①民法上、生命保険金は「相続財産」ではなく「受取人固有の財産」と解釈されているため、相続放棄をしても生命保険金を受け取ることは可能です。また、生命保険金を受け取ってから相続放棄することも可能です。
②滞納家賃は被相続人の債務であり、相続放棄をすればこれを支払う必要はなくなりますので、(部屋の片付けは行うにしても)敢えて滞納家賃を支払わなくてもよいということになります。
③葬儀費用は被相続人の債務ではなく喪主の債務であるため、相続放棄しても喪主に支払義務があることになります。
④被相続人の財産で滞納家賃や葬儀費用を支払ってしまうと、相続財産の処分行為にあたり相続放棄ができなくなってしまいますので注意が必要です。他方で、相続人自身の財産(生命保険金を含む)で滞納家賃や葬儀費用を支払う分には相続財産の処分行為には該当せず、相続放棄は可能です。
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