「今回の調停で確実に離婚を決めたい」とのことですが,そもそも,調停というのは,裁判所が何らかの結論を下す手続ではなく,双方当事者が話し合いを行う手続なので,夫が同意しない限り「調停で」離婚をすることはできません。
調停不成立後,離婚訴訟を提起すれば,裁判官が離婚が認められる,認められないの結論は出してくれます。
離婚訴訟で「確実に離婚を決めたい」のであれば,別居を先行すべきです。
前回の離婚調停で,夫は離婚を拒否したとのことであり,離婚訴訟を提起しても離婚を拒否する可能性があるため,「別居」という事実を作っておく必要があります。できれば,3年は別居してからの離婚訴訟が望ましいです。
次に,「私だけ別居する決意もあります」「その場合親権は夫にいってしまうのでしょうか。」とのことですが,訴訟で親権が争われた場合に,夫を親権者として指定される可能性はありますが,絶対ではないと思われます。逆に,あなたが親権者として指定されるかどうかも不確実です。
子どもにとって,どちらの親に親権があった方がよいか,という視点で判断されますので,あなたが子供を置いて単身別居した,という事態はあまり好ましくはありません。もっとも,別居後も密にお子さんと関わっていれば,親権が認められる場合もあると思います(絶対ではありません)。
そのため,可能であれば,別居の際にお子さんも連れていくべきですが,それが無理なら,別居後もくまなくお子さんの世話をして,世話をしている証拠を作っておくべきではないかと思います。
養育費の点ですが,養育費は,親権がある親にではなく,実際に子どもを監護(子どもの世話など)をしている親に対して支払われるものです。
そのため,夫が言う「一緒に住んでもいない子どもに養育費なんて払わない」というのはおかしなことです。
あなたが,離婚に際し,お子さんたちと離れて生活していた場合,夫が「監護権者」となるので,あなたの親権の有無にかかわらず,あなたが夫に対して養育費を支払うべきこととなりますので,ご注意ください。