いています。
相談時間は1回20〜30分程度で、事前予約制としている自治体が一般的です。利用できる人は住民に限定されているケースが多いものの、在勤・在学者まで対象としている場合もあります。
たとえば、東京都三鷹市では、市内在住・在勤・在学者を対象に、弁護士との30分間の面談相談を実施しています。ただし、相談は対処方法などの助言が中心で、書類作成や債権者との交渉は依頼できません。
また、相談担当者は自治体側が割り当てるため、自己破産の経験が豊富な弁護士に相談できるとは限りません。年間または月ごとの利用回数に制限が設けられている場合もあり、継続的な相談には不向きです。
自治体の多重債務相談窓口|無料の弁護士相談日を利用できる場合がある
自治体の消費生活センターなどでは、多重債務に関する無料相談を受け付けています。相談員が借入状況を整理し、必要に応じて弁護士会、法テラス、司法書士会などの専門窓口につなぐ仕組みです。
自治体によっては、弁護士会から派遣された弁護士による無料相談日も設けています。実施日や予約方法は地域ごとに異なるため、自治体の公式サイトや広報誌で確認しましょう。
たとえば、東京都では、都や区市町村、弁護士会、法テラスなどが連携する「多重債務110番」を実施しています。
自治体の相談窓口は、家計や生活上の問題も含めて相談できる点がメリットです。ただし、担当者が申立代理人になってくれるわけではありません。自己破産の方針が決まったら、弁護士へ別途依頼する必要があります。
自己破産を弁護士に依頼するメリット4つ
自己破産を弁護士に依頼すると、債権者からの督促が止まり、申立書類の作成や裁判所対応を任せられます。弁護士なしでの申し立ても法律上は可能ですが、手続きや費用面でかえって負担が大きくなるケースもあります。
ここでは、自己破産を弁護士に依頼する4つのメリットについて詳しく解説します。
受任通知の送付で督促と返済が止まる
弁護士に自己破産を依頼すると、債権者に対して「受任通知」が送付されます。受任通知とは、弁護士が債務者から依頼を受け、債務整理の手続きを開始したことを知らせる書面です。
貸金業者は、弁護士が債務整理を受任した旨の通知を受けたあとは、正当な理由なく債務者本人に直接取り立てをすることが法律で禁止されています。そのため、受任通知が届けば、原則として貸金業者からの電話や訪問による督促は止まります。
受任通知の発送から到着までには時間がかかるため、督促が止まるのは弁護士への依頼から数日程度が目安です。通知後も貸金業者から連絡があった場合は、自分で対応せず、担当の弁護士へ相談しましょう。
また、自己破産を依頼したあとは、借入先への返済も原則として停止します。特定の債権者だけに返済すると「偏頗弁済」とみなされ、破産手続きに影響する可能性があるためです。
督促や借金の返済が止まれば、それまで返済に充てていた資金を弁護士費用や裁判所費用の準備に回せる場合があります。家計を見直しながら、自己破産の申立てとその後の生活再建に向けた準備を進めやすくなるでしょう。
書類収集と裁判所対応を任せられる
自己破産では、申立書だけでなく、債権者一覧表・陳述書・財産目録・家計収支表などを作成します。さらに、給与明細・源泉徴収票・預貯金通帳・保険証券・不動産資料など、状況に応じた添付資料が必要です。
弁護士に依頼すれば、必要書類を案内してもらい、申立書や陳述書などの作成を任せられます。本人しか取得できない通帳や給与明細などは自分で準備する必要がありますが、複雑な作業のほとんどを任せられるでしょう。
また、書類に不備があると、裁判所から追加提出や修正を求められ、手続きが遅れることがあります。重大な不備が解消されなければ、申立てが却下される可能性もあります。弁護士に依頼することで、こうしたリスクを抑えられるでしょう。
さらに、裁判所との連絡も弁護士が窓口となるため、平日に何度も裁判所へ行く負担を減らせます。ただし、免責審尋や破産管財人との面談など、弁護士に依頼した場合でも本人の出席が必要な場面はある点には注意してください。
少額管財を利用でき予納金を抑えられる
自己破産では、一定の財産がある場合や、借金の経緯などについて詳しい調査が必要な場合、破産管財人が選任される「管財事件」として手続きが進められます。
管財事件になると、破産管財人の報酬などに充てるため、裁判所へ予納金を納めなければなりません。ただし、裁判所によっては「少額管財」と呼ばれる運用を設けており、通常の管財事件よりも予納金を抑えられる場合があります。
| 手続き | 裁判所へ納める予納金の目安 | 備考 |
| 少額管財 | 20万円程度〜 | 弁護士が代理人として申し立てることなどが条件 |
| 通常の管財事件 | 50万円程度〜 | 財産や債権者数、調査内容などによって異なる |
上記の例では、少額管財を利用することで、裁判所へ納める予納金を30万円程度抑えられる可能性があります。弁護士費用は別途かかりますが、少額管財を利用できれば、通常の管財事件として手続きを進めるよりもトータルの費用負担を抑えられるでしょう。
ただし、少額管財は法律で定められた全国共通の制度ではなく、各地方裁判所が独自に設けている運用です。そもそも少額管財の運用がない裁判所もあり、利用できる条件や予納金の金額も異なります。
自分のケースで少額管財を利用できるか、予納金がいくら必要になるかについては、申立先を管轄する地方裁判所の運用を確認するか、自己破産を依頼する弁護士に確認しましょう。
免責が認められる可能性を高められる
ギャンブル・過度な浪費・投機的な取引・財産隠し・虚偽の申告などがあると、免責不許可事由に該当し、免責が認められない可能性があります。
もっとも、免責不許可事由があるからといって、必ず借金が免除されないわけではありません。破産法第252条第2項は、破産に至った経緯や手続きへの協力状況などを考慮し、裁判所の裁量で免責を許可できると定めています。
裁量免責では、一般に次のような事情が考慮されます。
- 借金や浪費の内容・金額
- 現在は問題行動をやめているか
- 家計を改善し、再発防止に取り組んでいるか
- 財産や借入れを正直に申告しているか
- 裁判所や破産管財人の調査に協力しているか
- 反省や生活再建の意思が認められるか
弁護士に依頼すれば、借金の経緯を陳述書にどのように記載するか、どの資料で改善状況を示すかについて助言を受けられます。免責が保証されるわけではありませんが、必要な事情を正確に説明し、裁量免責の判断を受けるための準備を整えやすくなります。
自己破産に強い弁護士の選び方
ここでは、自己破産に強い弁護士の選び方を具体的に解説します。
自己破産の解決実績が豊富な弁護士を選ぶ
弁護士を選ぶ際は、債務整理全般の実績だけでなく、自己破産の申立実績を確認してください。任意整理を中心に扱う事務所と、管財事件を含む自己破産を多数取り扱う事務所では、対応経験が異なる可能性があるからです。
公式サイトに掲載されている解決事例を見るときは、自分と似たケースがあるかを確認しましょう。具体的には、借金の原因、借入総額、所有財産、職業、個人事業の有無などが判断材料になります。
ただし、過去の解決実績は、同じ結果を保証するものではありません。掲載件数だけでなく、相談時に自分の状況を伝え、どのような手続きが見込まれるかを確認することが大切です。
管財事件・免責不許可事由など難案件への対応経験を確認する
ギャンブルや浪費・FXや暗号資産などへの投資・2回目の自己破産・個人事業主で取引先からの借金があるといった場合は、管財事件や裁量免責への対応経験を重視しましょう。
相談時には、借金の理由や不利な事情も隠さずに伝えたうえで、次の点を確認してください。
- 同じような事件を扱った経験
- 管財事件になる可能性
- 免責不許可事由に該当する可能性
- 裁量免責を得るために必要な対応
- 追加で準備すべき資料
前回の免責許可決定から7年以内に再度申し立てる場合も、原則として免責不許可事由に該当します。こうした事件では、裁量免責の可能性を含め、経験のある弁護士へ相談することが重要です。
無料相談で見通しとリスクを具体的に説明してくれるか確認する
弁護士を選ぶ際は、無料相談を活用して、自己破産の見通しやリスクについて具体的に説明してもらえるかを確認しましょう。
「自己破産できます」「問題ありません」といった結論だけでなく、なぜそのように判断できるのかまで説明してくれる弁護士であれば、納得したうえで手続きを進めやすくなります。
自己破産では、財産の状況や借金の理由によって、手続きが複雑になることもあります。メリットだけを伝えるのではなく、不利になり得る事情や想定されるリスク、その対処法まで具体的に説明してくれる弁護士であれば、手続きを任せるかどうかも判断しやすいでしょう。
弁護士本人が対応し、連絡が早い事務所を選ぶ
自己破産は、相談から免責許可決定まで数ヵ月以上かかります。その間、裁判所や破産管財人から追加資料を求められることもあるため、連絡の取りやすさは重要です。
相談時には、次の点を確認しておきましょう。
- 主な窓口は弁護士本人か事務職員か
- 弁護士と直接話せる機会があるか
- 連絡手段は電話、メール、LINEのどれか
- 質問への回答は何営業日程度か
- 担当弁護士が不在の場合の対応体制
- 進捗状況を定期的に共有してもらえるか
事務職員が資料案内などを担当すること自体に問題はありません。ただし、手続きの見通しや法的判断について質問しても弁護士から回答が得られない事務所は、慎重に検討してください。
自己破産の弁護士費用の相場は30万円〜60万円
個人が自己破産を弁護士へ依頼する場合の費用は、以下のとおりです。
| 手続き | 弁護士費用の目安 | 裁判所費用の目安 | 総額の目安 |
| 同時廃止 | 30万円〜50万円 | 2万円〜3万円程度 | 30万円〜50万円程度 |
| 少額管財 | 30万円〜60万円 | 20万円〜25万円程度 | 50万円〜80万円程度 |
| 通常管財 | 50万円〜80万円 | 20万円〜50万円以上 | 80万円〜130万円以上 |
弁護士報酬は自由化されており、全国共通の料金表はありません。
着手金を高くして報酬金を設けない事務所もあれば、着手金と免責許可時の報酬金を分ける事務所もあります。
そのため、着手金だけでなく、報酬金・実費・日当などを含めた総額で比較しましょう。
【関連記事】 自己破産の費用相場はどのくらい?払えないときの対処法も詳しく解説
自己破産の弁護士費用が払えないときの対処法3つ
現在ほとんど貯蓄がなくても、法テラスの立替制度や法律事務所の分割払いを利用できれば、弁護士へ依頼できる可能性があります。
「弁護士費用がないから自己破産できない」と決めつける必要はありません。
ここでは、弁護士費用が払えないときの対処法を3つ紹介します。
法テラスの民事法律扶助で費用を立て替えてもらう
収入・資産要件などを満たせば、弁護士費用を法テラスに立て替えてもらえます。自己破産について立替制度を利用するには、主に次の条件が必要です。
- 収入・資産が基準以下である
- 免責決定の見込みがないとはいえない
- 民事法律扶助の趣旨に適している
詳しい利用条件は、以下の記事で確認してください。
【関連記事】法テラスとはどんな機関?無料法律相談や費用立替制度の利用方法なども解説
分割払い・後払いに対応する事務所を選ぶ
自己破産を弁護士に依頼したくても、まとまった費用をすぐに用意できない場合があります。そのようなときは、弁護士費用の分割払いや後払いに対応している法律事務所を探してみましょう。
弁護士に自己破産を依頼すると、原則として借入先への返済を停止します。そのため、それまで毎月の返済に充てていたお金の一部を弁護士費用として積み立て、数ヵ月に分けて支払える場合があります。
手元に十分な貯蓄がなくても、毎月の収入から無理のない範囲で費用を準備できれば、依頼できる可能性があるでしょう。
ただし、「分割払い」「後払い」としている法律事務所でも、支払いのタイミングや条件はそれぞれ異なります。自己破産を申し立てるまでに弁護士費用の全額または一定額の支払いを求められるケースもあるため、契約前に支払総額とスケジュールを確認しておくことが大切です。
無料相談で複数事務所の見積もりを比較する
自己破産の弁護士費用を抑えたい場合は、初回無料相談を実施している法律事務所をいくつか利用し、依頼前に費用を比較してみましょう。
見積もりを取る際は、主に以下の項目を確認してください。
- 相談料
- 着手金・報酬金
- 申立手数料や郵券などの実費
- 管財事件になった場合の追加費用
- 裁判所への出頭に伴う日当
- 分割払いの回数や毎月の支払額
- その他に発生する可能性がある追加費用
無料相談の際に「最終的にどのくらいの費用がかかる可能性がありますか」と確認し、できれば追加費用まで含めた見積もりを出してもらうと比較しやすくなります。
ただし、費用の安さだけで依頼先を決めるのはおすすめできません。自己破産の経験や説明のわかりやすさ、質問への対応なども確認し、費用とサポート内容のバランスを見ながら依頼先を選びましょう。
自己破産を弁護士に相談・依頼する流れ7ステップ
自己破産を弁護士に相談してから申し立てるまでの流れは、次の7ステップです。
| ステップ | 概要・ポイント |
| 1.無料相談を予約する | ・法律事務所のWebサイトや電話から相談を予約 ・自己破産に対応しているか、相談料は無料か、分割払いができるかを確認 |
| 2.借入状況がわかる資料を準備する | ・請求書、カードの利用明細、借入先のアプリ画面など ・資料が揃っていなくても相談はできるが、借入先と残高を可能な範囲でメモしておく |
| 3.無料相談で見通しと費用を確認する | ・自己破産が適しているか、同時廃止・管財事件のどちらが予想されるか、免責上の問題がないかなどを確認 ・弁護士費用と裁判所費用を分けて説明してもらうことが大切 |
| 4.複数の法律事務所を比較する | ・説明内容、費用総額、分割条件、連絡体制を比較する ・相談した当日に契約する必要はない |
| 5.委任契約を締結する | ・依頼先を決めたら、委任契約書と費用の説明書を確認して契約する ・追加費用が発生する条件も確認 |
| 6.受任通知が送付される | ・弁護士が債権者へ受任通知を送付する ・通知が届くと、貸金業者からの督促は止まる |
| 7.必要書類を集め、費用を積み立てて申し立てる | ・給与明細や通帳などを準備し、弁護士が申立書・陳述書などを作成する ・弁護士費用と予納金の準備が整ったら、住所地を管轄する地方裁判所へ申し立てる |
依頼後は弁護士が主導して手続きを進めますが、全てを任せきりにできるわけではありません。資料提出や事情説明、破産管財人との面談などには、本人の協力が必要です。
実際に自己破産の手続きにかかる期間については、以下の記事も参考にしてください。
【関連記事】自己破産にかかる期間はどれくらい?期間を短縮する方法についても解説
自己破産の相談前に準備しておくもの4つ
自己破産の初回相談では、借金の金額や収入、財産、借入れに至った経緯などを確認されます。ただし、相談する段階ですべての資料を完璧にそろえる必要はありません。
まずは手元にある資料を集め、わからない部分は「わからない」と伝えれば問題ありません。相談をスムーズに進めるために、可能であれば次の4つを準備しておきましょう。
借入先と借入額がわかるもの
まずは「どこから、いくら借りているのか」がわかるものを用意しましょう。
消費者金融やカード会社から届いた請求書、契約書、利用明細などがあれば持参します。紙の資料がなくても、スマートフォンの会員アプリやWeb明細で借入残高を確認できれば、相談時の参考になります。
また、金融機関からの借入れだけでなく、家族や知人から借りているお金、滞納している家賃や税金などがあれば、あわせて弁護士へ伝えましょう。
借入先や正確な残高がわからなくても、初回相談のために無理に調べきる必要はありません。「カード会社が3社くらい」「合計で300万円ほど」など、わかる範囲で整理しておくだけでも相談は可能です。
収入がわかるもの
毎月どのくらいの収入があるのかを確認できる資料も、手元にあれば用意しておきましょう。
会社員であれば給与明細や源泉徴収票、個人事業主であれば確定申告書などが代表的です。年金や公的給付などを受け取っている場合は、その金額がわかる書類があると相談がスムーズです。
資料が見つからない場合は、毎月の手取り額をおおまかに把握しておくだけでも構いません。
正式に自己破産を依頼することになれば、必要な書類について改めて弁護士から案内があります。初回相談の段階では、用意できる範囲で問題ありません。
預貯金や所有している財産がわかるもの
自己破産では、預貯金や不動産、自動車、保険などの財産についても確認されます。
初回相談では、通帳や銀行アプリなどで現在の預貯金額を確認できるようにしておくとよいでしょう。不動産や自動車、解約返戻金のある生命保険など、ある程度価値のある財産を所有している場合は、そのことも弁護士へ伝えます。
なお、申立ての際には過去の取引履歴など詳しい資料が必要になりますが、初回相談までにすべて取り寄せる必要はありません。まずは「どのような財産を持っているか」を伝えられれば十分です。
毎月の収支と借金の経緯を簡単に整理したメモ
毎月の収入と生活費、借金が増えた経緯について、簡単に整理しておくと相談しやすくなります。
たとえば、「手取り25万円、家賃8万円、借金の返済が毎月10万円程度」「失業して生活費を借りたことをきっかけに借金が増えた」といった大まかな内容でも構いません。
借金の原因がギャンブルや浪費、投資などの場合も、隠さず弁護士へ伝えることが大切です。こうした事情があるからといって、直ちに自己破産ができなくなるわけではありません。事情を正確に伝えることで、免責への影響や今後必要になる対応についてアドバイスを受けられます。
なお、初回相談の目的は、必要書類を完璧にそろえることではなく、現在の状況を弁護士に伝えて今後の方針を確認することです。準備できない資料があっても相談を先延ばしにせず、まずは手元にある情報をもとに相談してみましょう。
自己破産と弁護士についてよくある質問
ここでは、自己破産を弁護士へ依頼する前後によくある疑問について回答します。
Q.弁護士に依頼せず自分で自己破産の手続きはできる?
自己破産は、弁護士に依頼せず自分で裁判所へ申し立てることも可能です。ただし、本人だけで手続きを進めるケースは多くなく、実際には弁護士に依頼して申し立てるのが一般的です。詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】自己破産の手続きを自分で進めるには?注意すべきリスクと手続きのポイントなどを解説
Q.自己破産の依頼を弁護士に断られるのはなぜ?断られたらどうすればよい?
弁護士に依頼を断られる主な理由と対処法は以下のとおりです。
| 断られる主な理由 | 対処法 |
| 免責不許可事由がある | 裁量免責や管財事件の経験が豊富な事務所へ相談する |
| 弁護士費用・予納金を積み立てる見込みがない | 法テラスや分割払いを利用する |
| 事務所の取扱分野・対応地域と合わない | 自己破産に注力する地域の事務所を探す |
| 前回の免責許可から7年以内である | 事情を整理し、裁量免責や他の債務整理を検討する |
ひとつの事務所に断られただけで、自己破産ができないと決まったわけではありません。
断られた理由を確認したうえで、ほかの法律事務所や法テラスへ相談しましょう。
Q.家族や勤務先に知られずに弁護士へ相談できる?
弁護士には守秘義務があるため、相談したことが家族や勤務先に伝えられることは基本的にありません。郵送物や電話などの連絡方法についても、事前に相談しておけば配慮してもらえる場合があります。
ただし、家族や勤務先が債権者・保証人になっている場合や、手続きに家族の協力が必要な場合などは、自己破産を知られる可能性があります。
できるだけ周囲に知られずに手続きを進めたい場合は、無料相談の段階で弁護士にその旨を伝えておきましょう。
まとめ|自己破産に悩んだら、まずは弁護士へ相談して今後の方針を確認しよう
自己破産を検討している場合は、法律事務所や法テラス、弁護士会の法律相談センターなど、さまざまな窓口で弁護士へ相談できます。
弁護士へ依頼すれば、受任通知によって貸金業者からの督促が止まるほか、申立書類の作成や裁判所とのやり取りなども任せられます。財産や借金の理由に不安がある場合も、免責への影響や必要な対応について助言を受けられるでしょう。
なお、自己破産が自分に適した方法かどうかは、借金額や収入、財産、借入れの経緯などによって異なります。相談前にすべての資料をそろえる必要はないため、借金問題を一人で抱え込まず、まずは無料相談などを利用して今後の方針を確認してみましょう。
