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ペアローン離婚は大変?売却や一本化などの対処法、弁護士へ相談するメリットを解説

弁護士監修記事
離婚トラブル 離婚準備
2026年10月14日
ペアローン離婚は大変?売却や一本化などの対処法、弁護士へ相談するメリットを解説 離婚問題が得意な弁護士に相談して悩みを解決!
この記事を監修した弁護士
富永 慎太朗弁護士 (富永法律事務所)
借金問題を解決した実績多数。ご相談者様が元の生活を取り戻せるよう、親身にサポートしています。
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ペアローンで購入した自宅があると、離婚後も夫婦それぞれの返済義務や共有名義が残り、関係を簡単には切れません。

もっとも、売却による完済や住宅ローンの一本化など、状況に応じた解決策はあります。

この記事では、ペアローンを残したまま離婚するリスク、具体的な対処法、相手が協力しない場合の進め方をわかりやすく解説します。

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目次

ペアローンとはマイホーム購入時に夫婦が共同で住宅ローンを組むこと

ペアローンとは、夫婦が同じ住宅を購入するために、それぞれ住宅ローンを契約する方法です。

たとえば5,000万円の物件について、夫が3,000万円、妻が2,000万円を借り、一般に互いが相手のローンの連帯保証人になります。

共働き世帯が、借入額を増やしたい場合に使われるのが一般的です。

1本の契約に収入を合算する方法とは異なり、契約が2本あるため、金融機関の条件内で金利タイプや返済期間を別々に設定できます。

ペアローンのメリット

ペアローンには、夫婦それぞれの収入を借入れに生かせる利点があります。

メリット 具体的な内容
借入可能額を増やしやすい 2人が別々に審査を受けるため、単独でローンを組むより高額な物件を検討しやすくなる
2人が住宅ローン控除を受けられる それぞれが要件を満たせば、各自の年末残高に応じて控除を受けられる
2人が団信に加入できる それぞれが自分のローンを対象とする団体信用生命保険に加入できる
条件を分けて設定できる 金融機関の取扱範囲内で、金利タイプや返済期間を別々に選べます。

ペアローンのデメリット

ペアローンは契約が2本になる分、費用や将来の手続きも増える点に注意しましょう。

デメリット 具体的な内容
諸費用が2契約分かかる 事務手数料、印紙税、登記費用などがそれぞれ発生する
収入減の影響を受けやすい 出産、育児、病気などで一方の収入が減ると、家計の負担が重くなる
売却や名義変更が難しい 共有名義のため、家全体の売却には原則として双方の協力が必要
片方のローンが残ることがある 一般的な団信では、死亡した人のローンだけが完済され、もう一方のローンは残る
離婚時の整理が複雑になる 所有権、2本のローン、連帯保証などの契約関係をまとめて検討する必要がある

ペアローンを組んだまま離婚したら大変?想定される4つのリスク

ペアローンを残したまま離婚すると、婚姻関係が終わっても、2本のローンや互いの連帯保証、家の共有名義はそのまま残ります。

家に住む側と出る側、返済する側と滞納する側の間で負担が偏り、あとから深刻なトラブルに発展するおそれもあります。

元配偶者の行動によって生活や資産まで影響を受けるため、離婚時にはペアローンの清算方法を決めましょう。

1.元配偶者の同意がない限り共有名義の家を売却できない

ペアローンで購入した家は、夫婦の共有名義になっているのが一般的です。

自分の持分だけを処分できる場合はあるものの、家全体を売却するには原則として元配偶者の協力が欠かせません。

署名や必要書類を得られなければ、買主が見つかっても売却を進められない可能性があります。

離婚後に連絡が取れなくなると、空き家の修繕費や固定資産税だけを負担し続ける事態にもなり得ます。

【関連記事】家を共有名義のままで離婚すると後悔する理由とは?対処法までわかりやすく解説

2.元配偶者がローン返済を滞納すると一括返済を求められる

ペアローンでは、夫婦が互いのローンの連帯保証人になるのが一般的です。

元配偶者が返済を滞納すると、金融機関から連帯保証人である自分にも支払いを求められる可能性があります。

滞納が解消されない場合、契約上の「期限の利益」を失い、元配偶者のローン残額について一括返済を請求されるおそれがあります。

請求に対応できなければ、自宅が競売にかけられる事態にもなりかねません。

また、自分も支払いを延滞すると、信用情報に影響し、クレジットカードや新たなローンの審査で不利になる可能性があります。

【関連記事】連帯保証人と保証人の違いは?リスクや辞められるかどうかも解説

3.共有名義の状態が継続すると将来の相続で権利関係が複雑になる

共有名義のまま一方が亡くなると、その人の持分は相続の対象になります。

元配偶者の再婚相手や子どもなどが相続すれば、家の売却や持分の買取りを話し合う相手が増え、全員の意向をそろえることが難しくなります。

自分が亡くなった場合も、子どもなどへ共有持分とそれに伴う管理の負担を残すことになりかねません。

【関連記事】不動産の共有持分の相続とは?後悔しないための判断基準や手続きなどを詳しく解説

4.最悪の場合は自己破産せざるを得なくなり生活再建が難しくなる

離婚後に生活費が増えたうえ、元配偶者の滞納によって保証債務まで請求されると、返済を続けられず自己破産を選ばざるを得ない場合があります。

自己破産をすれば、住宅は原則として手放すことになり、一定期間は新たなローンやクレジットカードの審査にも影響します。

転居や生活基盤の立て直しも必要になり、離婚後の生活再建がさらに難しくなるでしょう。

また、自分が免責を受けても元配偶者の保証債務はなくなりません。

深刻な事態になる前に、売却や借り換えによるペアローンの解消を検討することが重要です。

【関連記事】自己破産をしても家は守れる?手放さずに済む条件と方法を解説

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離婚時のペアローン問題の解決策3つ

解決策を選ぶ出発点は、家の査定額と2本のローン残高を確認することです。

家を手放すのか、どちらかが住み続けるのかを決め、次の3つから現実的な方法を検討しましょう。

1.自宅を売却して売却益でペアローンを完済する

家を手放せるなら、売却代金で2本のローンを完済し、抵当権を抹消する方法が最も関係を整理しやすいでしょう。

売却額がローン残高と諸費用を上回るアンダーローンなら、完済後の残金を財産分与で分けられます。

反対に売却額が不足するオーバーローンでは、原則として不足分を自己資金で補う必要があります。

不足額を補えない場合は、金融機関の同意を得て任意売却を検討しますが、残債は引き続き返済するのが一般的です。

【関連記事】離婚に伴う家の売却の適切なタイミングや進め方、ローン返済中の注意点

2.住宅ローンの一本化・乗り換え・借り換えで単独名義に変更して自宅に住み続ける

どちらか一方が住み続けるなら、その人の単独ローンへ借り換え、2本のローンを一本化する方法があります。

借り換えが認められれば、家を出る側の債務や連帯保証を外し、所有名義も整理可能です。

ただし、金融機関の審査があり、住み続ける側の収入・勤続年数・残債・家の担保価値などが確認されます。

また、家の純資産や持分割合によっては、退去する側へ財産分与の代償金を支払う必要があります。

【関連記事】離婚時の住宅ローンはどうする?夫名義の家に妻が住み続ける方法・リスクを解説

3.元配偶者の共有持分を購入して家の権利を自分のものにする

資金に余裕があれば、元配偶者の持分を買い取り、家を単独所有にする方法もあります。

代償金の額は、家の時価・ローン残高・持分割合などを踏まえて決めましょう。

一定の要件を満たせば、追加取得した持分についても住宅ローン減税を受けられる可能性があります。

ただし、持分の移転だけでは、元配偶者のローンや互いの連帯保証は消えません。

住宅ローン契約には無断での名義変更を制限する条項があるため、事前に金融機関へ相談し、借り換えや債務者変更と一体で進めましょう。

住宅ローン減税の適用条件や申告方法は、税務署や税理士への確認が必要です。

【関連記事】財産分与による不動産登記とは?必要書類・費用・手続きの流れをわかりやすく解説

離婚時のペアローン解消に相手が非協力的な場合の対処法3つ

家全体の売却や名義変更には、原則として元配偶者と金融機関の協力が必要です。

話し合いが進まないときは、第三者や法的手続きを利用して解決を目指しましょう。

1.弁護士を代理人に立てて売却や一本化の同意を得る

当事者だけでは話し合いが進まない場合、弁護士を交渉窓口にする方法があります。

弁護士は、滞納が続いた場合の請求や競売のリスクを整理して伝え、売却や借り換えへの協力を求めます。

元配偶者と直接やり取りする負担も減らせるでしょう。

財産分与、養育費、慰謝料などほかの離婚条件とあわせて調整すれば、双方が受け入れられる解決案を作りやすくなります。

2.家庭裁判所の離婚調停を利用して財産分与のルールを決める

離婚前なら、家庭裁判所へ夫婦関係調整調停(離婚調停)を申し立て、家の処分や返済負担を話し合えます。

離婚調停は、調停委員が間に入り、家の査定額やローン残高などの資料を踏まえて合意を目指す手続きです。

成立した内容は調停調書に記載され、金銭の支払いなどは強制執行の根拠になり得ます。

ただし、調停で夫婦間の負担を決めても、金融機関の承諾なしに債務者や連帯保証人を外すことはできないので注意しましょう。

【関連記事】離婚調停の費用はいくら?弁護士費用を含めた総額についてわかりやすく解説

3.自分の共有持分のみを専門業者に売却して相手の同意なしに関係を整理する

話し合いが尽くせない場合、自分の共有持分だけを専門業者へ売却する方法があります。

持分単独の売却には、原則としてほかの共有者の同意は不要です。

ただし、家全体より買い手が限られ、価格も低くなりやすいうえ、元配偶者が第三者と共有することになり、新たな紛争を招くおそれがあります。

さらに、持分を売っても住宅ローンや連帯保証からは離脱できません。

金融機関への事前相談を含め、弁護士と慎重に検討すべき最終手段といえるでしょう。

離婚時にペアローンで揉めそうなら「ベンナビ離婚」を活用しよう

ペアローンの整理では、住宅ローンだけでなく、家の名義や財産分与、離婚後の居住方法なども同時に検討する必要があります。

売却や借り換えなど、一つの手続きだけで解決できるとは限りません。

離婚準備の段階で弁護士へ相談すれば、ローン残高や家の査定額をもとに解決策を整理し、金融機関へ確認すべき事項も助言してもらえます。

元配偶者との交渉を任せられるため、直接やり取りする負担も軽減できるでしょう。

「ベンナビ離婚」では、地域や相談内容から、離婚問題を扱う法律事務所を無料で検索できます。

初回相談無料の事務所も掲載されているため、費用や対応分野を比較し、早めに相談先を探してみましょう。

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ペアローン離婚に関するよくある質問

さいごに、ペアローン離婚に関するよくある質問に回答します。

離婚すればペアローンの支払い義務から逃れられますか?

離婚しただけでは、金融機関への返済義務や連帯保証はなくなりません。

夫婦間で返済者を決めても銀行は拘束されないため、完済するか、金融機関の承諾を得て借り換え・契約変更などを行う必要があります。

パートや専業主婦でもペアローンの借り換え・一本化は可能ですか?

パートでも収入や残債などによっては可能ですが、安定収入のない専業主婦が単独で審査に通るのは一般に困難です。

親族からの援助や、金融機関が認める保証・借入方法、売却なども含めて検討しましょう。

離婚後もペアローンで購入した自宅に住み続けることはできますか?

住み続けること自体は可能ですが、ローンと共有名義を残せば、元配偶者の滞納や将来の売却拒否というリスクも残ります。

夫婦間の公正証書は責任分担の明確化に役立ちますが、金融機関や競売を拘束するものではありません。

離婚後に元配偶者が自己破産したらペアローンの残債はどうなりますか?

元配偶者が免責を受けても、連帯保証人である自分の責任はなくなりません。

金融機関から元配偶者のローン残額を請求される可能性があります。

離婚時に売却や借り換えで関係を整理することが重要です。

離婚時のペアローンリスクを抑えるにはどうすればいいですか?

購入時に一方の収入が減っても返せる価格帯を選び、自己資金や生活予備費を確保しましょう。

返済期間を短くすれば総利息は抑えやすい一方、毎月の返済額は増えるため、無理のない返済計画を優先してください。

離婚以外に住宅ローンの債務者変更が認められるケースはありますか?

住宅ローンの債務者変更には、原則として金融機関の審査と承諾が必要です。

主なケースとは次のとおりです。

  • 契約者の死亡に伴う相続
  • 収入減・退職に伴う親子間の引継ぎ
  • 病気などに伴う親族への引継ぎ

いずれも、新たな債務者に十分な返済能力がなければ、変更は認められません。

さいごに|ペアローンが原因で離婚に不安を抱えているなら弁護士に相談しよう

ペアローンを抱えたまま離婚すると、家の共有名義・連帯保証・財産分与といった複数の問題が絡み合います。

自分に有利に手続きを進められるか不安な場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士へ相談すれば、家の査定額と残債をもとに解決策を整理し、非協力的な元配偶者との交渉や離婚手続きをまとめて任せられます。

ただし、ローン契約の変更には金融機関の承諾が必要です。

問題を先送りせず、まずは相談して現実的な選択肢を確認しましょう。

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