父母いずれを親権者とすべきかについては,お子さんの監護(身の回りの世話や食事等)を,あなたと夫のどちらが主に行ってきたか,というのが重要な基準になります。
例えば,夫は働いていて,あなたは主婦としてほぼ一日中,下のお子さんの世話をしていた,というのであれば,「主な監護者」はあなたということになります。
そうすると次に,あなたの監護が「適切」だったか,という点が問題となります。
下のお子さんが,他の子と比べて特段身体,精神,知能の成長に特段の遅れが見られず,清潔な身なりをしていれば,監護が不適切だと言われることはないでしょう。
上記2つの基準により,あなたが「主な監護者」であり,その監護が適切だったと言えるのであれば,今の時点であなたは親権の争いにおいてかなり有利な状況にあると考えられます。
では,夫が述べている「上の子が下の子と離れたくないと言ったらその意見が強くなる」「俺は一人育ててきた実績がある」という点はどうかというと,あまり気にしなくてよいと思います。
上の子がどのような発言をしても,あまり影響がないというのと,たしかに親権,監護権の争いにおいて「兄弟不分離」が望ましいとは言われますが,それはそれほど重要な基準にはなりません。
また,夫が上の子を育ててきた実績があっても,それが,必ずしも「下の子」の親権の判断にとって重要なわけではないです。「下の子」にとって,父母どちらに育てられた方がよいか,という判断をすべきだからです。
今後については,仮に,夫と離婚の話となり,別居ということになった場合に,絶対に下のお子さんを手放さないことが重要です。あなたが家を出る形になったら,必ず下のお子さんを連れて出てください。夫が家を出ていく場合には,下のお子さんを連れていかれないようにしてください。
さしあたり現在言えるのは上記のとおりです。さらに具体的なご相談をご希望であれば,ご連絡ください。