まず、このような誓約書が法的拘束力を有するかという点が問題です。このような内容の誓約書は、いわば寮生活を送るうえでの心構えを示したものに過ぎず、法的拘束力を有するものとは考えます。
また、「・・・指導を受けた場合」というのも、あまりにも不明確な内容で、指導を受けたら退寮しなければならないということにはなるはずがありません。つまり、この文言の意味するところは、「寮規則に違反し、他の入寮者に著しく迷惑を掛けるなどして、寮生活秩序を著しく乱した場合」において、「繰り返し指導を受けたにもかかわらず、改善しない場合」というように制限的に解釈されるべきであると考えます。
したがいまして、そのような誓約書を差し入れたとしましても、指導を受けたら退寮しなければならなくなることはないと思いますが、このような内容の誓約書を差し入れることはあなたにとってマイナスになることは事実ですので、できれば避けたいところです。ただ、これを差し入れなければ、入寮できないということであれば差し入れざるを得ないと思います。
一度、どのような場合に「指導」があるのか、過去に指導を受けたケースがあったのか、またあったとすればどのようなケースであったのか、確認してみてはいかがでしょうか。
弁護士法人白濱法律事務所
弁護士 白濱 重人
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