Winslaw法律事務所でございます。ご質問の件について、ご回答させていただきます。
結論から申し上げると、これまでの判例によれば、不貞相手に対する、不貞配偶者の子からの不貞の慰謝料請求が認められる可能性は極めて低いと考えられます。ただし、夫婦に未成熟子がいる場合は、貴方が不貞相手に対して請求する慰謝料の増額事由になる可能性はあります。つまり、その増額部分が実質的に子の慰謝料に当たりうる余地はあります。
不貞の慰謝料は、不貞という婚姻中の夫婦間の貞操義務に違反する不法行為に対する損害賠償に当たります。貞操義務は、配偶者が他方配偶者に負っているもので、子に対して負うものではないとされています。これが、子からの慰謝料請求が原則認められないとされる所以です。
不貞行為がある=貞操義務に違反する(不法行為になる)ことが慰謝料が認められる法的根拠になります。不貞行為には必ず不貞相手がありますので、不貞相手は共同して不法行為をした者(共同不法行為者)となります。そして、その不法行為者らに対して、不法行為の被害者である配偶者から慰謝料請求が認められることとなります。
お子様が精神的苦痛を受けられているという実態は現実に生じているものとして理解できますが、慰謝料請求が認められるには法律上の根拠が必要となり、法的には夫婦関係と親子関係は別のものと捉えられているため、このような結論となります。
なお、経緯にもよりますが、一方的に「好き」と言われている(証拠がある)だけでは、不貞行為があったものと判断されない可能性が高いと考えられます。
不貞行為を裏付ける証拠を得られて、貴方から慰謝料請求をしたいとお考えの場合は、個別に当事務所までお問い合わせいただければ幸いです。
よろしくご検討ください。