財産分与の際に,ご自宅をどう考えるのか,ということですね。
ご自宅はお兄様の名義なので,ご自宅そのものが財産分与の対象となるわけではありませんが,奥様から「兄に支払ったローン相当額が夫婦共有財産に該当するから,支払金が財産分与の対象である。」と主張される可能性はあると思われます。
これに対しては,この家に居住しなければ,他の賃貸マンションを借りるなどして「住居費」の負担が生じていたと考えられるため,お兄様に支払ったお金の一部は,生活するうえで当然に生じていた「住居費」として費消され,残存していないと考えられると思います。
支払ったお金に「住居費」として費消されない部分が残ったとしても,その金額が全て財産分与の対象となると考えるのは相当ではなく,新築時のご自宅の評価額と現在の評価額とを比較して,減額した割合に応じてお兄様に支払った金額を減じて計算するべきだと思います。
説明が分かりにくければ,個別にご質問ください。