ご相談内容を前提に私見を回答いたします。
財産分与は、夫婦が婚姻期間中に協力して形成してきた財産を、離婚に伴って分けるものです。そのため、夫婦が協力して財産を形成していた期間を基準に、財産分与の対象となる財産を考えることになります。
一般的には、別居によって夫婦の経済的な協力関係が終了することが多いため、別居時を基準として財産分与の対象となる財産を確定することが多いと思いますが、別居後も家計が一体となっていた場合など、具体的な事情によっては、別居時以外の時点が基準となる場合もあると思います。
また、「別居時を基準として対象財産を確定する」ということと、「すべての財産を別居時の金額で評価する」ということは別の問題です。財産の種類によって評価方法は異なりますし、具体的な評価時点や計算方法について一律に決まっているわけではありません。
例えば、自宅についても、別居時に存在していた自宅が財産分与の対象になるとして、当然に別居時の時価によって評価されるとは限りません。特に長期間の別居の場合、別居当時の時価を正確に把握することが難しい場合もあり、具体的な評価時点や評価方法については一律に決まるものではありません。
退職金についても同様です。別居時に自己都合退職したと仮定した場合の退職金額を基礎として計算する方法はありますが、それが唯一の方法というわけではありません。実際の退職時期、退職金の支給可能性、退職金規程、婚姻期間や別居までの勤続期間などを踏まえて検討することになります。
また、厚生年金等については、通常の財産分与とは別に年金分割の制度があります。
長期間の別居を経て、ご主人の定年が近いということであれば、退職金や自宅の評価方法によって財産分与の金額が大きく変わる可能性があります。具体的な資料を持参した上で、離婚問題を扱う弁護士に相談し、どのような主張が可能であるのかを検討された方がよいと思います。
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