定期借家契約は途中解約できる?例外の3つのケースと違約金・手続きを解説
定期借家契約で借りた部屋を、転勤や家族の介護などで契約期間の途中に出ることになり、解約できるのか迷っていませんか。
定期借家契約は、原則として借主の都合だけで途中解約することはできません。
ただし、次の3つのケースに当たれば、期間の途中でも解約は可能です。
- 契約書に中途解約の特約がある
- 転勤・療養・介護などのやむを得ない事情がある
- 貸主と合意できた
本記事では、途中解約できるケースと申し入れの手順、違約金の相場と高すぎるときの対処法、貸主から解約を求められたときの対応まで解説しています。
- 【結論】定期借家契約は原則として途中解約できないが3つの例外がある
- 定期借家契約を途中解約できる3つのケース
- 定期借家の途中解約で「やむを得ない事情」と認められるかの判断基準
- 定期借家契約を途中解約する4つのステップ
- 定期借家の途中解約で違約金は払う必要がある?相場と高すぎるときの対処法
- 定期借家の途中解約が認められないときの対処法
- 定期借家の途中解約でやってはいけない3つの対応
- 貸主から途中解約を求められたら?借主は応じる必要はない
- 定期借家の途中解約で弁護士に相談した方がよいケース
- 定期借家の途中解約に関する悩みは「ベンナビ法律相談Q&A」で解決しよう
- 定期借家の途中解約に関するよくある質問
- まとめ
【結論】定期借家契約は原則として途中解約できないが3つの例外がある
定期借家契約は、契約期間の途中で解約できないのが原則です。
定期借家契約(契約の更新がなく、期間満了で終わる賃貸借契約)は、「決めた期間だけ貸し借りする」という約束にもとづく契約だからです。
借地借家法38条にもとづく契約で、更新を前提とする普通借家契約とは別のルールが適用されます。
ただし、次の3つのケースに当たれば、契約期間の途中でも解約が可能です。
| ケース | 解約できる条件 | 解約までの期間 | 違約金 |
| 中途解約の特約がある | 契約書に借主からの中途解約を認める条項がある | 特約で定めた期間・定めがなければ3か月 | 特約の定めによる |
| 法律上の解約権を使う | 居住用・床面積200㎡未満・やむを得ない事情の3つを満たす | 申し入れから1か月 | 原則として不要 |
| 貸主と合意する | 貸主が解約に同意する | 合意で決めた日 | 合意の内容による |
インターネット上には「定期借家でも好きな理由で解約できる」という情報も見られますが、正確な情報とはいえません。
特約も法律上の要件もない場合、借主の一方的な申し入れでは解約できないと考えておきましょう。
一方、普通借家契約では「1か月前に申し入れれば解約できる」といった中途解約条項が入っているのが一般的です。
同じ賃貸住宅でも、契約の種類によって途中解約の扱いが大きく変わる点に注意しましょう。
定期借家契約を途中解約できる3つのケース
途中解約できるかどうかは、次の順番で確認していくと判断しやすくなります。
- 契約書に中途解約条項(解約権留保特約)があるか
- 法律上の解約権(借地借家法38条7項)の条件を満たすか
- どちらもなければ、貸主と合意できるか
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
1. 契約書に中途解約条項がある
契約書に借主からの中途解約を認める特約があれば、解約の理由を問わず特約どおりに解約することが可能です。
中途解約条項は「解約権留保特約」とも呼ばれ、たとえば「借主は、1か月前に書面で申し入れることにより本契約を解約できる」といった形で定めるのが一般的です。
特約に予告期間の定めがなければ、民法617条により、申し入れから3か月が経過した時点で契約は終了となります。
予告期間の代わりに違約金を定める契約もあります。
たとえば「賃料の◯か月分を支払えばすぐに解約できる」という形です。
国土交通省の定期建物賃貸借Q&Aも、やむを得ない事情がなくても借主が解約できる特約を有効としています。
ただし、特約で予告期間が3か月と定められていても、法律上の解約権の条件を満たせば1か月で解約が可能です。
2. やむを得ない事情で法律上の解約権を使う
居住用・床面積200㎡未満・やむを得ない事情の3つを満たせば、特約がなくても申し入れから1か月で解約できます。
借地借家法38条7項は、次の3つの条件をすべて満たす場合に、借主から解約を申し入れる権利を認めています。
- 住むための建物(居住用)を借りている
- 借りている部分の床面積が200㎡未満である
- 転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、借りている建物を生活の拠点として使うのが難しくなった
借地借家法38条7項は借主を守るための規定で、「中途解約は一切できない」「申し入れは3か月前まで」など、借主に不利な特約は無効です(同条8項)。
法律上の権利を使って解約するため、違約金を支払う必要も原則としてありません。
ただし、店舗や事務所などの事業用物件と、床面積200㎡以上の住宅は対象外です。
住居部分で生活している店舗併用住宅は、居住用として扱われます。
3. 貸主と合意して解約する
特約も法律上の要件もない場合は、貸主と話し合って合意解約するのが解約の方法になります。
合意解約は、貸主と借主の双方が「契約を終わらせる」ことに同意すれば成立する仕組みです。
退去日や違約金の有無、最後の月の賃料の扱いといった条件も、話し合いで決めることになります。
たとえば、賃料の3〜6か月分を支払う代わりに解約する、という形でまとまるケースがあります。
貸主にとっても、次の入居者を早めに募集でき、まとまった賃料も受け取れるという利点があるためです。
合意した内容は、口頭で済ませず合意書などの書面に残しておくと安心です。
定期借家の途中解約で「やむを得ない事情」と認められるかの判断基準
「やむを得ない事情」に当たるかは、契約したときには予測できず、借りている建物に住み続けることが難しくなった事情かどうかで判断されます。
自分の意思で選んだ事情なのか、自分ではどうにもならない事情なのかが分かれ目です。
| 認められやすさ | 事情の例 |
| 認められやすい | 会社の辞令による転勤、長期の入院・療養、親族の介護、長期の海外赴任・留学、勤務先の倒産・解雇による家賃の支払い困難 |
| 判断が分かれる | 結婚・出産で部屋が手狭になった、自己都合の転職で通勤が難しくなった |
| 認められにくい | 住宅の購入、家賃の安い物件への住み替え、なんとなく引っ越したくなった |
判断に迷う場合は、弁護士に確認してもらうと安心です。
認められやすい例|転勤・療養・親族の介護・海外赴任など
条文に例として挙げられている転勤・療養・親族の介護は、やむを得ない事情として認められやすいといえます。
たとえば、次のような場合です。
- 会社から遠方への転勤を命じられた
- 病気で長期入院することになった
- 実家の親の介護のために同居が必要になった
ほかにも、長期の海外留学・海外赴任や、勤務先の倒産・解雇で家賃を払えなくなった場合なども、やむを得ない事情に当たると考えられています。
申し入れの際は、辞令・診断書・要介護認定の通知など、事情を裏づける資料を用意しておくと、話が進みやすくなります。
判断が分かれる例|結婚・出産・自己都合の転職など
結婚・出産や自己都合の転職は、事情の具体的な中身によって判断が分かれます。
たとえば、出産で家族が増え、ワンルームでは生活できなくなったという場合は、住み続けることが難しいと評価される余地があるでしょう。
自分の意思で転職した場合でも、転職先が遠方で通勤が現実的に不可能なら、やむを得ない事情に当たる可能性は残ります。
一方で、「もう少し広い部屋に住みたい」程度の理由では、認められにくいでしょう。
判断が分かれるケースでは、法律上の解約権を主張しつつ、合意解約の交渉も並行して進めるのが現実的です。
認められにくい例|住宅購入・住み替え・家賃負担の軽減など
住宅の購入や、より安い物件への住み替えなど、自分の意思で選んだ事情はやむを得ない事情として認められにくいといえます。
契約するときに予測でき、自分の判断で避けることもできた事情だからです。
なお、上階の騒音や設備の故障など、物件側に問題がある場合は「やむを得ない事情」とは別の問題になります。
貸主には建物を使える状態に保つ修繕義務があるため、まずは貸主や管理会社に改善を求めることになります。
自己都合の事情しかない場合は、特約の有無を確認するか、合意解約の交渉に切り替えましょう。
定期借家契約を途中解約する4つのステップ

契約書の確認→理由と時期の整理→書面での申し入れ→合意書での条件確定の順で進めます。
- 契約書と重要事項説明書で中途解約の定めを確認する
- 解約したい理由と希望する退去日を整理する
- 貸主・管理会社に書面で解約を申し入れる
- 退去日・違約金・敷金の扱いを書面で確定する
退去日が決まったら、早めに動き始めるのが大切です。
ステップ1:契約書と重要事項説明書で中途解約の定めを確認する
最初に、契約書の「中途解約」「解約の申入れ」「違約金」に関する条項を確認します。
確認したいのは、主に次の3点です。
- 借主からの中途解約を認める条項があるか
- 申し入れから解約までの期間(予告期間)は何か月か
- 違約金や損害賠償の定めがあるか
あわせて、契約前に「更新がなく期間満了で終了する」旨の説明書面を受け取っているかも確認しましょう。
貸主がこの説明をしていない場合、更新がないという定めは無効になり、普通借家契約として扱われます(借地借家法38条5項)。
普通借家契約として扱われれば、一般的な中途解約のルールで解約できる可能性があります。
契約書が手元にない場合は、管理会社に写しを依頼できます。
ステップ2:解約したい理由と希望する退去日を整理する
特約・法律上の解約権・合意のどれで解約するのかを決め、必要な資料をそろえます。
法律上の解約権を使うなら、転勤の辞令や診断書など、やむを得ない事情を示す資料の準備が欠かせません。
次に、希望する退去日から逆算して、いつまでに申し入れればよいかを確かめましょう。
契約が終わるのは、法律上の解約権なら申し入れから1か月後、特約なら特約で定めた期間が経過した日です。
新居の契約開始日と重なる期間は二重に家賃がかかるため、新居の入居日とあわせて日程を組むと負担を抑えやすくなります。
ステップ3:貸主・管理会社に書面で解約を申し入れる
解約の申し入れは、口頭ではなく日付が残る書面やメールで行いましょう。
解約までの期間は申し入れた日から数えるため、いつ申し入れたかを後から証明できるようにしておくことが重要です。
書面に記載したい内容は、次のとおりです。
- 物件の住所・部屋番号と契約日
- 解約の理由(法律上の解約権を使う場合は、やむを得ない事情の内容)
- 根拠となる契約条項または借地借家法38条7項
- 解約を希望する日
管理会社所定の解約通知書があれば、管理会社の書式を使っても問題ありません。
貸主が解約を受け付けない、争いになりそうだという場合は、内容証明郵便で送ると、送付した日付と内容を郵便局に証明してもらえます。
ステップ4:退去日・違約金・敷金の扱いを書面で確定する
退去日・違約金・敷金の精算・原状回復の範囲を書面で確定させてから退去します。
合意書や覚書には、次の項目を入れておくと安心です。
- 契約の終了日と鍵の返却日
- 違約金の有無と金額
- 最後の月の賃料(日割りにするかどうか)
- 敷金の返還額と返還時期
- 原状回復の範囲
原状回復は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が目安になり、普通に使っていて生じた傷みや経年劣化は、原則として貸主が負担します。
退去費用に納得できない場合は、下記の記事もあわせて確認してください。
【関連記事】 退去費用に納得できないときの対処法!払わなくていい費用も解説
定期借家の途中解約で違約金は払う必要がある?相場と高すぎるときの対処法
違約金を払う必要があるのは、特約や合意で違約金を定めた場合だけです。
法律上の解約権を使って解約する場合は、原則として違約金はかかりません。
| 解約の方法 | 違約金の要否 |
| 中途解約の特約で解約 | 特約に違約金の定めがあれば必要 |
| 法律上の解約権・38条7項で解約 | 原則として不要 |
| 貸主との合意で解約 | 合意の内容による |
違約金を請求されたら、契約書のどの条項にもとづく請求なのかを確認してから支払いましょう。
違約金の目安は賃料の1〜6か月分程度
定期借家の途中解約の違約金は、賃料の数か月分(1〜6か月分程度)で定められることが多いです。
普通借家契約では、1〜2年以内の解約に賃料1〜2か月分の違約金を定める例が一般的です。
定期借家契約では、3〜6か月前の予告に代えて、賃料3〜6か月分を支払えばすぐに解約できるとする特約の例もあります。
たとえば、月額賃料8万円・残りの契約期間10か月で、特約に「違約金は賃料3か月分」とあれば、違約金は24万円です。
残りの期間の賃料全額(月8万円×10か月で80万円)を求める特約もありますが、全額が有効とは限りません。
残りの期間の賃料全額など高すぎる違約金は無効になる可能性がある
平均的な損害を超える違約金は、消費者契約法9条により、超える部分が無効になる可能性があります。
消費者契約法は、事業者と消費者の契約で、解除に伴う違約金が同種の契約で生じる「平均的な損害」を超える場合、超える部分を無効としています。
賃貸住宅では、不動産会社や賃貸経営を行う貸主が事業者、個人の借主が消費者に当たるのが一般的です。
裁判例でも、事業用の建物で残りの期間の賃料全額を違約金とする特約について、賃料1年分を超える部分を無効とした例があります(東京地裁平成8年8月22日判決)。
貸主は次の入居者を募集して賃料収入を得られるため、残りの期間すべての賃料を損害とみるのは行き過ぎだと考えられるからです。
高額な違約金を請求された場合は、支払う前に弁護士へ相談して、減額を求められるか確認しておくと安心です。
定期借家の途中解約が認められないときの対処法
特約も法律上の要件もない場合は、貸主の負担を減らす条件を示して合意解約を交渉するのが基本です。
貸主が合意解約を嫌がるのは、空室の期間に賃料が入らなくなるからです。
貸主の負担を減らす条件としては、次のようなものがあります。
- 次の入居者が決まるまで、または一定期間の賃料を負担する
- 賃料1〜3か月分程度の解約金を支払う
- 入居希望者が増える時期(1〜3月ごろ)に合わせて退去日を調整する
- 退去前の内見に協力する
交渉では、解約したい事情を具体的に伝え、返答の期限を区切って依頼すると、話が長引くのを防ぎやすくなります。
当事者同士で話がまとまらないときは、状況に応じて次の相談先を使い分けましょう。
| 相談先 | 向いている場面 |
| 管理会社 | 解約の条件を貸主に伝えて検討してもらいたいとき |
| 消費生活センター・消費者ホットライン188 | 貸主が事業者で、違約金や契約条項が不当ではないか相談したいとき |
| 法テラス | 収入が一定以下で、無料の法律相談を利用したいとき |
| 弁護士 | 違約金の有効性を判断してほしい、交渉を代わりに進めてほしいとき |
消費生活センターに相談すると、契約トラブルについて助言や事業者とのあっせんを受けられる場合もあるでしょう。
定期借家の途中解約でやってはいけない3つの対応
連絡なしの退去と家賃の支払い停止、無断の又貸し、荷物を残したままの退去は避けましょう。
- 連絡せずに退去して家賃の支払いを止める
- 貸主の承諾なく部屋を又貸し(転貸)する
- 荷物を残したまま鍵を返さずに出ていく
どれも、解約の手続きを正しく踏んだ場合より大きな負担につながる対応です。
1. 連絡せずに退去して家賃の支払いを止める
連絡せずに部屋を出ても契約は続いているため、家賃を支払う義務はなくなりません。
部屋を使っていなくても、契約が終わる日までは賃料が発生し続ける仕組みです。
支払いを止めると、残りの期間の賃料に加えて、遅延損害金を請求されるおそれがあります。
請求に応じないままでいると、貸主から訴訟を起こされる可能性もあるでしょう。
連帯保証人や保証会社に請求がいき、身内に迷惑をかけてしまうケースも少なくありません。
退去したい場合は、まず解約を申し入れて、契約が終わる日を確定させましょう。
2. 貸主の承諾なく部屋を又貸し(転貸)する
貸主の承諾を得ずに部屋を又貸しすると、契約を解除される原因になります。
民法612条は、借主が貸主の承諾なく部屋を転貸することを禁じ、違反した場合は貸主が契約を解除できると定めています。
家賃の負担を減らすために、知人に部屋を貸したり、民泊として貸し出したりするのが典型的な例です。
裁判では貸主との信頼関係が壊れたといえるかも考慮されますが、契約解除に加えて損害賠償を求められるおそれもあります。
部屋を使わなくなる場合は、又貸しではなく、解約の申し入れや合意解約で対応しましょう。
3. 荷物を残したまま鍵を返さずに出ていく
荷物を残したまま鍵を返さずに出ていくと、部屋を明け渡したことにはなりません。
契約が終わっても明け渡しが済んでいなければ、明け渡しまでの賃料相当額を損害金として請求されるのが一般的です。
残された荷物の処分費用や、鍵の交換費用を求められる原因にもなります。
貸主は借主の荷物を勝手に処分できないため、明け渡しの手続きが長引くほど負担は膨らみがちです。
退去日には荷物をすべて運び出して鍵を返し、立ち会いで部屋の状態を確認してもらいましょう。
貸主から途中解約を求められたら?借主は応じる必要はない
定期借家契約では、借主に家賃の滞納などの契約違反がない限り、貸主が期間の途中で一方的に解約することはできません。
貸主から退去を求められても、借主が応じる義務はありません。
理由は、期間を確定させた契約だからです。
貸主の側も、期間中は貸し続ける義務を負います。
契約書に貸主からの中途解約を認める条項があっても、借主に不利な特約として無効、または少なくとも正当な理由と6か月前の申し入れが必要と考えられています。
貸主が「自分が住むことになった」などの理由で退去を求めてきた場合も、借主が同意しない限り、期間満了まで住み続けることが可能です。
貸主の求めに応じて退去する場合は合意解約となり、立ち退き料や引っ越し費用の負担などの条件を交渉できます。
期間が1年以上の定期借家契約では、貸主は期間満了の1年前から6か月前までに「契約が終了する」と通知しなければなりません(借地借家法38条6項)。
通知が遅れた場合、貸主は通知の日から6か月が経つまで、借主に契約の終了を主張できません。
【関連記事】立ち退き交渉の進め方は?6つのステップや立ち退き料の相場を解説
定期借家の途中解約で弁護士に相談した方がよいケース
次のようなケースでは、賃貸トラブルに詳しい弁護士への相談を検討してください。
- 残りの期間の賃料全額など、高額な違約金を請求されている
- 転勤や介護などの事情を伝えたのに、解約を認めてもらえない
- 自分の事情が「やむを得ない事情」に当たるか判断できない
- 契約書の中途解約条項の意味や有効性がわからない
- 貸主から期間の途中で退去を求められている
- 内容証明郵便や訴状が届いた
弁護士に相談すれば、契約書の内容と事情を踏まえて、解約できるかどうかや違約金が妥当かを判断してもらえます。
貸主との交渉を代わりに進めてもらうことも可能です。
早い段階で相談しておくことで、本来は払う必要のない違約金を支払ってしまう事態を避けやすくなります。
定期借家の途中解約に関する悩みは「ベンナビ法律相談Q&A」で解決しよう
定期借家の途中解約は、契約書の特約の書き方や「やむを得ない事情」に当たるかどうかで、違約金の要否や解約できる時期が大きく変わります。
早い段階で弁護士に相談することで、法律上の解約権を使えるか、請求された違約金を減らせるかまで、具体的な選択肢が見えてきます。
とはいえ、「弁護士に相談すべきレベルの話なのか」判断がつかない、という方も多いのではないでしょうか。
ベンナビ法律相談Q&Aでは、質問を投稿すると、賃貸トラブルなどの分野を得意とする弁護士が無料で回答してくれるため、解決に向けた具体的な対処方法がわかります。
まずは自分の状況に近い質問を探したり、質問を投稿したりして、何ができるのかを確認してみましょう。
定期借家の途中解約に関するよくある質問
さいごに、定期借家の途中解約についてよく寄せられる質問を紹介します。
定期借家の2年契約は途中解約できる?
契約期間が2年でも、途中解約のルールは同じです。
中途解約の特約があるか、やむを得ない事情で法律上の解約権を使えるか、貸主と合意できれば、2年の途中でも解約できます。
いずれにも当たらない場合は、借主の都合だけでは解約できません。
定期借家の途中解約は何か月前に申し入れればいい?
法律上の解約権(借地借家法38条7項)を使う場合、契約が終わるのは申し入れから1か月後です。
中途解約の特約で解約する場合は、特約で定めた期間(1〜3か月前とする例が多い)に従います。
特約に期間の定めがなければ、民法により3か月前に申し入れなければなりません。
5年・10年など長期の定期借家でも途中解約のルールは同じ?
はい、契約期間の長さにかかわらず、途中解約のルールは同じです。
ただし、残りの期間が長いほど、残期間の賃料をもとに高額な違約金を求められやすくなります。
高すぎる違約金は無効になる可能性があるため、「残りの期間の賃料全額など高すぎる違約金は無効になる可能性がある」を確認してください。
店舗やオフィスの定期借家契約は途中解約できる?
店舗や事務所などの事業用物件は、借地借家法38条7項の解約権の対象外です。
そのため、中途解約の特約があるか、貸主と合意できた場合にだけ解約できます。
事業用の契約は違約金の額も大きくなりやすいため、契約書の条項を早めに確認しましょう。
途中解約しても敷金は返ってくる?
途中解約しても、敷金は返ってくるのが原則です。
敷金は、未払いの賃料や借主が負担すべき原状回復費用を差し引いた残りが返還されます。
違約金を敷金から差し引くと定めている契約もあるため、精算の内訳を確認しましょう。
まとめ
定期借家契約は原則として途中解約できませんが、中途解約の特約がある場合、やむを得ない事情がある場合、貸主と合意できた場合の3つでは解約できます。
転勤・療養・介護などのやむを得ない事情があり、居住用で200㎡未満の物件なら、特約がなくても1か月前の申し入れで解約でき、違約金も原則として不要です。
違約金を定めた特約があっても、残りの期間の賃料全額のような高すぎる金額は、一部が無効になる可能性があります。
契約違反がない限り、貸主から途中での退去を求められても応じる義務はありません。
解約できるかどうかや違約金の額に迷ったら、ベンナビ法律相談Q&Aをご活用ください。
